日々の泡。

popholic diary

2023年1月28日~2月3日の話。

2023/1/28

屋外でのイベント仕事の予定だったが積雪がすごいということで中止に。ということで休日。腰の調子は悪いがコルセット巻いてユナイテッドシネマまで。マーティン・マクドナー監督「イニシェリン島の精霊」を観る。アイルランドの小さな島、イニシェリン島。退屈だけど優しくいい奴なパードリックはある日親友のコルムから絶交を言い渡される。理由もわからず困惑するパードリックはなんとか修復を試みるがコルムは頑なに拒否。「俺に話しかけたら自分の指を切り落とす」とまで言う始末。そして二人の関係は後戻りできないところにまで行きつく…。おっさん二人の大人げない喧嘩。イニシェリン島の雄大で少し寒々とした風景の中に、不穏な空気が立ち込める。一体何なのか、この話は?と疑問符が頭の中に渦巻くながらも二人のやり取りに目が離せなくなる。一体どこに行くのか。予測不能で難解、決して楽しい話ではないのに、その不可解さに惹かれてしまう。パードリックの賢い妹シボーン、街の愚か者ドミニク、それぞれの存在もまたその意味を考えてしまう。閉鎖的な島で起こる小さな争いがやがて大きな遺恨を残す。なんとも言い難いが面白いとしか言いようのない映画だった。

帰宅しインスタントのワンタンメン。後はこたつに入って「おかべろ」天然素材同窓会などテレビ見て過ごす。

radikoで「蛤御門のヘン」。真冬のサイキックミーティングではサブカル高齢化問題について。確かに。自分なんかはもう最後のサブカル世代という感じだもんな。映画や音楽、エンタメの隅をつつくように観察する。そんな風にポップカルチャーに耽溺する若い世代は確かに少ない。一応エンタメの世界にいて若い世代とも比較的交流があるが、もはや「サブカル」という言葉や概念を共有できない。

それはそうと竹内先生、古希コキ話など絶好調。誠さんに角田さんという完璧な受け手にストッパーが居て、自由気ままな無責任男ぶりが炸裂してて笑った。知的で下世話で尾籠な話。ミスターサブカルここに極まれり。

2023/1/29

朝から妻と買い物へ。「しが割」クーポンが使えるスーパーということで大賑わい。政治屋どもにはこの庶民感覚わからんだろうな。簡単に増税とか言ってんじゃないよ。

焼きそばの昼食の後、NETFLIXでハリー・ブラッドビア監督「エノーラ・ホームズの事件簿」観る。主人公はシャーロック・ホームズの妹、エノーラ・ホームズ。16歳の誕生日、突然失踪した母ユードリア。持ち前の行動力と推理力で失踪の謎に迫っていく。面白い!楽しい!主演のミリー・ボビー・ブラウンがとっても素晴らしい。第四の壁を越えて観客に語り掛ける演出も彼女の愛嬌や豊かな表情が楽しく、観客を映画に巻き込んでいく。舞台は1884年という設定ながら、女性の権利や生き方といった今を描く物語であり、とにかく爽快で気持ちが良い映画だった。

2023/1/30

事務仕事に外回りと今日もベラボーに忙しい。疲れ切って帰宅。録画してた「アメトーーク」祝30周年!NSC11期芸人観ながら夕飯。野々村友紀子が入っているのが嬉しい。女性コンビ、高僧・野々村はダウンタウン直系という感じのセンスの良さで当時から面白かったが、解散、結婚、放送作家から今や売れっ子コメンテーターと紆余曲折あってもやっぱり面白い人はちゃんと出てくるんだな。

2023/1/31

鮎川誠さん死去の報。先日の高橋幸宏さんに続いてなんとも寂しい。熱心なファンだったという訳ではないけど、CDは数枚持っているしなんだかんだで中学生の頃から聴いていた。高校生の時に出た2枚組「キャプテンギター&ベイビーロック」は確か兄貴が借りてきてカセットでよく聴いた。あと1986年と87年のクリスマスに放送された「メリークリスマスショー」。桑田佳祐KUWATA BANDを中心に当時のロックスター達が「ロッケストラ」の名の下、行われた大セッション。その中でも鮎川さんは断トツでかっこよく、ロックとしか言いようがないギターでひときわ目立っていた。長身でサングラス、黒いレスポール。どこか知的な印象もあってポップ少年だった僕でもそのロックな存在感に純粋にあこがれたな。

2023/2/1

くーっつ、今日も忙しい。夜、昨日のドラマ「大奥」をNHKプラスで。春日局を演じる斉藤由貴が素晴らしい。今からおよそ37年前、彼女主演の朝ドラ「はね駒」を録画しては繰り返し観て、彼女が表紙&巻頭グラビアを務めた雑誌を机の引き出しにこっそりしまって、テスト勉強に疲れると取り出してはぼんやり眺めてたもんだ。ホットカルピスのCMを観ては悶絶したりしてね。あれからまぁあんなことやこんなこと、はたまたそんなことなどを乗り越え、こうなったんだなー。女優ってスゲーなー。

ムーンライダーズ鈴木博文さんとグランドファーザーズが5月に久々に大阪でライブを。

 

ということで古い日記を発掘する。2009年1月12日。グランドファーザーズのライブ感想日記なんだが、まぁ毎度ながら同じようなことばっか書いてるなー

popholic.hatenablog.com

でもこの頃、2005年~2010年あたりはライブにも足げく通ってかなりの濃度と熱量でブログ日記を書いている。多くの同志的な音楽ブログがあって不思議なネットワークでつながり、毎日いろんな人のブログを読んでいた。その後、僕も含めて多くがTwitterに流れてブログももはや続けている人の方が少ない。僕もしばらくの間は開店休業状態だったが、今またこっちに戻ってきている。実際、ほぼ読まれてもないんだけど、まぁ結局書きたいから書いてんだな。生きた足跡を残したいんだろうな。傲慢なもんだね。

2023/2/2

radikoで「山下達郎のサンデー・ソングブック」極私的高橋幸宏追悼回聴く。同い年で同時代を生きてきた達郎さん。共にしてきた仕事の中からチョイスされた素晴らしい選曲。ミュージシャン高橋幸宏の抜群の演奏力、センス、才能の凄味が伝わってくる。でスカート澤部渡の「NICE POP RADIO」も。悩みながらの選曲と言っていたが、その遺志を継ぐ若い世代のミュージシャンによるこれまた良き選曲。時代や世代を超えて聴かれるべき音楽をユキヒロさんは数多く残しているのだなと改めて想う。たとえ肉体が消えても、音楽は残り続けるし聴かれ続ける。聴く者の心に生き続けるんだな。

2023/2/3

久々に営業で大阪まで。昼得切符も回数券もなくなり、安売りチケットの自販機もなくなって、大阪までの電車賃は倍以上になってる。radikoで「中川家のザラジオショー」「東野幸治のホンモノラジオ」「爆笑問題カーボーイ」などを聴きつつ大阪往復。時間なく昼飯抜き。会社に戻ってオンライン会議に諸々仕事片付けやっと1週間終了。たいしたことやってねーんだけど、身体の疲れはいかんともしがたい。

夕飯は付き合いで買った恵方巻。巻き寿司は好物なんでいいんだけど、母が作った巻き寿司が恋しくなる。実家を出てからの方がもう長くなったが、母がいかに料理上手だったかを痛感する。

しかし最近の日記は思い出話ばかりになってしまう。何をしても何かを思い出す。俺もう死ぬのかな。