日々の泡。

popholic diary

2022年2月19日~25日の話。

2022/2/19

8時起床。レーズンバターロールとヨーグルトの朝食。外は曇り空。大体、土曜日は映画を見に行く予定を立ててるんだが、なんとなく気が乗らず今日は一日家で過ごす。

と言いつつ結局家でも映画を一本。NETFLIXで「オクトパスの神秘;海の賢者は語る」を観る。心身共に疲れ果てた映像作家・クレイグ、子供時代の思い出の海に潜ることで自分を取り戻そうとする。その過程で出会ったのは一匹のタコ。高い知能を持つといわれるタコ、最初は警戒心を持っていたが毎日やってくるクレイグにやがて心開き、その手に足を延ばし触れる。まるで恋に落ちたように一人と一匹は時間を過ごす。だがタコの寿命は凡そ1年。別れの日は近づいてくる…。タコに迫る美しい映像、優雅に海を泳ぎ、時に激しくサメと対峙する。一匹のタコがレア・セドゥばりの美女にすら見えてくるから凄い。これからタコ焼きを食べるたびに思い出すだろう。

昼は喫茶店風のケチャップたっぷりナポリタン。味付けはほぼケッチャプだけなので安定の味!我ながら美味しい。

福岡史朗さんのライブドキュメンタリー「HEY!」を配信で観る。ニューアルバム「Prism」の全曲を演奏するスタジオライブ。生々しいラフさと緊張感がある素っ裸の音楽。福岡さんを中心に気心の知れたミュージシャンたちが円になって演奏。ただライブを配信したというのとは違う、音楽が生まれる瞬間のドキュメント作品になっていた。福岡さんの音楽は唯一無二。誰にも似ていないどこにもない音楽で、初めて聴いた時からずっと惹かれ続けている。この映像作品もまさにその延長線にある。人肌の温もりを感じる福岡さんならではのユニークさに嬉しくなる。

で映画をもう一本。アマプラで沖田修一監督「おらおらでひとりいぐも」。夫に先立たれ、子供たちとも疎遠の桃子さん。寂しさを受け入れ、一人暮らす彼女の日常を描く。過去の自分、具現化する心の声、かなり突飛な演出なんだけど、孤独とともに生きるとは、こういうことなんだと思わせる。実家に一人暮らす母のことなど思う。

近田春夫著「筒美京平 大ヒットメーカーの秘密」を読む。天才作曲家の音楽の秘密とともにその人物像に迫る。近田さんや、実弟である渡辺忠孝氏、晩年まで深い付き合いをしていた平山みきさんが語る筒美京平さんは、彼が作る音楽のように洒落ていて、親しみやすいけど、気高くなんだか嬉しくなる。芸能界なんてものや、ましてお金儲けなんかには一切興味なく、ただただ音楽のことだけを考えていた人。多くの人の心に届く音楽のことを。ますます好きになった。

2022/2/20

ちょっと寝坊で9時起床。毎日新聞の朝刊で「みうらじゅんマイ遺品展」の紹介記事。ずっと行きたいと思ってたところ、妻も行きたいということで思い立って出かけることに。高速で30分ほどで大山崎に到着。大山崎山荘美術館へは初めて行ったが、駅からもほど近いこんなとこに、こんないい場所があったとは知らなかった。みうらじゅん仕様の飛び出し坊やに迎えられ美術館へ。圧倒的な物量、その独特が過ぎる視点は当然として、今回特に心に響いたのは、コロナ禍に制作された大量のスクラップブック。古い雑誌などから切り抜かれコラージュされた「無意識スクラップ」。みうらじゅんワールドとしか言いようのない混沌の中に在る天才性は感動的ですらあった。それは真似しようにも真似できない、物心ついた時からあらゆるものを自分自身のセンスで拾い集め編纂してきた者にしか生み出せないものだ。もう圧倒的な強度がある。

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みうらじゅん」という人を知ったのは高校生の頃だ。当時教科書みたいに読んでいた「宝島」。まだA5サイズでサブカルど真ん中にあったころ。「ほん魔界な」というふざけた連載、イラストとそこに添えられた一言一言が面白くて大好きだった。「バカの町山」なんて当時担当編集者だった町山智浩さんもよく描かれていたっけ。すっかりファンになって「見苦しいほど愛されたい」「カリフォルニアの青いバカ」なんて初期の単行本も買ってたな。それから30年以上追っかけてるんだから俺もしつこい。

大山崎まで来たのでついでに実家へ。スーパーで買ってきたお寿司で母とランチ。ひとしきり母の話を聞いて帰宅。車中では中川家のザ・ラジオショー。妻と一緒にげらげら笑いながら。

2022/2/21

テレワーク日。寒い部屋で震えながら毛布に包まりつつ仕事。テレワーク飯は昨日の残りの手羽先が2本。炒り卵とインスタント味噌汁。しかしアマノフーズフリーズドライみそ汁は美味い。これでインスタントかい?(©柳家小さん)。

2022/2/22

少しネットから離れて、心のオアシス・杉作さんの「ファニーナイト」久々にまとめて聴く。ちょっとした雑談、バカ話、趣味話から随分遠ざかっているんだな。杉作さんの脱線に次ぐ脱線、とりとめのない話が泣けてくるぐらいに沁みる。

2022/2/23

祝日。朝ドラ起床。トースト、ハムエッグ、ヨーグルトの朝食。今日は娘も休み。家族で家にこもる。「ガキの使い」など録画消化。昨日妻が録画してた「岩合光昭世界ネコ歩き」劇場版を皆で観る。猫と暮らしてもうずいぶん経つ。特に飼おうと思ってたわけじゃない。うちの庭は猫の通り道になっていて今までもたくさんの猫がやってきた。無類の猫好きの妻が気にかけては餌をやったりしてるうちに、家の中にまで入ってくるようになったのがクロとロチ。もう15年ほどになるし、今となっては猫がいない生活は考えられない。しかしまぁもはや老猫。いつまで一緒にいられるか。いずれ娘も出ていくだろうし、そうなると妻と二人の生活か…。いかんいかん考えるのはよそう。

2022/2/24

今日もテレワーク。部屋は相変わらず寒くてジャンパーを着て毛布を膝にかけて震えながら。テレワーク飯はサッポロ一番みそラーメン。温泉卵に小松菜、豚肉トッピング。寒い日はラーメンに限る。

角田さんの「蛤御門のヘン」、JUNK「爆笑問題カーボーイ」、町山さんの「アメリカ流れ者」など聴く。

夜、水道橋博士さんのツイキャス。映画や音楽、文化系のたまり場みたいで以前からちょこちょこ覗いていたが、今日は心に響く回だった。大阪の現状を憂い、黒幕プロデューサーA氏を糾弾し、爆笑問題・太田氏に立ち上がれよと激しくアジる。そして戦争の話。勇ましいことを言って若者たちを戦場に送ろうとする政治家たちにお前が行けよと怒りを爆発させる。映画「グッドモーニングベトナム」から自殺したロビン・ウィリアムスの話。なぜ彼は死ななければならなかったのか。心の内からの声に心打たれた。

途中つなぎを命じられた、TAP所属の芸人で博士さんの運転手も務めるドルフィンソングの三木君。爆笑問題のファンでもある彼が、混乱し涙する姿も印象的だった。本をこよなく愛し、才能も実力もあり、リベラルで、9条を世界遺産にとまで言っていた太田氏。多くの場を持ち発信力がある彼を認めているからこそ、そんなもんじゃねえだろ!言うべきことを言えよという、同志としての博士からのアジテーションだったと思う。

今の時代、リベラルであり、戦争反対を言い続けることは勇気がいることだ。SNSでは今日も激しい分断が起こっている。馬鹿な政治家が、今まさに戦争が起きている世界で、このタイミングで、改憲を口にし戦争ができる国にしようと煽ってる。おかしいだろ。安全な場所からラッパを吹くだけのクソ野郎が、子供たちの子供たちの子供たちを戦場に送ろうとする。たとえ一人になったとしても戦争反対を言い続ける。小学生の時「はだしのゲン」を読んでそう思ったよ。その気持ちがまだ自分には残ってる。

2022/2/25

世界は酷いことになっているが、日常は続く。

ドルフィンソングの三木君の日記。昨日の混乱を素直に書き綴っていて素晴らしい。

note.com

彼はちゃんとバトンを受け取っているんだな。

 

 

今週聴いてた音楽は

  • 「HIROMIC WORLD」郷ひろみ
  • 「Serious Barbarian」大沢誉志幸
  • 「声」青木孝
  • 「Pink Blossom」Apink
  • 「INVU」テヨン
  • 「Blast From The Past」The Bowls
  • 「the collective soul and  unconscious:chapter one」Billlie
  • 「YOUNG-LUV.COM」STAYC
  • 「はじめてのブックエンズ」ブックエンズ