日々の泡。

popholic diary

2015年2月のTweet

2015/2/1

映画の日だけど今日は一本だけ。クリスティアン・ディッター監督「あと1センチの恋」観てきた。幼馴染のロージーとアレックス。お互い想い合いながらもひたすらすれ違い続ける2人の12年に渡る物語。ま、結論ありきな物語ながら抜群の音楽使いとテンポの良さでキュンときたね。もどかしいにもほどがあるすれ違いっぷりは物語の為の物語に陥りそうなものだけど、見せるところと省略するところの匙加減、カットからカットへのジャンプ力、そのリズム感が素晴らしくて心地よいビターさと甘さが感じられた。嫌いじゃない。いや、好きだな、こういうの。主演のリリーコリンズは眉毛が太くてかわいい。挫折を味わいながらも地に足をつけて前に進む主人公をキュートさを失わずに好演。調べてみたらフィル・コリンズの娘さんだったのか。そう言われれば面影ある。ま、言ってみれば結果も見えてる話だが、リズムの良さってのが大きいな。このテンポ感なんかに似てるなーと思ったんだが、あだち充だ。結果が見えてるラブロマンスを胸キュンのツボを押さえ心地よい余韻を残し見せていく。省略によって語る感じが似てる。

2015/2/5

高畑充希vs二階堂ふみは鶴田vs天龍ぐらい名勝負だったなー(ドラマ「問題のあるレストラン」より)

2015/2/7

遅ればせながらAquibirdのリミックスアルバム購入。本当はリリース時にすぐネット発注したんだけど、間違って既に持っているベスト盤の方を買ってたんだよね…。こんな間違いするなんて老いを感じるなぁ。小遣い日を待って今度は慎重に発注。でやっと聴いてる。最高!

2015/2/7

久々の土曜休みなので朝から映画。まずは沖田修一監督「滝を見にいく」観てきた。ほぼ7人のおばちゃんしか出ていないのだが、何ともチャーミングな映画。コンパクトな中にそれぞれの生きてきた人生がちゃんと感じられて豊かな気持ちになる。最後にはおばちゃんたちが少女に見えてくるから不思議。最初はよそよそしかったり、反発しあっていた7人が、いつしか少女のようにあだ名で呼び合い、柔らかな友情を育んでいく様が絶妙な呑気さで描かれる。思わず頬が緩むいい映画だった。

チューボーですよ」に堀北真希ちゃん。か、かわいいっ。

続いてペール・フライ監督「ストックホルムでワルツを」観てきた。スウェーデンのジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの物語。田舎町のシングルマザーから世界的ジャズシンガーに。その潔いまでに野心を剥き出しにした生き様で頂点に登りつめるのだが、同時に多くの犠牲や破綻を生む。野心にとり憑かれた彼女は多くの人を傷つけ、自分自身をも傷つけていく。頂点と破滅に同時に向かっていくような激しい生き様、「才能」という諸刃の刃の危うさがヒリヒリと感じられた。モニカを演じたエッダ・マグナソンは映画初出演だそうだが素晴らしかった。

でさらにもう一本。ジョン・カーニー監督「はじまりのうた」観てきた。夢と恋に破れたSSWと仕事も家庭も美味くいかない音楽プロデューサー。2人が出会い、NYの街をスタジオにアルバムをレコーディングする中で、まさに音楽によって「再生」されていく。力強い再生の物語。ありふれた風景が音楽によって魔法をかけられる。音楽が持つ力を信じた作品で、音楽を通じて「再生」されていく2人もまたその力を信じている。劇中に出てくる曲が凄く良くて、そこの説得力も大きかった。キーラ・ナイトレイの歌声も魅力的だったな。最後に2人が仕掛けるちょっとした企てがとても小気味いい。音楽業界の隅っこにいて感じることなのだが、巨大な音楽ビジネスが崩壊した今、「音楽」が好きなのか、「ギョーカイ」が好きなのか、それとも「金」が好きなのかがはっきりと問われている。

でライブを一本。直枝政広@solecafe。濃密な中にも、今日は少し軽やかさを感じた。直枝さんの歌を聴くとどうしても自分の人生の折々が浮かんでくるのだが、「Sweet Baby」を聴いてる時、曲そのものが浮かび上がり、何とも言えない軽やかな心地よさに体が包まれるのがわかった。魂こもった濃厚な楽曲が、歌い続けられ、聴き続ける中で、少しの甘さと心地よい軽やかさが生まれる。歌がスタンダードになった瞬間に立ち会ったような気持ち。

2015/2/8

今日も映画を一本。小林聖太郎監督「マエストロ!」観てきた。期待を遥かに超える出来!とにかく映画としての呼吸がいい。プロの映画人によるプロの仕事をしっかりと見せられた感じ。映画の中でオーケストラが音楽を作っていくように、この映画が細かい積み重ねと丁寧な演出で作られてることがわかる。オーケストラの群像劇。楽団員それぞれの人生が確かに背景に感じられて、それぞれの想いが音楽に結実していくラストの演奏シーンに思わず胸が熱くなった。昨日観た「はじまりのうた」同様、音楽によって「再生」される人々の姿が愛おしく、豊かな気持ちになった。主演の松坂桃李はとても品が良くって、繊細さと内に秘めた熱を感じさせるいい演技だった。miwaは演技こそ拙いけれど、既存の女優にはない独特な声のトーンがあって役にはまっていた。そして西田敏行は言うまでもない。凄みのある本気の芝居を見せつけてくれる。意外な役でワンポイント出演するのは、上岡龍太郎門下のカルト芸人、テントさん!テントさんについてはいちいち説明はしませんよ。義務教育やないんやからねぇ。ちなみに小林聖太郎監督は上岡龍太郎さんの息子さん。おっと西田敏行さんは二代目局長だ。

2015/2/10

「Ciao!ムーンライダーズ・ブック」の執筆陣の中に旧友の名前を発見!学生時代、クラシックギター部に在籍してたんだけど他校との交流演奏会で知り合いムーンライダーズファンということで意気投合した友達。卒業以来実に20数年ぶりにFBで再会。お互いライダーズファン続けてるのが嬉しい

2015/2/12

高畑充希劇場、最高だったなー

2015/2/14

今日は京都へ出て映画。ティム・バートン監督「ビッグ・アイズ」観てきた。60年代、アメリカで一世を風靡した絵画「ビッグ・アイズ」シリーズ。作者であるウォルター・キーンは一躍、時の人に。しかしその絵は全て妻のマーガレットが描いたものだったーという実話。口下手なマーガレットは、まさに稀代の詐欺師・ウォルターに取り込まれその絵もろとも乗っ取られていく。嘘に嘘を重ねていくウォルターの口八丁ぶりをクリストフ・ヴァルツが笑っちゃうぐらいの名演で魅せる。最低で最高!しかし嘘の上に、感動話を盛り込み誰にも突っ込めないようにする天性の詐欺師っぷりと虚栄心の塊っぷりは例のあの作曲家を思い出さずにいられない。最終的に杖までついてたもんなぁ。

でもう一本は森淳一監督「リトル・フォレスト」観てきた。昨年観た「夏/秋」編に続く「冬/春」編。ひたすら橋本愛が作って、食べる映画。丁寧に丁寧にただただ作って、食べる。「作って・食べる」つまりは「暮らす」ということをひたすらミニマムに落とし込んで描くことで物語の意味が見えてくる。ここで描かれるのは田舎暮らし礼賛でもましてや「美しい日本」なんてものでもない。もっと個人的で当たり前な「暮らし」である。作って、食う。その中に既に美しさがあって、それを知り守ることが生きるということに繋がっていく。「戦争に反対する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに執着することである」という言葉が頭に浮かんだ。「美しい国」なんてものを押し付けられることほど醜いものはない。しかしまぁ橋本愛松岡茉優が焼き芋を食べてる姿を大画面で観てるだけで幸せな気分になるなぁ。生命力に満ちた女の子が変わりゆく季節の中で、料理を作って食べる。これ世界中の様々な土地、様々な人種でやって欲しいな。そこに映されるであろう暮らしの美しさは戦争に反対する手段になるはず。

今一番好きな日本の女優は?と問われれば松岡茉優と答えちゃうなぁ。

2015/2/15

AMBERソロ、最高っ!AMBERの存在ってSMエンタの最終兵器にして最高傑作だと思うな


www.youtube.com

2015/2/18

本日、某K-POPガールズグループのインタビュー収録。デビュー以来、ほぼ毎日のように動画をチェックし楽曲を聴いていたグループとエレベーターに乗り合わせた時、完全に心臓が止まった…。

2015/2/21

本日も朝からイベント仕事。この半年ばかり休日出勤激増で疲労気味。しかしそんな疲れを吹き飛ばしてくれるのがApinkの歌声。特にウンジの歌声の眩いばかりの生命力にどれだけ元気づけられてることか。

しかし限られた時間とお金の中で全てを追いかけることは難しい。どうしようもなく惹きつけられるものが自ずと優先順位高くなる。ここ数年は映画と韓国音楽だったが、まだしばらく続きそうだなぁ。

でこの前観た映画は廣木隆一監督「さよなら歌舞伎町」。新宿のラブホテルを舞台にした群像劇。キム・ギドク監督「メビウス」で怪物級の演技を見せたイ・ウンウがやはり素晴らしかった。説明台詞多めの他のパートに比べ、彼女のパートがじっくり描かれてたのも納得。そりゃそうなる。

オモクリ監督」に松岡茉優ちゃん。堂島孝平さん推し発言。ますますいいなー

2015/2/22

今日は映画を一本。ディアオ・イーナン監督「薄氷の殺人」観てきた。ベルリン映画祭金熊賞受賞の中華ノワール。二つの猟奇殺人事件を結ぶ謎めいた女と事件を追う元刑事の男。寒々とした風景と堕ちていく男女。時に不条理な展開に混乱させられつつ、とにかく終わってからの余韻が凄い。突発的な暴力、ふいに差し込まれるオフビートなユーモア。唐突なエンディングなどなど「その男、凶暴につき」~「ソナチネ」辺りの北野映画を彷彿とさせる。そして主演のリャオ・ファンは水道橋博士に激似!映画「薄氷の殺人」。で謎めいた女を演じるは台湾のグイ・ルンメイ。「GF*BF」とはまた違う、陰りのある美女っぷりにまたまたグッときたなぁ