日々の泡。

popholic diary

ペパーミント・レインボー

何もない1日。それはとても幸せなことだと、最近わかり始めた。
仕事終え会社出る。随分暖かい。何も考えずに歩こう。
紀伊国屋に寄って、音楽特集の「BRUTUS」誌とベストテン発表の「キネマ旬報」誌購入。キネ旬のベストテン発表号はもう10年以上毎年買ってるな。90年代前半は雑誌ばかり買っていた。時間がギュッとつかまれて閉じ込められた雑誌。1週間、2週間、1ヶ月たてばもう古びてしまう。今手元にある一番古い雑誌はなんだろう。「宝島」86年1月号が机の横に本棚にあるな。特集は「TV」で「元気が出るテレビ」のキーパーソンとしてIVSテレビの伊藤輝夫氏がとり上げられている。20年後、この人がテレビに出る側に回って朝の帯番組持つなんてだれが想像できただろうか。
帰り道でひたすら聴いてたのは野本かりあ「DANCEMUSIC」。この前、ラスト2曲が蛇足と書いたが、このラスト2曲ばかり聴く。小西康陽が書くかわいい小品が好きだ。一筆書きで書かれたアイドルポップ。戸川京子の「動物園の鰐」だとか、三浦理恵子の「日曜はダメよ」とか細川ふみえの「チェリー・バニラ」とか中山忍の「ラメントNo.5」とかクリオラの「アンチ・クリスマスソング」とか、挙げるとキリがない。「遊び。」はまさにそんな一曲。詞も曲もアレンジも、ストリングスにホーンの音、跳ねるリズム、KARLYの息使いも全部好きだ。軽くてお洒落でポップス然としたポップミュージック。続く「どうしてこんなにあなたが好きなんだろう。」はピチカートの「悲しい歌」や「メッセージソング」にも通ずる最高に悲しいポップミュージック。胸が締め付けられるようなダンスミュージック。こういう曲を書くから僕はどうしても小西康陽を嫌いになれないのだ。