日々の泡。

popholic diary

2015年3月下旬のTweet

2015/3/21

今日は映画ではなく妻と実家&墓参りの二本立て。最近は車の中でもPodcast聴いてる。今日は角田龍平先生のANNポッドキャストに夫婦で爆笑。ここんとこ仕事に追われ胃が破れそうなので救われるなー。

2015/3/22

本日は映画を一本。成島出監督「ソロモンの偽証 前篇・事件」観てきた。クリスマスの朝に発見された転落死した男子学生。自殺か殺人か。その真相を知るべく子供たちだけで学校内裁判が開廷される-てなミステリー。前篇では登場人物たちをてきぱきと紹介しつつ事件から裁判に至る過程が描かれる。子供から大人への途中。多感で青くてまっすぐで、そんな少年・少女たちの姿に胸の奥がヒリヒリと熱く痛くなった。少年・少女たちの面構えがいい。役名でデビューする主人公・藤野涼子がいい。聡明な少女の中にある正義と揺れ、溢れる涙の透明さ。「本当のことが知りたい」不器用なまでにまっすぐな気持ちがその面構え、瞳、涙に溢れる。昔確かに自分の中にもあったもの。なんだかもうたまらない気持になったな。それから「まえだまえだ」兄はいい脇役になると思う。絶妙な面構えなんだよ。

2015/3/23

ドラマ「デート」。洒落ててかわいくて可笑しくっていいドラマだった。脇役への配慮がちゃんとできてて観終わった後、多幸感が残る。納得の最終回。

2015/3/28

今日は映画を一本。ジェームズ・マーシュ監督「博士と彼女のセオリー」観てきた。車椅子の天才物理学者ホーキング博士とその妻の物語。偉人伝でもなければ、お涙頂戴の難病ものでも、ましてや薄っぺらい夫婦愛賛歌でもない。宇宙の始まりと終わりに挑んだ天才の、愛の始まりと終わりの物語。観る前には感動の夫婦愛物かななんて思っていたが全然違って、胸が締め付けられるような切なさに満ちた物語だった。観る人によって印象は違うだろうけど、僕には例えば「ブルー・ヴァレンタイン」や「アデル、ブルーは熱い色」なんかにあった切なさが胸に残った。観終わった後も少し引き摺ってしまうような感覚。僕が日本版テーマ曲をあてるとしたらピチカート・ファイヴの「悲しい歌」をあてるだろう。2人の間にある愛の形が徐々に変わっていく様、特別だけどありふれた愛の物語。そこがたまらなく良かった。ホーキング博士を演じるはエディ・レッドメイン。若く溌剌とした学生時代から、徐々に肉体が蝕まれ、最後には言葉も発せられなくなるまでをもう見事に演じていてアカデミー賞大納得。必見の演技でしたね。

で久々にライブ。ルルルルズ、空気公団磔磔。まずはルルルルズ。観るたびにバンドの強度が高まっている。特にモミさんのボーカル。ふてぶてしさすら感じさせる存在感。バンド体制再編という状況を越え、バンドとしてやっていくのだという意志と覚悟が声やパフォーマンスに感じられた。バンドの創始者でもある脱退した行さんが参加の特別体制でのライブではあったが、それでもバンドの“次の一歩”を感じられた。それだけ歌が強くなっていて、素晴らしかった。あの歌声の存在感は貴重。次作に大いに期待。

続いては空気公団。山崎さんが声を発した途端、場が制圧される。まさに圧倒的。思えば空気公団にはデビュー時から他に類を観ない強さがあった。柔らかく透明でありながら圧倒的。しなやかにして孤高。さりげなくもとんでもない領域に足を踏み入れているバンド。無添加の強さというのか、場を制する音楽の力がとんでもない。会場中を空気公団の音楽だけでいっぱいにする。その濃度と密度。それでいて全く押しつけがましくなく、柔和であり自由。改めて素晴らしいバンドだ。

2015/3/29

今日は大津アレックスシネマにてウィリアム・H・メイシー監督「君が生きた証」観てきた。ある事件で息子を失った父親。生前に息子が書き残した自作曲を彼は歌うようになる。という話。歌うことで、彼は失った息子の心の中を知る。そしてその行為はまた彼の贖罪であり、再生に繋がっていく。痛々しいまでの心の叫びが歌の中にあって、それをなぞっていくことで父は真実を見つめる。音楽に説得力がちゃんとあって、その時点で映画は成功している。熱い演奏シーンが真摯であるほどに、物語が深まっていくのだ。吹き替えなしで歌とギターを担当したビリー・クラダップアントン・イェルチンが素晴らしい。ライブシーンがちゃんと本物で、音楽映画ではそこはやはり重要。