日々の泡。

popholic diary

2014年5月中旬のTweet

2014/5/11

妻も娘も出かけてる休日。ということで今日も映画。矢口史靖監督「WOOD JOB 神去なあなあ日常」観てきた。「林業」という映画的にフレッシュな題材で描く成長譚。湿っぽくない笑いとスピード感。誰が見てもいい気分になれるであろう、さわやかで楽しい映画だったな。軽ーいイマドキの青年を、日本映画界の次世代エースの一人、染谷将太が好演。そしてマキタスポーツ氏のはまりっぷり。今や「いい顔親父」役独占状態。かっての「いい顔」俳優の高齢化とスマート俳優増加の中、40代のいい顔親父を演じられる貴重な存在。

天気もいいので散歩がてら京都まで出て、結局また映画。ウディ・アレン監督「ブルージャスミン」観てきた。贅沢の限りを尽くしてきたかってのセレブ・ジャスミン。そんな生活を全てを失いながらも、その現実を受け入れられない彼女の姿を描く。安定のウディ・アレン。人生の悲喜劇がシビアに迫る。アカデミー主演女優賞納得のまさにケイト・ブランシェット劇場。優雅なセレブ時代、どん底に落ちながらも虚栄心を捨てきれない現在の姿を演じきる。喜劇にしか思えない悲劇、あるいは悲劇的な喜劇。昨日見た「ホームレス理事長」がなぜか頭に浮かんだ。

この休日は映画もそうだけど、たまってたポッドキャストもだいぶ消化した。いつものラインナップに加え、新たにニッポン放送の新番組「キキマス!」も聴いてみたが、森脇健児が絶好調で面白い!こういう復活劇・逆転劇が起こるから「笑い」の世界って面白いなー。

2014/5/15

本日の「POP DIVER」は伊集院幸希さんからザ・スクーターズ、sakanaという選曲。どこまで届いたかはわかりませんが、毎回「いい曲」しかONAIRしてない!という自信はありますよ。

2014/5/17

天気のいい休日。で朝から京都みなみ会館大林宣彦監督「野のなななのか」観てきた。舞台は北海道芦別市。92歳で死んだ老人の過去を巡る話は、1945年8月15日以降も戦争が続いていた樺太から、311以降の福島へ。過去・現在・未来を繋ぐ生と死の物語。圧倒的、ただただ圧倒的な大傑作!濃厚なエロスとタナトス。異常なほどに過剰な叙情と熱情。大林映画の記号と暗号がとめどなく溢れ、逃げることなくメッセージが込められている。前作「この空の花」から続くシネマ・ゲルニカ。映画に巻き込まれ、飲み込まれた。圧倒的な強度を持った作品。凄かった。70を超えた監督が、徹底してラジカルに、徹底して真摯に、「人間」と「戦争」を描く。311以降に漂うこのうすら怖く不穏な空気をただ見過ごす訳にはいかないという強烈な想いが自分の中にも芽生えてくる。人間は弱く、どこまでも残酷になれる。だからこそ自身を律するのだ。それにしても「映画」表現の多様性をまざまざと見せつけられたな。物語を語る映像・表現に何度も驚かされたし、興奮した。表面的な「斬新な手法」「実験作」なんてものではなく、表現するためにはこれでしかないという骨太さと強い覚悟があった。しつこく映画「野のなななのか」。常盤貴子の儚い美しさ。左時枝、寺島咲、山崎紘菜のまさに「大林」女子な佇まい。そして90年代大林映画を支えた柴山智加さんが久々にがっつり出ていて嬉しかった。彼女が出演した「ふたり」「青春デンデケデケデケ」はどちらも京都みなみ会館で観たんだっけ。

でバスに揺られ、すこし頭をクールダウンさせてもう一本。評判高くて気になったドゥニ・ヴィルヌーブ監督「プリズナーズ」観る。娘を奪われた父が越えた一線。少女失踪事件に潜む深い闇の真相は?ってな話。重厚なサスペンスドラマ。半端ない緊張感。最後の最後まで気が休まる隙がない。練り込まれた脚本に、究極の精神状態に置かれる父と刑事を完璧に演じるヒュー・ジャックマンジェイク・ギレンホールも素晴らしかったが、ポール・ダノがとにかく強烈だったな。

2014/5/20

BSで「時をかける少女」。「土曜日の実験室!」へ飛んだとこ!「時をかける少女」。ラスト、各シーンで歌う原田知世。もう何十回も観てるけど最高!

結論。KARAは3人で続けるべし。