日々の泡。

popholic diary

2019年3月のTweet

2019/3/9

ロバート・ロドリゲス監督「アリータ:バトル・エンジェル」を観た。いやはや、もはや何でも出来ちゃうんだなという驚愕の映像。とにかく主人公アリータをはじめとしたサイボーグの動きや質感に見とれる。あれだけ繊細な表情の演技ができてるんだもんなぁ。

ピーター・ファレリー監督「グリーンブック」を観た。なんとも気持ちの良い映画。孤高の天才黒人ピアニストと粗野な白人用心棒のロードムービー。正反対の二人が差別が色濃く残る街で過ごす中で人種や肌の色を越えて一人の人間同士として結びつく。ちょっとした親切や思いやりが壁を越える。いい映画。ガサツで無教養、黒人に対しても差別や偏見を持つトニーは旅を通じてシャーリーの才能、そしてその複雑な孤独を知る。同時に黒人に対する厳しい差別の現実に直面し、その理不尽さや差別されるものたちの痛みを知る。「知る」ことでトニーの意識はやがて変わっていく。黒人でありながら黒人文化を知らず宮殿のような部屋で一人暮らすシャーリーもまたトニーの無骨な優しさ、その人間味に触れ、長い孤独の中で凍ってしまった心を柔らかく解かしていく。シャーリーを演じるマハーシャラ・アリが素晴らしい。その複雑な内面を見事に演じていた。

スパイダーマン:スパイダーバース」を観た。これは凄い!もう開始5秒から最後までずっと新しくてかっこいい!観たことのない映像の連続であまりの凄さにクラクラした。しっかりMARVEL=スタン・リーの意志を持った物語でまさに「エクセルシオール!」な作品。いやーこれは凄いわ。この春休みに少年・少女たちにぜひ観てもらいたい。キレッキレの映像と音楽に興奮しながら、そこで語られるメッセージに胸を熱くさせる。完全に傑作!

2019/3/10

エリック・ポッペ監督「ウトヤ島、7月22日」を観た。2011年7月22日、ノルウェー連続テロ事件。サマーキャンプが行われるウトヤ島を突如襲った無差別銃乱射事件。たった一人の犯人によって69人が殺害された大惨事。その恐怖をリアルタイム72分ワンカットで描く。息もできない72分だった。映画はまさにその現場に観客を放り込む。突然の銃声に一体何が起こったのかわからないまま逃げ惑う。近づいてくる銃声、悲鳴。一瞬にして死が目の前に迫る。映画の後、改めて事件の全容を知る。差別、排外主義、ヘイトの行き着く先に起こった事件。遠い国の話ではない。

2019/3/17

キャプテン・マーベル」観てきた!いやぁヒーロー映画って本当に楽しいですねぇ。倒れても倒れても立ち上がるONCE AGAINな物語にして女性達への賛歌であり、過去のアベンジャーズ作品、そして来るべきアベンジャーズ・エンドゲームに繋ぐ重要作にして最高の“猫”映画!好きだなぁ、僕ぁ。壮大さとユーモア、深みと軽味、ケレン味と小ネタ、心に刺さる名作ではないけれどとにかく楽しい作品。キレイなサミュエル・L・ジャクソンも最高。「アベンジャーズ/インフィニティワォー」ラストの憂鬱を晴らし、「エンドゲーム」への期待が一気に膨らむ。

イ・チャンドン監督の1999年作「ペパーミント・キャンディー」。20年目の再上映でやっと観ることができた。くたびれた中年男キム・ヨンホ。何もかも失った男は線路の上で向ってくる列車を前に「帰りたい!」と叫ぶのだった。そこから映画は男が辿った20年を巻き戻しながら描く。深く胸に刺さる傑作。どうしようもなくゲスく最低な男が映画が進み過去に戻るにつれ純粋で弱く優しい男になる。それゆえにその痛みや悲しみ、やるせなさが胸に迫る。どこで間違ってしまったのか?一人の男を通して国を、時代を描いてみせる。一生忘れられない映画になった。「タクシー運転手」「1987、ある闘いの真実」の後で観ることができて良かった。歴史、時代背景を感じながら観ることができたので。しかし40代から20代を演じる20年前のソル・ギョングがもう既にとんでもない名演で凄過ぎた。

2019/3/21

アルフォンソ・キュアロン監督「ROMA/ローマ」を観た。1970年代のメキシコ。ある家族の物語。モノクロで画かれる忘れえぬ人、忘れえぬ時間、忘れえぬ想い出。そして時が経ち、大人になってわかること。静かだけれど、とても力強い。圧倒的に「映画」だった。

2019/3/22

クリント・イーストウッド監督「運び屋」を観た。鼻歌を歌いながら呑気に寄り道しつつ、安全運転で大量のドラッグを運びきる90歳の老人。イーストウッド監督が自ら軽妙に主人公を演じる。家庭を顧みず過ごした人生、90にしてそんな人生をやり直そうとする。いくつになっても人は変わることができる。心地よい軽妙さを持ちながら深みと渋みがある。イーストウッド監督が演じることでの説得力が半端ない。後継者、ブラッドリー・クーパーとのやりとりがこれまた素晴らしい。まだまだやれる、まだまだ変われると心が軽くなった。

2019/3/24

昨日は久々に妻と観劇。MONO第46回公演「はなにら」。天災から20年、寄り添うように暮らしてきた疑似家族の物語。ちょっとした会話の中にそれぞれの葛藤や嫉妬、悲しみや痛みそして優しさが滲む。笑ったり泣いたり怒ったりする日々の積み重ねがやがて家族になる。とてもいい気持で観終わった。

トラヴィス・ナイト監督「バンブルビー」を観た。悲しみを抱えた孤独な少女と地球外生命体。派手なアクションに驚きの映像を越えるなんともキュートな王道青春映画。映画を彩り、重要な役割を担う80'sナンバーの数々も最高。甘酸っぱくも爽やかで一歩を踏み出す勇気を教えてくれるこれぞ春休み映画!

2019/3/27

大好きな杉作J太郎さんのラジオ「どっきりナイトナイトナイト」、4月から月~日の帯に!って凄いなぁ。毎日聞かなきゃ。しかし角田さんのや東京ポッド、松之丞にビバリー、たまむすびやアトロク、火曜キックスとかもうリスナーとして大忙しで仕事できないよ