日々の泡。

popholic diary

kucha kucha

popholic2006-02-03

金曜に辿り着く。しっかりお仕事して、7時には退社。外は雪がちらちら。寒い。
相変わらずの飢餓感。ふらふらと映画館。
小泉堯史監督「博士の愛した数式」観る。穏やかで端正な映画。だが、退屈でもある。数学は言うまでもなくとてもロマンティックな学問だ。もっと深く、もっと過剰に本気で描いて欲しかったな。今の僕の心情には、はまらなかった。なんだろう、今年に入って過剰さを求めている。激しさとはまた違う。もっと胸を揺さぶられたいのだ。胸をもっと痛めつけたい衝動にかられている。35歳になった。もう、我慢したくねーんだよ。
ま、なんつってね。
外出ると雪が激しく降ってる。いや、ここは穏やかに…。寒さは過剰にならなくてよろしい。
今日聴いてたのは鈴木博文「SINGS MOONRIDERS」。じゃ、昨日の続き…
「Don't trust over 30」の衝撃。その年に新潮文庫から出た「ムーンライダーズ詩集」をいつもカバンに入れていた。通学の途中、休み時間、僕のバイブルになった。元来人見知りで、憂鬱で陰気で協調性がなくって、小心で天邪鬼だった僕は、明るく楽しい学園生活なんか送れなかった。休み時間はいつも壊れかけのウォークマンムーンライダーズを聴きながら、図書館の隅で時間をつぶしてた。ムーンライダーズが長い冬眠に入っている間、僕は旧譜を一枚、一枚買い揃えた。「カメラ=万年筆」の「インテリア」、「マニア・マニエラ」の「工場と微笑」、「青空百景」の「霧の10㎡」etc.etc.。時々、授業をさぼって鴨川沿いのベンチに座って聴いた曲だ。あの頃、音楽と出会ってなかったら、ムーンライダーズと出会ってなかったらどうなってただろう。そしてそんな頃、発表されたのが鈴木博文の初ソロアルバム「WAN-GAN KING」。鈴木慶一、博文兄弟が湾岸スタジオを拠点に立ち上げた「メトロトロンレコード」の第一弾。歌詞カードが手紙みたいに封筒に入ってて、その封筒にはナンバーがふってある。僕は「304」番。で僕は16歳だった。
まだ終わんないや…。続きは後日。