日々の泡。

popholic diary

2018年6月のTweet

2018/6/5

元ワンガのユビン、初ソロ曲。これ最高!80'sシティポップサウンド土岐麻子さんの新作にも通ずるような。いいね! カムバステージ。顔芸が炸裂してて最高!コロッケさんにモノマネして欲しい。


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2018/6/8

「素晴らしいアイデア 小西康陽の仕事1986-2018」小西さんの全曲解説、一曲目「黒い十人の女」の項で既にちょっと胸が締め付けられるような。表紙裏の「杉村純子さんの思い出に。」という一文が沁みる。

2018/6/10

テレビでやっていたので久々に映画「海街diary」を見返す。「ダメだけど優しい人」というキーワード。「万引き家族」に繋がっていく言葉だな。正しさから零れおちていくものを、優しさが拾っていく。

映画「アイ,トーニャ」。貧しい家庭環境の中、どうかしている母親の暴力&罵倒による英才教育でフィギュアスケート界のスターになっていくトーニャ。だが暴力夫とその友人の妄想男率いるバカ軍団によって事件が勃発。真相は藪の中なれどまぁそのジェットコースターぶりが強烈。音楽使いのセンス良さ、時に観客に語りかけながらスピーディに展開、ユーモアを忘れない洒脱さ。強烈な半生がグルーヴィーに描かれていく。トーニャを演じるマーゴット・ロビー、母親役のアリソン・ジャネイ、ぶつかり合う2人の演技も最高。面白かった!

ビョン・ソンヒョン監督「名もなき野良犬の輪舞」を観た。刑務所のボスとして君臨するジェホ。刑務所に入所してきた若き野心家ヒョンス。ある事件をきっかけに二人はお互いを信頼し合い出所後、犯罪組織の乗っ取りを画策するが…。お馴染み韓国ノワールものだが、その映像はクールかつスタイリッシュ。血生臭く生々しい韓国ノワールとはちょっと違う感覚。最後まで着地点が読めない展開。名優、ソル・ギョング兄貴がいつになくスタイリッシュに決め、注目株の演技派美男子イム・シワンが深い演技を見せる。しかしこの2人の関係、いわば血みどろの「おっさんずラブ」だ!

是枝裕和監督「万引き家族」を観た。深く静かに、でも激しい映画だった。観終えた後、とても大きくて難しい宿題を手渡されたような気持ちに。僕たちはあの少女を救うことができるのか?正しさと優しさの隙間に落ちていくもの。なぜ自分はこの作品に涙を流すのか。ずっと考えている。映画が終わった後にも彼ら"家族"のことが頭から離れない。決して正しくはない"家族"だが、そこには親切な隣人の感性がある。たとえそれが間違いだとしても、その優しさが誰かの救いになる。最高レベルの演技者たちによるアンサンブル。とりわけ安藤サクラがちょっともう凄過ぎる。ラストシーンで彼女が放つ美しさは映画史に残るだろう。カンヌがそうであったように、誰もが魅了されるだろう。

2018/6/11

デヴィッド・リーチ監督「デッドプール2」を観た。いや、もう最高。不謹慎かつ下品、小ネタ大ネタテンコ盛りでわやくちゃ。綻び、はみ出しながらもそれが全て映画の魅力になってる。そして何より、優しい。「万引き家族」同様、正しさだけではどうしようもないものを親切な隣人の感性が救う。「運がいい」という特殊能力?を持つドミノが最高!ただただラッキーが続いてく爽快感。あと「Xフォース」の面々に爆笑。「ごっつえぇ感じ」的に笑いを重ねていく××シーンには笑った。

2018/6/17

パク・フンジョン監督「V.I.P. 修羅の獣たち」を観た。北から亡命させたVIPは猟奇殺人犯だった。警察、国家情報院、CIA、北の工作員が入り乱れVIPの身柄を巡る攻防戦を繰り広げるという話。権力、メンツ、忖度、国家間の利害関係に振り回される現場。虚しさが残るクライムアクション。なんとも胸糞悪いVIPであり猟奇殺人者を演じるのが若くてきれいな顔をした好青年俳優イ・ジョンソク。その美しさゆえ胸糞悪さが倍増。キム・ミョンミン、チャン・ドンゴン、そしてパク・ヒスン。翻弄される3人の男たちが何とも悲しい。

この一週間かけて「素晴らしいアイデア 小西康陽の仕事 1986-2018」を聴いていた。とても幸せな時間だった。好きなミュージシャンはたくさんいるけど、この人は特別だと言う人が何人かいる。小西さんはそのうちの一人。映画を観るようになったのも、言葉を書き残すようになったのも小西さんの影響。

2018/6/23

仕事で大阪に出ていたので「竹内義和×角田龍平 妄言自由人」へ。政治から性事まで、相変わらず振り幅が凄い。普通なら「何言ってんの!?」と呆れられる話しかしていないとこがこれまた凄い。そして最後に語られた2人の水道橋博士さんへの想いに胸熱。

映画「恋は雨上がりのように」。人生の中にある「雨降り」の時。どしゃ降りの雨の中で傷つき倒れた人にそっと肩を貸す。そんな人の優しさが丁寧に描かれていた。極端な設定ながら性的な匂いや生々しさを徹底的に回避していて、いやらしさがまるでない。人としての優しいふるまいが清々しい。主演の小松菜奈がとにかく素晴らしい。走る姿の美しさ、変わっていく表情、頬を伝う涙。何もかもがベスト。間違いなく彼女の代表作になるだろう。っつーかこれ観たらみんな彼女のファになっちゃうと思う。

鄭義信監督「焼肉ドラゴン」を観た。1969年、関西の片隅にある小さな焼肉店を舞台に、在日コリアン家族の物語。厳しい環境の中、大きな悲劇に見舞われながらも懸命に生きる人々。笑い、泣き、ぶつかり合いながら、この世界の片隅で逞しく生きる姿。ドンと胸に迫る強さを持った作品だった。明日はきっといい日になる。そんな言葉に託された想い。帰る場所を失い、大切なものを奪われ、それでも生きるしかない。生きていく為に必要な明日という日。韓国の名脇役、我らがキム・サンホさんが演じる父・龍吉が語る気持ちの入った台詞に涙々。実質の主役、家族を束ねる父と母を演じるキム・サンホさん、イ・ジョンウンさんが素晴らしい。韓国映画ファンにはおなじみ、ともに出演作多数の名優。しっかりと日本映画の中でその名優ぶりを観せてくれた。普通に考えて男優賞・女優賞とっちゃうでしょ。

2018/6/24

やっと滋賀に上陸したS.S.ラージャマウリ監督「バーフバリ 王の凱旋・完全版」を観た。前作も予習の上、スクリーンで壮大な大娯楽大作を堪能。全ての感情、泣き、笑い、恋愛、感動、スペクタクル、アクション、歌もダンスももう全部ぶっこむエンタメの満漢全席。面白くないはずない。完全版、3時間近い長尺なれど、1秒も飽きさせるところなし。ずーっと面白い状態のまま突っ走る。このレベルの作品を日本で作れるようになるのは後何10年かかるだろうとすら思う。それにしてもバーフバリ、もうアベンジャーズに入っていいんじゃないかぐらい強い。

ホン・サンス監督「それから」を観た。いや、はや、どこをどう切ってもホン・サンス。こんな映画、ホン・サンスしか撮れないし、撮らない。出てくるのは4人だけ、ほぼ呑んで喋ってるだけ、半径3メートル以内の物語。バーフバリとは真反対にある映画。でもこれが面白いから不思議だ。妻と愛人の間で右往左往する男。その男の会社でたまたま働くことになった女。情けなく、だらしなく、無自覚に自分勝手な、いい歳をした男。でもそれが人間そのもの。その辺に転がっているくだらない話。なのに妙に心に残る。ほんとにホン・サンスは変な映画を作る。

2018/6/25

大泉洋宮崎あおい山田洋次。そのまま「男はつらいよ」できるやん。