日々の泡。

popholic diary

死んだ男の残したものは

うぅ昨日も懐かしビデオとか見て夜更かししてしまった。20年の時を超えて斉藤由貴ブームって何やってんだ、俺は。
で9時起床。娘、今日は市がやってる食のイベントに参加。「子供のレストラン」ってのでホテルシェフの指導の下、盛り付けしたりするらしい。朝から友達たちと出かけて行った。で京都から来た母と妻と一緒に昼ごはんがてら覗きに行く。メニューはビーフシチュー。娘はスープ担当。といってもレバーを下げてスープを皿に入れるだけの役だが。娘が料理作って食べさせてくれる日はいつになることやら。でビーフシチューはスープにパン、デザートもついて美味しかった。で家に帰って、母の独演会をひとしきり聞き(それにしてもよく喋る)母を駅まで送ってから30分ばかりウトウト。
で久々に滋賀会館シネマホールへ。マイケル・ムーア監督「シッコ」観に行く。先進国で唯一国が運営する「国民健康保険」が存在しないアメリカ。この事実を知るだけでもちょっと驚きなのだが、映画はアメリカの根深い医療制度問題、その現実を見せていく。国による保険がないから米国民は民間の保険会社に加入するしかない。その為6人に一人は無保険。あまりに高額な医療費でとてもじゃないが治療を受けることもできない。じゃ民間の保険会社に加入してる人はというとこれがまた酷い。保険会社は「治療は不必要」と診断した医者に「保険金の支出を減らした」ということで奨励金を与え、加入者には何かと理由をつけて保険金を支払わない。多くの政治家は保険会社から多額の献金を受て、保険会社に都合のいい法律を作るばかり。結局、保険に入っていても一旦病気になれば治療費が払えず病死するか破産するかになってしまう。観ててぞっとした。これみたらほとんどの人がアメリカ人じゃなくて良かったと思うだろう。もちろんアメリカの現実に比べたらかわいいもんだろうが、治療受けられず死んでいく人も多いんだろうなと思ったもんだ。映画はほとんどの医療が無料で受けられるカナダやフランス、イギリスの医療保険制度をアメリカのそれと対比して見せていく。もちろん映画で見せるような「いい側面」ばかりじゃないだろうけど、やはりこの差は大きい。でもこれ他人事と思ってもいられない。父が入院してた時に、経済的な負担ってのも放っておけない一つの問題であった。この先10年20年後、日本はどうなっていくのか。確実にアメリカ側に傾いてるという話も聞く(その辺、不勉強なのでちょいと調べておこう。でも確かに介護医療などは民間主導で格差が如実に反映しれるもんな)。うん、とにかく考えさせられた。映画としてはいつものムーア監督作より過激さは抑え目(その分ズシッとくるんだが)、音楽使いはいつもながら上手いなぁと思った。