日々の泡。

popholic diary

2013年12月下旬のTweet

2013/12/20

会社の忘年会から帰宅して、かしぶちさんの訃報を知る。頭の中に、胸の奥に、かしぶちさんが残した数々のメロディ、言葉が浮かぶ。なんだろ、この気持ち。あぁやっぱり、悲しいなぁ。

2013/12/21

今日は一日大阪へ。まずはシネマート心斎橋で映画。キム・ソンス監督「FLU運命の36時間」観る。海外から持ち込まれた新型の鳥インフルエンザウィルス。空気感染、致死率100%、逃れられない感染の恐怖。まー凄かった。ここまでやりますか、という韓国映画のやり過ぎぶりに参った。もう最初っから最悪の状況にどんどん転がっていくから、息する間もなかったよ。絶妙なリアリティレベルでウィルス感染の恐怖、その地獄絵図を描き切ってる。また地獄絵図の地獄っぷりが半端ない。怖いぜ、怖すぎるぜ、パンデミックパンデミックの恐怖に立ち向かう、救急隊員と女性医師。母、娘の物語と同時に政府の対応、感染者たちの反乱、、アメリカ軍まで巻き込んでの一大パニックぶりをがっつりエンタメとして仕上げる韓国映画の力量に唸りに唸った。もはやレベル的にはハリウッドに負けてない。

そしてもう一本。マイク・ミルズ監督「マイク・ミルズのうつの話」観る。「人生はビギナーズ」のマイク・ミルズ監督が「うつ」をテーマにドキュメンタリーを制作。密着するのは4人の日本人。「うつ」から抜け出そうとする4人それぞれの生活をカメラは映し出す。日本では15人に一人かかっているとも言われる「うつ」はある意味、21世紀型のパンデミックうつ病を抱える普通の人々、そしてその奥に製薬会社の存在が浮かび上がってくる。「うつ」との戦いがいつしか「抗うつ剤」との戦いにすり替わっていく。登場する4人は、皆それぞれに繊細で優しく、冷静に「うつ」と向き合っている。短パンにハイヒールで出かけるKENさんの繊細さと大胆さは印象的だった。「うつ」というテーマ抜きにしても、多様で多層な人々の暮らしを見るとそれだけで不思議と力になる。

で本日最後はFLAKE RECORDSにてsugar meさんインストアライブ。すでに新作「Why White Y?」はリピートしまくってるので、どうしても生で聴きたくて。うん、やはり素晴らしい歌声。透明度が半端なく高いのだけど、しっかり“色”がある。力がある声なのだ。

2013/12/22

今日も映画を一本。アリエル・ヴロメン監督「THE ICEMAN 氷の処刑人」観てきた。ククリンスキーは妻と二人の娘を愛する、良き夫であり良き父親である、ご近所の評判もいい家庭人。しかしこの男には家族も知らないもう一つの顔があった。彼は凄腕の殺し屋だったのだ。冷静沈着に顔色一つ変えず銃殺、刺殺、薬殺あらゆる手段で依頼をこなす超一級の殺し屋。しかし家庭では家族を愛してやまない子煩悩な男。20年もの間、そんな二重生活を過ごした男。まるで映画のような話。しかしこれは実話なのである!86年に逮捕されるまで100人以上を殺した通称“ICEMAN”。一人の男の中にある裏と表が入れ替わり、やがて破綻が生まれる。ICEMANを演じるマイケル・シャノンの目。深い闇を湛えたその目が強烈に印象に残った。

で映画の後はちょっと実家までお届け物。移動中は「角田龍平のオールナイトニッポンポッドキャスト」聴く。××にソフトボールが入った男の話に爆笑。歩きながらだったので笑い声抑えるのが大変だったなー。あと「さんまハニートラップ事件」に対するエムカクさんとか最高。そして「メルマ旬報」では柳田さん、エムカクさんに続いて角田さんも新連載とのこと。三者揃い踏みに静かに興奮しているが、私のフォロワーさんからしたら「なんのこっちゃ?」だろうな。あー誰かとこの面白さについて話し合いたい!

2013/12/26

ということで今日の「POP DIVER」のRTなど反響が凄くて嬉しい。高校生の頃からずっと聴いていたカーネーション。40越えた今でも「カーネーション最高!ちょっと聴いてみてよ」って言いたいし、言いたいと思わせてくれるカーネーションやっぱ最高。会社のスタジオで「POP DIVER」編集しながら直枝さんのコメントを何度も何度も聴いた。今までどれだけこの人の作る歌に、音に、勇気づけられ背中押されてきたか。何度目かの絶頂期を迎えているカーネーション。たった15分の番組だけど応援できて感無量。聴きながらちょっと泣いた。「POP DIVER」という番組は明らかにカーネーションの影響下にあるし、今日の放送は僕なりのカーネーション・トリビュートだ。そしてそれは僕の人生の伏線を回収する行為でもあったのだ。なんつって。

2013/12/28

もうすっかり深夜になってしまったが、今日はまず映画を一本。高畑勲監督「かぐや姫の物語」観てきた。上映時間長かったので躊躇してたのだが、実際観てみると時間の長さ全く感じなかった。「絵」が動く。アニメーションの根源的な感動が全編通してあった。「竹取物語」が作られた時代から、現在までも「女性の生きにくさ」の問題、その本質って変わってないんだなぁなんて思った。別に比べるもんじゃないけど、宮崎監督は「かぐや姫の物語」観て、「…かなわん…」と思ってるんだろうな。どちらも天才なんだけど、両極で、高畑監督はもうはるか向こうを観てる感じ。かたやユーミン、かたや二階堂和美。その違い。絶対かなわないものがある。

そして夜は大阪でライブ。梅田マンボカフェにて、前川サチ子、ルルルルズ、そして台湾からPiA楽団と柴群猫。凄くいいライブだったなー。前川サチ子さんは弾き語り。まず声がいい。だから歌がすっと入ってくる。いい意味で生活感のある、人肌の優しさがある歌だった。会場でアルバムも買ったのでじっくり聴いてみよう。そしてルルルルズ。sole cafe以来、およそ半年ぶりにライブ観たが、もう格段にバンドの音になっていて驚いた。めちゃめちゃいいバンドアンサンブル。曲の良さはわかってたけど、音の表現力というか、バンドマジックみたいなものが間違いなくあった。ルルルルズ、いいバンド!そして台湾からのお客様。まずは柴群猫さんから。かわいらしい女性SSW。日本語でのMC交えて数曲。やわらかで素直な歌。人懐っこい笑顔と同じくとても好感が持てるライブ。でPiA楽団。ギター、ボーカルのPiAちゃんと、ウクレレ、コーラスその他のWingちゃんの二人。先日リリースされた日本デビュー盤が凄く良くってライブもとても楽しみにしてたが、期待を上回る素晴らしいライブだった。まずはPiAちゃんのギタープレイのかっこよさにびびった。CDではゆったりまったりな印象だったが、ライブでのアコギストロークのビシビシくる感じ、伸びやかでまっすぐ届く歌の力。ライブ力が半端なくて惚れ惚れしながら観て聴いた。見た目はアイドルばりにキュートでありながらこの凄まじい演奏力&表現力。大ファンになっちゃったよ。日本と台湾。こうやって音楽を通じて交流することは本当に素晴らしい。音楽に国境はないよ。PiA楽団のライブ観てつくづく思ったなー。感動を共有する。この体験は、これからの世界の為に絶対必要だと思うな。

2013/12/30

会社は休みに入ってるけど、積み残しがあったので朝から仕事。事務仕事やっつけて、今週の「POP DIVER」搬入してやっと仕事納め。で今日から43歳。中学生の頃からほぼやってること同じなので、自分でも驚くけど完全におっさんやなー

で毎年恒例のベストアルバムを。こんな感じで
1.「POP STATION」NONA REEVES
2.「遠雷」杉瀬陽子 
3.「1959」Soggy Cheerios
4.「HUE CIRCLE」YeYe
5.「推定無罪マキタスポーツ
6.「フルカラー」blue marble 
7.「夢みるキンギョ」PiA 
8.「水」入江陽 
9.「Why White Y?」sugar me 
10.「流星のベクトル」カンバス

2013年ベストアルバム。一応順位はつけたけど、まぁ2013年に印象に残ったアルバム10枚ということで。いろいろ抜けてるものもあるけど、ぜひ聴いてみて下さいよという想いを込めて。その中でもNONA REEVESのアルバムはもっともっと聴かれるべきアルバムだと思うな

さらに韓国ベストアルバムも
1.ROMANTICA/Rossy PP 
2.FIRST LOVE/Lee Hi 
3.HER VOICE/Lim Kim 
4.WHERE/屋上月光
5.MODERN TIME/IU
6.PINK TAPE/f(x) 
7.ACOUSTIC STORY/LUNCHSONG PROJECT 
8.Hello/CHO YONGPEL 
9.high heel/Park Saebyul 
10.SECRET GARDEN/A PINK

で韓国ベストソングはPark Ji Yoonさんの「Mr.Lee」だな。最初聴いた時かっこよすぎて震えた


www.youtube.com

で今年はライブはあまり行けてないんだけど、ソロ、カーネーション、Soggy Cheeriosと直枝さん関連のライブはやっぱり全部素晴らしかったな。それと先日観たばかりの台湾のPiA楽団は強烈な印象だった。あと、マキタスポーツさん、サンキュータツオさん、プチ鹿島さん。東京ポッド許可局3人それぞれのライブを観れたのは2013年の収穫だった。それぞれ本当に楽しくて刺激になった

2013/12/31

そして最後は2013年ベスト映画を。
1.ウォールフラワー
2.立候補
3.ハナ奇跡の46日間
4.きっとうまくいく
5.建築学概論
6.横道世之介
7.ペコロスの母に会いに行く
8.クロニクル
9.悪いやつら
10.あの頃、君を追いかけた

1位「ウォールフラワー」とは自分でも意外だが、観終わった後もずっとあの3人のことを気にしている。忘れえぬ映画になった。「立候補」は泡沫候補者の姿に背中を押され、勇気をもらった。2013年観た映画は全部で103本。やっと100越えだけど、見逃した映画も随分ある。で個人賞を発表。主演女優賞はペ・ドゥナ(ハナ、クラウドアトラス)、助演女優賞チョン・ジヒョン(10人の泥棒たち、ベルリンファイル)で決まり!で主演男優賞はチェ・ミンシク(悪いやつら)、助演男優賞はリュ・スンリョン(王になった男、僕の妻のすべて)。いやはや、今年も韓国映画は面白かった!