日々の泡。

popholic diary

2014年9月中旬のTweet

2014/9/11

「POP DIVER」ではベテランバンドも若い新人バンドもどっちも紹介したいと思ってます。正直、目に見える反響は少ないですが、小石でも投げられる間は投げ続けたい

2014/9/14

朝から映画を一本。周防正行監督「舞妓はレディ」観てきた。いやー、かわいいミュージカル映画で、いい気分になれた。ファンタジーとしての京都で描かれる成長物語。出てくる人みんなどこか品があって、好きだなぁ。ミュージカルなんてそりゃ無理があるのだが、ファンタジー京都空間がそれを巧く包み込んでいて、ミュージカル場面だけまとめて何回も観たくなる感じがあった。とにかく周防義和さん手掛ける曲が本当に全曲素晴らしくて嬉しくなっちゃった。主演の上白石萌音ちゃんはイマドキの女の子にしては垢ぬけないし、はっきり言ってやぼったい。でも最初の歌声聴いて、あぁ主人公はこの子じゃないと成り立たないやと思った。見事な歌声で聴き惚れたなぁ。富司純子岸部一徳田畑智子のネイティブ京都弁スピーカーの安定感。そして草刈民代さんが最高だった。強さとかわいげが同居してて歌とダンスにもそれがあった。あと踊りの先生役の中村久美さんが良かった。ダンスシーンは見もの。

そして仕事がらみでもう一本観て、いざ大阪へ。ついについにあのグループの日本公演に!

ということでA PINKの日本2ndショーケース観てきた!デビュー時からずっと追いかけてるK-POPガールズグループ。今や韓国でも絶対王者・少女時代に迫る人気を誇る彼女たちの日本上陸に血圧上がったね。生A PINKに完全に心がとろけた。この先はもう余生と呼んでいい…なんつって。みんな最高だったが、ウンジの歌声とその舞台での求心力に完全にやられた。あとハヨンのとんでもない本物の美少女ぶりにはビビった。それとA PINK、みんな日本語が達者で感動した。どれだけ努力してんねん。特にチョロンとナムジュの日本語は発音も含めてよくぞここまでという高すぎるレベル。プロの仕事ぶり。

2014/9/15

本日は京都みなみ会館で台湾映画を2本。まずはヤン・ヤーチェ監督「GF*BF」。男勝りの女の子・美宝、心優しき男・忠良、学生運動のリーダー・心仁。心仁は美宝を、美宝は忠良を、そして忠良は…3人が過ごす1985年から2012年を描く。評判に違わぬ傑作であった。あー切なすぎるぜ。3人の関係の変遷、それぞれが抱える痛み、傷。多くは語らないけれど、ちょっとしたしぐさや言葉でその裏にある物語を感じさせる。切なさで重なり合う3人。いやいやもう観ながら身悶えたよ。グイ・ルンメイ、ジョセフ・チャン、リディアン・ヴォーンの3人が10代からの27年を演じるのだけれど、これが全然無理がない。切ない痛みを抱えた青春時代から、その青春時代にすらもう戻れないという悲しみが滲む30代。沁みたなぁ。

そしてもう一本はハン・イエン監督「メモリー」。マーク・チャオ、アンジェラベイビー主演のアイドル映画かとちょっと軽く見てたんだが、思わぬ「B面」設定と最後まで気を抜かせない展開に引き込まれた。

2014/9/20

休日は映画館へ。パブロ・ラライン監督「NO」観てきた。舞台は1988年、南米・チリ。軍事独裁政権の信認継続を問う国民投票。YES=政権支持派とNO=反対派は投票までの27日間、毎日15分TVでのPRができることに。フリーの広告マン、レネはCMの手法を駆使し政権に挑む!ってな話。大真面目にNOを突きつけるだけでは伝わらない。「勝つこと」を目的に徹底して「NO」を「広告」する。いくらそれが正しい意見でも「伝わらない」と意味がない。多少なりともメディアに関わってるものとしてもイロイロ考えちゃうなー。ヴィンテージカメラでの撮影で、映像はまさに88年に撮られたドキュメンタリーのような質感。これがまた良かった。デジタルや3Dもいいけど、チープな映像だからこそ伝わるものもある。

そしてもう一本。イ・ジュンイク監督「ソウォン/願い」観てきた。2008年、韓国で実際に起きた8歳の少女への暴行事件とその裁判結果を基に、被害者家族の苦しみと再生を描いた作品。覚悟はしていたが、胸が押しつぶされるような思い。痛みを突きつける苦しみが伴うが、これは観るべき作品。最近は「泣ける映画」なんてのがおおはやりで、お手軽に涙を排泄させる為の映画も多いが、同じ涙でもここにあるのはそんな生易しいものではない。「魂の慟哭」を強いる厳しさがある。今もまだ胸が痛い。心と身体に決して治らない傷を負った少女とその両親。お互い支え合いながらじゃないと倒れてしまうまでに追い詰められる家族。優しさゆえの苦しみ。不条理な暴力、不条理な法が容赦なく家族を痛みつける。しかしそんな家族を救うのもまた優しさ。人々の想いやりなのである。それにしても韓国映画、この容赦のなさ。痛みの描き方、そしてそこから立ち上がろうとする願いの強さ。心への突き刺さり方が違う。ソル・ギョング、オム・ジウォン、そして少女を演じたイ・レ。とてつもない演技レベル。凄すぎた。それにしても韓国の俳優陣はレベルが高すぎる。主演級はもちろん脇役、端役にいたるまで。さらに子役も、もうしわけないが泣いてばかりの日本の名子役とはもう次元が違う。なんなの、これ。