日々の泡。

popholic diary

休日日記。20180701

金曜の夜は映画館へ。三浦大輔監督「娼年」。松坂桃李の桃尻から映画はスタート。暴力シーンもそうなのだが、SEXシーンも突き抜けると笑っちゃうんだな。それにしても松坂桃李は信頼できる役者。映画も性のリアス式海岸を描いていておもしろかった。大谷麻衣さんという女優さん、要チェック。

土曜は朝から東京へ。ぷらっとこだま、だけどグリーンという貧乏だか贅沢だかよくわからないスタイルで。京都駅八条口のスーパーでおにぎりとおやつにおはぎを買って、3時間半ののんびり旅。車中ではカーネーションの35周年2枚組ベスト「LONG TIME TRAVELLER」聴きながら。どの曲にも思い出がある。

東京に着いてまずは地下鉄で新高円寺へ。水道橋博士さんの店「はかせのみせ」へ。残念ながら博士さんはおられなかったが、店長の原田専門家さんにご挨拶。京都で博士さんにお会いした時、渡せなかったので名刺を預ける。しばし店内を物色。欲しかった「たけし軍団Tシャツ」購入。

でまた地下鉄で霞が関まで戻って、ここからが今日のメインイベント。35年目のカーネーション。「サンセット・モンスターズ」@日比谷野外音楽堂。初めての野音。これがあの数々の伝説を残す野音かぁ。

そしてライブが始まる。オープニングアクトのブラウンノーズからケラさんの開演宣言。そして始まる3時間半。夢のような時間だった。過去のメンバーから縁の深い様々なゲストまで。初期のメンバー坂東次郎さんのギターの音。そうそうこれだった。出会った時のカーネーションの音。ちょっと神経質ででもはっきりとした輪郭を持った音。一気に高校生の頃に引き戻される。そして鉄壁の5人時代。これははっきり泣けた。もう二度と聞くことがないと思っていた5人の音がちゃんとアップデートされて今、ここにある。90年代。サラリーマンになりたててもがき苦しんでいた時、梅田の地下道でどれだけカーネーションの音に鼓舞され励まされてきたか。カーネーションが生き残ってきたように、俺も生き残ってきたんだと、あの頃の自分を抱きしめてやりたいような気持になった。ムーンライダーズ鈴木慶一、博文兄弟に白井良明カーネーションの上を行く、やんちゃでやっかいな先輩ぶりが最高。そして森高千里岡村靖幸はさすがにスターの輝き。完全にステージを圧倒する。しかし何より凄いのは直枝さん。3時間半、出ずっぱり、歌いっぱなしであのボーカル。35年目のカーネーションは現在進行形、最新曲「サンセットモンスターズ」の素晴らしさよ。

ラストの「夜の煙突」。色褪せることのない、日本ロック史に残る名曲。何百回、何千回聴いても心躍る歌。もはやカーネーションは世界で一番大きなバンド。今までのメンバーも、多くのゲストも、ここにいる観客も、ここには居ずともカーネーションの音楽に心震わされた人たち全員が「35年目のカーネーション」である。こんなに素晴らしい瞬間に立ち会えたことを心から嬉しく思う。

カーネーションを聴き続けて良かったなと思える「カーネーションの優しい夜」だった。

また地下鉄に乗って阿佐ヶ谷のホテルで一泊。チューハイを飲んで余韻に浸る。

翌日はホテルの無料バイキングでたっぷり朝食。東京駅に戻り、駅弁を物色。迷いに迷って結局いつもの「いなりずし」に落ち着く。こういうところ保守的というか貧乏性というか。

帰りもこだまのグリーンでのんびり。カーネーションのパンフ読みふけっていたら富士山を見損ねた。

大津に着いて一休み。夜は妻と娘、京都から来てくれた母と兄といっしょに娘の誕生祝い。大津駅前のイタリアンでワイワイと。娘も21歳に。こうしてお酒を飲みながら祝うことができるまでに成長した。兄とも久々にいろいろ話ができた。あぁそんな風に思っていたのかということも。それにしても兄のふるまいは立派なものだった。娘の為のデザートを手配し、スマートに支払い。自分はいつまでたっても弟なんだなと思う。娘のこともとても大切に思ってくれている。優しく頼りがいのある兄貴だ。感謝しかない。

自分の人生はまだ途中だし、これでいいとも思わないが、悪いとも思わない。どうにかここまで頑張ってこれたなという自負はある。わりと好きなことをしてきたし、昔の俺に自慢したいような経験もできた。あまり欲張ってもいけないが、あともう少し頑張りたい。もう少し、できるはずだ。きっと。