日々の泡。

popholic diary

2023年4月29日~5月5日の話。

2023/4/29

6時半起床。今日はちょっと早起き。妻と一緒に新快速電車に乗って姫路まで。大学時代からの友人、M宅で3年ぶりにBBQ。M夫妻と香川からやってきたYさん、そして僕ら夫婦が知り合ったのは大学のギター部でだからもう35年ほどの付き合いになる。僕の妻は一つ上の先輩だったので、M夫妻やYさんは妻と話す時いまだに敬語が抜けないのが可笑しい。雨が降り出す前に庭でBBQ。とはいっても皆50オーバー、用意してくれていたお肉も食べきれず、早々にお喋りタイム。学生の頃は、部室で、食堂で、大学近くの喫茶店で、こんな風にただただバカ話して過ごしたな。いくらでも時間があった。よくもまぁあんな話すことがあったなと思う。で楽しい時間は、あっという間にすぎる。結局7時間ぐらいたっぷり喋ってまた新快速電車に乗って大津に帰宅。時間はかかるが乗り換えなしで電車一本で行けるから楽だな。

2023/4/30

いつものごとく妻と買い物。そのまま妻の実家に寄ってちょっと家のお手伝い。

帰宅しアマプラで映画を一本。キム・ミンホ監督「無双の鉄拳」を観る。愛する妻ジスの為に、不条理な目にあいながらも地味に市場で働くドンチョル。そんなある日、ジスが何者かに誘拐されてしまう。愛するジスを救うため、眠れる「雄牛」が立ち上がる!ドンチョルを演じるのは我らがマ・ドンソク兄貴!ということで映画ジャンルとしては「マ・ドンソク」。「なめてた相手がマ・ドンソク」ということで結果はもう一択。悪人全員、マ・ドンソクの張り手で吹っ飛ばされる!以上。それでいいんです。だってマ・ドンソク映画を観るということはそういうことだから。

2023/5/1

K-POPを聴き始めて10年以上。推しグループはと問われれば「LOVELYZ」一択。だが解散こそ明言していないが事務所との契約は終了。バラエティで大活躍中のミジュをはじめ、ミュージカルやドラマなどそれぞれの道を歩み始めたメンバーたち。そんな推しグループLOVELYZの中でも最推しのメンバーがリュ・スジョン。スタイリッシュで歌もダンスも優等生、ギターの弾き語りが得意な彼女が、自身のレーベルを立ち上げ、全曲の作詞・曲にも関わった1stアルバム「Archive of Emotions」をついにリリース。ということで、久々にCD買っちゃったよ。ちょっとハスキーでアンニュイな歌声を活かしたミディアムテンポの聴かせる楽曲でまとめられた意欲作。キャッチーな曲がもう少しあればというのは贅沢な望みか。とにかく歌い続けるという選択をしてくれたのは嬉しいところ。なんといっても彼女の歌声が大好きなので、末永く音楽活動してほしい。


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2023/5/2

連休前で忙しいが、何とかやりくりして大阪に駆け付ける。梅田シャングリラにてグランドファーザーズ+鈴木博文ライブ「ジジイは走って再び大阪に来る」。この組み合わせでの大阪ライブは2010年1月31日以来。下はその時の日記。

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実に13年ぶり。梅田シャングリラは立ち見も出る大盛況。でまずはグランドファーザーズ。コクのある青山さんのギター、キレのある西村さんのギター、対照的な二つの色がぶつかり、交じり合い、力を倍増させる。夏秋さんのドラムも実に多彩。職人的なクールさでバンドを引き締めたと思えば、時に原始的かつ祝祭感溢れるドラムで場に熱量を与える。大田さんのベース、ボーカルはともに無骨でありながら色気がある。そしてMCも含めライブのムードメイカーとして会場を温める。青山さんのボーカルはかってのようではないが、低く太く味が増している。この声で歌われる新曲を聴いてみたい。西村さんはやはりグラファンのギタリストであるときが一番キレッキレ。キレのあるギターを弾きまくり、青山さんをカバーするようにボーカリストとしても甘く伸びやかな歌を聴かせる。そんな4人の奏でるゴツゴツとした岩のようなロックサウンドが痺れるようなカッコよさ。これだよ、これ!という感じ。素晴らしかった!で休憩を挟んで、飄々と登場は鈴木博文さん。これがグラファンに輪をかけて凄かった!最近のライダーズの勢いはここにあったのかという野蛮な狂騒、真に無頼な孤高の音楽。グラファンを従えて歌われたのは、10代の頃から聴き倒して自分の中で血肉化している初期曲が多く、とても冷静ではいられなかったな。あの頃メトロトロンの音楽にどれだけ救われたかっていう…。でグラファン3人とボーカル回して歌われた「ボクハナク」。16歳の時に聴いて博文さんの大ファンになった曲。皆の歌声が重なった時、ちょっともうね、胸がいっぱいになったな。で最後は「さよならは夜明けの夢に」だもんなー。博文さん&岡田さんのロマンシングアドベンチャーな大名曲。「詞を書く喜びを知った曲」と博文さんは言ったけど、こっちからしたら詞でこんなに心が動くんだと知った曲。これはもう泣くでしょ。っつーか泣いた。

2023/5/3

GW。朝からTジョイ京都へ。しかし京都駅は人でごった返している。人込みをかき分け映画館へ。こちらもコナンとマリオで大混雑。で私はというとパク・ドンフン監督「不思議の国の数学者」を観る。名門私立高校に奨学金で通うジウ。学校に馴染めず数学が苦手で落ちこぼれていくジウ。そんなある日「人民軍」とあだ名される寡黙な夜間警備員と出会う。その警備員が難解な数学の問題をいとも簡単に解いたことから、ジウは頼み込み数学を教えてもらうことに。数学を通じて心通わせる二人だが…ってな物語。ともに心に傷を負う二人が数学を介し疑似親子的な関係になっていく。その交流は心温まるものなのだが、その中に過酷な現実が浮かび上がる。謎の警備員は脱北した天才数学者だったのだ。彼はなぜ国を捨て、身を隠して暮らしているのか。一方、南では過酷な競争社会の中で学問が、いい就職、いい暮らしのための手段として使われている。「学問の自由」とは何かを問いかけ、「学問は何ものからも自由でなければならない」という骨太なメッセージを込める。良作であった。菅前首相に100回ぐらい見せたい。国が学問に難癖をつけるほど馬鹿げて愚かで危険な行為はない。

TBSラジオ「こねくと」町山智浩さんの「アメリカ流れ者」にて映画「マイスモールランド」の紹介。非人道的な入管法改定案が注目される中での紹介。僕も昨年この映画を観て、自分の無知を恥じ、主人公の置かれた立場に心を痛めた。クルド難民の少女を主人公にしたこの映画を観ることで、いかにこの国の入管法が不合理で不条理で非人道的であるかを知った。日本で生まれ育った少女が追い詰められていく。罪のない難民がなぜか収容され虐待とも思える酷い仕打ちを受ける。ぜひ多くの人に観てほしい、そして自分事として感じて欲しい。そんな映画だ。

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帰宅しNETFLIXのドキュメンタリー「チンパンジーの帝国」を観る。1話だけのつもりが全4話一気見してしまった。ウガンダ、ンゴゴの森。そこには世界史上最大のチンパンジーの集団が暮らす。中央集団と呼ばれる巨大チンパンジー組織を追うドキュメンタリーでさながらチンパンジー版「仁義なき戦い」の様相。ざっくり説明すると、ンゴゴ最大の派閥、中央組。リーダーとして君臨するのはブンタ。順列2位のヒデオとのコンビでおよそ120頭を率いる。ブンタの地位を虎視眈々と狙うのは順列3位のヒロキだ。そんなある日、中央組のシマで臆病者のタクゾウの死体が見つかる。そこは西部組のシマとの境界付近。西部組はキンヤとシンイチをリーダーとした少数精鋭の派閥である。そう、タクゾウを殺ったのは西部組だった。もともと中央組と西部組は同じ組であり、現中央組組長のブンタは西部出身者という因縁もある。タクゾウの死をきっかけに中央組VS西部組の抗争が始まる!中央組内の権力争い、そして西部組との激しい抗争。はたしてンゴゴの森はどうなる!ってな大ドキュメンタリー(なお上記のチンパンジーの名前はわかりやすく日本人名にしておきました)。これ脚本演出アリ?っつーかこのカメラアングル、撮影の距離感、撮影監督チンパンジー?ってな凄い映像。チンパンジー同士の激しい抗争の真ん中にカメラ入ってるやん!という驚愕の撮影なのである。めちゃくちゃに面白く、かつラストには感動的な名シーンが。超おすすめです!

2023/5/4

休日。今日は地元の映画館ユナイテッドシネマへ。待ちに待ったジェームズ・ガン監督「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME3」を観る。宇宙のはみ出し者たちが活躍するスペースオペラの完結編。宇宙からの刺客に襲われ瀕死の重傷を負った銀河一狂暴なアライグマ、ロケット。盟友の命を救うためガーディアンズのメンバー達が、最強の敵に戦いを挑む。明かされるロケットの過去に涙し、ガーディアンズ達の熱き友情、深い絆に心動いた。それぞれが過去と向き合い、再び立ち上がる。勝ち組ではないが負け組ではない。そう彼らは負けない組なのだ。倒れても倒れても砂を掴んで立ち上がる。そんな彼らが迎える最高のエンディング。誰一人取りこぼさず、皆を抱きしめるような素晴らしき完結編。もちろん音楽も最高!マーベル史上屈指の気持ちのいい傑作!

2023/5/5

1年ほど前に腫瘍が見つかり、ここ数ヶ月はあまり食べることも出来ずにいた猫のロチことシロ。通称ロチャ坊。今週に入って動くこともやっとの状態だった。

ロチャ坊が我が家の庭先にやってきたのはもう16年前だ。両親、姉妹の4匹で現れた野良猫家族は庭先で日向ぼっこし、時折餌をねだった。一番図々しかったのは父親猫の「デッカイノ」。窓の隙間からやたら家の中に入ってこようとする。そんな父の血を引いたのか、末娘のシロは人懐っこく、気が付けば家の中でちょこんと座っていた。いつの間にか現れなくなった野良猫家族だったが、彼女だけが我が家に住み着いた。外で遊ぶのが好きでカーテンを器用に上り小窓から庭に出る。散々遊んで、次は網戸をよじ登り小窓から帰ってくる。ソファに座ってテレビを観てると膝の上に乗ってくる。夜は妻の布団に飛び乗りい寝息を立てる。先住猫のクロは思慮深い猫でほとんど甘えてこないけれど、シロは人たらしだった。シロはロシになりロチになりロチャとなりロチャ坊と愛情込めて家族から呼ばれるようになっていく。ま、そんな猫だった。

昨日の夜からトイレに行くのがやっと、今朝にはトイレに行くことも出来なくなり目を見開きぐったりと寝ているばかり。午前中、妻と大好きだった庭に抱きかかえて運んでやり、少し太陽の光を浴びさせる。昼になって窓辺に寝かせてやる。少し痙攣が出て、口から息をするようになる。妻がボロボロと泣きながら体を撫でる。午後1時過ぎ、静かに息を引き取る。

去年から冬を越せるかなと家族でも話していたので覚悟はできていたが、いざその日が来ると悲しいもんだ。でも十分頑張った。ちゃんと妻も僕も家にいる日に旅立ってくれた。それにしてもロチャ坊は随分楽しい日々を我が家にもたらせてくれた。彼女の存在がどれだけ癒しになり、救いになったか。ロチャ坊、どうもありがとう。またね。