日々の泡。

popholic diary

2022年11月12日~18日の話。

2022/11/12

6時半起床。7時には家を出てイベント仕事で休日出勤。いい天気。屋外イベントなので良かったが、それにしても暑い。でしっかり働き17時帰宅。早起きしたから眠い。

2022/11/13

6時目が覚める。もうひと眠りすることも出来ずにそのまま起床。で朝からユナイテッドシネマへ。朝一、8時15分からの上映でライアン・クーグラー監督「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー」を観る。早く観た過ぎて起きちゃったという訳。

ブラックパンサーはMARVELヒーローの中でも最も気高い新のヒーローだった。物語はそんなヒーローの死から始まる。ブラックパンサー=ティ・チャラ王を演じたチャドウィック・ボーズマンの死。偉大な主演俳優を失った映画と偉大な国王であり守護者を失ったワカンダ王国の悲しみが重なる。深い喪失感の中でもがき苦しみながらもう一度立ち上がる、そんな喪失と再生の物語。そして映画全編にわたってティ・チャラ王=チャドウィック・ボーズマンへ心からの敬意と追悼の意が込められている。

(以下ネタバレ含みます)

国が迎える最大の国難の中で、悲しみに暮れる王の妹シュリ。やがて怒りと憎しみに囚われ、本来争う必要のない海の王国タロカンとの戦いに突き進んでいく。だが、彼女はその中で国を想い、民を想い、兄・ティ・チャラ王の魂に触れる。国を守り、民を守るということは戦うことではない。いかに憎しみを断ち切り、戦わない為に力を尽くすかだ。それを知った時、シュリは王の魂を受け継ぎ、ブラックパンサーとして再生するのだ。まさにブラックパンサー=ティ・チャラ王=チャドウィック・ボーズマンの魂を受け継ぐ映画。くーっ、泣いてまうやろ。

夜、Mr.ビーンに扮したガンバレルーヤやオカリナの番宣があまりに面白かったので「イッテQ」観る。タイのMr.ビーンのそっくりさんといっしょに森三中の大島、ガンバレルーヤ、オカリナがMr.ビーンの扮装でふざけるのだが、バカバカしすぎて笑った。

2022/11/14

代休。で朝からTOHOシネマズ二条へ。キム・ジフン監督「奈落のマイホーム」を観た。平凡なサラリーマンのドンウォンは11年かかって念願のマイホームを購入。家族とともに引っ越し同僚を招いての引っ越しパーティー。幸せの絶頂だったが、大雨で地盤沈下が発生。地面に空いた巨大なシンクホールにマンション丸ごと地下500m落下!怪しげな隣人マンス、そして会社の部下でキムとウンジュ、彼らは果たして生還できるのか!?というコメディ仕様のディザスタームービー。次から次へと襲い来る災難に、家族への想いを胸に知恵と工夫で立ち向かう。ドンウォン演じるのはどこか愛嬌のある強面俳優キム・ソンギュン、そして怪しげな隣人マンスはシリアスからドコメディーまで変幻自在の名優チャ・スンウォン。壮大で大掛かりにもほどのある設定の中、このいかつい顔の二人が笑わせ泣かせてくれる。しかし感動巨編というわけでもないコメディ要素強めの作品でありながら、ここまでの大規模で安っぽくならずに見せられる韓国映画の技術力の高さに唸った。

はなまるうどんでかけうどんをすすってすぐにもう一本。イ・サンヨン監督「犯罪都市 THE ROUNDUP」を観る。マ・ドンソク演じるはみ出し刑事マ・ソクトが悪人どもを張り倒す犯罪都市シリーズの第二作。当然スカッと爽やか痛快暴力映画。躊躇なく殺しまくる極悪殺人鬼も最終的にはマ・ドンソクがぶっとい腕でボッコボコに張り倒してくれるという安心感。それですべてOKという潔さ。楽しいしかない暴力エンタメ!今回の悪役は今人気のソン・ソック。タイから韓国へ、ひたすら狂暴にガンガンに殺しまくる凶悪犯カン・ヘソン。マ・ソクトと衿川署強力班は彼に翻弄されながら逮捕に向けて決死の捜査を開始する。ま、もちろん最後は拳で解決!悪役が凶暴なほど、最後の拳が痛快なのだ。今作はそんなお約束の痛快さとともに、頼りない強力班・班長を演じるチェ・グィファやソクトにいやいやながらも使われる元イス派のボスを演じるパク・ジファンといった「いい顔」の名バイプレイヤーたちとマ・ドンソクのやりとりが楽しく、強力班の面々もそれぞれに見せ場が用意されシリーズとしての面白さが増している。東映/セントラル・アーツ感というかどこか懐かしい楽しさがある。韓国ではすでにシリーズ4作目が撮影中とのこと。世界を股にかけ大暴れしてほしい。マ・ドンソクはもう最終的に巨大化してゴジラと戦うまで行ってほしいな。

夜、配信にて「白井良明 プロ生活50周年記念ライブ西日本編~大阪ライブ」を。ラリーパパ&ファウンデーションによる気持ちのいい演奏に続いて良明さん登場。メロウでスイート、様々な技巧が駆使されていながらもどこかカラっとしてPOPな音像は良明さんの持ち味。ルーパーやリズムマシーン“かしぶちくん”、そしてコイチさんとともに、ムーンライダーズ曲やソロ曲、懐かしいのから新しいのまで。プロ生活50周年を謳っているが懐古にならないフレッシュさすらある。

2022/11/15

録画していた「霜降り明星のゴールデン80's」観る。ゲストは爆風スランプサンプラザ中野パッパラー河合爆風スランプの1stアルバムは発売日に兄貴が買ってきた。爆風銃のファンキー末吉江川ほーじん、スーパースランプの中野と河合が合体して爆風スランプ。コミックバンド的に扱われることも多かったがとにかく爆風銃組のリズム隊が強力だった。特に江川ほーじんのチョッパーベースは当時ベースをやっていた少年少女の憧れだったし、ベースと言えば江川ほーじんという時代が確かにあった。ゴリゴリにファンクでかっこよかったなぁ。江川ほーじんさんは2018年交通事故にあい意識不明の重体、現在もリハビリ中でステージ復帰は難しい状況なのだと。

www.egawahojin.com

2022/11/16

ドラマ「ファーストペンギン」はTVerで追っかけ観ているのだが、面白い。コメディタッチで描きつつも有害な男性性をこれでもかというほど見せつける。凝り固まった男性社会に風穴を開ける女性が主人公なのだが、まぁひたすら男たちに邪魔される。もちろん彼女と関わる中で自らの有害さに気づき変わっていこうとする者もあらわれるし、男性でもその有害さに傷つけられている者もいる。自分は彼女の邪魔をする男たちのようにはなっていないだろうかと自問自答する。過去を振り返れば恥じ入るところも大いにある。おっさんのプライドと嫉妬心、時に自分でも嫌になる。だから自分の有害さには意識しすぎるぐらいに意識しないとどこかから滲み出てしまう。気を付けないと。

2022/11/17

久々に大阪営業。昼を食べそびれて夕方近くになって軽くサブウェイで済ます。サンドイッチのサブウェイって過去数回しか行ったことがないのだが、とにかく注文にあたふたしてしまう。日替わりの昼のお得セットと注文したものの、終わりましたと返され出鼻をくじかれ、いきなりあたふた。とりあえずじゃツナサンドと特に好きでもないが目についたメニューを頼むも、パンの種類やソースはもう店員さんに言われるがまま、されるがまま。我ながらあたふたしすぎで情けない。結果美味しく食べたのだが。で食べながら注文していくお客さんたちを観察。手慣れた感じで「BLT、パンはセサミでオニオン多め、オリーブトッピング」なんて颯爽と注文していく人たちに感心する。いつかサブウェイであたふたしないようになりたい。

2022/11/18

radikoでいつものごとく角田龍平さんの「蛤御門のヘン」聴く。ゲストは京都本大賞受賞「ジュリーの世界」の作者、増山実さん。70年代後半から80年代を通過し90年代そして現在まで。まさに思い出に節度無しで縦横無尽に駆け巡る話のすべてが面白い!自分は70年、京都の生まれで増山さんより少し下の世代だがあの頃の京都の風景や80年代後半に確かにあった関西の非吉本文化圏には強く思い入れもある。ロキシー、ピカデリー、スカラ座東宝公楽などなど河原町界隈に合った映画館の数々。子供の頃、たまに高島屋や大丸に連れてってもらえるのが楽しみだった。新京極の「ロンドン焼き」をいつもねだって買ってもらった。中学になると友達と映画を観に行って藤井大丸のマクドハンバーガーを食べた。新京極通りはカツアゲされそうで怖くてなるべく避けて歩いたな。高校生になると電車通学で四条烏丸がちょうど乗り換え駅。毎日十字屋に寄り道してインディー盤を中心にレコードを物色。大学の頃は寺町二条近くでバイトしてたので帰りには三月書房やヴァージンメガストア、界隈の本屋やレコード屋、映画館を巡った。80年代後半から90年代初頭の京都には想い出がいっぱいだ。

で話戻って「河原町のジュリー」を実際に目撃したことはなかったけど、紳助さんの「ハイヤング京都」でその存在を知った。その後、吉本のど真ん中になっていく紳助さんだが実は非吉本文化に対していち早く興味を示しそれを取り入れてきた人なんじゃないだろうか。上岡龍太郎さんを慕い、ハイヤング京都では小演劇の面白さについてもよく話していた。つかこうへいさんに心酔し、劇団「そとばこまち」のつみつくろう(辰巳琢朗)などをスタジオに招いていた。自身が主役を務めるTVの吉本コメディにはりけーんばんび川下大洋)や上海太郎を客演させてたり。嘉門達夫を知ったのも紳助さんのハイヤング京都。めちゃくちゃ面白いとビブレでの公開放送に嘉門達夫を招きライブをたっぷり放送していた。その時に聴いた「一発屋ブルース」は本当に笑ったなー。録音したテープを何度も繰り返し聞いたもんだ。

上岡さんがいて、ノックさんがいて、中島らもさんがいて、そとばこまちや売名行為~MOTHER、劇団☆新感線といった劇団も盛り上がっていた。ダウンタウンがアンチ吉本とさえ言われていた時代。昔はよかったとは言いたくないが、確かにあの頃は今よりもっと自由で多様性があったように思う。