日々の泡。

popholic diary

2022年8月13日~19日の話。

2022/8/13

ハムエッグとトーストの朝食。朝から電車に乗って京都シネマまで。ブレント・ウィルソン監督「ブライアン・ウィルソン  約束の旅路」観る。ブライアン・ウィルソンに密着したドキュメンタリー。友人である元ローリング・ストーン誌の編集者、ジェイソン・ファインとゆかりの地を巡るドライブをしながらのインタビューを軸に過去の映像なども交えながら、自身の言葉で自身が歩んだ人生の一端が語られる。数々のヒット曲を生んだ偉大な天才ソングライター。頭の中に際限なくあふれ出す音楽を形にし世に送り出す。そのことにもがき苦しみ心を病んでまでもなお音楽を奏でる。人生の浮き沈みをこれでもかとくらいながら生き抜いてきた、どこまでもナイーブな青年。ここまで純度の高い音楽家なのかといまさらながら驚愕&感動。全身音楽家。素晴らしかった。

昼は近くのサイゼリアでボロネーゼ。でまた京都シネマに戻ってビョン・ソンヒョン監督「キングメーカー 大統領を作った男」を観る。愚直な野党政治家、キム・ウンボム。そんなウンボムと出会い、彼を選挙で勝たせるべく事務所に押し掛けるソ・チャンデ。ウンボムが掲げる理想の政治を実現するため、チャンではウンボムの影となり際どく、汚く選挙に挑む。光が強くなればなるほど、影はより濃く黒くなる。相反する理想と現実はやがて大きく乖離していく。選挙戦をまさに「戦い」として描き、光と影である二人を完璧にデザインされたライティングで印象付ける。そして役者はソル・ギョングにイ・ソンギュンなんだから、間違いない。骨太にしてスタイリッシュ。いやはや、やはり韓国政治実録物は面白い!

2022/8/14

朝から録画していたNHKドラマ「まんが道」を。主題歌は竹本孝之が歌う長渕剛「HOLD YOUR LAST CHANCE」のカバー。今でこそポップ大好きサブカルおじさんだが、14歳でポップに目覚める前、約1年の長渕ファン時代がある。まだマッチョじゃなく、ガリガリでネギ坊主カットをしていた気のいいあんちゃん時代の長渕剛。ドラマ「家族ゲーム」に主演し、主題歌「グッバイ青春」がスマッシュヒット。まさにその時代。1983年、AL「HEAVY GAUGE」、ライブ盤「SUPER LIVE IN 西武球場」そしてベストアルバム「From TN」で、発表されたのが「HOLD YOUR LAST CHANCE」だった。フォークからロックへの転換期に発表されたアルバム。84年の夏休み、実によく聴いた。のだがその数日後には大沢誉志幸に出会いモダンなソウルポップに感化され、さらにその数か月後にはポップでキッチュインストバンド、リアルフィッシュ、85年に入るとShi-ShonenやPSY・Sにはまりやがてムーンライダーズに辿り着く。目まぐるしかったなー。自分が本当に好きだと思える音楽と出会うための旅は今思い出しても楽しくちむどんどんする毎日。新しい音楽との出会いは新鮮で刺激的だった。そんな中であれから40年近く経った今も聞き続けられるほどピタッと来る音楽に出会えたことは幸せなことだ。なんてことを想いながら「まんが道」。イッセー尾形が今と全く変わってないのが凄いな。

妻と娘は招待チケットが当たったというのでのりおよしおの漫才ツアー「のりおよしお主義」を観に行ったので、一人の昼飯。セブンイレブンのカレーフェア「エリックサウスのビリヤニ」を。水道橋博士さんの日記によく登場していたカレー店で一度食べたかった。実際の店のものとは違うんだろうけど、スパイシーで美味しい!

NETFLIXでキム・ハンギョル監督「最も普通の恋愛」を。コン・ヒョジンキム・レウォンの大人のしゃれたラブコメ。ドラマ「椿の花咲く頃」を観て以来、コン・ヒョジンのファンになっちゃったので。しかしコン・ヒョジンのインスタを観ると必ずカーネーションのオフィシャルアカウントが「いいね」してて、さすが直枝さんわかってらっしゃると思う。で映画だが、最初は反目してた二人がいつのまにやらという王道のラブコメ。芯の強さとチャーミングさが同居するヒロインはまさにコン・ヒョジンの独壇場。ぶっきらぼうだがどこか人懐こいキム・レウォンとのコンビもいいね。観ていて気持ち良い作品だった。

夜、妻と娘、娘の彼氏といっしょに妻の実家へ。スーパーで寿司と総菜を買って皆でわいわいと食事。

2022/8/15

普通に仕事。とはいえ、今日会社の大半の人が休みで比較的のんびりとたまっている事務仕事などを片づける。

大久保由希さん11年ぶりの新作「偽者」を聴く。ちょーカッコいい!紛れもなく本物のロックでソウルでブルース、みぞうちワクワク、頭クラクラ、下半身モヤモヤのご機嫌なアルバム。ほぼすべての楽器の演奏も大久保さんで、圧倒的なリズムの良さが爆発。思えば2006年、大久保さんのバンド「レムスイム」のアルバム「アンダースローブルース」を初めて聴いたとき、まさにそのリズムの良さに衝撃を受けたのだった。シンプルでタイト、人肌のぬくもりがあって、身体の奥底に響くリズム。

その時の日記が…

そして同年、初めて観たライブの感想はこちら…popholic.hatenablog.com

popholic.hatenablog.com

この日のライブは本当に楽しかったな。

とにかく新作「偽者」も大傑作で嬉しい!気になった方は下記リンクから視聴もできるのでぜひ!

okuboyuki.net

2022/8/16

今日は休み。ゆっくり朝ごはんを食べて、江口寿史先生のRECORD展で買ったTシャツを着て映画を観に出かける。Tシャツ一枚で気分も変わる。

地下鉄今出川駅から今出川通を歩いて出町座まで。まずは近くのパン屋「ボナペティ」でクリームパンにカツサンド、木の実の何とかというパン(好物のパンでいつも買うにもかかわらず名前を覚えられない)を買って、鴨川沿いのベンチに座って昼食。曇り空で暑すぎず逆に良かった。

で映画は小林啓一監督「恋は光」を観る。恋する女性が光って視えてしまう大学生の西条。そして彼に想いを寄せながら一歩が踏み出せない幼馴染の北代。西条が恋してしまうのは文学を読み漁り恋を探求する古風な東雲。西条に近づくのは人の彼氏を奪いたくなってしまう悪癖のある宿木。4人の大学生のよる「恋」の話。これがすこぶるおもしろい。キラキラも胸キュンもなく、それぞれの切り口で「恋」とは一体何なのかを哲学する。4人がそれぞれ言葉を尽くし、会話を交わしながら「恋」を考え、「恋」を経験する。最後にはキラキラとして胸がキュンとする傑作だった。西野七瀬平祐奈、馬場ふみか、女優陣が皆素敵でまぶしかったなー。

映画を観終わり百万遍方面まで散歩。百万遍はかって祖父母が住んでいて、子供の頃から何度も何度も通った場所。それこそまだ路面電車が走っていた時代から。小学生~中学生の頃は毎年夏休みには1週間単位で泊まった。祖父母の家は昔ながらの長屋で、お風呂がなく裏庭で大きなたらいに湯を入れて行水するのが楽しかった。祖父は夜食を食べる習慣があって、祖母が自家製の赤紫蘇漬けのおにぎりをよく作っていた。寝る前に食べる小さなおにぎりが美味しくてね。それから朝にはごはんと炒り卵。祖母が作る絶妙な焼き加減の炒り卵に醤油をかけて、ご飯と一緒に食べる。あれも美味しかった。近所の市場で買ってくるコロッケも好きだったなー。僕が高校生になる頃、長屋は取り壊されアパートに。祖父母は長く暮らしていたので大家さんのはからいでアパートの管理人としてその一室に暮らした。お風呂もあって暮らしやすくなったけど、僕としては寂しかった。今でもあの長屋を思い出す。自分にとってはちょっと特別なお気に入りの場所だった。何もかもが懐かしいな。近くの大きな公園は今もまだそのまま。大好きだった駄菓子屋はもう随分前になくなっている。店の奥におばあさんが一人ちょこんと座っていた駄菓子屋。冷蔵庫には湯飲み茶わんに作ったゼリーがあって20円。夏場はそのゼリーをよく食べた。おばあさんがソースを塗って青のりをかけてくれるタコせんも好きだった。そんなことを思い出しながらしばし界隈を散歩。で僕が子供の頃というか、母が子供のころからやっているマホロベーカリータカラダでクロワッサンを買う。ここのクロワッサンは絶品。もっちり重たい昭和のクロワッサンで、まぁ今どきのクロワッサンとは似てもない非なるものなれど、断然こっちの方が好き。で再び出町に戻ってせっかくなのでフタバで豆大福を買って帰る。帰宅すると今日は仕事の妻と娘もちょうど帰ってきたので豆大福を。餅が柔らかくって美味しい。

2022/8/17

昨日買ってきたクロワッサンの朝食。美味しいなー。今日は妻も休み。朝から二人で電器店へ。ここ数週間洗濯機が止まりがち。20年近く使っていよいよやばいということで買い替えに。コロナや戦争で電化製品もなかなか大変なようで、モノによっては入荷1か月待ちなんてのも。しかし初老夫婦なので高機能で大容量である必要もなく、コンパクトで安価、在庫のあるもので決定。

アマプラでキム・ボンハン監督「国際捜査!」。田舎町の刑事が旅行先のフィリピンで事件に巻き込まれ…ってなコメディ。カク・トウォンにキム・デミョン、キム・ヒウォンそしてキム・サンホという数々の映画で名助演をしてきた個性派おじさん俳優たちが走り回り、殴り殴られ、次から次へとアクシデントに見舞われる。イケメンは一切出てこず、出てくるのは小太りのおじさんばかりという潔さ。ま、傑作とは言わないけどゆるく楽しめる一本。

夜はシーフードピラフを作る。レシピをいろいろ調べて、生米をフライパンで炒めるところから作る。時間は少しかかるが簡単に本格的にできる。いろんなレシピの動画を観るのは楽しいし、料理はいい気晴らしになる。

2022/8/18

夜中、すごい雷。その音に何度も目が覚める。で今日からお仕事。radiko水道橋博士さんゲストの文化放送「くにまる食堂」を聴く。2時間ガッツリゲストでくにまるさんも博士の活動についてちゃんと理解されているので、話が分かりやすく整理され深いところまで届く。理想的なゲストの迎え方だなと思う。聞いている人を置いていくことなく、丁寧に話を聞きだしながら伝えるべきことを伝える。ベテランラジオパーソナリティの力を感じる。

昼は久々にファミリーレストランのジョイフル。ワンコインの日替わりランチにドリンクバー。ファミレスのハンバーグを食べると、ファミリーレストランがまだ目新しくご馳走だったころを思い出す。小学生の頃、たまにしかしない外食でファミリーレストランに連れて行ってもらいハンバーグやパフェを食べた幸せな子供時代の記憶。今となってはそんな風に子供でいさせてくれた両親に感謝しかない。

夜「水道橋博士生誕祭」を配信にて。イベント開催が発表された段階ではまさか博士が議員になるとは思っていなかった。立候補することがなければ、またこのイベントも大きく内容は変わっていただろう。もしかしたらずっと豪華でショーアップされたものになっていたかもしれない。博士が立候補したことで離れていった人たちもいた。でも今日ここに集まった人たちは離れずそばにいた人たちだ。博士と共鳴し、ギター一本で圧巻のライブステージを繰り広げる大森靖子。禁断のモノマネを掘り込みながら博士の誕生日を祝う松村邦洋さん。博士との長い親交は変わることがない。そして20年ぶりの共演となる江頭2:50さん。舞台監督は元アサヤンディレクターの高須さん。若き時代、苦楽を共にし必死で修羅場を潜り抜けてきた3人の再びの邂逅。大暴走をしつつ人としての優しさが溢れる江頭さんがここにいることは意義深い。浅草キッドに見出されたマキタスポーツさんは、もう一人の浅草キッド玉袋筋太郎さんからの祝電を読み上げる。とやかく言う人はいくらでもいる。でもコンビにしかわからない二人の繋がりがある。愛憎入り乱れるものだとしても、それはそう簡単に切れてしまうものではない。玉さんの祝電を聞く、博士さんの表情にグッとくる。奥さんの登壇、娘さんからのメッセージ。60歳になり「生き直す」と言える博士さんはやはり自分にとって「僕の好きな先生」だ。自分はいまだ覚悟のないままフラフラ逃げ回っているが、「今度こそ真面目にやるんだ。」と思う。

NHK「おげんさんといっしょ」観る。前に星野源が「ソリトンSide B」を手本に自分なりのやり方で番組を作っているといっていたが、まさにそれを感じた。音楽やダンス、くだらない、役に立たない、金にならないものの中に宝がある。ユーモアを交えながら真摯に真面目にやっている。彼は知性や教養をバカにしていない。そこが凄く頼もしいし、うれしい。

2022/8/19

仕事。今度こそ真面目にやるんだ!を言い聞かせるが、まぁなかなか気が滅入ることも多い。会議に営業、事務処理と真面目に働き退社。

何とか金曜を迎えたご褒美は少女時代のステージ。デビュー15周年、久々のカムバック作は当然デラックス盤にて購入済み。MVも何度も見てるがやはりステージがうれしい。


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そりゃまぁね、勢いのある若手グループからしたらまぁぬるさもあろうが、今や事務所も違う状態でそれぞれソロとしても確立された中での完全体のステージは、僕みたいなオールドK-POPファンにはご褒美としか言いようがない。New JeansよりIVEよりソソニョシデが好きーっ!ということだ。