日々の泡。

popholic diary

ブルー分のハッピー

8時半起床。トーストと目玉焼きの朝食。今日もいい天気。朝から買い物。
昼ごはんは買ってきた「元さんコロッケ」(1個30円、懐かしく美味しいのだ)。「横丁へよーこちょ」で準レギュラーになりつつある、チュートリアル徳井扮する外国人が面白すぎる。
午後、妻と娘は奥さん&チビッコ軍団でお茶会。で早速自転車飛ばしアーカスまで映画観にいく。中島哲也監督「嫌われ松子の一生」。噂以上にスゲー面白い。ストーリー性とエンターティメント性がせめぎ合い、最高の位置で融合してる。前作「下妻物語」でもその完成された映像にクラクラしたが、さらに上をいっている。それも相当に。で映像に拮抗するがごとく、物語が深みを増していくとこが凄い。仰け反りながら、涙止まらんぐらいな勢い。中谷美紀、よくやった。形、画としての演技と、内からの感情的な演技が両立している。キャスティングの妙味、絶妙な音楽使い、映像のこだわり具合は当然、とにかく全くテンション落とすことなく2時間が過ぎる。オープニングで「starring MIKI NAKATANI」と出た時点で、ゾクッときたが、何度も何度も「ゾクっ」とさせられた。中島哲也天才なり。役者陣もまた良くて宮藤官九郎劇団ひとり荒川良々(この人、今の若手の中で最もクレバーな俳優さんだと思う。まじで)などそれぞれのシーンは短いながらも、しっかり残る芝居。「六月の蛇」の黒沢あすかもこれまた色っぽくってイイネ。ここまで作りこんで魅せてくれると、ホント感激する。日本の映画ってスゲーだろと世界に自慢したいね。
誰かに愛されたいと思う。一番愛して欲しい人に一番愛されたいと思う。でもそれを実現できる人は実際一握りだ。とかく人生はままならない。とにかく「それでも、人生は続く」のだ。これ、この前観た「間宮兄弟」の感想でもあり、昨日の「まとまったお金の唄」の感想でもあり、この「嫌われ松子の一生」の感想でもある。愛に生きるほど若くはないけど、死ぬにはまだ早すぎるのだ。この「長すぎる余生」を、痛み抱えて、やりきれない思いやどうしようもない苛立ちを詰め込んで、やり過ごさなきゃならない。笑ってやり過ごす方法を不器用に模索しながら生きてくんだ。だって「それでも人生は続く」から。
昨日の夜中ずっとそんなこと考えてたからってだけかもしれないが、「嫌われ松子の一生」もそんな思いを引き起こす作品でちょっとビビる。なんだこのシンクロ具合は。ポップカルチャーに惹かれ続けてるのも、もはや自分の意志とは思えない。呼ばれてる感覚が増している。
で誰も指摘しないので書いとくと「嫌われ松子〜」のストーリーって、一人の女性教師が身を落とし、最後は売春婦になって殺される-っていう随分前の実際の事件にインスパイアされてるんだろうな。このストーリーを4人の女優を使って(4人一役)映画化したのが原一男監督の「またの日の知華」。こっちはもう、どうなのよ?ってぐらいに重くて暗いんだ。ま、それはまた別の話だが。