日々の泡。

popholic diary

とにかく走る

まずはnz00さんコメントありがとうございます。「GO」は観てないので比較はできませんが、「パッチギ!」についてもう少し。韓流ブームとやらで韓国という国はとても身近なものになったけど、在日コリアンについてはオープンに語られることはまだ少ない。「パッチギ!」は68年が舞台、過去の物語ではあるが、例えば主人公が在日コリアンのヒロインに告白した後に言われる言葉や笹野高志演じる在日一世が主人公に問い掛ける台詞(あえて伏せときます。映画是非観てください)は今でも十分有効で、ある部分05年の今もまるで変わっていない。北と南を分けるイムジン川は、在日コリアンと日本人の間にもまだ流れている。もちろん68年に比べるとその川は狭く浅くはなっているだろう。だがそれは「知らない」という消極的な理由からともいえる。井筒監督は、在日コリアンと日本人との壁はなくなりました、めでたしめでたし・・なんていう結末は用意しなかった。この問題はまだ続いてるよというところを多分に残しながら、それでも僕らは本当の意味でこの壁をなくすことができるんだ、その可能性をもっているんだということを力強く宣言した。そしてその希望の象徴としての「音楽」。「パッチギ!」は観ようによってはとてもとっちらかった映画かもしれない。でもその力強い宣言、希望の光をはっきりラストで見せてくれたことで、見終わった後に爽快感を強く残してくれる。そんな訳でお勧めします。
で土曜日。毎週のことだが娘と寝坊で9時起床。ウィンナーとキャベツを炒めてバターロールに挟んだ「ホットドッグ」を作って食べる。下品なぐらいケチャップをかけて食べるとおいしい。娘はわかりやすくておいしかったら必ず「おかわり」コールが出る。今日は見事「おかわり」コールが出ました。で午前中はハムスターと遊んだり、ビデオ返しに行ったり。
昼からは一人で京都に出る。京阪電車、叡山鉄道乗り継いで「一乗寺」へ。久しぶりにお気に入りの本屋「恵文社」覗く。相変わらず嬉しくなる品揃え。1週間ぐらい合宿したいぐらいだ。とりあえず町山智浩「USAカニバケツ」と池波正太郎「食卓のつぶやき」購入。ここにくるとなぜか「料理エッセイ」を買ってしまう。で一旦出町柳まで戻ってぶらぶら。鴨川を眺めながら頭の中には「悲しくてやりきれない」が流れてたよ。
で堀川丸太町で友人と待ち合わせて、いざライブハウス拾得へ。今日は青山陽一西村哲也神森徹也が出演する「Land of 1000Flowers」というイベント。ばっちり開場時間に入場してほぼ中央の席に陣取る。とりあえず「するめ」を肴に梅酒ソーダ飲みながら開演を待つ。
でトップバッターは神森徹也氏。昨年出たアルバム「光と影」は既に相当聞き込んでる、特に「胸が締め付けられる」って曲が最高で何回リピートしたことか。で当の「胸が締め付けられる」が一曲目で嬉しかった。とにかくこの人は「曲」がいい。詞もメロディも僕の心の琴線にやたらと触れるのだ。いっしょに行った友人に「ああいう詞、好きでしょ」と指摘される。そうまさにビンゴ。で続いて西村哲也氏。ギタリスト・西村哲也のステージはもう何回か見てるが、ソロアーティストとしては初めて。リラックスしたムードとは裏腹に「歌声」が胸にグサっと刺さる。いや、実に「いい声」でロックな色気を感じたな。ヴォーカリストとして相当好きですね。でラストは青山陽一氏。圧巻のステージ。貫禄ですな。アコースティックギター一本であれだけの世界を作り上げるなんざ凄い。ギター弾き語りに関しては現役最高峰です。これはまじで。途中、西村氏ゲストに懐かしいグランドファーザーズの曲も。学生の時、ライブ行ったなぁグランドファーザーズ。あれから十数年、よもやここで聴けるとは!いや、なんとも気持ちのいいライブ。音楽は素晴らしい、拾得の雰囲気もいいしお酒もおいしい。こういうライブ、月に一度は観たいねぇ。ライブ終了後、数日前にメールいただいてたマネージャーさんに挨拶。改めて青山氏紹介頂き大恐縮。緊張しつつ「今日も最高でした!18の時からファンですよ!ナゴムのシングル(グランドファーザーズのデビュー盤)から持ってんですから」などと興奮気味に。「あぁ・・ナゴム盤は聴かないで・・」と青山氏。とにかくいつか滋賀でいっしょに仕事しましょうと言っちゃう。あぁ、青山氏のファーストソロアルバムを聴いて感激してた19歳の俺に、自慢したいぜ。で神森氏も紹介頂く。「『胸が締め付けられる』聴き倒してますよ!」と興奮気味に。なぜか「探偵ナイトスクープ」話などしつつ「今、関西で人気のお笑いは?」の問いには「南海キャンディーズ」と答えとく。
でそのまま拾得に居残って、友人とライブの余韻に浸りつつ呑む。いい音楽、本物の音楽と触れるとこんなにも気持ちがいいものなのか。最高の夜っすよ。