日々の泡。

popholic diary

2017年12月のTweet

2017/12/1

映画の日。会社帰りに地元の映画館で一本観て、家に帰ったら京都みなみ会館から閉館のお知らせ手紙。学生時代から30年近く通った映画館。寂しい限り。大好きな韓国、台湾などのアジア映画を多く上映してくれていたので無くなっちゃうのは本当に悲しい。

はっきり言って、今もうダントツにLovelyzが好き。もうこの1年、365日毎晩Lovelyzの動画観てから寝ている。全く誰とも共有できない話だが

뮤직뱅크 Music Bank - 종소리 - 러블리즈(Lovelyz).20171201 - YouTube

THE BARBERETTESの新曲。相変わらず素晴らしい。もうクリスマスなんですね

[M/V] THE BARBERETTES(바버렛츠) - White Blanket (feat. Gilgu Bongu) (하얀이불 (feat. 길구봉구)) - YouTube

2017/12/2

休日。角田龍平さん番組まとめ聴き。柳田さん迎えての「藤井フミヤのANN」出演発表から、ANNPでマッスル坂井さんと対策会議、そして藤井フミヤさんとのガチンコ対決、さらに「蛤御門のヘン」でのアフタートークと壮大な物語。まさに男の星座が結ばれていく様をドキュメント。めちゃめちゃ面白かった!ホント悔しいかな、面白い。楽しい“風”、面白い“風”ではないストロングスタイルの面白さ。作り手としては嫉妬しかないがいつか挑戦したい。

昨日観た映画はアンディ・ムスキエティ監督「IT/イット それが見えたら終わり」。スティーブン・キング原作のホラー。ということでショッキングなホラー表現も多数だが、それ以上に少年たちの成長物語として素晴らしかった!冴えない少年たちが痛みを感じながらも立ち向かっていく様が愛おしい。少年から大人になる為の通過儀礼。世界に溢れる邪悪さ、自分の中にある恐れ。誰もが逃げ出したいと思うもの。時にはかわし、時には飲み込み、それでも対峙し乗り越えてていかなければならない。思春期の頃、あの過ぎ去りし日々を想い起こす。紛れもない青春映画だった。

京都まで出てトラヴィス・ライト監督「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」観てきた。凄い!素晴らしい!CGかと見紛うほどの豊かで繊細な人形の動き、まずはその驚愕の映像に圧倒される。しかしその映像に負けない思慮深く、心に訴える物語がある。唸った。これはほんと素晴らしかった!親から子へと受け継がれていく命。全ての命には物語がありその一つ一つの多様な物語が歴史を作る。歴史から目を背け、自分だけの“正しい”物語に執着することの愚かさ。クボが立ち向かっていくのはそんな愚かさから生み出される憎しみと分断だ。今観るべき映画である。これ、機会があればというか、機会作ってぜひ見て欲しい。子供さん達にぜひ見せてあげて欲しい。

2017/12/3

地元に本屋が無くなってしまったので京都まで買い出し。水道橋博士さんの「藝人春秋2」上下巻購入。大好きな江口寿史さんの装丁も最高。持ってるだけでも嬉しくなる。

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2017/12/7

昨日は仕事終わりで梅田に出てスカートのライブ。シャングリラは若い人たちでいっぱい。もう、その光景にグッとくる。ポップのど真ん中を打ち抜くいいメロディ、いいライブ。ここまで広がりを持って多くの人たちに受け入れられているということがポップミュージックファンとしてとても嬉しい。

2017/12/9

ムジカジャポニカプチ鹿島さんの漫談ライブ観てきた。新聞を読み比べ、点と点を結び浮かび上がってくる現代の肖像。深く鋭くご機嫌な時事漫談。面白かった!そして「水曜スペシャル」から「1988年のワールドプロレスリング」に至る壮大なるサーガを語る第二部は圧巻!その話芸を存分に楽しんだ。

2017/12/10

ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン監督「ゴッホ 最期の手紙」を観た。郵便配達員である父から手紙を託されたアルマン。それは父の親友であったゴッホが弟テオに宛てたものだった。…というお話。とにかくその「絵」に驚愕。全編ゴッホの油絵のタッチで描かれるアニメ。そう油絵が動くのだ。。ゴッホの油絵で丸々一本アニメ映画を作るなんて思いついても実際やらないよ、普通。その狂気めいた作業を想うだけで眩暈がするが、見事に一本の映画、アートとして完成している。大画面でこの映画を観ることは3Dや4D以上の体験である。

板尾創路監督「火花」を観た。甘美でロマンティックな芸人残酷物語。ヒリヒリとするようでいてどこかうっとりとしてしまう「過ぎ去りし日々」。芸人の物語であるがサラリーマンでも思い当たる感覚。サラリーマンでも冠番組を持つような位置にいけるのはわずか。ヒナ段にも座れないのがほとんどだから。負けてるけど負けてないというか、まだ人生は続く。その途上の物語。主人公が下す決断、最後の漫才。あれは誰もがどこか人生の途上で体験するはず。主人公二人のそれぞれの相方役、川谷修士と三浦誠己が素晴らしかった。漫才のシーンが見事に成立していたのはこの2人の存在が大きかったのでは。

ザック・スナイダー監督「ジャスティスリーグ」を観た。ざっくりどんな話かというと「超人たちが頑張る話」。ビューンてなってドンといってドカーンてな具合で…。でも全然構わない。ガル・ガドット様のワンダーウーマンさえ画面に映っていれば全てOK!見所はガル・ガドット様の脇の辺りのお肉!

さらに週末は素晴らしい韓国映画を二本観たのだが、感想はまたゆっくり明日にでも。

2017/12/12

チョ・ソンホ監督「エンドレス 繰り返される悪夢」を観た。外科医ジョニョンは娘との待ち合わせ場所に向かう途中、交通事故で亡くなっている娘を発見。しかし次の瞬間彼は2時間前に戻っていた。果たして彼は娘を救えるのか-という話。一見よくあるタイムリープ物だが、怒涛のツイストぶりが凄い!何度タイムリープを繰り返してもどうしても娘を救えない主人公。最初の20分でスピーディに繰り返しを見せる。そこに第二の男が現れて一気に話はツイスト。さらに20分でもう一捻り。そこからさらに捻り倒し、繰り返す1日の中でその意味が浮き彫りにされていく。物語はSF的なタイムリープから始まりどんどん主人公達の人物像に迫りながら、繰り返す一日の意味をあぶり出していく。「繰り返す一日」その宿題を解きながら、物語は贖罪というテーマに突き当たる。唸った!90分という比較的短い上映時間、決して予算をたっぷりかけた大作という訳ではないが、ここまでアイデアを最後の一滴まで絞りだすんだ!という驚きがあった。原題は「하루」(=1日)。かけがえのない一日。その一日が次の一日を作る。良かった!

キム・ボンハン監督「ありふれた悪事」を観た。1987年、韓国民主化直前、軍事独裁時代末期が舞台。荒っぽいが情に深い刑事ソンジン。ある日国家安全企画部室長ギュナムに呼び出され、連続殺人犯逮捕の裏付け捜査を命じられる。しかしそれは国家から国民の目を逸らせる為の陰謀だった。ってな社会派物。国の為に働く「普通」の刑事は、国に言われるまま「正気」から逸脱していく。やがてそのことに気付いた時にはもう後戻りできないところに来ている。これはまさに「現代」の映画ではないか。今に続く物語であり、今まさに世界中で起こっている物語でもあるのではないか。権力に踊らされ、使い捨てられる普通の人。正義に名のもとに当たり前の喜びや幸せ、生活までもが踏みにじられていく。その当たり前の生活を守りたいという信念を持つ人が国の言う正義に一番に殺される。映画「ありふれた悪事」、深く深く考えさせられる傑作である。

2017/12/13

コメディからシリアスまで、誰もが認める大女優オム・ジョンファさん。もちろん歌手としても最高!

[MV] 엄정화 Uhm Jung Hwa - Ending Credit - YouTube

元SISTAR、ソユの新曲MV。なんというか…わかってらっしゃる…

[MV] SOYOU(소유) _ The Night(기우는 밤) (Feat. Geeks(긱스)) (PROD. Primary(프라이머리)) - YouTube

2017/12/16

京セラドームで桑田佳祐さんのライブ観る。国民的ロックスター、圧巻のステージ。ソロとしても30年、数々のヒットを今なお継続して飛ばし、誰もが口ずさめ、誰もが思い出の中にそのメロディーを持っている。猥雑でやんちゃ、時に毒気を含んだ社会風刺も厭わない。大衆歌手であることを背負った凄み。

ここんとこずっと「昭和のサザン」をずっと聴き返している。それにしても「KAMAKURA」の時点で桑田さんまだ29歳!凄いとしか言いようがない。ライブでは巨大スクリーンで全ての楽曲の歌詞が字幕で付いていた。その言葉の切れ具合は今なお進化している。

ライブの行き帰りに角田龍平さんの「蛤御門のヘン」竹内義和先生ゲスト回を聴いてたんだけど、番組で話題にしていた松山千春神対応ネタ。桑田さんがMCでいきなり松山千春ネタやったので驚いた。まさか桑田さんもハマグリスナーか!?角田龍平さんの「蛤御門のヘン」竹内義和先生ゲスト回、異常な面白さ。自分にとって最初のラジオスターはつボイノリオさんだった。つボイさんのハイヤング京都水曜日で自分にとっての「面白い」は形成されたと言って間違いない。だからつボイさんを源流とする竹内先生、角田さんのラジオはそりゃ面白い。

2017/12/18

昨晩は京都のサロン・ド・毘沙門にて福岡史朗さんと青山陽一さんのライブ。ともに唯一無二の個性を持ったソングライターでシンガーでギタリスト。夢の共演と言って差し支えないでしょう。歌とギターだけ。実にシンプル。でも圧倒的な拡がりを持った音楽が奏でられた。贅沢な時間だった。福岡さんの歌とギターは、どこか素朴でぶっきらぼうででも何とも言えない柔らかさとユーモアがある。その人間臭さがダイレクトに音に現れていてぐっと引き込まれる。そこに青山さんのキレがあってコクがあるギターが飄々と顔を出す。巧い漫才を聞いてるようなというとおかしな感じだがとにかく間がいい。

2017/12/19

SHINeeジョンヒョン死去のニュース。自分でも驚くほどショックが大きい。基本ガールズグループ専門だけどSHINeeの新作は必ずチェックしてたし、コンサートも2度ほど観ている。一度インタビュー収録をしたことがあるがメンバー全員、腰が低くて礼儀正しく好印象しかない。特にジョンヒョンは独特の色気があって、同性のおっさんである僕ですら間近で観てちょっとボーッとしちゃうぐらいに男前だった。なんだかんだでソロはもちろんテヨンとのデュエットもよく聴いていたし、ソングライターとしてイ・ハイやIUに書いた曲もいいものだった。彼がDJを務めていたラジオ番組も時々聴いていた。韓国語は全然わからないんだけど、眠れない夜などに言葉の響きが心地よくて。歌もダンスも一級品。ソングライターとしても高い評価を得ていた彼。才能あふれる若者の死はやはりショックだし悲しい。彼が残したとされる遺書の文面はどこか詩的で、彼がいかに繊細で、いろんなものが見え過ぎてしまう人だったのかがわかる。本当に残念だけれども、今は「お疲れ様でした」と言ってあげたい。

ジョンヒョン作のこの曲を

youtu.be

2017/12/22

ミック・ジャクソン監督「否定と肯定」を観た。歴史学者リップシュタットは「ホロコーストは無かった」と主張するアーヴィングから名誉棄損で訴えられる。英国の司法では訴えられた側に立証責任がある。このとんでもない歴史修正主義者によるイチャモンに立ち向かった歴史学者の実話が描かれる。歴史的な事実を“意図的に”無かったと声高に叫ぶ歴史修正主義者。何を言っても通じない相手に対し感情を抑え、歴史の事実を積み上げ丁寧に立証していかなければならないというもどかしさ、困難さ。バカげた裁判であるがそれでも徹底して対峙しなければ歴史修正主義者は付け上がる。結果はもちろん歴史が物語るわけだが、まぁなんとも狡猾な歴史修正主義者よ。彼らのやっかいなところは意図的にそれをやっているということ。わかって修正しているのだ。バカげたイチャモンも大声で叫び続けることで、それを事実だと認識する人たちが現れてしまう。その最も顕著な例が今の日本だろう。歴史修正主義者やレイシストの主張が溢れる雑誌の広告が新聞や電車内に掲げられる。出たがりの医者や食いっぱぐれた青い目のタレント、口汚いベストセラー作家などが大声で歴史を修正しヘイトを拡散する。はっきり言って東京・大阪の知事までもがその類だ。映画「否定と肯定」。改めてこの映画が作られ公開される意味を考えなければならない。だけど残念なことにというか、歴史修正主義者にはこの映画すら通じないんだろうな…。そこに愕然としてしまうし虚しさを感じる。

2017/12/24

クリスマスシーズンのK-POPステージは楽しい。今年はLOVELYZ(のスジョン)が最強

[HOT] LOVELYZ - First Snow, 러블리즈 - 첫눈 20171223 - YouTube

ライアン・ジョンソン監督「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」を観た。えらくアレコレと詰め込んだなぁという印象。揚げ物だらけの幕の内というか、盛り過ぎたバイキングというか。映画を観た!という充足感もありながら同時に胃もたれもあり。やはり腹八分目がいいのかなぁ

2017/12/27

水道橋博士さんの「藝人春秋2」上・下巻読了。ほぼ一年ぶりにブログを更新してちょっと長めの感想を

popholic.hatenablog.com

博士さんからの返信

2017/12/30

大九明子監督「勝手にふるえてろ」観てきた。出た!最後の最後に本年度邦画第一位っ!軽いコメディ風味の前半から、中盤のツイストを経てグッと胸に迫る後半、そして完璧なラストシーンへ。全編出ずっぱりの松岡茉優が素晴らしかった、いや素晴らし過ぎた。同世代の女優さん全員嫉妬すると思う。松岡茉優の持つリズム感、反射神経の良さと映画が見事にスイング。とても器用で達者な女優さんだけど、それは彼女にとっての楯であり、その後ろにいるとても不器用な人間・松岡茉優を感じさせる。絶妙なバランスを持ったアンバランスさが最良の形で映画に活きている。こういう映画を引き寄せるのも才能。今、この年齢で、このタイミングで、この作品を残す。いや、これ観たら同世代の女優さん全員嫉妬するだろう。今後も大活躍する女優さんだと思うけど、この一本だけでも彼女の名は映画史に刻まれる。最高の松岡茉優劇場だった。

勝手にふるえてろ」の前にじつはもう一本邦画を観たんだけど、なんというか、これが、もう…本年ワースト。チャーミングで実力もあるお気に入りの若手女優さんが出てたんだけど、実に勿体ない使い方で残念すぎる。この監督が東京五輪やるのかと思うと…。あっ言っちゃった。

誰に頼まれたわけでもないけど唐突に2017年ベストアルバムを
①「丁酉目録」桶田知道
②「Suburban Baroque」カーネーション
③「愛の休日」柴田聡子
④「20/20」スカート
⑤「SHISHAMO4」SHISHAMO
⑥「陽だまり」ウワノソラ
⑦「たよりないもののために」寺尾紗穂
⑧「ABS+STUTS」Alfred Beach Scandal+STUTS
⑨「Popcorn Ballads」サニーデイ・サービス
⑩「ザット・サマー・フィーリング」浦朋恵