日々の泡。

popholic diary

2020年に観た映画の話

といいことで2020年のMYベスト映画は…

①はちどり
②ブックスマート
③私をくいとめて
④ストーリー・オブ・マイライフ
⑤燃ゆる女の肖像
⑥パラサイト 半地下の家族
WAVES
⑧カセットテープダイアリーズ
ジョジョ・ラビット
⑩アルプススタンドのはしの方

ってな感じに。

上位5作は全て女性監督による女性を描く映画となった。

ここ数年、女性をめぐる問題は自戒も含めて自分の中でも大きなテーマになっている。それは映画を観ることで浮かび、考え、自分の中に広がってきたことで2020年もまたそこに言及する作品に関心を持ったし、惹かれた。

いかに女性たちが不条理な現実の中でもがき苦しんできたか。そしていかに男性たちがそこに気づかず(あるいは意識的に)不条理を強いてきたか。「いい加減、その足をどけろよ!」という女性たちの意思表示にはっと気づき、過去の自分の振る舞いや行いを恥じ大いに反省もしている。

で、もちろん上に挙げた作品はそれだけじゃない。そのような社会の現実を背景に、主人公や主人公を取り巻く登場人物たちが、時にぶつかり、共闘し、一歩を踏み出していく。他者の人生を知り、自らの人生を生きていこうとする力強い意志が一筋の光となり希望となる。そんな物語達に強く惹かれた。そしてそんな物語達を生みだしたのが女性監督だった。

しかし2020年は改めて映画館という空間が自分にとっていかに大切だったかを思い知った。暗闇の中で、他者の人生を疑似体験し、その人生に想いを馳せる。それによって自分の人生はより豊かに深く拡がっていく。

映画館に行けない間は配信でも多くの作品を観たが、やはりあの映画館が持つ深い闇とスクリーンに映える光にはかなわない。映画館に自分は随分救われていたんだなと再認識をした一年だった。自分は映画館で観る映画が好きなんだな--それがよくわかった。