日々の泡。

popholic diary

2022年7月16日~22日の話。

2022/7/16

朝9時前には家を出て映画館へ。まずはアップリンク京都で城定秀夫監督「ビリーバーズ」を観る。所属する宗教団体から無人島に送り込まれた男二人と女一人。怪しげな新興宗教の怪しげな教義を妄信的に信じる3人。バカバカしいと思うなよ、やってる本人大真面目状態。俗世から切り離された自然の中で繰り返される狂った日々、極限状態の中に置かれた信仰心はやがて歪んだ欲望へと変わっていき、生々しいエロスとして噴出する。狂気と欲望の果てにたどり着くのは崩壊だ。いやはやまさかのタイムリーな作品に。凄まじい映画だった。主演は松坂桃李に続く「信頼と実績」俳優になりつつある磯村勇斗。まっすぐな狂気を体現する宇野祥平、そして新人・北村優衣のほとばしるエロス!

で雨が降ってたので地下鉄で京都シネマへ移動。続いて川和田恵真監督「マイスモールランド」をやっと観る。幼い頃、父とともに日本に逃れてきたクルド人のサーリャ。進学や恋に悩む普通の高校生だったが、難民認定が下りず在留資格を失ったことから生活は一変する…。徹底して外国人を排斥しようとする日本の現実をまざまざと見せつけられる。国の混乱から逃れたどり着いた日本。しかし国は無情にも逃れてきた人々を追い出そうとする。それによって誰がどう苦しむのか。真面目に懸命に生きてきたサーリャに襲い掛かる試練の数々。この国に暮らすものとしてただただ心が痛む。今見るべき映画だ。

地下のラーメン屋で遅い昼食。続いてはポール・トーマス・アンダーソン監督「リコリス・ピザ」を観る。舞台は70年代のアメリカ。子役として活躍する高校生のゲイリー。ある日偶然出会ったカメラマンアシスタントのアラナに一目ぼれ。やがて二人は姉弟のような、あるいは友達以上恋人未満な関係に。近づいたり離れたりしながら二人が過ごした時間が、懐かしいアルバムをめくるように描かれる。駆け抜ける青春の走馬灯。甘く切なくバカげていて、ノスタルジックで瑞々しくて…最高だった!好きだなぁ、こういうの。

いつも通る地下鉄への連絡通路が封鎖。そうか、今日は祇園祭か。どこもかしこも人、人、人。流れと逆行してそそくさと大津に帰る。

映画の行き帰りにはradikoで「蛤御門のヘン」竹内義和先生ゲスト回。選挙などを受けていつになく真面目なムード。これもまた聴きごたえあり。

爆笑問題カーボーイ」では選挙特番の裏話などを。博士さんへの言及は無し。いろいろ難しいのだろうか。

2022/7/17

8時起床。卵のサンドイッチを作って朝食。午前中、久々に妻と買い物。昼は冷やしうどん。NETFLIXでイ・ミンジェ監督「感染家族」を観る。田舎町の寂れたガソリンスタンドで暮らすパク一家。ある日現れたゾンビに頭をかまれた父。しかしなぜか若さを取り戻しビンビンに元気になった父。そして一家はそのゾンビを使ったビジネスを目論むのだが…。呑気なゾンビコメディだったかと思うと後半は壮大で凄まじいゾンビパニックに展開。よくもまぁこんな話思いついて映画にするもんだ。そしてしっかり面白い。

夜はカレー。最近はスパイスカレーばかり作ってたので、久々に普通のカレールーで。当然だけど、メーカーがしっかり作ったカレーは美味い!

2022/7/18

角田龍平さんゲストのKBSラジオ「ファミレスのめちゃうま」聴きながら京都まで。京都駅近くのなか卯で親子丼の昼食。イオン京都のKOTOホールでの角田龍平さん「ラジオと憲法」発売記念トークショーへ。

「蛤御門のヘン」でお馴染みの剃刀負け弁護士軍団、大谷&長谷川弁護士とともに剃刀負けトレインで入場する角田さん。長谷川弁護士の生朗読によって呼び込まれたのは本日のゲスト、「罪の声」の小説家・塩田武士さん。そして「蛤御門のヘン」公開録音を兼ねたトークショーへ。「ラジオと憲法」は角田さんが様々な人との出会いを綴ったコラム集。塩田さんとの出会いも本の中で描かれている。今や押しも押されぬ人気作家となった塩田さんだが、その最初のプロモーションは角田さんのポッドキャストだった。私もそのポッドキャストで塩田さんのことを知り、「罪の声」を買い求めた一人だ。お互いがお互いに敬意を持つ二人の話は聞いていて微笑ましく、抜群に面白い。そう「ラジオと憲法」で綴られる言葉の根底には、人に対する敬意がある。だからこそ、これだけ読後感が良いのだろう。で「ラジオと憲法」については後日ちゃんと感想を書くとして、この日の会場には「ラジオと憲法」にも「市井の奇人」枠として登場する明石家さんまヒストリーのエムカクさんが、そして角田さんの実父である、あの「スペース」氏が!まぁとにかく濃い会場だった。

僕が角田さんを知ったのは水道橋博士さんのブログ日記が最初だ。当時配信されていた「角田龍平のオールナイトニッポンポッドキャスト」を聞きその面白さに驚愕し、更新を心待ちするようになった。2014年1月25日に行われた「メルマ旬報fes」会場にて話しかけたのが最初の出会いか。その後、映画館で偶然出会い、当時担当していた番組にゲストとして出演いただいた。以降も何度となく担当番組に出演いただきつつ、一ファンとしてポッドキャストから「蛤御門のヘン」の熱心なリスナーに。基本的に角田さんは「愛人」の人だ。水道橋博士さんが言う「愛国」ならぬ「愛“人”」だ。「人」の面白さ、バカで間抜けで時に高潔にもなる愛すべき存在である「人」に対して、並々ならぬ興味と愛情を持っている。そして「ラジオ」はそんな「人」が最も出やすいメディアだ。角田さんのラジオ愛はイコール人間愛である。そんな風に僕は思うな。

2022/7/19

3連休明け、朝から大雨。憂鬱な気分。帰ってテレビで「アメトーークダチョウ倶楽部の特番。4人時代から知っている世代。なんだかんだでずっと観てきた。彼らがテレビの世界、その一線で活躍し続けられたのは理由がある。芸人の死は政治家の死よりはるかに悲しい。それだけ心に近いところにいるからだ。いろいろ考えてしまう。

2022/7/20

テレワーク。妻も娘も休みで飯は皆で冷や麦。レトルトのまぜそば風の具材をぶっかけて。美味しいけど、やっぱり普通の出汁つゆがいいな。午後から結局会社へ。たまたま会社にいたファミレスの原田さんと角田さんの話など。

2022/7/21

部屋のテレビとPCをデュアルで繋げられるようになったので「後で見る」で放置状態だったK-POP関連動画を流しっぱなしに。毎日のように音楽番組のステージ動画が上がるのでなかなか追っつかない。しかしもはや10年以上見続けている。少女時代の新バラエティとか見つつ、時の流れを感じる。2010年頃は毎日数時間は少女時代の動画観てたな。今もやってることあまり変わらないけどね。そしてまた時間だけが過ぎる。

2022/7/22

金曜ぐらいは会社帰りに映画を観たいとこだが、ちょうど観たい映画が近所ではやっていなくてまっすぐ帰宅。最近は帰るとすぐに風呂に入ってあとはゆっくりですぐ眠くなってしまう。ドラマ「石子と羽男」、有村架純ちゃんの顔ばかり見てしまい話が全く入ってこない。布団の中でSpotifyで一人DJ。渚ようこ半田健人の「かっこいいブーガルー」聴いてたら、昭和にワープしたくなって郷ひろみ野口五郎を聴き漁る。

今週聴いてた音楽は