日々の泡。

popholic diary

2023年12月30日~2024年1月5日の話。

2023/12/30

朝から妻と妻の実家へ。毎年恒例の餅つき。もちろん機械でつくんだけどこうして家で餅をつくところももう少ないんだろうな。義母と義姉夫婦とお喋りしながら皆で餅を丸める。出来立ての餅で善哉。餅は柔らかく、善哉の甘さがたまらなく美味しい。

そして猫のチビ太を火葬場へ。今にも起きだしてきそうな顔をしている。お花をいっぱい入れて、最後のお別れ。寂しくなるな。

帰宅し一休み。下世話好奇心が収まらず散歩がてらネットカフェに行って「文春」チェック。「もし本当ならば」と一応つけておくが、完全に「松本、アウトー」な内容。捏造と言うにはあまりに詳細でリアリティのある告白。自分は中学時代からダウンタウンを観てきた。それこそ中島らも司会の「なげやり倶楽部」でミニコントやってた頃から「4時ですよーだ」「夢で逢えたら」「ごっつええ感じ」と天下を取っていく様をずっと大笑いしながら見ていたし、「ビジュアルバム」はVHSで購入、著作も数冊持っているし、映画もすべて劇場で観ている。「水曜日のダウンタウン」「ガキの使い」は今も毎週欠かさず観ている程度にはファンである。だから昔のコントを持ち出してきて、酷い!面白くない!とは切り捨てられない。それでも、というかだからこそ、松っちゃん、寒いし、すべってるし、ダサすぎるよと思う。やり口がとにかく狡猾で、卑怯で、クソ最低なんだもの。で本当に違うというなら正々堂々と真正面から反論したらいい。ここまで具体的で詳細な記事なのだから、具体的に詳細に反論すべきだろう。ただぼんやり否定して裁判ちらつかせて逃げ切ろうなんて笑えないよ。

そういえば誕生日。スーパーで2個328円のショートケーキを買って帰る。ハッピーバースディ、俺。ま、別にめでたくもないのだけれど。

2023/12/31

朝から買い物へ行って、妻とインドカレーの昼食。インドカレーに外れ無し。ナンがでかいとそれだけでテンション上がる。

帰宅しアマプラで映画を一本。キム・チャンジュ監督「ハード・ヒット-発信制限-」を観る。エリート銀行マンのソンギュ。二人の子供を乗せ、車を走らせたところかかってきた一本の非通知電話。久里間には爆弾が仕掛けられており、起爆装置は座席で立ち上がれば爆発するという。絶体絶命の極限状態で犯人からの指示に翻弄されるのだった。名脇役チョ・ウジンの初主演作。仕事一筋の冷淡な男が、極限状態で家族を守ろうと奮闘、だが犯人の目的が分かった時、彼は自分自身が犯してきた罪を知ることになる。主人公はずっと車の運転席に座ったままという縛りがありながらカーアクション、サスペンス、人間ドラマと様々な要素を盛り込み、チョ・ウジンの巧みな演技で物語が転がっていく。小品ながらそれでもこのクオリティが当たり前に出せるんだと韓国映画の地肩の強さを思い知る。

YouTube水道橋博士さんと町山智浩さんの生配信「博士と町山 大晦日SP対談」を。いやーこれはすごかった。町山さんが語る現在のテレビ局の状況などは、同じメディアで働く者としてめちゃくちゃ身につまされる。はっきり言ってその通りなのです。でも企業が生き残っていくためにはそうまでして稼がなきゃならないのも事実。そうして稼いで、人を楽しませるコンテンツを作ろうと努力してるんだもの。なかなかにもどかしいね。でもちろん話題は例の「文春砲」へ。ここで沈黙しないのが博士さんと町山さんなのだ。メディアではすでにアンタッチャブルな話題になっている。その時点でもう問題なのだが、ここでは忖度無しに突っ切る。

蕎麦の夕食を食べつつ紅白観る。伊藤蘭とNewJeansが良かったなー。あと星野源はやっぱり素晴らしいな。楽曲のクオリティが頭一つ抜けている。YOASOBIの豪華なステージも楽しかった。しかし韓国のアーティストに日本語バージョン歌わせるのはもう止めにしたらいい。これはもう10年以上前から言っていることだけど、K-POPファンで日本語バージョン求めてる人いないから。サブスクの時代に日本デビューなんて何の意味もない。

2024/1/1

7時起床。「爆笑ヒットパレード」観ながら雑煮の朝食。お餅は2個。雑煮も大好き。正月以外にも食べたい。で妻、娘と実家へ。お墓参りもして、母手製のお節を頂きながらのんびり。夕飯のしゃぶしゃぶの準備してるところで地震。結構な揺れ。ここまでの揺れはあまりないことなので心配してるとTVから速報。天災に正月も何もないけれど、さすがにこのタイミングは…。ニュースを観ながら食事も、申し訳ないような気になってくる。

帰宅。寝る前になんとなくYouTubeで期間限定配信していた「トラック野郎・天下御免」を観て昭和にワープ。マドンナは由美かおるコンプライアンスと言う言葉を誰も知らなかった時代。どぎついセリフも多いが、むしろ今より女性たちが強く描かれている。桃次郎を飛行機投げするマッハ文朱、トラックを走らせる松原智恵子、自分の道を生きる由美かおる。下品かつ豪快なギャグの応酬に笑う。そのイズムは杉作J太郎さんに受け継がれている。

2024/1/2

朝から火葬場でチビ太の遺骨を受け取り、そのまま妻の実家へ。義姉夫婦に甥夫婦の子供が2人。義母にとっては曾孫にあたる、小学生と幼稚園の元気いっぱいの男の子。久しぶりに会ったがすっかり大きくなっている。まさに親戚の子とゴーヤは育つのが早い。子供たちがいると一気に賑やかになる。家の前でバドミントンしたりお正月らしく過ごす。子供は宝だな。

夜、NHKBSでドラマ「アイドル誕生 輝け昭和歌謡」観る。宇野祥平阿久悠を演じ「スター誕生」の立ち上げから昭和歌謡全盛期を、「スタ誕」出身でありながら阿久と交わることのなかった山口百恵、阿久が仕掛けたスーパーアイドル・ピンクレディの二組を対比させながら描く。阿久をライバルと見て独自の審美眼で数々のアイドルを生み出し、山口百恵を育てたソニーのプロデューサー・酒井政利がもう一人の主役。スマートで異端な酒井を演じる三浦誠己が素晴らしかった。強面で武骨な阿久とお互い認め合い意識しあいながらバチバチの関係性でお互いの「アイドル」をぶつけ合う。時代が過ぎ、穏やかに二人が邂逅するラスト。あとサザンオールスターズのデビューシングル「勝手にシンドバッド」を買い求め、レコードに針を落とすシーン。あえて入れる必要もないそんなシーンで阿久が新たな時代の到来を感じ歌謡曲の時代の終わりを予感するというのをさりげなく描いているのも良かった。

2024/1/3

朝から散歩。外は正月みたいな空。

遅ればせながらNetflixのドキュメンタリー「ジミー・サビル:人気司会者の別の顔」を観る。ジミー・サビルはラジオDJとしてキャリアをスタートさせ、奇抜なファッションに露悪的で個性的なキャラクターでTVの人気司会者に。慈善活動などを精力的に行い、サッチャー大統領やチャールズ皇太子などと深く交流しナイトの爵位まで受勲している。84歳で亡くなった時には国葬並みの葬儀が営まれた。しかし彼の死後、その裏の顔が明かされる。彼は多くの少年少女たちに長年に渡って性的虐待を繰り返していたのだ。自身が係る養護学校や病院、時にTV局でまでもが性暴力の舞台になっており、被害者の数は最終的に5歳から75歳までの400人以上にも及んだのだ。そして大きな問題は生前から噂はあったものの彼の地位の高さや権力との近さもあり否定され続け、いくつかの告発は握りつぶされてきたこと。イギリスの国営TV局BBCが隠蔽に加担していたのだ。全くひどい話なのだが、これと同じ構造なのがジャニーズ問題。ジミー・サビル事件の反省も踏まえ、ジャニーズ問題を取り上げ番組にしたのはBBC。メディアはもちろん政治家や警察関係までをも懐柔し隠蔽工作を行っていたことまでそっくりである。稀代の性犯罪者であるサビルやジャニーが死ぬまで逃げ通せたのも、事件を握りつぶした「共犯者」がいてこそなのだ。この事件の反省を「共犯者」たちはできるのか。「ダウンタウンDX」や「探偵ナイトスクープ」の番宣を観ながら、暗澹たる思いになる。

バカリズム脚本のドラマ「侵入者たちの晩餐」観る。数学的で巧妙な人の配置が素晴らしい。北野武映画もそうだが、誰が出て、誰が入って、誰と誰がどう関係していくのかという「人の出入りの巧みさ」って芸人兼脚本家の強みって感じがするなぁ。

2024/1/4

朝から免許更新。30分ほどの優良講習で終了。いったん帰宅し午後から仕事関係の年賀会に出席。ついでに会社に寄って一仕事。結局帰宅は夕方。

佐久間宣行のYouTube東野幸治と23年のエンタメを語る回を。いやはや二人とも凄い。映画やドラマ、TV、本に至るまでどんだけエンタメ乞食なのだ。ラストに東野さんのメモが映るんだが、その多様さに驚愕した。先日ラジオ「蛤御門のヘン」にサブカルおじさんとして出演させていただいたが、彼らに比べたら私なんぞひよっこひよっこ。ラジオでは高田文夫先生がいかに凄いかを喋ったがこの二人も相当だし、それこそ博士さんや爆笑太田さんなんかもいろんなものを観たり聴いたりしている。僕はエンタメが好きすぎて明らかに過剰摂取してる人が好きなんだな。ミュージシャンで言っても鈴木慶一さんや直枝政広さんは今も新しい音楽に触れ過剰摂取してる人だし、小西康陽さんが名画座で年間300本以上の映画を観てるなんて尊敬しちゃう。エンタメが好きって結局は人間に興味があるってことだと思う。人間が作り出すもの、その人間の想像力や創造力、そして人間そのものに対する知的好奇心と下世話好奇心。事件やスキャンダルも「なんなんだ!人間って?」という好奇心で見てるところある。

2024/1/5

会社は今日から仕事始め。挨拶回りなど一通りこなす。

spotifyで「町山智浩の映画特電」娘さんであるミーちゃんさんを招いての「オジサンのための74回紅白出場アイドル入門」聴く。NewJeansおじさんについて「キモイ」「サイレンがもう鳴っている」「逮捕案件」とばっさり。はい、ごもっともです。完全に我が事として反省。この年末年始もNewJeansの動画をひたすらチェック、特にMMAのパフォーマンスが最高過ぎて何度観たか。すいません。40でK-POPにはまり、早13年。少女時代おじさんからIUおじさん、さらにAPINKおじさん、Lovelyzおじさん、LOONAおじさん、そして辿り着いたNewJeansおじさん。これからは一切公言することなく、誰にも迷惑をかけないようにひっそりと応援したいと思います。

それにしてもX(旧Twitter)がいよいよ地獄の様相。デマやヘイトに溢れた荒廃した世界。様々な情報収集に欠かせないものになっているが、もはやそれを上回るしんどさがある。悪意の棘が突き刺さってしまう。