日々の泡。

popholic diary

2019年9月のTweet

2019/9/2

ジョン・マクフェール監督「アナと世界の終わり」を観た。青春ミュージカル×ゾンビ映画。主人公が歌い踊る後ろにゾンビがウロウロ。最初はコメディーな感じだが、徐々に状況は過酷に。最後は少年少女たちの成長物語として涙チョチョ切れた!

2019/9/3

カーネーションのファンクラブ会報「SOUND FACTORY」での本特集、直枝さんが野末陳平がストリップにはまっている話を。神田松之丞に勧められて高田文夫と行ってるとまで。直枝さんもビバリストだったのか。

2019/9/9

ジョーダン・ピール監督「アス」を観た。幸せな4人家族の前に現れたのは、もう一人の「自分たち」だった-ってな話。格差社会が社会にもたらす光と闇。そこから生まれる恐怖を見事にホラー映画として構築。後味の悪さは、自分自身も心の奥に隠している闇を見せつけられるからだ。。自分の豊かさは、誰かにとっての暴力なのかもしれない。幸せを守るために、人はいとも簡単に残酷になる。その人間が持つ本性を暴く作品。見たくないものを見せる。考えたくないことを考えさせる、そんな恐怖映画。

2019/9/15

昨日はリニューアル後初めて「京都みなみ会館」へ。めちゃくちゃお洒落空間になっていたが、広々としてトイレもきれいで居心地良し。座席は以前と同じフカフカ仕様。しかし京都はいい映画館が多くていいな。いつか滋賀に小さな映画館を作りたいと言うのが私の大きな夢である。

イ・ジョンソク監督「ザ・ネゴシエーション」を観た。武器売買を行う犯罪組織のリーダーによる拉致事件。事件解決の為、ソウル市警の警部補チェユンによる交渉が始まる。今時の映画らしく起承は飛ばして転結から。ずっとクライマックスが続くんだから面白くないはずはない。サクっとスカッと魅せる。

で今日はついに行ってしまった、偏愛するLOVELYZのコンサートに。デビュー以来4年、大袈裟じゃなく毎日動画をチェックしているLOVELYZ。いや、コソコソとリリイベには行ってたんだがフルのコンサートは初。客席に降りてきたスジョンとハイタッチした瞬間が人生のピークをマークした。

昨日は韓国映画を観て、今日はK-POPのコンサートへ。この10年ほどは韓国カルチャーにどれだけ救われ、楽しませてもらっているか。テレビや雑誌では相も変わらず嫌韓煽りが酷いが、好きなものを好きだと言う自由を手放すわけにはいかない。

2019/9/16

三谷幸喜監督「記憶にございません!」を観た。史上最悪のダメ総理が記憶喪失になって…ってな、ま、想像通りのコメディ。言いたいことはあるけど、とにかく「中井貴一ショー」と思えば最高。戸惑う貴一、うろたえる貴一、あたふたする貴一、困り顔貴一のオンパレード。貴一映画の決定版!あとアメリカ大統領の通訳役の宮澤エマがとても良かった。しかし史上最悪のダメ総理という設定だけど、現実の総理より全然マシという…。映画は喜劇だが、現実は悲劇だなぁ

2019/9/24

キム・ソンフン監督「王宮の夜鬼」を観た。王座を狙う国王の側近と運命を託された王子が戦う王道の時代劇にゾンビをテンコ盛り!やたら強い悪役、戦いの中で成長していく主人公、個性的な脇役が生む笑いと涙、そこにこれでもかとトッピングされる夜鬼(ゾンビ)。これまた全編クライマックス。極悪非道なチャン・ドンゴンは色気ダダ漏れだし、成長する王子、ヒョンビンの超絶アクションはかっこよすぎ。チョ・ウジンにチョン・マンシクといった演技派がしっかり脇を固める。見せどころ、泣かせどころはやり過ぎなぐらいに徹底的に。サービス精神旺盛なエンタメ力に脱帽

ジェームズ・グレイ監督「アド・アストラ」を観た。宇宙探索中に消息を絶った父を宇宙飛行士になった息子が探しに行く「父を訪ねて43億キロ」。「壮大なスペースアクション」というコピーに全くそぐわない、静かで荘厳な哲学的な物語。果てしない宇宙、究極の孤独の中で辿りつくのは自分自身の内面。地球から遠く離れていくごとに、どんどんと内側に迫っていく。探し求め進んで行けばいくほど絶対的な「無」が広がっていく。いやー宇宙には行きたくないなぁ。

ドキュメンタリー映画「フリーソロ」を観た。地上から垂直に切り立つ岩壁を命綱無し、自らの肉体だけで登る究極のクライミング、フリーソロ。約975メートルの断崖絶壁エル・キャピタンに挑むアレックス・オノルドの記録。とにかくとんでも無いものを観た!凄い、いや凄過ぎた!いや、こんなに緊張して映画観たのは初めて。自分はクーラーの効いた劇場で、心地のいい椅子に座って見てるだけなのに、ラストには掌に汗ビッチョリ。何度心の中で「もう、やめてくれー」叫んだことか。凄いものを観てしまった。参りました。

宇宙旅行とフリーソロだけは絶対にできないなー。とボンクラ丸出しの感想しか言えない

2019/9/26

ほんとに酷い国になってしまった。いや、してしまったと言うべきか。自分の無力さに、心が潰されそうになる。

2019/9/27

今泉力哉監督「アイネクライネナハトムジーク」を観た。強くもないし、かっこよくもない、善良な心優しき人々の物語。その決して注目されることのない善良さが、とても心に響いた。今の社会にはどぎつい悪意や剥き出しの敵意が溢れすぎている。でも確かにあるはずの善良さこそが本当の強さになる。ちょっとした出来事や、小さな偶然が、人の背中を押し誰かとの繋がりを生む。愛すべき作品。三浦春馬の滲み出る善良さが素晴らしかった。

2019/9/28

森淳一監督「見えない目撃者」を観た。韓国映画のリメイク。視力を失った元・警察官が"目撃"した事件の謎を追う。ハードな描写も厭わない骨太で緊張感のあるスリラー。ただ若干あざとい演出で犯人は出てきたワンシーン目ですぐわかってしまう。その先に重点を置いているからだろうが。日本映画にしては頑張ってるな。という感想はあまり嬉しいものではないだろう。でもこの手の骨太サスペンスを長年徹底してやってきた韓国映画界とはやはりかなり差をあけられているなという印象。面白くなかったわけではないのだけれど。

真利子哲也監督「宮本から君へ」を観た。激しい肉体のぶつかり合い。とても過激な表現なんだけど、それは僕たちが日々の生活の中で体験している様々な心のぶつかり合いを描いているんだと思う。愛という言葉が役に立たないほど生活には覚悟がいる。様々な試練が襲いかかる中、どこまでの覚悟が持てるのかを試されていく。でもそれは果たして誰のためのものなのか。物語は単純なところにはとどまらず、その先の深みまで足を踏み入れる。表現方法は真逆だが「アイネクライネナハトムジーク」とも共通するものを感じる。

映画「宮本から君へ」。めちゃくちゃ過激で肉体的な痛みを持った表現なので一見共感できなさそうなんだけど、わからないけど"わかる"という感覚がある。呑気な暮らしをしているとはいえ一応結婚生活24年にもなるので、どこかぶつかり合う痛みに共鳴するところがある。それにしても蒼井優が凄過ぎた。「オーバー・フェンス」「彼女がその名を知らない鳥たち」「斬、」など特にここ数年は恐ろしいまでの充実ぶり。ちょっともうレベルが数段上という感じ。