日々の泡。

popholic diary

湖のふもとでまだ猫と暮らしている

昨晩はジャック達のアルバム「HILAND」の特典CD「一色進お好みトークベストVol.2」を聞く。面白MCをCD化して特典にするとは、偉大なるアホ(最高級の褒め言葉)である。グダグダながら愛すべきMCは呑気な可笑し味があり、引き込まれる。う〜ん、これは生で聴きたい。
しかしすっかり秋だな。窓を開けると庭先の金木犀の香りがすっと部屋に入ってくる。マンションの一階である我が家には小さな庭がある。そこは野良猫の通り道になってて多くの猫が通りすがる。2年ほど前にやってきた黒猫のクロはもはや完全に居候を決め込み、俺より長い時間我が家に居る。最初来た時はほんとにまだ子猫で、近づくとすぐに逃げてったのに、今じゃ和室の真ん中で腹見せて寝てたりする。その頃、クロといっしょに来ていた白黒猫はすっかり姿を見せなくなった。ここんとこ毎朝窓の向こうでニャーニャー餌を求めるのは白茶の猫、通称「でっかいさん」だ。その名の通りやけにでかい。そして微妙に小汚い。顔も実に不細工。憎めないおじいちゃん猫でのそのそやってきては餌を求める。で固形の餌を出してやるとガツガツいくんだが、そこはおじいちゃん猫、上手く噛み砕けず、すぐえずく。結局妻はこいつのために柔らかな猫缶を買ってきて食べさせてる。元飼い猫なのだろうか、やたら人間慣れしていてすぐに家の中に入りたがる。でも入れてやんない。微妙に小汚いから。それから「ちっちゃいの」と「ミケ」の二匹組。「ちっちゃいの」は何かと攻撃的。顔見せると「シャーっ!」なんつって威嚇する。でもやっぱり餌は欲しいからクロのおこぼれをもらえないかじっと庭先で待ってる。餌皿を手に庭に出ると、餌に食らいつきたい気持ちと人間に近づきたくない気持ちが葛藤するんだろうな、「シャーッ!」と言いつつ一歩進んで二歩下がる的な動きを見せる。庭に餌皿を置いて、窓とカーテンを閉めて姿を見えなくしてやると一気にがっつく。こっそりカーテンと窓をあけて「シャーッ!」と一喝すると思い切りビクッとして後ろに吹っ飛ぶ。暇な時はこれを何回か繰り返してやってやる。引っ込み思案の「ミケ」はいつも「ちっちゃいの」の数歩後ろに居て完全に安全だとわかるまでは近づいてこない。猫にもいろんな性格があるもんだ。
とこうして猫のことを書いたが、僕自身は猫好きってわけではない。むしろ妻と娘に俺以上に大事にされている猫達がうとましいぐらいだ。でもなんかこんな風に暮らしてる。「うるせーよ」と餌をやったり、足にまとわりついてくると「あっちいけよ」なんつったり。微妙な距離、微妙な関係。ま、置いてやってもいいよぐらいな。でも意外とこの距離感は悪くない。