日々の泡。

popholic diary

2022年4月10日~15日の話。

2022/4/9

8時起床。朝ドラ最後の振り返りを観つつ、バタートーストとハムエッグ、ヨーグルトの朝食。いい天気だが、今日は映画館に行く予定は無し。「アメトーーク」など録画を消化しナポリタンスパゲティをサクッと作って昼食。午後は「蛤御門のヘン」聴きながら1時間ほど湖岸を散歩。ウィル・スミス問題。ゲストの塩田武士さん、角田さんそれぞれの見解。いろいろと考えてしまうな。でも、やっぱり殴ってはいけない。揺れてしまう部分はあるのだけど、それでも戦争がすぐそこにある今、自分はそう表明したい。理由があれば殴っていいとしてしまうわけにはいかない。理由なんていくらでも作れてしまうから。

NETFLIXでチェ・ジョンヨル監督「スタートアップ!」を観る。母親に反発して、家を飛び出したテギル。住み込みで働くことになった中華食堂で、ゴリゴリの身体におかっぱ頭の謎の料理人などと出会って…ってなマ・ドンソク映画。若手実力派、次世代カメレオン俳優、パク・ジョンミンがいつも以上に癖強のマ・ドンソクに振り回されつつ、人生を知る。TWICEを踊るマ・ドンソク、目を開けたまま寝るマ・ドンソク、張り手を食らわすマ・ドンソク…そして、きっちり締めるマ・ドンソク。とにかくマ・ドンソクで押し切るマ・ドンソク映画。ジャンルはマ・ドンソク!

夜「キングオブコントの会」を観る。やっぱり最後の松本人志コントに爆笑。家族3人で笑い転げた。思えば、このレベルのコントを毎週数本やっていた「ごっつ」は凄い番組だったな。しかし「伝説の一日」の漫才や今回のコントを観るにつけ、今だ圧倒的に強い。発想の飛距離と角度がもうほかの追随を許さない。ほかのコントと比べて使っている方程式が違うという感じ。

2022/4/10

今日は珍しく家族3人とも休み。8時半起床。今日もバタートーストとハムエッグ、ヨーグルトの朝食。朝から妻と買い物。猫のロチャに点滴を打ってもらうべく病院へ。ロチャもなんだかんだで高齢。いろいろ大変だ。ちなみにロチャの本名はシロ。シロ→ロシ→ロチ→ロチャとなっている。さらに進化して「ロチャ坊」と呼んでいる。昔、ウッチャンナンチャンのコントで渡辺さん→なべさん→なべちゃん→べーやんとなって最終的に「堀内」に呼び名が変わっていくというのがあったな。

昼は焼きそば。3人前を作るのはちょっと大変。

で妻と娘は出かけたので今日もまたNETFLIXで映画。ショーン・レビ監督、ライアン・レイノルズ主演という昨年の僕のベスト映画「フリー・ガイ」コンビによる「アダム&アダム」を観る。2022年、12歳の少年アダムのところに不思議な戦闘服を着た男が現れる。彼は2050年の未来からあるやってきた未来のアダムだった。「タイムトラベルの発明を阻止し、未来の世界を救う」というミッションに挑む中年アダムと少年アダムの物語。二人のアダムがバディを組むという面白さ、少し不思議なタイムリープものでありつつ、大人になるということを描く。ハラハラしつつスカッとするアクションも楽しい。「フリー・ガイ」にも感じたがこのコンビは本気で今の時代の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を作ろうとしてるんだな。映画を好きになる映画。楽しくて、新しくて、でも普遍的でちょっとした正しさや優しさが心に残る。難を言えば映画館で観たかったってことだな。

2022/4/11

結局昨晩はNHK+でカムカムの最終回見直したんだけど、今日から朝ドラは「ちむどんどん」に。返還前の沖縄が舞台ってとこが興味深いし、子役たちの沖縄言葉がほっこりと心地よい。さてどんな物語なのか楽しみ。

2022/4/12

昼、営業ついでにココイチのスパイスカレーを。安定のココイチ、辛くて美味しい。

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NHK「うたこん」で野宮真貴さんと横山剣さん。ポータブルロックの頃からずっと聴いてきた野宮さんの歌声。ピチカートに加入した時の驚き、初めてライブを観たのは大学生の時。91年「最新型のピチカート・ファイヴ」の時のツアー。心斎橋のクラブクアトロ。野宮さんの神々しさに大感激したもんだ。2017年、コンサート後の野宮さんにご挨拶をさせてもらったことがある。ステージではとても華やかで大きく見えたのが実際にはとても小柄な方でそれにも驚いた。大きく感じるってことは、それだけスターってことなんだなと実感した。「ポータブルロックからずっと聴いてました」と言うと「珍しいですね」とニコっと微笑まれた。人生には予告編があるを感じた瞬間だったな。で横山剣さんとのデュエット「おないどし」。軽くて洒落てていい曲。イイネ!

2022/4/13

配信でコルネッツのライブを観る。1988年、ムーンライダーズ鈴木慶一、博文兄弟が主宰する「メトロトロンレコード」から出た1枚のEP。その後に1枚のアルバム。澄んだ歌声、穏やかで繊細な音楽は、今思えば早すぎたのかもしれない。それから30年後、2018年に京都・拾得で初めてライブを観た。それからまた4年。こうして配信とはいえライブを観ている。寡作にもほどがあるバンドだけど、古びることはなく、よりふくよかな音になっている。ささやかだけど、揺るがぬ強さがある。サポートを務める西村哲也さん、夏秋文尚さん、美尾洋乃さん、棚谷祐一さん…10代の頃から聴いてきたミュージシャンたちの音が心地よい。過ごしてきた時間が音に重なる。いいライブだった。

2022/4/15

「博士の異常な対談」緊急配信された水道橋博士さんと町山智浩さんによる「園子温」を巡る対談。園子温による性加害は決して許されるものじゃないし、それによって深く傷ついている人がいるのだから、まずは本人がきっちり謝罪し罪を償うべきだと思う。それはもう大前提。僕自身、彼の映画はかなり観ているし、評価もしてきた。でも今後、同じ気持ちで観ることはできない。それはとても残念なことだ。彼は自らの手で自身の作品を汚し潰したのだ。傷ついた被害者たちの苦しみを思えば、二度と映画を撮れないとしてもまだ軽いぐらいの罰だ。魂の殺人を犯したのだから。性加害とはそれだけ重い罪だと思う。

でネットではそれに乗じて博士さんや町山さんを非難する声があがる。彼の映画を評価し、彼の友達だったお前たちも同罪だと。ほんとにもう心が潰されるような酷い言葉が投げかけられる。問題の本質から離れてただただ攻撃したいだけの言葉が連なる。

で二人の対談。本来二人がこうしてリスクを背負って動画を公開する理由はないのだが、それをやるのがやっぱり博士だろう。弁明でも謝罪でもない(もちろんその必要はそもそもない)、誠実に事実を語り、思いを語る。博士は常にすべてをオープンにしている。嘘や卑怯であることを最も嫌う人だということは20年以上公開されている日記や今までの活動を観ていればわかることだ。町山さんが危惧するように、人を好きになり過ぎるあまり、近づきすぎ時に火傷を負ってしまうこともあるが、それでもそこから逃げることはしない。批判を寄せる人はその一端すら観ることもないのだろう。町山さんは映画評論家として極めて冷静に、作品から園子温という人物を浮かび上がらせる。「ヒミズ」のラストシーンを引用し、彼に呼びかける。今のあなたは自分が作ってきた映画に向き合うことができるのかと問いかける。


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あえて名前を出すけど吉田豪氏のようにそれなりに距離を取って傍観者であり続けることが大人としては賢いやり方かもしれない。でも悪意の矢を焚き付けるだけ焚き付けて、後出しじゃんけんで勝ち続けるやり方に大人として恥ずかしさはないのだろうか。そんな風にも思ってしまう。

ただ言えることはこの騒動、すべての原因は園子温監督にある。その罪はあまりに大きい。罪を償ってまた作品を作ってなどとはとても言えない。一人でもそのことで傷つく人がいる限りは、罪は消えることはない。十字架を背負って生きていくしかないのだ。どうか罪に向き合うことから逃げないで欲しい。それはあなたが作った映画が語っていたことだろう。

 

今週聴いた音楽は

  • 「NEO PARK」ザ・なつやすみバンド
  • 「ONE」冗談伯爵
  • 「Bloom」Red Velvet
  • 「QUILT」Rei
  • 「EXITENTIALIST A GO GO」THE BEATNIKS