日々の泡。

popholic diary

2022年10月22日~28日の話。

2022/10/22

7時ホテル起床。昨晩コンビニで買ったちぎりパンとレモン牛乳の朝食。8時ロビー集合で某所での某イベントの視察。ずっと屋外だったので体が冷える。昼は近くのラーメン店へ。矢沢永吉の曲がずっと流れているラーメン店で塩ラーメンと餃子。透き通ったスープにちぢれ麺、分厚いチャーシュー、これが大当たり。美味しかった。で4時過ぎ終了し宇都宮駅へ。駅の売店で少しお土産を物色して東京まで。東京駅で悩みに悩んだ末、まい泉のとんかつ弁当を購入。

新幹線ではしばし耳を休めて読書。読み残していた小泉今日子「黄色いマンション黒い猫」を読了。これは名エッセイ集!キョンキョンの声で文章が聞こえてくる。正直で繊細で強くしなやかな文章。時に猫の目で日常を描き、時に鳥の目で世界を見渡す。自分の心の中を覗き、思い出に立ち寄ったかと思うと足元を見つめ、明日を目指す。あぁこの人は浮つくことなく、真っ当に生きてきたんだなと確信できる。

10時過ぎ帰宅。さすがに疲れて風呂入って寝る。

2022/10/23

8時起床。やっと休みだ。妻は出かけたので、散歩がてらユナイテッドシネマへ。話題の映画、S.S.ラージャマウリ監督「RRR」を観る。1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた村の少女を救うためビームは身分を隠しデリーへ。そしてそんなビームを捕らえるべく英国政府から送り込まれた警察官ラーマもまた身分を隠しデリーに。ある日、列車事故に巻き込まれた少年を共に助けたことで二人はお互いの素性を知らないまま意気投合し、友情を育む。大親友となった二人だったが、やがてお互いの素性を知ることとなり…ってとこでもまだ半分行ってない!ここからまだまだ怒涛の展開&ツイストで、壮大かつ熱々の物語が繰り広げられるのだ!ずーっとクライマックスな盛り上がりがだれることなく3時間!ド派手かつエクストリームなアクションもさることながら骨太な潜入ものの様相を見せる物語も見応えあり。ラストの大団円&ダンスで気持ちは最高潮に。あー映画を浴びたなー。


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帰宅しアマプラで石立鉄男主演、1974年のドラマ「水もれ甲介」が配信されてたので観る。杉作さんがラジオで何度も絶賛していたドラマ。懐かしい昭和の風景、緩急の効いた石立鉄男のまさに石立鉄男という名演が嬉しくなる。早すぎたRRR!違うか。弟役は原田大二郎。そういえば高校生の頃、原田大二郎によく似ていると言われた。当時原田大二郎は「元気が出るテレビ」の中のミニドラマみたいなのに出ていて「君たちはもう大丈夫だ」という決め台詞があった。高1の最初の自己紹介で誰かが僕を観て「原田大二郎に似てる」って言いだして爆笑になった。地味で消極的で友達作りが下手だったけど、それがきっかけでなんとなくクラスになじめたんだよね。それまで考えたこともなかったけど家帰って鏡見てみたら確かに自分でも似てるなーと思った。「君たちはもう大丈夫だ」ってよくネタにして言ってたな。

2022/10/24

ドラマ「エルピス」観る。脚本・渡辺あや!ということで観るしかないでしょ。まだ一話だがすでにぐっと惹かれる。これ以上飲み込めないという叫びが強く響く。ルックや音楽使いも良き。今後の展開が楽しみ。

2022/10/25

溜まっていた事務仕事に追われてたらあっという間に退社時間。TVerではドラマ「ファーストペンギン」を。脚本は森下圭子、主演は奈緒。「エルピス」同様、飲み込まない女の物語。情けないおっさん側なので勉強のつもりで。

しかし実際こうしてドラマも見つつ意識的に学んでいかなければという気持ちがある。気をつけているつもりではあるが、どこか有害な男性性をまき散らしていないか。滲み出ていないか。

2022/10/26

休日出勤が続いたので今日は代休。朝から京都まで。久しぶりにTOHOシネマズ二条へ。まずはタナダユキ監督「マイ・ブロークン・マリコ」を観る。ブラック企業勤めのシイノ。偶然目にしたテレビのニュースで報じられたのは若い女性の転落死。死んだのは親友マリコだった。幼い頃から父親に虐待され育ったマリコ。父から、恋人たちから、常に男たちから虐げられてきたマリコ。シイノはたまらずその父親のもとに乗り込みマリコの遺骨を奪う。マリコが行きたがっていた海へ、遺骨とともにシイノは向かう。シイノはマリコと過ごした日々を胸に衝動的な旅に出る。遺骨とシイノ、魂のロードムービー。あなたはちっとも悪くない。そんな叫びが聞こえてくる。傷つき壊れてしまったマリコの遺骨とシイノ、旅の中で彼女たちはちょっとした親切に救われる。世界はどうしようもなくクソで、理不尽な悪意に溢れているけど、同時に小さな善意も存在している。飲み込まずに抗って、生きていくのだ。いつになくやさぐれた永野芽郁、圧倒的な存在感を見せる奈緒、ともに素晴らしい。

で続いてはピエール・ペリフェル監督のアニメ作品「バッドガイズ」を観る。ウルフ、スネーク、ピラニア、シャークにタランチュラ。バッドガイズを名乗る怪盗団は伝説のお宝「黄金のイルカ」を狙うも失敗。逮捕されるが町の名士であるモルモットのマーマレード教授の更生プログラムを受けることに。バッドガイズがグッドガイズに…しかしそこにはある陰謀がってなお話。最新の3Dアニメでありながらどこか懐かしさも感じる痛快なアクションが楽しい。特にルパン三世的なカーアクションはアニメの楽しさに満ちていて胸躍った。古今東西の物語で嫌われ者として描かれる「バッドガイズ」の面々、個性的で立ちまくったキャラクターが楽しい、さらにキツネのダイアナ知事が最高にかっこいい!ディズニーの「ズートピア」は大好きな作品だけど、それとも通ずる最高動物アニメだった。

はなまるうどん」でかけうどんとちくわ天、おにぎりで腹を満たして、さらにもう一本だ。パブロ・ラライン監督「スペンサー ダイアナの決意」を観る。舞台は1991年のクリスマス。英国ロイヤルファミリーの人々はクリスマスをはさむ3日間、女王の私邸サンドリンガム・ハウスで過ごさなければならない。その3日間はプリンセス・ダイアナにとっては地獄のような3日間なのだ。夫のチャールズとの仲は冷え切り、常にパパラッチから付け狙われ、ロイヤルファミリーからも蔑まわれ、王室のしきたりにがんじがらめに。映画はギリギリと締め付けられるような3日間のプリンセス・ダイアナを描く。観ているこっちの胃までも痛くなるよう。ほっと心安らぐのは子供たちと過ごす時間と友人である衣装係のマギーの前だけ。苦しみ、葛藤しながらも、その3日間でダイアナは決意する。真珠のネックレスを引きちぎり、一人の人間として、母として強く生きていく決意を。そう、ダイアナ、あなたはちっとも悪くない。美しく、気高く、正直。素晴らしき映画だった。ダイアナを演じるクリステン・スチュワートがとにかく絶品。繊細な心の動き、揺れながらやがて強い意志を持って抗う姿を見事に演じていた。素晴らしかった。

ダイアナと言えば大助・花子の漫才で「道歩いてたら、ダイアナ、ダイアナって呼ばれますねん」「よー聞いたらダイハナでしてん」というネタを思い出す。

ということで1日、映画館でどっぷり過ごす。

2022/10/27

朝ドラ「舞いあがれ」は今のところ上々の滑り出し。昼休み、花房観音著「京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男」読み始める。ミステリの女王と呼ばれた作家・山村美紗の評伝。僕らの世代だと作品は読んだことなくとも、その華やかな姿や数々のサスペンスドラマでその名前は当然知っている。「噂の真相」なんかもちょくちょく立ち読みしてたから、西村京太郎とのいかがわしいイラストとかも印象に残っている。そんな知ってはいるが、全く知らない山村美紗の物語にぐいぐい惹き込まれる。しばらく昼休みは読書に集中だ。

2022/10/28

仕事終えて4度目のワクチン接種。日記を書いて今日はもう寝る。