日々の泡。

popholic diary

2023年5月27日~6月2日の話。

2023/5/27

今日は妻と大阪まで。サンケイブリーゼにて宮藤官九郎作・演出、ウーマンリブVol.15「もうがまんできない」観劇。舞台はビルの屋上とタワマンのベランダ。解散を決めるお笑いコンビ、風俗店を営む父娘、上司の妻と不倫する男が繰り広げるまさにドタバタコメディ。人間の業むき出しで、インモラル、やばくて可笑しい人間喜劇。めちゃくちゃ笑った。同い年のクドカン作品には同時代に同じようなものを見て育ってきたんだなと思えるところがある。笑いに対しての貪欲さや泥臭ささ、面白さやヤバさの感覚が理解できてストレートに笑える。ツッコミ役の仲野太賀と、大ボケの永山絢斗を中心にしつつ、阿部サダヲ皆川猿時荒川良々といった大人計画の面々が活き活きと狂いまくる。やっぱり彼らは舞台人なんだなぁ。特に阿部サダヲの身体能力の高さに感動。同い年なんだけど、あれだけの動きができるとは。素晴らしいな。

妻と少し遅いお昼。そばとミニカツどん。たまに別の店で食べるとなか卯のクオリティがいかに高いかを実感する。阪神百貨店でやってた九州美味いもの市を覗いて、芋のソフトクリームを妻と食べる。美味し。江口寿史さんのイラストが表紙に使われている水俣市の広報誌があったので思わずゲット。

夜はまたまたアマプラで石立ドラマ「水もれ甲介」3話分。石立鉄男の小気味いい台詞回しが心地よく、もはや中毒状態。

2023/5/28

朝から妻と買い物。ホームセンターで庭の枇杷の木用にカラス除けの網を買う。帰宅しかぶせようとしたが木が大きすぎてうまくいかない。

冷やしうどんの昼食、で午後はNETFLIXで「サンクチュアリ」観始める。とりあえず3話まで。確かに面白いわ。

で夜はまた「水もれ甲介」。「キチガイ」なんて言葉が平気で飛び出す昭和にワープ。そうか、クドカン作品にある人情味や泥臭さって石立鉄男ドラマが日常にあった時代を過ごしたゆえの刷り込みなのかもしれない。

2023/5/29

営業で大阪へ。また雨。商談前に疲れ切る。商談と商談の間に、ホリーズカフェでクリームソーダ。30年ぶりぐらいに食べたんじゃないか。美味し。

2023/5/30

朝から新人引き連れ外回り。昼はラーメン。鶏ベースのこってり。美味し。しかしもはやあっさりへの切り替え時か。

YouTubeで俳優・山本紀彦さんのインタビュー観る。石立ドラマに欠かせない名バイプレイヤー、山本紀彦さん。石立鉄男と丁々発止のアドリブ合戦を繰り広げた山本さんが、石立鉄男がいかに当意即妙なアドリブの天才だったかを語る。また気難しい役者と評されることが多い石立鉄男のそれだけじゃない一面。面倒見がよく兄貴肌で茶目っ気たっぷり、そんな姿を語ってくれている。


www.youtube.com

2023/5/31

今夜も「水もれ甲介」。死んだはずの本当の母親が現れて…くーっってな回。血の繋がりより強い家族の繋がり。育ての母、赤木春恵を背負う石立鉄男に寄り添う原田大二郎、くーっ。今、昭和何年だっけ。

2023/6/1

6月。早い。去年の今頃はまだ2月前半だった。と毎年、こんなことばっかり言っている。

2023/6/2

上岡龍太郎さん死去の報。70年生まれの関西人なので物心がついたときから上岡さんはテレビに出てる人だった。「ノックは無用」に「ラブアタック」「花の新婚カンピューター作戦」、あと「メナード青山」に「志乃ぶ寿司」のCMね。最初の認識は「横山ノック」に突っ込む人。で僕が最初に上岡さんを意識したのは中学生の時。島田紳助さんがDJを務めていたKBS京都の深夜ラジオ「ハイヤング京都」、紳助さんが病気で入院したとき何週かピンチヒッターを務めたのが上岡さんだった。知的でありながら過激、その面白さにびっくりした。そこから上岡さんをチェックすることになる。そしてほどなくして始まった「パペポTV」。最初期から毎週録画して観た。父と母も録画したビデオを声出して笑いながら見てたなぁ。故・香川登志緒氏は「陽中の陰(鶴瓶)と陰中の陽(上岡)のせめぎあいのおもしろさ」なんて評してたっけ。そうそう高校生の時だったか梅田にテントの劇場を立てて1週間ぐらい番組のイベントをやってて友達と観に行ったなぁ。「パペポTV」は瞬く間に大人気番組となり、東京へも進出。そして上岡さんは全国区の人気者となり、スパッと引退。何もかもがスマートでかっこよかった。それに徹底して権威や権力になびくことなく、庶民の視線でものを語る人でそこがやっぱり好きだった。

もし上岡さんが引退することなく、中島らもが生きてたら大阪は今みたいじゃなかったかなと思うこともある。弱者を切り捨て、文化を切り捨て、芸人たちは権力に尻尾を振る。でも現実にifはない。上岡さんに頼ろうとしても、それはもうないのだ。上岡さんのイズムを継承し、それを伝えていくのは上岡さんの芸を愛した我々の使命なのだ。