日々の泡。

popholic diary

ミラー&マウスピース

最後の夏休みをとる。が、まぁそう簡単にはいかず。会社にサービスしといてやるかと、数時間会社に出て仕事片付ける。で京都へ。まずは映画一本。北野武監督「アキレスと亀」観る。で映画については明日書きますが、これ相当好きだわ。
でだ。いよいよ来ましたこの日が。そう話題のライブ。「ギンジンレコードのハムとチーズ」福岡史朗&ハム[ULALALA]/大久保由希[ミラー&マウスピース]CD発売記念LIVE!@京都SOLE CAFE。開場の10分ほど前に到着。一番乗りだった。どんだけ楽しみにしてたんだ、俺。関西の音楽ファンとして今日は集客も気になる。今後も関西に来てほしいからね。で開場。毎度おなじみ西村会集合、さらに西村さん本人も来られてるし、お客さんも次々入ってくる。あー、一安心。
でまずは福岡史朗さん。エレキギターを抱え、最新にして最高傑作「ULALALA」のナンバーを曲順通りに弾き語り。もう一曲目「ULALALA」でノックアウト。スゲー!弾き語りのイメージを覆す、最高にご機嫌なギター。どうなってんの、その指使い。そしてあの声だ。唯一無二としか言いようのない、声の佇まい。独特の憂いがあって、声そのものに物語があんだよね。だから声を発した瞬間からその周りの空気が福岡ワールドに塗り替えられる。一気にここではないどこかに連れてかれる。はっきり言って、とんでもないシンガー。もっともっと話題になるべき、もっともっと聴かれるべき。心からそう思う。で大久保由希さん(g)、okyonさん(per)加わり数曲。ここでの福岡さん大久保さんのやりとりがオモロ。雰囲気が一気に和む。音を楽しんでるのがよくわかるし、それがちゃんと形になって伝わってる。この感覚、ライブの醍醐味だな。
で次は大久保由希&チーズピン(福田慎、okyon)の登場。初めてその音に触れたのが2年前。それ以来、大久保さんは新作が待ち遠しくってしょうがない音楽家の一人。ソロ名義の新作「ミラー&マウスピース」からの楽曲が演奏されていく。彼女の持ち味である乾いたユーモアと胸をワクワクとさせるリズム感。そこにブルースの渋みと旨みが加わって、生の音楽の持つしなやかな強靭さが感じられる。なんというかこの2年の大久保さん自身の音楽体験がちゃんと身になって音楽の幅になってるように思う。音自体はむしろシンプルになっていってるんだけど、奥行きっていうのかな、それがずっと増してる。大久保さんの声は個性的な声と言うより透明感のある素直な声だと思うんだが、「そんな気持ち」なんてちょっとミディアムなナンバーを歌うと切なさが増してやたらいいんだよね。いい感じに影ができる。そこにキュンとくるんだ。やわらかで浮遊感のある「Step」とか正調R&B「三日月」(福田さんのギターがド渋くて最高)なんて曲も絶品。ポンと投げられた言葉がストンと胸に落ちる。大久保さん、やっぱいい。もっともっと聴いてたいけど9時半でタイムアップ。
あぁ今日という日は待ち遠しかったけど、来たら来たで終わっちゃうのが惜しい。うん、今日もいいライブだった。来てた人、ちゃんとそう思えたよね。だって俺が保証するって言ったでしょ。そんな訳で次、明後日28日はこれだ!

9/28(日) 京都拾得<出演>
GREEN PORK PIE HATS
are (ギター:西村哲也、ベース:中島かつき、キーボード:大前チズル)
共演:福岡史朗&ハム(ギター:小宮山範久、ドラム:大久保由希)
前売:2,000yen
当日:2,300yen
(ドリンク別)
京都拾得(075-841-1691)