日々の泡。

popholic diary

2025年2月15日~21日の話。

2025/2/15

6時45分起床。7時半には家を出て近江八幡まで。屋外イベント仕事。昼間は日も照って動き回っていたら暑いぐらい。仕事終え車を会社に戻して休日出勤終了。

帰りにユナイテッドシネマへ。まずは遅めの昼食をフードコートで。でっかいナンのインドカレー。映画チケットでドリンク無料。でジュリアス・オナー監督「キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド」観る。正義の象徴=「盾」を引き継いだサム・ウィルソン=新キャプテン・アメリカの1作目。MARVELシリーズ、乗りかかった船も随分進んだ。もはや降りることも出来ない。新キャプテン・アメリカは超人ヒーローではなく生真面目で誠実な正義の人。「キャプテン・アメリカ」という重荷を背負った男の苦悩と奮闘、その船出が描かれる。訳だが、ドラマ「ファルコン&ウィンターソルジャー」観てないこともあり、どゆこと?と時々見失ってしまう。MCU壮大になり過ぎ問題あるなー。新キャプテンは好感持てるし、翼を使った軽やかなアクションも見ていて楽しいのだが、MCUの世界観が壮大になり過ぎてるので、逆に小ぢんまりした物語に見えてしまう。ハリソンフォード演じる大統領が赤いハルクになっちゃうが、現実の大統領の方がはるかに邪悪でバカで狂ってるからなー。こっちをどうにかしてくれよ!とアメリカ人も思ってるかもね。

夜はコツコツと日記を書く。でNHKのドラマ「リラの花咲くけものみち」最終回観る。もうちょっと観ていたかったなという感じもあるが、若者たちが悩み傷つきながらも自分の道を選んでいく。山田杏奈の邪念のないキラキラとまっすぐな瞳に射抜かれる。思えば学生時代の自分は随分ぼんやりしていた。大した考えもなくサラリーマンになって、というかサラリーマンにしかなれなくてすぐに後悔した。なんとか10年目に転職して多少は軌道修正したけど、それでもサラリーマンはサラリーマン。持ち前の器用貧乏さが災いしてそれなりに出世はしたが向かない仕事をして胃を痛めている。もう一度人生をやり直せるなら…。結局は同じことをやってる気もするが。

2025/2/16

朝から引き続き日記。NHK+で「東京サラダボウル」「バニラな毎日」「カムカムエブリバディ」を観ながら。なんだかんだでNHKのドラマばかり見てるような。朝ドラは「おむすび」「カーネーション」も観てるし、大河も今のところちゃんと観ている。多少の凸凹はあるが総じて丁寧に作られていて、受信料払っている甲斐がある。

で昼前に妻と大阪へ。今日は観劇の為、ABCホールへ。まずはホール近くの天ぷら屋で腹ごしらえ。780円の天ぷら定食。1000円以下でこれ食べられたら大満足。

土田英生作・演出、MONO公演「デマゴギージャズ」観劇。出馬(いずま)町にある古民家が舞台。かっては畔上家が暮らした建物で、今は民俗資料館として使われている。そしてその裏山にはいわれのある謎の石が存在していた。土地開発の為、集められたのは畔上家の子孫たち。この謎の石を巡って役人、町会議員、子孫たちの対話が始まる。そして時代は遡り明治の初め。畔上家の人々や村名主たちが謎の石について語り合っていた。二つの時代を行き来しながら「デマ」がどう生まれ、どう広がり、どう人々を動かすかを描く。テーマは「デマ」ということでまさに今の時代、現代を映す。だがそこはMONO。鋭く切るのではなく、ちょっと考えてみようよと投げかけてくれる。悪意を持って意図的にデマを流す者。考えることなく面白がってデマを広げる者。デマであることを見抜く者の声はかき消され、そこにまた対立が生まれる。そんな現代社会をユーモアを湛えながら風刺してみせる。問題意識を根底に持ちつつ可笑しく愛らしい会話劇として成立させている。MONOの芝居に出てくる人々は特別悪人でも特別善人でもない。ヒーローでもなければ極悪なヴィランでもない。誰もがちょっとずるくて、ダメで、でもそこそこ良心もあって、そこそこ優しく親切。まぁ普通の人々だ。そんな人たちが行動し、会話する中で、時にボタンが掛け違われ誤解や疑心暗鬼を生む。でもそれで終わりじゃない。やり直すことも出来るし再び手を取り合うことも出来る。MONOはそんな人々の営みを、可笑しく愛らしく、ちょっと切ない物語として見せてくれる。そこがこの劇団の芝居のとても好きなところだ。ほろ苦くも優しい後味が良いんだなぁ。

妻と歩いて大阪駅まで。いろんな地方のアンテナショップが入るKITTEを少し覗いて帰宅。

夕飯作の面倒なので駅前のスーパーで総菜を買って帰る。割引になっていた叉焼。ご飯にのっけて強引に叉焼飯に。「トワイライト・ウォリアーズ」の叉焼飯は美味そうだったなー。多分この味とは違うんだろうけど。

2025/2/17

録画していたドラマ「ホットスポット」を観る。夏帆の最適解!悪気なくちょっと失礼な感じが最高。

2025/2/18

BS朝ドラ「カーネーション」凄まじい脚本。病床にある安岡のおばちゃん。戦争から帰ってきて人が変わった息子の勘助を想う。明るく心優しかった勘助は、ふさぎ込み気力を無くしやがて自ら命を絶ってしまう。それをきっかけに一時は糸子を拒絶し絶縁状態だった安岡のおばちゃん。時は過ぎ、糸子との仲も復活。穏やかな日々を過ごし残り僅かな命となった安岡のおばちゃんが糸子に言う。勘助がああなったのは戦争に酷い目にあったから、酷いことをやられたからやと思っていたと。言葉は続く「あの子はやったんやな。あの子がやったんやな。」戦争の狂気を、戦争の悲惨さを、このわずかな台詞と行間で強烈に突きつける。朝から震えた。

radikoで「TOKYO SPEAKEASY」プチ鹿島×チャンス大城回を聴く。この前の「マルコポロリ」でも爆笑だったチャンス大城。お馴染みの「山に埋められた話」は数ある逸話の中で最もソフトでTV向きの話だというのが凄い。前に水道橋博士のイベントで披露していた「うんこまみれのカップルに3Pを迫られた話」や「ハイヒールのヤクザに連れ込まれた話」なども強烈だったが今回の「野良犬ドッグレースの話」も最高だったな。

会社帰りに病院。大腸カメラを受けようと事前の問診&予約。予約は少し先かと思ったら「ちょうど土曜日が1枠空いてます」とのことで電撃的に4日後の実施が決まる。

2025/2/19

今日から週末の大腸カメラに向けて食事制限。消化の良いものをということで昼はおかゆ、夜は素うどん。おやつにクラッカーを。

昼休みの読書。寺尾紗穂原発労働者」読了。発売は2015年でずいぶん前に買って積読状態だったので意を決して読む。著者はシンガーソングライターの寺尾紗穂。僕が最も信頼し愛聴する音楽家だ。彼女は音楽家であると同時に文筆家でもある。2011年の震災後、自分は原発について何も知らないと感じた筆者が、実際に原発で働く(働いていた)人々に会い、話を聞き、その現状を記したルポタージュである。原発について賛成あるいは反対、様々な議論は今も続いているが、その中ですっぽりと抜け落ちているものがある。そこで実際に働く人の声だ。それも末端の現場で働く人たちの。まずは話を聞かせてくれる人を探すことから始まるのだがその時点で困難が伴う。多くの労働者は隠れるように生活し、その現状を話すことすらタブーになっているのだ。震災前に働いていた人、そして震災後に働いていた人たちを探し実際に足を運び話を聞く。そこで語られることは、すべてまるで知らなかった話ばかりだ。下請けの下請け、そこにはデータに残らない、記録からも消されてしまう過酷な「労働」が存在している。命と引き換えに生活費を稼ぐ者たち。筆者がそうであったように、読者である自分も本当に何も知らなかったのだと愕然とする。賛成、反対それぞれ意見はあるだろうが、そこで働く人のことを一度でも考えたことがあっただろうか。知ろうと思ったことがあっただろうか。彼らの置かれた過酷な環境を、その歪な構造を。まるで知らないじゃないか。まさにその疑問を抱き、この本を書き上げた寺尾さんに感服。その行動力、洞察力。切り捨てられる人、なかったことにされている人に目を向け寄り添う姿勢は彼女の作る歌とも通じている。


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2025/2/20

昼はレトルトのおかゆを弁当代わりに。で夜は素うどん。なんとも味気ない。まだ二日目なれどもう飽きる。わずか数日の食事制限なれど、あれも食いたいこれも食いたいと思う。食べたいものを食べられないって辛いな。改めて朝ドラ「おむすび」で描かれる管理栄養士のお仕事は病気を抱える人にとってとても大切なんだなと思う。ま、ドラマのことは置いといて。

カーネーション、2006年のアルバム「WILD FANTASY」がついに配信開始。改めて聴く。3人体制時代の集大成。とにかくその神がかり的なグッドメロディ、3人が織りなす圧巻のロックアンサンブル、軽やかにポップなキング・オブ・ガレージソウル!

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発売時にどんな感想書いてるかなとブログ検索。さすが自分。改めて聴きながら思ったことが既にちゃんと書かれていた。

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NHK+で先週の「あさいち」瀧内公美ゲスト回観る。映画マニアで一日に映画館を何軒も梯子、映画を観るスケジュールを立てるのが好きだなんて。さらにファンになる。

2025/2/21

朝は食パン。ジャムもバターも塗らず素トーストで。溜まりに溜まった代休消化で午後半休を。帰宅し、昼ご飯は素うどん。あと一日の辛抱。

アマプラで映画を一本。去年見損ねていた石井裕也監督「愛にイナズマ」観る。映画監督デビューの目前で、全てを失ってしまった花子。長年温めてきた映画の企画、自分の家族を描くという映画を奪われた花子は反撃を誓い、10年以上音信不通だった家族のもとを訪れる。かって粗暴で家族をバラバラにした父、口だけうまい兄、宗教家として真面目に生きる次兄。何も言わずに消えた母の秘密を巡り家族が再び動き出す…。こんがらがった家族の繋がり。それぞれが離れることで固く蓋を締めてきた「家族」。怒鳴り合い、ぶつかり合うことでそれぞれの腹の内が見えてくる。そこにはそれぞれの痛みがあり傷があった。コロナ禍~アフターコロナの時期を舞台に、当時の不安、不満、鬱屈した空気が映画に閉じ込められている。松岡茉優窪田正孝池松壮亮若葉竜也、さらにチョイ役で仲野太賀、趣里と豪華俳優陣だが、前半で松岡茉優をチクチク虐めるプロデューサー役のMEGUMI、助監督役の三浦貴大が本当にムカつく嫌~な奴を演じていて強く印象に残る。三浦貴大サラブレッド感の無さは逆に偉い。

7時までに夕飯を済ませなきゃなので少し早めにおかゆ。あとは白湯を飲んで過ごす。