日々の泡。

popholic diary

ベステンダンク

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)太田光中沢新一の対談をまとめた「憲法九条を世界遺産に」は、熱を帯びた本だ。中沢新一は前書きでここ最近の太田光の言動を「最前線にたったひとりで踊り出て、背後にひとりの援護射撃もない状態で、太田君はラッパを吹いているのである」と評する。同感である。リスクだらけなのは目に見えてる、虚しいまでに空回ってることも自覚してるだろう。芸人が言うべきことじゃない-それでも「言わずにはいられない」という衝動。それもまた太田光が紛れも無い「芸人」だからなのだと思う。宮沢賢治の矛盾をきっかけに二人は「憲法九条」を語り始める。考え方は人それぞれだろうから押し付けるものではない。僕自身で言えば何度となく日記にも書いてることだけど-「感受性」と「想像力」の欠如が戦争を生む-と思ってる。まさに同じことが書いてあって共感というより共振という気持ちだ。子供じみてて、非現実的で、ロマンティックで、理想主義的な考え方かもしれない。いくらでも批判できちゃうだろう。でもしょうがない、魂が震えてしまうのに理屈はないのだから。それに僕は、子供じみてて、非現実的で、ロマンティックな理想主義者だからな。
あっ、でもこの本、読み物として単純に面白いんだ。「一万年規模の歴史性を持った平和思想」と「憲法九条」を捉える中沢新一のアースダイバー的なロマンティックな視線とか、太田光の「芸」論にもなってて、もともと二人のファンだからめちゃめちゃ楽しめた。
で今日は娘のピアノ発表会。練習嫌いの娘が毎日頑張ってたのは知ってるから、もうね、いいんだ。素晴らしい演奏だった。いい奴なんだよ、俺の娘。
24時間テレビ」。ガンバレの洪水は勘弁してほしい。とりあえず奈良会場に「なす・なかにし」っていう「もっさり感」が一番良かった。
ビデオで犬童一心監督「タッチ」観る。まあね、2時間にまとめるのは無理あるよね。脚本失敗してるし。でもとりあえずほぼ全編、長沢まさみちゃんがノースリーブだったとこが偉い。犬童監督、わかってらっしゃる。