日々の泡。

popholic diary

カルアミルク

午前中、会議でドッと疲れが。時間がなくて昼は営業車で走りながら、ピクニックのフルーツ味と練乳サンドフランスパン。
で午後は某美術館の内覧会。お仕事絡みなので、なんだかなぁって感じで行ったんだけど、これが良かった。芹沢硑介展。勉強不足で芹沢硑介のことは知らなかったんだけど、「型絵染」で人間国宝にもなった凄い人。着物、帯、のれんなどの染物や本の装丁、大原美術館の内装とか幅広い作品を残してる。文字や静物を徹底して簡素化、そのデザインされた文様が、実に実にポップでキュートなのだ。中学生の時、ピチカートファイヴのデビューシングル「オードリーヘップバーン・コンプレックス」の裏ジャケに、レーベルや事務所のロゴマークがいっぱい並んで入ってるのを見て、なんかカッコイイなぁ・・と思った。「四季曼荼羅二曲屏風」のドポップな文様を見てその感じをふと思い出した。あと、晩年に書かれた「エロティック・パターン」と名づけられたシリーズがあって、その「エロティック・パターン」って言葉に惹かれる。そんな名前のバンドがあったら、絶対かっこいいと思うな。それにしても、思いがけず気持ち晴れた。
ラジオから槙原敬之の曲が流れてて、なんで彼の曲はなんか気持ち悪いんだろうと思う。いや、気持ち悪いはちょっと言いすぎか、でもなんだか違和感があるんだよね。決して共感できない何かが。それって何なんだろうなと思って聴いてみる。彼の歌に出てくる女の子は優しくてかわいくて、男の子も同じく優しくて包容力があって前向きで。決してドロドロ感がなくて、とにかくいい人なんだな。で、そこがうそ臭い。女の子は確かに優しくかわいいけど、それ以上に無自覚に残酷だと思う。そしてやっぱりわからない存在。いくらわかったふりしてみてもね。だから、岡村靖幸の歌なんかは物凄く共感できる。「どうなっちゃってんだよぉ」と女の子の残酷さの前で惨めったらしくもだえ苦しむ感が、もう共感大なわけだ。・・ってなんだそりゃ。
今日はちょっと残業。仕事片付けて会社出る。外は蒸し暑いけど、堪えられないほどじゃない。ネクタイを少し緩めて、右手をポケットに突っ込む。夜空をボケっと見上げながら、ただ歩く。薄雲の向こうに半円の月。数え切れる程度の星が光る。そう、いつでも傷だらけ。こんな気分の夜は、ただ歩くのだ。
帰ってなぜか「誰でもピカソ」見る。コロッケのものまね特集。いや、最高。「ロボ五木」は世界遺産に選定してもいいと思う。