日々の泡。

popholic diary

2017年10月のTweet

2017/10/3

週末観たのはジョン・リー・ハンコック監督「ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密」。誰もが知ってるマクドナルド。50過ぎのセールスマンだったレイ・クロックがいかにしてこの巨大企業の「創業者」になったのかを描く。野心ギラギラのレイはまさにアメリカ。好感度は0だけど、コワおもしろい物語。画期的なシステムで人気を集める「マクドナルド」を発見、強引に入り込み野心と野望で乗っ取りをかける男。利益追求の末に勝ち得た「創業者」という肩書。そこに込められた皮肉。そら恐ろしいが、近いことはわりと身近にあったりして…とりあえず帰りに思わずハンバーガー食べた。

ヨン・サンホ監督「ソウル・ステーション/パンデミック」観た。あの「新感染」の前日譚。元々社会派アニメの旗手であるヨン・サンホ監督がソウル駅を舞台に未知のウィルスに感染し凶暴化した人々とその騒動を描く。いやはやこれまた凄まじいパニックぶり、そこから見える人間そのものの怖さ。凄い作品。騒動に巻き込まれる元・風俗嬢の娘、ヘスン。はぐれてしまった彼女を探す恋人と父親。そこから生まれる人間ドラマ…と思いきやラスト20分の驚愕の展開!「新感染」よりさらにどぎつく、生々しく、救いの無い物語に口あんぐり。主人公ヘスンの声を演じるのは「サニー」「怪しい彼女」のシム・ウンギョン。そう「新感染」で釜山行きの高速鉄道に乗り込む最初の発症者役がシム・ウンギョンである必然がここに。

2017/10/7

3連休は当たり前のように3連勤。いまだ取れぬ夏休み…。そんな自分を奮い立たせるべく朝一で映画館へ。北野武監督「アウトレイジ 最終章」初日初回に駆けつける。

北野武監督「アウトレイジ 最終章」観た。激しい言葉の応酬、飛び交う銃弾。しかしそこに漂う無常観。騙し合い、権力闘争、終わることのないチキンレースをただただ冷めた視線で眺め、自らの決着に向かうビートたけし演じる大友。「ソナチネ」を彷彿とさせる濃厚な死の匂い。ズンと重いまさに最終章。役者達の顔がいい。大杉漣の虚勢や岸部一徳の狡猾、ピエール瀧の浅はかさに西田敏行の図太さなどなど。しかし圧巻は塩見三省!強さ、弱さ、悲しみを背負った顔に感動。今年の助演男優賞は決まり。素晴らしかった。

2017/10/8

老体に鞭打ち朝から炎天下でのイベント仕事。この後3週連続休日イベント仕事が続く。働けど働けど…。合間を縫って「おはよう、たけしですみません」をネット試聴。殿の働きぶりに比べたらまだまだ。

最近はこればかり聴いてる。いいなぁ

[볼빨간사춘기] 썸 탈꺼야 M/V - YouTube

2017/10/9

昨日は疲れて早く寝たが朝5時に目が覚める。radikoのタイムフリーで角田龍平さんの新番組「蛤御門のヘン」を聴く。おもしろい。めちゃめちゃおもしろい。ゆえにこの番組を自分が作れてないことが悔しい。はっきり言うと嫉妬しかない。くーっ

2017/10/10

昨晩ニュースが流れてからずっと彼女らの歌を聴いてる。今までありがとうございました。としか言いようがないよ…

[HIT] 소녀시대 - Goodbye 유희열의 스케치북.20140314 - YouTube

21世紀最高かつ最強のPOPソング!

Girls' Generation - Gee, 소녀시대 - 지, Music Core 20090110 - YouTube

youtu.be

この曲も名曲。

Girls' Generation - Star Star Star, 소녀시대 - 별별별, Music Core 20100206 - YouTube

この動画とか何回観たかわかんないぐらい観てるなー

Girls' Generation - My Best Friend, 소녀시대 - 단짝, Music Core 20101030 - YouTube

2010年の少女時代最強説

Girls' Generation - Show! Show! Show!, 소녀시대 - 쇼! 쇼! 쇼!, Music Core 20100130 - YouTube

やばい、何時間でも観てられる

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2017/10/14

12日ぶりの休み。しかしながらいろいろあって携帯片手に半日自宅待機。自分を癒すべくケーキ屋でケーキを買ってコーヒーを入れて、radikoのタイムフリーで角田龍平さんのラジオを。鉄板の寺井先生話、「三度目の殺人」から羊羹を経て森進一に至るくだりが最高。

午前十時の映画祭で小栗康平監督「泥の河」を観た。昭和31年、まだ戦争の残り香がある大阪の街。少年のひと夏の想い出。子供たちのまだ言葉にならない想いが見事に描かれていて素晴らしかった。やはり名作と呼ばれる作品は力がある。それにしても加賀まりこの美しさよ。魅入られた。

DVDでキム・ボンジュ監督「リバイバル 妻は二度殺される」を観た。妻を殺害された男の元に一本の電話が入る。それは1年前に殺された妻からだった-というタイムパラドックスミステリー。過去の妻と現在の夫が殺人犯と死闘を繰り広げる。無理やりな話ながら重厚な演出でグイグイ引き込んでいく。

映画「「リバイバル 妻は二度殺される」。イケメン俳優ではなくソン・ヒョンジュとペ・ソンウという演技派脇役おじさん俳優2人が汗をかき死闘を繰り広げるところが、物語の荒唐無稽さにリアルを加える。おもしろかった。

2017/10/15

6時起きでイベント仕事。夏のイベントラッシュが終わった途端、秋のイベントラッシュ。来週も再来週も続く…体力の限界っ。なれど隙間見つけて韓国映画。ピョン・ヒョク監督「スカーレットレター」観る。好きだった女優、イ・ウンジュさんの遺作で今まで避けてたのだけど、意を決して。イ・ウンジュハン・ソッキュ演じる刑事と不倫関係にあるシンガー役。不倫が原因とみられる殺人事件を追う刑事。その果てに行きついたのは…。ラスト20分の間抜けかつ地獄のとんでも展開に驚愕。完全にイッテいる演技で「不倫あかん」を体現するハン・ソッキュが最高。

2017/10/16

本日は、思わぬ展開が起きて忘れられない一日に。何気なく過ごす毎日の中に突如飛び込んできたご褒美のような時間。

2017/10/19

唐突ですが明日10/20の77.0MHz、エフエム滋賀お昼の情報番組「トリコロール」(13:00~14:53)ではカーネーション直枝政広さんのコメントをONAIR!

ウワノソラのニューAL「陽だまり」が素晴らしい。繊細で瑞々しく、とてつもなく美しい。ストリングスの流麗な響きが彩る物語。いや、これはホント素晴らしい。ピチカートの名盤「カップルズ」を初めて聴いたときの感触を思い出した。これから永く聴くことになるであろうアルバム。

スカートのメジャーデビュー作「20/20」も恐ろしいぐらいの名曲オンパレードで唸る。ライダーズやカーネーションの遺伝子も間違いなく感じるし、その上でスカートの音楽としてど真ん中で勝負できる傑作だと思う。

歌もギターも最高

Kim SuYoung / 김수영 - 시간아 천천히 (Cover) - YouTube

2017/10/21

久々にみなみ会館で映画。オム・テファ監督「隠された時間」観た。ある日突然姿を消した少年。数日後、大人の姿になって帰ってきた-カン・ドンウォン主演のジュブナイル物。若干間延びしちゃう部分はあるけど瑞々しく切ないSF(少し不思議)な物語。ヒロイン、シン・ウンスの初恋の少女感が良い。

DVDで見損ねていたコメディ映画を。ジャド・アパトゥ監督「40歳の童貞男」。05年のスティーヴ・カレル主演作。タイトルまんまの内容だけど流石に面白い。大人になりきれない男の成長譚に小ネタ、大ネタの笑い。ど真ん中のアメリカンコメディ。

ポール・フェイグ監督「デンジャラス・バディ」。超マジメで堅物のFBI捜査官とワイルドで不良な刑事がひょんなことからコンビを組んで-というベタな設定ながら、サンドラ・ブロックメリッサ・マッカーシーの女性コンビというのが実に良い。サンドラの大真面目なコメディエンヌぶりが最高。

クリス・ミラー、フィル・ロード監督「21ジャンプストリート」。80年代ドラマのリメイク。ジョナ・ヒル&チャニング・ティタムの刑事コンビがドラッグが蔓延する高校に潜入捜査。刑事ドラマに青春モノ、さらにブロマンス要素も加わっての大エンタメ作。ドラマ時代の主演ジョニデのカメオ出演が最高

2017/10/26

緊急告知!明日10/27(金)77.0MHz、エフエム滋賀e-radio朝のワイド番組「style!」でカーネーションのAL「Suburban Baroque」をミニ特集。カーネーション直枝政広さんのコメントもONAIR!時間は10時30分ごろからです。

まさかの公式…恐縮です。「DUCK BOAT」で出会って早30年。カーネーションの曲を多くの人に聞いてもらいたいと30過ぎてラジオ業界に飛び込んで10数年。やっと仕事ができました。1人でも多くの人に届けばと思っています。

2017/10/27

カーネーション、直枝さんのコメント。ONAIR上は一人喋りになっていますが、収録当日、ひょんなことから会話形式で収録するということになりテンパリながらお話しをお伺いしました。放送時間上カットせざるを得なかった部分も多かったのが残念。なのでちょっとお蔵出し。

カーネーション・直枝さん「“ひよっこ”っていうのはあれ、何も起こらない朝ドラなんですよ。前代未聞の朝ドラじゃないですかね。何も無い中にこそ見つめるべき物語があるんじゃないかって。その大きさやスケール感は別にして、僕はそういうちょっとこういつも見落としているであろう風景であるとか距離感、なにか自分を取り巻く世界の何か、隅々を見て確かめて歌にしていく。そういう役割なのかなと。ふと振り返ってみて、今やっていることを確かめていくと、心地いいなと思える音楽とのかかわり方はもしかしたらその場所なのかもしれないですね」

カーネーション、直枝さん(スカート澤部渡さんや佐藤優介さんなどの若いミュージシャンについて)「理解者がいるって言うのは幸せなことですよね。心強いですよ。しっかり翻訳して彼らが自分たちの言葉で僕らの音楽を紹介してくれたり、立ち位置をしめしてくれたりっていうのは。優介君なんかも僕の相談役としていつも呼びますしね。ずいぶん時代は巡ってきたなという感覚が彼を見ていると感じますね。いろんな遺伝子を彼らは受け継いでいて伊福部昭だとか坂本龍一さんとか高橋幸宏さんとか皆さんがやってきたことを彼らはちゃんと理解してやってますからね、頼もしいですよ。」

カーネーション、直枝さんへのコメント収録。最終的にいかにカーネーションが素晴らしいバンドかを本人に向かって熱弁するというおかしな状況になってしまいましたが、長年人生のサウンドトラックとしてカーネーションを聴き続けてきた自分にとってはご褒美のような時間でした。好きでいるとこういう日がちゃんと来るんだなぁと噛みしめております。

2017/10/28

予定されてたイベント仕事が急遽雨のため中止に。結果久々の土日連休。家でゆっくりとも思ったがやっぱり映画館へ。

白石和彌監督「彼女がその名を知らない鳥たち」観た。自堕落なクレイマー女と下品で下劣な男の歪んだラブストーリー。蒼井優劇場。蒼井優の吸引力はもはやダイソンを超えている。あまりに凄過ぎて蒼井優使うの禁止と言いたくなるほど。無理筋な話も蒼井優が演じることで説得力が5割増し。最高に最低な竹野内豊、1ミリも「わろてんか」とはいかない究極のゲス野郎・松坂桃李がそのイケメンさゆえに逆にはまり役。白石監督のイケメンの使い方最高。あと阿部サダヲ蒼井優の歪みきったラブシーンがなんともエロい。

セオドア・メルフィ監督「ドリーム」観た。60年代、NASAの有人宇宙飛行計画に携わった3人の黒人女性の物語。素晴らしかった!差別が色濃く残る時代に自らの才能と努力で世に出ていく3人の姿に胸が熱くなった。お涙頂戴の作品ではないけれど今年一番泣いた。気高い彼女たちの姿に胸打たれた。全ての働く人たち、これから働こうという人たちに観てもらいたい。真摯に誠実に自分がすべきこと出来ることに向き合うことで、扉が開かれ世界が広がっていく。世界は理不尽なことばかりだけどそれでも腐らずに全うする。簡単ではないけれどそれが自分のプライドになる。とはいえ教訓めいた品行方正な映画ではない。自らの才能と努力で世界に立ち向かっていくヒロインたちの姿は実にかっこよく胸がすく。ルールからはみ出るやんちゃさとそこにある信念。なんか晴れ晴れとした気持ちで気持ちのいい涙が出たよ。本当に素晴らしかった!

マット・リーヴス監督「猿の惑星 聖戦記」観た。エイプスVS人類の最後の戦い。共存と平和を求めるシーザー達エイプス、それに対してヘイトと排除で徹底武装する人類。知性を携えた者たちと知性を捨て去った者たち。まるでアメリカの、まるで日本の、現在を観ているようだ。恐怖を煽り憎悪を植え付け盲信的、狂信的な統制を生み徹底的な排除を行う。だがその先にあるのは自滅だ。共存と平和という理想を実現するには知性と理性が必要だ。残念なことに今ここにはシーザーはいない。だから一人一人がシーザーにならなければならない。