日々の泡。

popholic diary

2021年9月4日~10日の話。

2021/9/4

休日。夏もそろそろ終わり。その前に水道橋博士さんの「はかせのみせ」で買った「SUIDOBASHI KID」Tシャツを着る。Tシャツはメッセージということで。

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で朝から京都みなみ会館へ。映画を一本。イ・ジョンピル監督「サムジンカンパニー1995」を観る。時代は1995年。実務能力は高いが高卒ということで仕事は雑用ばかりのOL3人組。ある日、自社工場が汚染水を川に排出していることを知り…。弱き者たちが巨大な力に立ち向かう胸熱映画。ガラスの天井を突き破ろうとする3人を応援せずにはいられない。正義感が強くちょっとおせっかいなジョアン、クールで皮肉屋のユナ、数学の天才だけどのんびりしたボラム。設定はベタだけど演じるコ・アソン、イ・ソム、パク・ヘスのアンサンブルが良い。90'sのメイクや衣装も楽しい。それぞれが心に秘めた葛藤、痛みや苦しみが、最後の大逆転劇で報われる。あとゲーム風のエンドクレジットがかわいくて最高!

でこんなご時世。映画だけ見て、まっすぐ帰宅。行き帰りにはradikoで花房観音さんゲスト回の「蛤御門のヘン」聴きながら。

昼はチャーハンとインスタントラーメン。「アメトーーク上島竜兵回など見てぼんやり。

2021/9/5

朝から実家へ。車中ではradikoで「問わず語りの神田伯山」。爆笑問題・太田さんを嬉々としてイジってて面白い。

実家では母の手伝いでもろもろ買い物。墓参りをして近くに住む叔父もいっしょに施設の祖母のところへ。コロナ禍でガラス越しの面会。祖母100歳、叔父80歳、母74歳、俺50歳。老人だらけだ。

2021/9/6

朝晩はすっかり涼しくなった。夏はどこへ行ったという感じだ。

2021/9/7

当ブログ日記、過去の抜け部分を補完すべく、過去Tweetをまとめ失われた日記の復元作業。2014年から手始めに。自分でもよく映画見てんなと感心。

興味のある方はぜひ過去の日記もお読みください。

2021/9/8

Ginger RootというアーティストのAL「City Slicker」がめちゃくちゃ良くて驚いた。ハッピーでミラクルなサウンド。このMVも実にふざけていて最高。


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2021/9/9

テレワーク。仕事のお供にradiko。「たまむすび」町山さんの「アメリカ流れ者」、水道橋博士さんが月一コメンテイターの「北野誠のズバリサタデー」、杉作さんの「ファニーナイト」。昼はざるそば。午後になると集中力が途切れがち。

夜、配信で「アサヤン VOL.21『出禁の男』解禁〜蘇るテリー伊藤『アサヤン』伝説」。テリー伊藤さんがのっけからキレッキレ。90年代半ば、ちょうど裏方から出る方に回られたぐらいの頃。首都圏地区の営業担当でよく出張に出てたのだが、ニッポン放送「テリーと上ちゃん、のってけラジオ」よく聴いてたなぁ。なんてことをふと思い出す。

テリーさんの片腕として数々の企画を形にしてきた高須SAN、テリーさんの門下生・放送作家の島津さん、そして大学時代からテリーさんのそばにいた「出禁の男」著者の本橋さん、そして水道橋博士さんが数々のテリーさん伝説を語る。今もって数々の伝説を越えていくテリーさんのまさに斜め上を行く発想とマシンガントークが凄すぎた。ただ突飛なわけではなく、そこには意味と意図があり、その根底にはあくなき人間への興味がある。「元気が出るテレビ」「浅ヤン」そして語られた「東京オリンピック」演出案など、ちゃんとそこに演出家としての矜持があるのだ。ふと真面目な話になったかと思うと、一気にくだらないに振り切るトークの緩急。面白い人の面白い話はやっぱり面白い!それとテリーさんが語る「たけし」さんがまたかっこいいんだ。

asayan.s-hakase.com

2021/9/10

韓国の女性ソロシンガー、イ・ハイとペク・アヨンが時を同じくしてカムバック。ともにオーディション番組出身、2012年デビュー。片やJYP、片やYGという大手事務所からデビューし、着実にキャリアを積み上げてきた二人。オーディション番組に出てた頃から見ているし、両者の歩みを追っかけてきたのでデビューから10年近くの歳月がたち、それぞれ事務所移籍しなお、しっかりと地に足の着いた活動を続けていることが嬉しい。ソウルフルな歌声に、大人の色気と円熟味まで加わったイ・ハイ。可憐な歌声で「いいポップス」を聴かせるペク・アヨン。長く音楽を聴いているとこういう成長に立ち会えるのが嬉しい。


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で今週聴いた音楽は

2021年8月28日~9月3日の話。

2021/8/28(土)

朝から散歩がてらアレックスシネマへ。イ・ヘジュン、キム・ビョンソ監督「白頭山大噴火」を観る。白頭山が大噴火!このままでは半島もろとも崩壊。火山の鎮静化を図るため北朝鮮の核爆弾を奪い、火山の地下で爆発させマグマを逃がすしかない。ってな、むちゃくちゃなミッションを遂行しなくちゃならなくなったのが、爆弾処理班の頼りないチョ大尉。核爆弾のありかを知る北朝鮮のスパイ、リ・ジュンピョンと騙し騙されの攻防戦を繰り広げつつ無謀なミッションに挑む。まぁてんこもりのパニック超大作。もはやハリウッドとなんの遜色も無い凄まじい映像。主演はハ・ジョンウ&イ・ビョンホンの2大スター。敵対しながらも襲い来る困難に立ち向かう中で次第に生まれる友情。熱いバディムービーでもあるのだ。筋肉を封印し知的な科学者を演じるマ・ドンソク、可憐な新妻、ペ・スジにカンヌ女優チョン・ドヨンの贅沢使いなどオールスターキャストも嬉しい。魅力的なキャラ、笑いも入れつつ泣かせどころはきっちり泣かす。大満足。

帰って昼食はインスタントの韓国冷麺。

夜、フジテレビの特番。松本人志×爆笑問題を待機。終始仕掛ける太田に受ける松本。「威嚇したのは、そっちでしょ」と太田光。スリリングで面白かった!

2021/8/29(日)

午前中はいつものごとく妻と買い物。昼はおろしそば。午後はYouTube「博士の異常な対談」ナイツ塙編をまとめ観。貴重な高田笑学校での浅草キッド漫才。一部だけど観られて嬉しい。二人の漫才(技術)論もたっぷりで見応えあり。

夜、「せっかくグルメ」でドアップ、カメラ目線の高畑充希ちゃんに悶絶!

2021/8/30(月)

午後休みをとってワクチン接種2回目。結構な人だったがスムーズな流れ作業で接種完了。考え方はいろいろあろうが、早く打ちたかったのでまずは良かった。安静にして早めに就寝。

2021/8/31(火)

特にしんどいというわけではないが熱測ると朝から7度ちょい越え。念のため、テレワークに。身体が熱を持ったまま、7度台前半をうろちょろの微熱が続く。昼過ぎがピーク。午後休にしてしばし横になって一休み。今日も早めに就寝。

2021/9/1(水)

熱も下がり通常営業。

夜、なんとなく自分の書いた古い日記を読む。98年から今に至るまで、抜けも多いけどなんだかんだと20年以上の記録がある。10年前の今頃は家族で韓国旅行に行ってるんだなとか。

popholic.hatenablog.com

過去に作っていたHPに残されている日記もこっちのブログに移して少し整理してみようかとか思いつつ、読んでみるとなんというか自分がこの20年観たり聴いたりしてきたものが思い出される。何に感動し、何に影響を受けてきたのかという変遷がわかる。

2021/9/2

本日テレワーク。一歩も外に出ないとやっぱりどこか鬱々としてしまう。寂しいのでradikoで「ビバリー昼ズ」「JUNK 爆笑問題カーボーイ」「東京ポッド許可局」「杉作J太郎のファニーナイト」を。ラジオとの付き合いも長い。家にソニー製のモノラルラジカセがあって、小学二年生の頃にはリクエスト番組聴きながらエアチェックしていた。小学三年生の時、お年玉で買った白いAIWAのポケットラジオは宝物だった。

YouTubeで懐かしいデビュー当時のCharaの映像。30年前。当時EPICソニー提供の「eZ」って深夜番組があって、まEPICの宣伝の為だけの番組なんだけど、そこで毎週のように流れてたCharaのMV。ちょっとエロくてキュートでめちゃくちゃかっこよくて、1stアルバム「Sweet」は発売日に買いに行ったなー。


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そうか30年か。91年は何かと思い出深い。高校生までは暗くパッとしない生活だったが、大学生になって気の合う仲間たちと出会って、世界がバンバン開かれていくような毎日だった。91年、20歳の頃、大学3回生。もしかしたら人生で一番楽しかった年かもしれない。その中でも音楽は大きな要素で、野宮真貴を3代目ヴォーカリストに迎えたピチカートの5か月連続リリースに大興奮したり、ムーンライダーズ活動休止からの復活盤「最後の晩餐」発売日のことは今でもはっきり覚えてる、カーネーションを決定的に好きになった「エレキング」、フリッパーズギターの「ヘッド博士~」が出て、ORIGINAL LOVEも2枚組でメジャーデビュー。音楽聞くのが楽しくて楽しくてしょうがなかったなー。

2021/9/3

金曜。朝から朝ドラ「おかえりモネ」に悶絶。菅波先生っ!

週末の夜は映画館に。会社帰りにユナイテッドシネマでデスティン・ダニエル・クレットン監督「シャン・チー/テン・リングスの伝説」観る。ホテルの駐車係ショーンは平凡でどっちかというとさえない男。親友のケーティと楽しく暮らしている。しかしある朝、バスの中でいかつい男たちに襲われる。実は彼はかって父が率いる犯罪組織の中で武術を叩き込まれた、跡取り息子だったのだ。その事件をきっかけにショーンことシャン・チーは父と対峙し、自らの運命に導かれているのだ。わーっヘンな映画。思てたんとちゃう!…けど、最高っ!カンフーアクションに怪獣大戦争!変な動物最高だし、まんが日本昔ばなしやんなどなどめくるめく展開。それでいて男性性の呪縛から解き放たれ、正しく傷つき悲しみの先に進んでいくという今描くべきテーマも内包している。にしても悪に染まった父=トニー・レオン渋すぎ!監督、トニー・レオン大好きやろってぐらいのフィーチャーぶり。さらにミシェル・ヨーもかっこいいアクションを披露。香港映画ファンにはたまらない。イマイチ地味な主人公だと思ってたが、いやいやシャン・チー最高にいい奴!癖の強いMCUキャラの中でも、このほんわか感が逆に新鮮。なによりオークワフィナ演じる最高の相棒ケーティとのコンビがめちゃめちゃいい!男女でありながら、なんというか自然でお互いが信頼し合っていてとにかく最高に馬が合っている最強の二人。いやいや今後のMCU、新生アベンジャーズにはもはや期待しかない!楽しい映画だった。

今週聴いた音楽は

2021年8月21日~8月27日の話。

8/21(土)

折角の土曜だけど用心しておとなしく家で過ごす。

しかしテレビは専門家でも何でもない声がでかいだけの弁護士になんでコロナについて語らせるの?観ていられない。

アマプラで韓国映画を一本。イム・ギョンテク監督「聖女 Mad Sister」を観る。ボクシング国家代表にもなったという女優、イ・シヨン主演。誘拐された妹を救うために立ち上がる姉。まぁそうなるわなぁという展開。イ・シヨンの真っ赤なドレスを着てのハードなアクションはさすが。韓国映画らしく痛みを感じる重量感のある殴り合い。

夜、テレビで「博士ちゃん」。芦田愛菜ちゃんは子役の時はこまっしゃくれた子だなと思っていたが、今やもう好感度しかない。敬語で話してしまいそう。で昭和の歌姫特集。70年生まれの自分はぴったりベストテン世代。幼稚園の時に買ってもらったピンクレディのシングル。10歳の時には松田聖子がデビュー。可憐で大好きだったなー。中森明菜の全盛期をリアルタイムで観られたのは今思えば贅沢なことだ。今はサブスクなどで過去の音楽に手軽にアクセスできる。昔に比べると1曲の重みは軽くなっているかもしれない。でもやっぱり出会いの場が広がることはいいことだと思う。歌謡曲を発見した10代の子供たちが生み出すであろう未来の音楽が楽しみでもある。

杉作J太郎さんの「ファニーナイト」をリアタイ聴取。千葉真一さんの「旅人とひとり」をこの番組で何十回と聴いたから、千葉さんの訃報を聞いて一番に杉作さんのことを想った。杉作さんの好きが電波を通じて、まさに波のように僕にも伝わっていた。好きなことや物を好きと言い続けることは大切だ。たとえ小さな石であっても投げなければ波紋は広がらない。

8/22(日)

いつものように午前中は妻と買い物。昼はやきそば。最近凝っているオイスターソースと中華ダシを使った上海風焼きそば。それなりの味にはなるのだが、なんかシズル感が足りない。正解がよくわからない。

午後、妻と散歩がてらアレックスシネマへ。

濱口竜介監督「ドライブ・マイ・カー」を観る。日曜の昼下がり、3時間の長尺、たぶんわかりやすい映画じゃないだろうし、もしかしたら寝ちゃうんじゃないかとも思ったが全くの奇遇に終わった。長さは全く感じず、集中が途切れることなく観終えた。いつも映画を観ると、素晴らしい!とか凄い!って言いがちなんだけど、なんというか安易な言葉では言い尽くせない。言葉では追いつかない映画体験だった。

妻を亡くした演出家であり俳優の家福。広島で行われる演劇祭の為にマイカーで広島へ。映画祭の規約で現地での運転はドライバーに託されることに。そこで出会ったのが寡黙なドライバーみさき。

家福が演劇祭の為に演出するのは多言語で演じられるチェーホフ「ワーニャ伯父さん」。脚本家であった妻・音のドラマに出演していたが、スキャンダルによりフリーになっている役者・高槻をはじめ国籍も性別も違う役者たちが集められ芝居が作られていく。その過程はとても独特で、家福は役者たちに何度も繰り返し本読みをさせる。それぞれの言語、その中には手話すらもありお互いがお互いの言葉を理解できないまま何度も何度も台詞が交わされるのだ。

映画の中で特に印象的なシーン。亡き妻・音をめぐり車の中で交わされる家福と高槻の会話。ライターの西森路代さんがTwitterで「家福と高槻は、コントロールをしすぎる男とコントロールができない男ということで、表と裏。」と書いていたが、この表と裏が相まみえるシーン。音のことをわかりたい、理解したいと思い続ける二人。お互いの告白から得体のしれないモンスターのごとく浮かび上がる音の姿。そして彼らは気付く。「わからない」ということを「わかる」のだ。それにしてもこのシーンでの高槻=岡田将生が凄い。ギリギリのところから解き放たれたようにも、絶望の果てをみてしまったようにも見える。わかりたいと思っている間、決して触れることができなかった音の実像が、わからないということがわかった瞬間ふと目の前に現れる。そして二人は音から解き放たれるのだ。

家福とみさきは最初お互いわかり合おうとも理解し合おうとも思っていない。でもみさきは家福の愛車を運転することで、その愛車が大切に扱われてきたことを感じ家福のことを理解する。家福もまたみさきの丁寧な運転から彼女のことを理解する。決して多くの言葉を交わさない二人だが、移動する車を通じてわかりあう。二人を乗せた車は同じ道程の反復から逸脱し、みさきがかって暮らした遠くの町に向けて走り出す。そこでみさきもまた自分自身を縛り付けていたものから解き放たれる。

芝居つくりは進み、やがて役者たちは言葉の先に辿り着く。お互いわからない言語で台詞を何度も繰り返した果て、言葉や演技から解き放たれ、奇跡の瞬間が訪れる。

やっぱりうまくは感想をかけないが、たぶんこの先もずっと心に残り続ける映画になるだろう。いつもと同じ言葉だが、いつもとは少し違う気持ちで言いたい。素晴らしかった。

8/23(月)

録画していたスカートの澤部さんMCのシティポップ特番をチェック。この10年ほど毎日YouTubeなどで韓国の音楽をチェックしているのだが、2年ほど前から如実にシティポップサウンドが盛り上がってきていた。インディから始まり、K-POPアイドルまでもがシティポップサウンドに。これも配信がもたらしたこと。韓国や台湾のセレクターが選んだ楽曲陣のなんたるマニアックなこと。国境を越えて発見されていく楽曲たち。新たな化学反応が起こり、新たな音楽が生まれる。

8/24(火)

先週から読み進めていた細田昌志著「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修 評伝」読了。発売時に買っていたのだが、2段組みで500ページを超える大著に恐れをなしてなかなか読み始められずにいたのだが、読み始めると一気に引きずり込まれた。壮大なノンフィクションは野口修の父、野口進の物語から描かれる。格闘家にして右翼の活動家、野口進の人生を丹念に掘り起こすことで、野口修の壮大なバックボーンが浮かぶ。格闘技、興行、右翼人脈、海外とのパイプ……そして日本初の格闘技プロモーター・野口修が誕生する。

沢村忠。1970年生まれの僕は知識としてその名前は知ってはいたもののリアルタイムでは観てはいないし詳しくは知らない。筆者の細田さんは1971年生まれだから、その全盛期を体感したわけではないだろうに、それでもここまで掘り下げ調べ上げるとは。想像を絶する労力と根気、覚悟と執念を感じずにはいられない。

沢村忠が登場してくるちょうど中盤あたりから、面白さに拍車がかかる。新東宝ニューフェイスとしてデビューする俳優、白羽秀樹。やがて彼は野口修の元、沢村忠として一世を風靡する。キックの鬼としてスーパースターになっていく沢村忠。筆者はそのからくりと真実を追求していく。誰もが感じながら誰もが言い出せないことを。「教えて下さい。沢村忠の試合は真剣勝負だったんですか、八百長だったんですか」と野口修に直接問いかける場面。その緊張感そして野口修の回答。何も語っていないが全てを語るかのような態度。そして実際に沢村と対戦した相手に話を聞くためタイへ。対戦相手、ポンサワンによって語られる真実。だがそこにある沢村への敬意が不思議とその衝撃的な真実よりも心に残る。

そして修は芸能プロを設立。前半で描かれた野口家のファミリーヒストリーからするとこれもまた必然のように感じる。人生を共にすることになる山口洋子との出会い、沢村忠に続いて修は五木ひろしをスーパースターに育て上げる。あらゆる手段、人脈を使いつつ芸能界を暗躍、もちろん五木ひろしの実力があった上だが、レコード大賞にまでたどり着く。

だが人生は諸行無常。格闘界、芸能界でトップをとりながらやがて野口帝国は崩壊していく。沢村、五木は去り、すべてのツキからも見放されていく。表舞台からひっそりとフェードアウト、悪名が残り、栄光は歴史に埋もれていった。そして2016年野口修はこの世を去る。

晩年の野口修の下に通いつめ、彼の人生を辿り、時間、国境をまたぎ、仕事すらやめ、10年の歳月をかけて筆者はこの壮大なノンフィクションを書き綴った。彼が死んで4年。2020年「沢村忠を真空に飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修 評伝」刊行。キックボクシングを作り、沢村忠というスーパースターを育て、五木ひろしを世に出した稀代のプロモーター・野口修の清濁併せのんだ偉業は、歴史の闇に葬り去られるすんでのところで、細田昌志さんの覚悟と執念が込められたこの一冊によって救いあげられる。

2021年7月、本書は第43回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」を受賞。沢村忠でスポーツ大賞、五木ひろしレコード大賞、そして野口修は自分自身の人生を描くノンフィクションによって3冠を達成するのだ。

8/25(水)

YouTubeで1週間限定公開された千葉真一主演「直撃!地獄拳」観る。若き千葉真一の身体を張ったアクションとギャグ。ギラギラしたパワーがあふれてるなー

8/26(木)

radikoで「東野幸治のホンモノラジオ」。先週の話じゃないが東野さんもインプット量が半端ないな。インプット量、すなわち興味のアンテナが全方位に向いている。人間への尽きせぬ興味、ある種の下世話さが大切だと思う。自分の中にある下世話さを僕も保っていたい。

8/26(金)

やっと金曜。寄り道もなしで早々に帰宅。ゆっくり日記を書く。「ドライブ・マイ・カー」の感想に手こずり4時間かかって、やっぱり全部書き直す。

 

今週聴いていた音楽は

  • 「Queendom」Red Velvet
  • 「OPEN」Kwon Eun Bi
  • 「Eutopia」STUTS
  • 「29」Rossy PP
  • Tiger Eyes」Ryu Su Jeong
  • 「Dregs Of Dreams」武川雅寛

2021年8月14日~20日の話。

8/14(土)

休日。一日雨。引き続き「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」を。やっと半分、やっと沢村忠登場。俄然面白くなる。

午後、アマプラで映画を一本。イ・ジャンフン監督「Be with you いま、会いにゆきます」を観る。日本でもヒットした映画の韓国リメイク。日本版は観てないけど。物語は少し不思議な泣かせラブストーリー。ソン・イェジンツンデレぶりがかわいい。

夜は「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」著者の細田昌志さんゲストの「角田龍平の蛤御門のヘン」を。大阪の政治と芸能についてはぜひいつかまとめてほしいな。

8/15(日)

いつものごとく午前中は妻と買い物。昼は大豆ミートでガパオライス。そもそも正解の味がわからない。美味しいのか、どうなのか。

午後は散歩がてら映画館へ。

ショーン・レヴィ監督「フリー・ガイ」観る。主演はライアン・レイノルズ。ゲームのモブキャラで型通りの毎日を過ごす銀行員のガイ。彼が生きるのはオンラインアクションゲーム「フリーシティ」の中。何をやってもいいゲームの中で参加者たちは暴力に明け暮れる。そんな中ある出会いがきっかけでガイは自分の意志で自由に動けるように…。荒唐無稽な話のようだがゲームの世界と現実のリンク、なぜそうなったのかという意味や辻褄に無理がなく、現代的で社会的なメッセージが最高の形で伝わる大傑作!素晴らしかった!暴力に満ち溢れたゲームの世界で「善い人」であろうとするガイ。声なき弱き者達が声を上げ世界を変える。ストレートなメッセージがしっかり物語の核となり、さらに驚きの映像、笑える小ネタ、爽快なアクションにロマンチックなラブストーリーも。映画が好きになる映画。最高!

8/16(月)

気圧かストレスか、少し眩暈。数年前に起き上がれないぐらいの強烈な眩暈に見舞われ、病院で薬処方してもらったりしてたんだけど、それ以来時々なる。少し休むと治るんだけど。

朝ドラ「おかえりモネ」。悩み、考えながらゆっくりと進む主人公は朝ドラらしくないけど、そこが好き。多くの人は、ドラマの主人公みたいに一足飛びに飛べない。うじうじと悩み、挙句に何もできないでいる。それでも一生懸命生きてる。だからこそ悩み考え懸命な主人公が愛しい。

会社の行き帰りに「ビバリー昼ズ」オープニングを数週分。高田先生のスピード、手数の多さ、頭の回転っぷり、とんでもないなー。自分の母親と近い年齢だとはとても思えない。そして何より衰えぬインプット量。本を読み、映画や舞台、TVをこんなとこまでチェックしてるのか!と驚くほどインプットされている。凄すぎる。

8/17(火)

YouTube雨上がり決死隊解散報告の特別版「アメトーーク」を視聴。雨上がり二人の温度差がはっきりとわかってしまう。悲しいかな宮迫が「昔のまま」である時点で解散しかなかったのだろう。複雑な思いで眺める。

8/18(水)

仕事を無理やり終わらせ、水道橋博士さんのイベント「アサヤン Vol.20 水道橋博士生誕祭59才真夏の大冒険」を配信で。前半は年表トーク。1997年4月からスタートした浅草キッドのHP「キッドリターン」に掲載された「博士の悪童日記」は当時会社に導入されたネットが使えるPCを昼休みに独占して読みふけった。そして今もまたお昼休みに博士の日記を読むのが日課だ。その影響で自分でHPを作って日記を書き始めたのが1998年。年表を作れるほど詳細には書いてないし、途中抜けも多いけどなんだかんだで断続的に20年以上書いている。今もなお影響を受け続けているということだ。年評職人、相沢さんの日記も「メルマ旬報」で欠かさず読んでる。博士さんもそうだが、恐ろしいまでのインプット量で凄いなと思う。仕事に学業、子育てしながらあの量は本当にすごい。自分なんていかにぼんやりしていて何もインプットできてないかと思ってしまう。よっぽどの天才は別として結局出てくるアイデアとか発想、アウトプットの質と量はインプット量に比例すると思う。なにかを生み出すにはインプットは絶対条件だ。こういう凄い人たちを観ると自分なんかまだまだ足りないと思い知る。

続いてRAMRIDERさんのDJはピチカート、鈴木蘭々小沢健二岡村ちゃんなどなど最高にアッパーでキャッチーで楽しい。後半は様々な人から博士へお祝いメッセージが届けられる。同級生・甲本ヒロトからの手紙、キョンキョンから声のメッセージ!軍団からはらっきょさんにダンカンさん、つまみ枝豆社長。そしてお子さん3人からも。20年以上博士さんの日記を読んでる。その人生をずっと見ている。言葉を通じて触れてきた博士さんの人生、その人生の現在地、今という時間をこうして画面を通じて共有している。博士さんの人生が自分の人生の一部にもなっているのだ。自分のことではないけれど、自分のことのように嬉しい時間だった。

8/19(木)

本日はテレワーク。仕事しつつもBGM代わりにradikoで昨日の「角田龍平の蛤御門のヘン」真夏のサイキックミーティング。竹内アニキの奔放なるトークやっぱりおもろいなー。

Spotifyで「小泉今日子とYOUのK-POP PARTY」聴く。すっかりK-POPにはまる二人のトーク。わかるわぁ。僕もK-POPにはまって早10年。いまだに毎晩YouTubeで動画チェックしてるし、K-POPの話ならいくらでもできる。キョンキョンK-POPとか韓国映画の話したいなー。

K-POPといえばRed Velvetがついにカムバ。ウェンディの大けがやアイリーンの大炎上と下手したらカムバ無いんじゃないかと思っていたが、大王道のポップソングをひっさげてカムバ。まさに女王の帰還で嬉しくなる。仕上がってんなー


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8/20(金)

しかしここんとこずっと雨。こんな8月あったかな。クーラーも久しくつけていない。でコロナの状況は日に日に悪くなるばかり。この政権はもはや国民の命なんてどうでもいいと思っているように見える。自分たちの利権や特権が全てで、それ以外はもうほんとどーなっても関係ないってな態度。

真っ黒に塗りつぶされた入管の文書を見て暗澹たる想い。いずれ俺たちもあんな風に黒く塗りつぶされてしまう。そんな世界が足元まで来ている。

仕事帰りにユナイテッドシネマで映画を一本。

白石和彌監督「孤狼の血 LEVEL2」を観る。主演は信頼と実績の松坂桃李。前作は役所広司演じる大上に翻弄される新人刑事だったがあれから3年。その跡を継いですっかり“悪い”刑事に。そこに現れしはまさに狂犬、極悪非道の上林。二人の運命はいかに!しかしまぁ役者陣たちはもう役者冥利に尽きるというか、演じてて楽しいだろうなという振り切れっぷり。極悪テクノカットの上林=鈴木亮平が怖いよ。松坂&鈴木のもはやラブシーンと言っていいようなアドレナリンが分泌しまくる対決シーンの熱量が凄い。そんな鈴木亮平に加え、悲しきS=村上虹郎、狡猾な管理官=滝藤賢一、そして人情派のロートルにして…な中村梅雀が素晴らしくて、もうこの4人で全員助演男優賞ノミネートでいいでしょう。

 

2021年8月7日~13日の話。

8/7(土)

休日。7時半起床。今日はおとなしく家で。朝から録画がたまっていた水道橋博士さんの「BOOKSTAND TV」をまとめ観。お昼は残り物のキャベツでお好み焼き。肉もエビもイカもない「スお好み焼き」。で午後はアマプラで映画を一本。

カン・ヒョジン監督「僕の中のあいつ」を観る。いじめられっ子で気弱な高校生トンヒョン。学校の屋上から転落し、下にいたヤクザ上がりの社長パンスに直撃。目が覚めると二人の肉体は入れ替わっていた⁉という入れ替わりコメディ。ボーイズグループB1A4のリーダーにして、ソングライター、プロデューサー、また俳優としても才能を見せるチニョンが特殊メイクの太っちょ高校生から魂が入れ替わりダイエットしてすっきりスマートに変身するトンヒョンを見事に演じていて感心。そして悪人、善人、曲者なんでもござれのカメレオン俳優パク・ソンウンがその強面を活かし、魂は気弱な高校生のおじさんを演じ大いに笑わせる。入れ替わりの上、ちょっとしたひねりがあって楽しく観られた。あと意地悪な女子高生役でRAINBOWのヒョニョンが出演。ちょっとしたコメディリリーフで好演。こういうなんてことのないコメディも演技者揃いだから安心して笑える。これが意外に難しいのだ。

おとなしく家にいようと思ってたが、さすがに運動不足かなと思い直し炎天下のオジ散歩へ。radikoで角田さんの「蛤御門のヘン」聴きながら。

夜はGYAOの配信でカン・ユンソン監督「英雄都市」を観る。ヤクザ組織のボス、セチュルはある日出会った弁護士のソヒョンに一目ぼれ。善い人に生まれ変わるべく心入れ替えカタギに。ある偶然巻き込まれたバス事故で市民を命がけで助けたことから街の英雄に。そして選挙に出ることに…。「犯罪都市」の監督・スタッフが集結ということでマ・ドンソクをはじめとする「犯罪都市」キャストが花を添える。WEBコミックが原作らしく、わかりやすくスカッとする映画。エンディングのクレジットで出演者たちが現場でワンフレーズずつ歌い繋ぐなんていうおまけシーンが楽しい。

8/8(日)

日曜午前のルーティンで妻と買い物。一玉20円のうどんで冷やしぶっかけうどんの昼食。今日も午後はアマプラで映画を一本。

ジョナサン・レヴィン監督「ロング・ショット」を観る。喧嘩の末無職になったジャーナリストのフレッド。幼いころの初恋の人で、今は次期大統領候補の国務長官シャーロットとひょんなことから再会。彼女のスピーチライターとして働くことになったフレッド。そして二人の距離が縮んでいく…。ってなロマンチックコメディ。まさに高嶺の花なシャーリーズ・セロン。饒舌でシニカルなセス・ローゲンとのコンビがいい。政治家として理想と現実のはざまで苦悩する次期大統領候補シャーロット。そんな彼女にあるべき姿を思い出させ、背中を押すフレッド。お互いがお互いを認め必要だと思いあう。これぞアメリカ、これぞロマンチックコメディ。実に気持ちのいい映画だった。

夜はポークカレー。最近毎日のように見ているコウケンテツさんのYouTubeチャンネル。そこのレシピに沿って簡単10分、キムチを隠し味に完成。ちゃんと美味しい。

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8/9(月)

今日も休日。第一回目のワクチン接種。徒歩5分の医院、着いたらすぐ病室に通されあっという間に注射。奥の待合で15分。問題なく終了。とあっけないぐらいに素早く終わった。3週間後に2回目。もはやいつ感染してもおかしくないような状況。とにかくワクチン接種早く済ませたい。

帰宅後、今日もアマプラで映画を一本。ジャン=マルク・ヴァレ監督「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」を観る。ディヴィスは金も地位もあるエリート金融マン。ある日、交通事故で妻を失う。だが彼は涙一つ流すことができない。文字通り近くのもの、電化製品から家までをも壊していく中で、ディヴィスは自分の心と向き合っていく。悲しむことすら忘れてしまっていた自分自身を取り戻す過程を描く。ジェイク・ギレンホールが素晴らしい。最初はどこか得体が知れず、感情を見せない不気味さをもったディヴィスが、やがて心を取り戻し最後にはとても柔らかな表情を見せる。その繊細な演技が心に沁みた。

8/10(火)、11(水)

仕事。我が家は妻も娘も僕も特にまとまったお盆休みはなく、皆それぞれ仕事。とはいえ得意先も休みが多く、社内でたまった事務処理を片づけたりと少しゆったりモード。

家では読書にいそしむ。買ったままで、そのあまりの分厚さに読み始めるのを躊躇していた細田昌志さんの「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」をついに読み始める。

8/12(木)

やっと夏休みを一日。午前中は引き続き読書。午後からはまたアマプラで映画を一本。ボー・バーナム監督「エイス・グレード世界でいちばんクールな私へ」を観る。中学生最後の1週間を迎えたケイラ。本当の自分と学校の自分は違う、そんな思いを抱える不器用なケイラ。なんとかそんな自分を変えようと思うもうまくいかない。実に何というか、思い当たる節のある映画だ。僕も中学生の頃、友達は少なく学校ではほとんど喋らなかった。家では深夜ラジオを聴き、本や音楽、サブカルに耽溺しては自分は特別だとどこかで思っていた。今思えば典型的な中二病ってやつだが、その時はまぁ歪で苦しかった。この年になるとケイラもそうだが、彼女を心配し、時にうざいなんて言われちゃう父親の方にも感情移入してしまう。その小さな苦しみが君を成長させるのだとそっと寄り添ってやりたい。そんな父親の心。いい映画だった。

YouTubeで「水道橋博士の異常な対談」ダースレイダーさん編を。オフィス北野入りから殿・ビートたけしにお目通り、そしてまさかのラップバトル⁉騒動の末の退所まで。落語のごとく仕上がった珠玉のエピソード。そして「ビートたけし」の凄みやかっこよさ、その巨星ぶりが浮かびあがる。


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韓国のSSW、Kim Suyoungの20分ほどのライブがYouTubeに上がったので観る。今、一番ライブを観たいアーティスト。落ち着いた低めの声と確かなギターテク。曲がとにかく良くってここ数年ずっと聴いている。


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8/13(金)

仕事。会社も人がまばら。若干のお休みモードながら、やることはあってバタバタとしているうちに終了。一日中雨でどうにもこうにも憂鬱な気分。なので会社帰りにユナイテッドシネマに。会社と家の間に映画館があるというのはイイネ。

ジェームズ・ガン監督「ザ・スーサイド・スクワッド」を観る。もうはじめっからふざけてるというか、やりすぎていて最高!ルール無用の悪い奴らが、世界を救う。血の代わりに花が噴き出すハーレイ・クインの大暴れシーンの狂った美しさ。スクリーンで観るべきド派手でバカげた、ボンクラ魂が炸裂する面白映画!弱くて小さく社会の底辺にいる×××たちが巨大な悪を倒すラストには胸がすく想い。

映画観を出ると大雨。しばらく雨は降り続けるようだ。

今週聴いた音楽は

  • 「 1/6」SUNMI
  • 「nice music mow!」nice music
  • 「Hometown」Jade
  • 「HIROMIC WORLD」郷ひろみ
  • 「Second」HYO
  • 「Summer or Summer」ヒョリン、ダソム

 

2021年7月31日~8月6日の話。

7/31(土)

朝から映画館へ。MOVIX京都にてジョン・M・チュウ監督「イン・ザ・ハイツ」を観る。ワシントン・ハイツは移民たちが暮らす街。コンビニを営みながら故郷に思いを馳せるウスナビ、デザイナーを夢見るヴァネッサ、名門大学に進学したものの理想と現実の間で悩むニーナ…街に暮らす人々の姿を描くミュージカル。ラテンをベースにラップを取り入れた音楽、力強く響く歌とダンスはそれだけでも胸を熱くする。移民たちが直面する様々な問題。差別や偏見、国の制度が壁となり夢を手放さざる得ない彼ら。それでも必死に先に進もうとする意志が歌とダンスに込められている。エンタメと社会性は切り離されるものではなく、常に交わり影響し合い時代に生まれる。

そして映画館のはしご。途中激しい雨に見舞われるもなんとか地下に逃げ込み京都シネマへ。

先週観た「少年の君」デレク・ツァン監督のデビュー作「ソウルメイト/七月と安生」を観る。13歳の時に出会って以来親友の七月と安生。自由気ままに生きる安生と自らを閉じ込め自由に生きられない七月。強く結びつきながらも時に衝突し離れてしまう愛憎をも越えた2人の友情。あることがきっかけに反転する二人の人生。そこにある秘密。なんて繊細で美しく悲しく愛おしい物語なのか。素晴らしかった!「少年の君」も素晴らしい映画だったけれど、むしろこっちの方が好き。主演はチョウ・ドンユイとマー・スーチュン。ともに素晴らしい演技!自由奔放で強さの中に繊細な心を持つ安生=チョウ・ドンユイ、自分を抑えながら心の奥で自由を求める七月=マー・スーチュン。二人が交わす視線、一瞬の表情の曇り、二人だけが見つめる世界。忘れえぬ映画がまた一本。デレク・ツァン監督はやくも次が観たくなった。

京都シネマから京都駅までは地下鉄に乗らず徒歩で。炎天下のオジ散歩。radikoで「角田龍平の蛤御門のヘン」「東野幸治のホンモノラジオ」を聴きながら。五条のマクドでマックシェイク(チョコ)とハンバーガーを一つで小休憩。映画はしごするといつも昼ごはん抜きになってしまう。

映画を観て、ラジオを聴いて、散歩して、時々甘いものを食べる。自分にはこのぐらいがちょうどいい。

8/1(日)

朝から妻と京都の実家へ。骨折して入院していた近くに住む叔父が数か月ぶりに退院。骨折で入院したのに検査してみるといろいろ見つかって心臓の手術を2回に、透析までスタート。一時はもう帰ってこれないんじゃないかと母とも話してたのだが、なんとか無事退院できてよかった。長く東京で暮らしていた叔父は子供のころから「ぼくの好きなおじさん」だ。陽気でユーモアがあって独身貴族でお小遣いをはずんでくれる、そんなおじさん。妹である母が近くにいるとはいえ、一人暮らし。週3回の透析など大変なことも多いし、すっかり痩せてしまってまだまだ心配だけどまずは良かった。家の片付けなど少し手伝って、お昼は母手製のちらし寿司にいなり寿司。美味しい。

8/2(月)

夜。配信でIU主演ドラマ「マイ・ディア・ミスター」最終回を鑑賞。ジアン、幸せになってくれておじさんは嬉しい。とすっかりはまってしまった。10年前から大ファンのIU、キラッキラのスーパーアイドル・IUが、ここまで素晴らしい演技者であり、人生の悲しみを背負った薄幸のヒロインをこれ以上ないほどの名演で演じきるとは!久々にIU病みに。

10年前、毎日3回は聴いていた大好きな一曲。


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8/3(火)

今週も水道橋博士さんのイベント「アサヤン」を。今回は「アサヤンVol.17 上を向いて歩こう!!/下流芸人の逆襲!!」。コラアゲンはいごうまんのもはや名人芸と言いたくなる実体験語り。ビッグ(イシュー)な芸人!松本竹馬(そいつどいつ)の映画にしたくなるような馬鹿さと若さが空回りする青春話。そしてTVでは200%放送できないチャンス大城のエピソードトークがとにかく強烈。事実は小説より奇なりなんてレベルじゃない。あらゆる意味で“選ばれし者”。どんな小説家も思いつかないような気狂いエピソードの数々、神様からドッキリを仕掛けられてるとしか思えないその芸人としての惹きの強さ。人生の濃度が凄すぎる。ちょっともう感動してしまった。そして最後に控えしは「うんこ・ちんこ」の「ちんこ」ことよしえつねお。いつもの天才的な下ネタトークかと思いきやまさかの「ちんこの目に涙」。勝ちより価値のある負けがある。まさに上を向いて歩く男たちの祭典!笑いながら泣き、泣きながら笑う芸人たちの物語。オリンピックの数倍、元気出た!

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8/4(水)

午後から休みとって病院。定期的な血圧検査。このご時世、病院に行くのも細心の注意を払って。しかし大きな病院は待ち時間が長い。実際は5分程度の診察に2時間待ち。しばしは薬で血圧をコントロール。老いるショックを感じる今日この頃。

8/5(木)

部屋にクーラーがないのでテレワークもキツイ。午後からは外回り。ここんとこ追いついていなかった「杉作J太郎のファニーナイト」聴きながら。Jさんのお喋りはやっぱり楽しい。一番の癒し。あまりの暑さに、「ガリガリ君梨」をかじる。少し生き返る。

8/6(金)

しかしなんなんだこの国は。と思う日々。オリンピックとパンデミック。自分の言葉を持たない男に下品な噛みつき男、そんな奴らが権力を握っている。テキトーなことをでかい声で言うサイコな弁護士とか偉くもないのにえらそーな奴らがデカい顔してやがる。記録は破棄され、言葉は軽んじられ、庶民は見殺しにされる。とてもやりきれない。

今週聴いた音楽は

  • 「日本の歴史 LIVE CD」
  • 「イン・ザ・ハイツ(OST)」
  • 「Play Game:Holiday」Weeekly
  • 「まるで世界」KERA
  • 「NEXT EPISODE」AKMU
  • 「ZERO」冗談伯爵
  • 「UTOPIA]佐藤優
  • 「DounceBounce」J Dawoon
  • 「Blue」Kim Marie

2021年7月24日~30日の話。

土曜。連休3日目。娘は仕事、妻も出かけたので今日はすこしのんびりと。積読状態の本をいくつかパラパラと読みつつ、昼は残り物のトマト缶でパスタ作り。料理はちょっとしたストレス発散でもある。一人で作って一人で食べる。

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IU主演「マイ・ディア・ミスター」を涙ぐみながら観て、夕方から妻と数か月ぶりに大阪へ出て観劇。

シアタードラマシティにて、三谷幸喜作・演出「日本の歴史」を観る。なんの予備知識もなく観たんだけど、いやーさすがに面白かった。卑弥呼の時代から太平洋戦争までの日本の歴史とテキサスに暮らすある家族の歴史を並行して描くミュージカル。シンプルな舞台、バンドの生演奏で7人の俳優が60人以上の役を歌い踊り演じる。目まぐるしくシーンが変わりながら、日本の歴史とテキサスの一家の物語が呼応しながら一つの壮大な物語が浮かび上がる。生歌、生演奏、7人の俳優それぞれが見事な歌と演技で、音楽も実に素晴らしく、感動したなー。さすがに香取慎吾はスターの輝きがあるし、瀬戸康史があんなに芸達者だとは知らなかった歌も演技も一級品。中井貴一の天才的な喜劇役者っぷりはたまらないし、新納慎也の立ち振る舞いのスマートさ、シルビア・グラブの堂々たる歌声には心震えた。宮澤エマの演技の幅と豊かな表現力、秋元才加もこんなに歌えるんだという驚きがあったし、華があってかっこよかった。自分は歌舞音曲の類はまるでダメなので、こういう芸を見せられると心底感心する。エンタメの力を感じる舞台だった。

日曜。連休も終わり。いつもの日曜ルーティン。妻と買い物に行って、昼は冷麺。あとはぼんやりウトウト昼寝したり、録画したバラエティ番組を消化したり。

夜はイベント「アサヤン Vol.16 砲撃!!週刊文春ナイト」を。水道橋博士の下、「2016年の週刊文春」の著者・柳澤健、元文春記者・中村竜太郎、そして東野幸治も参戦!話が連発。元少年A、紀州ドンファン妻などなど衝撃の連発。水道橋博士さん、そしてこの「アサヤン」の根底には尽きせぬ人間への興味があるんだな。それは「週刊文春」や東野幸治さんにも通じるもの。文春砲は正義の鉄槌ではなく、人間への興味が突き動かすある種下世話な欲求である。例えばあのダサい開会式、何であんなことになっちゃったのを、興味として知りたいんだな。知ることで見えてくるものがある。隠されたものを暴き出すのがジャーナリズムで、そしてそこから先は僕たちが考え、行動すればいい。いや、面白かった。

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連休明けの仕事はきついが、何とか頑張る。でGYAOで配信しているドラマ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊」が8/1で配信終了。こりゃまずいと6話まで見てたので月~金で駆け込み残り10話を視聴。オリンピックには目もくれず、完走!いや、めちゃくちゃ面白かった。「元カレは天才詐欺師」という邦題、日本でのメインビジュアルには少女時代スヨンとイケメン俳優ソ・イングク。「イケメン詐欺師とアラサー公務員が巻き起こす痛快駆け引きラブコメディ」なんてコピーがついてるが、それこそが詐欺!実際の主役は我らがマ・ドンソク兄貴!兄貴演じる強面だが気弱でまじめな公務員が、ソ・イングク演じる天才詐欺師とタッグを組み、権力と癒着し税金を納めることなく甘い汁を吸い続ける奴らに立ち向かうという、本格コンゲームドラマ。騙しあいは最終話までもつれ込み実に面白く観終えた。しかし韓国映画そうだけど、脇役陣もじつに演技派揃い。特にチョ・ウジンは憎らしいほど巧いなぁ。実際ここ数年映画、ドラマでメキメキ頭角を現し、すでに韓国では主演映画が大ヒットだとか。日本でもリメイクして欲しいね。最終的に政権にまで食い込んで庶民の税金を食い物にする派遣会社の悪徳会長からごっそり金を巻き上げるなんてストーリーはどう。

radiko宮藤官九郎ゲストの「爆笑問題の日曜サンデー」、水道橋博士ゲストの「ラジオビバリー昼ズ」を。浅草キッド爆笑問題クドカンはまさに高田チルドレン。70を越えて絶頂期を迎える高田先生のトークが最高!脳高速と呼ばれる回転の速さ、頓智の効きっぷり。凄すぎる!