日々の泡。

popholic diary

2024年4月13日~19日の話。

2024/4/13

8時起床。玉子サンドの朝食。今日はのんびり京阪電車で京都まで。いつものごとくradikoで角田龍平の「蛤御門のヘン」聴きながら移動。ちょうど聞いてるところに角田さん本人からLINEが入る。スピってるなー。

でまずはMOVIX京都でパク・フンジョン監督「貴公子」観る。フィリピンで病気の母の治療費を稼ぐため地下格闘で日銭を稼ぐ青年マルコ。彼は韓国人の父とフィリピン人の母の間に生まれた「混血児」で、父の顔すら知らない。ある日、「父が探している」と尋ねてきた男たちに言われるままに韓国へ。その飛行機の中で「友達」だと名乗る謎の男が現れる。パリッとしたスーツを着て気障に笑う謎の男は韓国に着いた後も現れ執拗に彼を付け狙うのだが…。いやー面白かった。「THE WITCH/魔女」のパク・フンジョン監督だけに切れ味鋭くゴリゴリに殺しまくる韓国アクションノワール。だがポスターなどのシリアスでクールな印象ではなく、この謎の男「貴公子」がなんというか奇行を繰り広げる面白キャラでアクション<コメディ>ノワールの様相。謎解きミステリーな物語、ちょっぴりビターな社会問題も含ませつつ、カーチェイスに銃撃戦、接近戦と見せ場は当然盛りだくさん。そしてこの気障な笑いを浮かべる「貴公子」の言動が時にオフビート、時にベタな笑いを生みすっかり魅了された。クライマックスの種明かし、ダメ押しの大オチと最後までてんこ盛り。すっきり楽しい大エンタメだったなー。これはもうシリーズ化して欲しい。キム・ソンホのにやけ顔が最高。日本でリメイクするなら狩野英孝にやらせたい。そんな面白キャラだった。

バーガーキングハンバーガーでもと思ったが、長蛇の列で断念。通りがかったキッチンゴンが珍しく空いてたのでハンバーグピネライスの昼食。チャーハン、カレー、カツにハンバーグに目玉焼きと贅沢というかバカの食い物だなー。美味しかった。

で歩いて京都シネマへ移動。続いてはセリーヌ・ソン監督「パストライブズ/再会」観る。韓国ソウルで暮らす12歳のノラとヘソン。泣き虫のノラに寄り添うヘソン。まだ恋愛には満たない幼い二人の初恋。だがノラは家族でカナダに移住することになり離れ離れに。そして12年が過ぎ、今はNYで暮らすノラ。何気なくFaceBookでヘソンの名前を検索したら、彼がずっとノラを探していたことを知る。二人はソウルとNYにいながらネットで再会しビデオチャットで旧交を温めお喋りに夢中になる。だが、遠く離れた二人はちょっとした行き違いから再び離れ離れに。そしてまた12年。ノラは作家のアーサーと結婚しNYに今も暮らしている。恋人と別れ、休暇を得たヘソンはNYに。そして二人は24年ぶりに実際に再会するのだ。静かで優しく、ちょっと切ないラブストーリー。だがただの恋愛映画ではない。まだ幼く何者でもない12歳。あらゆる可能性があり未来に夢があり最初の分岐点を迎える。坂を上っていくノラ、まっすぐに進んでいくヘソン。二人がY字路で別れるシーンがとても印象的だ。そして24歳。いくつかの分岐点を経て辿り着きたい場所を目指し、何者かになりたいともがく。ふと振り返り12歳の淡い初恋を懐かしむ。だが今はそれより大切なものがあると先を目指す。そしてさらに12年。36歳。気づけば辿り着きたかった場所とは違う場所にいる自分。結局、何者かにはなれなかった。ふと立ち止まり、これで良かったのか?と自問自答する。そして二人は再会する。現実と記憶の中の淡い初恋。その距離を確かめる。ふと想う。今いる場所は自分が夢見た場所とは違うかもしれない。だが、確かにそれは自分が歩んできた道の先にある場所で、辿り着くべき場所だったのだと。悲しくはない、ほんの少し切ないだけ。NYで再会した二人が過ごす時間。再会できた喜びと、かっての自分たちに別れを告げる寂しさが交差する。二人は切なさを胸に、再び人生のY字路を別れるのだ。沁みた。でも彼らより先の未来、さらに12年と少し過ぎた年齢だから知っている。その切なさが懐かしく愛おしく感じる日が来ることを。

ま、50も過ぎると胸の痛みより膝の痛み、ときめきじゃなく不整脈、初恋どころか昨日の夕飯も思い出せない。きみまろかっ

余韻に浸りながら京都駅まで歩いて帰宅。

夜は部屋で日記書くも書き切れず就寝。最近は寝ることに執着している。

2024/4/14

いつものごとく妻と買い物。昼は娘も一緒に食べるというのでパスタ。張り切ってミートソースを作る。ま、ケチャップ味は大体美味しい。皆で食べて、妻と娘はM-1ツアーへ。僕は一人、マンションの臨時総会へ。新築で買ったマンションだがもはや築27年。建物も住人もすっかり老朽化している。将来的にどうなっちゃうんだろうとも思うが、ま、問題は先送り。1時間強で終了。天気もいいので少し湖岸を散歩。コーヒー飲みながら日記を仕上げる。

2024/4/15

暖かくなって昼間やたら眠い。山積みの仕事を片付けて帰宅。今日もさっさと寝る。

2024/4/17

最近、音楽のことをほとんど書いてないが、聴くのは聴いている。例えば以前からお気に入りのSSW、Kim Suyoungの新作。とにかく曲良し、声良し、演奏良し。スモーキーな歌声もさることながら、アコースティックギターの名手で新作メドレーをアコースティックギターで演奏するこの動画など観ると惚れ惚れしてしまう。

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SSWで言えば日本でのデビュー(Rallyレーベルから!)も決まった、こちらもお気に入りのChoi Jungyoon。新曲はこれまたお洒落サウンドだこと。


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アイドル系はもはやほぼついてけてないのだけど、K-POPオジサン歴14年の私、最後の推しグループ「loossemble」の新曲もリリース。ブラックな事務所のゴタゴタで空中分解した12人組ガールズグループLOONA。今やCMクイーンとなったChuu、クリエイターとしても才能を発揮するYvesはソロに、そしてシャープなイメージの5人はARTMSとして、キュートなイメージの5人はLoossembleとして再始動。結果的に全員が救われた形になり、LOONA時代からのファンとしては楽しみが増えて良かったねということで。


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あともう一曲はラッパーKISUMの久々の新曲。ちょっとユーモラスで肩の力が抜けた感じが好き。


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2024/4/18

リアルタイムで見てるドラマは朝ドラと大河だけなのでTVerで少し気になるドラマを探る。もはや1時間ものは見切れないので30分物をいくつか。ディズニー+で一度見ている山本周五郎原作、クドカン脚本「季節のない街」。原作も読み終わったので再見。「不適切~」も悪くなかったが、圧倒的にこっちをお勧めする。クドカンの原点にして到達点だと思っている。人間てぇのはダメでクズでどうしようもない存在だけど、それと同時に愛おしくかけがえのない存在なのだと思える。「ほつれる」の加藤拓也脚本・監督のドラマ「滅相も無い」。突如現れた、7つの巨大な穴を巡る物語。豪華かつ一癖二癖ある役者陣が揃う。演劇的な空間で繰り広げられる、キリキリと胃が痛むようなセリフの応酬。惹きこまれた。今泉力哉監督の「からかい上手の高木さん」。主演の若い二人が初々しくもはや孫を観るような気持ちで観る。映画「怪物」の黒川想矢君の思春期中学生男子ぶりがかわいい。

2024/4/19

金曜。大した仕事はしてないが、連日数字とにらめっこで精神的にきつい。ボンクラサブカルおじさんなので、つくづく向いてないことしてると思う今日この頃。帰りにネットカフェに寄ってコーラ飲みながら文春など雑誌チェックして、ボンクラモードに切り替える。

TVerでドラマ「アンメット」観る。杉咲花若葉竜也の「市子」コンビ、もういいに決まってる。二人の佇まいがすばらしく、じっくりと鑑賞。