日々の泡。

popholic diary

B.B.L.B.

仕事で京都へ。学生の頃バイトしていた麩屋町二条付近でちょうどお昼。当時よく行った定食屋の前をふと通りがかったので、実に13年ぶりに暖簾くぐる。今日の定食はカキフライ。カキフライが5つ、キャベツにポテトサラダ、切ったみかんがちょこっと。ほうれん草のおひたし、ししとうとこんにゃくの煮物、赤だしの味噌汁には大きなサツマイモ、それにご飯がついて650円!懐かしさもあって大満足。あの日、あの時、こんな未来があるなんて思いもしなかったな。昼食後、少しブラッと。世界一の本屋「三月書房」は残念ながら火曜定休。あぁ久しぶりに会社サボって京都ぶらり旅したいなぁ。
で今日は「ちょっと用事が・・」などと言って6時半退社。ホントはどうしても映画が観たかっただけなんだけど。さすがに皆が仕事してる中、「映画観たいんで、じゃ!」とは大人なので言えないよね。で大林宣彦監督「理由」観る。
いやぁ、もう「大林映画」でんなぁ。嬉しくなるぐらいコッテコテの大林ワールド。考えてみたら「大林映画」を映画館で観るのは98年「風の歌が聴きたい」以来じゃないか。でこの「理由」は「大林映画」の記号、暗号がちりばめられていて、それでいて今まで観たことが無いスタイルの日本映画。まさにアマチュア・アカデミーなインディー精神溢れる快作。3時間近く、膨大なキャストながら破綻することなくしっかり観せられた。画面のざらつき、淡く滲んだような光、フィルムの匂い。これはどこを切っても「大林宣彦」な作品。キャストも大林組総出演で、峰岸徹とか根岸季衣とかが出てきたら「きたーっ!」て感じになるなぁ。個人的には「ふたり」「青春デンデケデケデケ」「はるかノスタルジー」(大林作品で特に好きな3本です)の柴山智加ちゃん(ってもう20代後半ぐらいなのかな)がめちゃめちゃ一瞬ながら出てたのが嬉しかった。尾美としのり林泰文が出てなかったのは逆に残念でしたが。伊藤歩ちゃん(彼女のデビューは93年の「水の旅人」。山崎努一寸法師という大林“迷”作の一つ。ガラガラの梅田ピカデリーで観たな)はいい女優さんになりましたねぇ。宮崎あおいちゃんもナチュラルで良し(宮崎あおい蒼井優上野樹里長澤まさみを「(文化系男の心をくすぐる)美少女四天王」と勝手に認定中)。周りでも邦画を観てる人って少ないんだけど、こういう作品観ると「邦画も負けてないよっ」ってつくづく思う。にしても何回でも観たくなるタイプの映画。もう一回観たい。