日々の泡。

popholic diary

2003年3月下旬の話。

2003/3/16~31

休日の昼食はおにぎりとうどん。ここんとこずっと。作ってるのはもちろん僕なのだが、これって思えば子供の頃からの我が家の定番だったなぁ。土曜日、学校から帰ってきて食べる昼食は大抵は焼きそば。テレビはもちろん「ノックは無用」~「ノンストップゲーム」。日曜の遅い朝食は「ラブアタック」を見ながらで、昼食はうどんとおにぎりを「花の新婚カンピューター」を見ながらだった。今も同じようにうどんとおにぎりを食べているが、何かが足りない。もう、お気づきでしょう。そう「横山ノック」と「上岡龍太郎」がいないのだ。20世紀と21世紀の違いは?と問われれば僕はこう即答するだろう。横山ノック上岡龍太郎が居たのが20世紀で居ないのが21世紀だと。あぁ「ノックは無用」のあの独自のゆる~い世界が懐かしい。心が疲れたときはこう叫んでみればいい、「フォンテ~ヌ」と。時にはその後絶妙な間で「つるやっ!」と言ってみるのもいい。龍太郎&ノックはいつでも僕らの心の中にいるのだ・・。(この話、関西人しかわからんだろうね)しかし、ノック師匠は今、何してんだろうなぁ・・・。

久々に会社の皆でわいわいと呑み。一昨年ぐらいはどうしたのかというぐらい呑んでたが、この一年ほど仕事に追われたあげく、精神的にもあまり呑みたいという気分にはなれなかった。今も出来れば仕事の後に仕事の話しながら呑むのは避けたいのだが。でほんとに久々に野洲駅前で2時までコース。あれだけ通ったラウンジも、実に久々。はっきり言ってレベルダウンしまっくっていて、イマイチのれず。でも久々にT先輩や同期のKなんかとバカ話しつつでなんとか。しかしその後深夜一人大津までの帰り道が醒める醒める。なんで金払ってあんなクオリティの低いねーちゃんに気に入られようとしなきゃなんないんだとちょっと腹立つ。今年は時間と金はできるだけ自分の為に使おうと改めて思う。自分の気分を尊重してやりたいのだ。僕にはもう時間がない、そんな思いにとらわれている。僕はお酒でストレス発散するタイプじゃない。呑むとむしろよりきつい孤独感に襲われてしまう。で結局、僕が頼るのは本屋とレコード屋なんだな。帰りにブックオフに寄って本宮ひろ志「天然まんが家」、長谷川町子「思い出記念館」、白洲正子白洲正子自伝」購入。よくわかんないラインナップだな。ついでに本屋で「コロコロコミック」特集を組んだ「relax」誌購入。

カーネーションの「OOH!BABY」があまりにいいので何十回とリピート。会社の行き帰りずっと聴き続ける。カーネーション最高!という気分が高まりすぎて夜中一人でカーネーションベスト作成。お気に入りのナンバーをPCに取り込み、あーでもない、こーでもないと曲順決めてCD-Rに焼く。ベスト作るなんて気分は中学生。「Best of CARNATION selected by OFF!!」なんつってイラストレーターでジャケットまで製作。どうせならと架空のレーベル「popholic records」を設立することにしてロゴマーク作ったりとますます中学生ノリ。テーマ決めて勝手にコンピ盤作ろうと色々思案。また、バカな遊びを思いついちゃったなぁ。

祝日。湖岸で「水フォーラム」だかのイベントを色々やってるので、家族で自転車に乗って見に行く。市の体育館でロボット「ASIMO」ショー。アトムには程遠いがなかなかにかわいい。その後も湖岸の公園を自転車で走り回りスタンプラリーしたりしながらうろうろと。でパルコで昼食、フードコートで「あんかけ炒飯」を頼むが遅い上にまずいくて、一食損した気分。くそー、無難にうどんセットにしときゃよかった。

夜、両親が来たので皆で外食。親の奢りはほんと、ありがたいねぇ。ここぞとばかりステーキ喰う。感謝してます。で連休っつーことで娘はそのまま両親に連れ帰られ京都へお泊りに。世間は3連休ですが我が夫婦はともに土曜お仕事。結構、働いてるよ。その割りに生活は・・・・。

で土曜一仕事終え、後輩のI君、K君と駅前の居酒屋へ。この2年、この居酒屋へ通った一番の理由である超がつく美人の看板娘がこの春ご成婚ということでお祝いを届けに。あぁ、こうしてまた一人、美人が人のものになってっちゃうんだなぁ。さよならだけが人生なのか。

日曜。朝から妻とユニクロで買い物。僕はジーパンとシャツとジャージ、妻は春コートで合わせて5000円ほど。切り詰めてるよ、これがまた。

妻がダイジェストで録画しといてくれた日テレのモノマネ番組。まずはコージー冨田の「坂東英二」。しかし坂東英二は「名古屋人特有の下品さ」を200%体現してるよなぁ。名古屋の人には悪いが、「名古屋」ってなんか下品な土地柄なんだよなぁ。あお派手な結婚とかさぁ、せこ~い下品さというか小悪人つ~か。すいません、これかなり偏見でしょうけど。でも知り合いとかでも「あいつ名古屋人やから」で納得できる器の小さい、下品なやつおるもんなぁ。で原口あきまさの「小堺一機」が絶品。モノマネってのは「記号化」。皆がぼんやりと持っているイメージの塊をビシッと「記号化」することで皆が納得・スッキリする。ここがモノマネのおもしろさなんだろうな。古くはジャイアント馬場の「アッポォ」なんか完全に記号。そして記号はより精度の高い記号にブラッシュアップされていく。例えば武田鉄矢は最初「なんですかぁ」(髪を耳にかけながら)という記号だったが、ジョーダンズ三又によって「この、バカチンがっ」にとって変わったし、田村正和は「こむばんは、たぶらばさかずです」という記号が古畑任三郎を期に額に指を当てて「うぅーん、えぇうぅーん」だけでいいようになった。コージータモリに扮して「髪切った?」「やせたねぇ」なんていうのは非常に高度な記号化だなと思う。またモノマネされた側が記号に自らを当てはめることでブレイクすることもある。美川憲一なんてその最たる例で、コロッケが美川憲一を記号として提示するまでは誰も美川憲一なんてよく知らなかったはずだ。とまぁなんでモノマネの分析してるんだ、俺は。

三谷幸喜シットコム「HR」最終回。ドラマはほとんど見ない僕が久々に毎週楽しみに、ビデオ録画してまで見た。案外話題にならなかったけど、これ相当面白かった。毎週ペースでこれだけの脚本を書いた三谷氏はやっぱり貴重な才能だと思う。で最終回は最後の喜劇人・伊東四郎が走り回るドタバタ巨編。この世界観にもっと浸かっていたい。これは半年ごとにでもやって欲しいなぁ。で伊東四郎の「動き」を見ながら、この「動き」誰かに似てると思い考えてみた。伊東が似てるんじゃなくて伊東と同じ東京喜劇の「動き」を「身体」で引き継いでる男。そう「ビートたけし」だ。もしビートたけしが「言葉」という突出した才能がなかったら、この線もあったかもしれない。

大阪出勤して帰りは相変わらずタワーに寄り道。種ともこ久々の新譜「in」、大西ユカリと新世界「五曲入」購入。それにしても種ともこの新譜、タワーですらインディーズコーナーの「た行」のとこに1枚だけとは、評価低すぎじゃないの?とマジに思う。特にソニー時代90年の「うれしいひとこと」から95年「KANSYO」あたりの作品はどれもこれも傑作で、はっきりいって天才だと思う。今作も例えば「歌にはできなくても」なんて曲を聴いて、この人の音楽家としての姿勢の正しさを再確認した。

仕事が早く終えられたので大津のパルコに寄り道。相変わらずですがタワーへ。KIRINJI「スウィートソウルep」、小西康陽プロデュース「ATOM is born」、そしてmeg「光露」をジャケ買い

テレビで「ワンナイ」の特番チラッと。正直、ちょっと古いなという思いがあるんだが、DonDokoDonの山口氏がコントの中で「ラーメン風呂」に頭から落とされ、出てきたときにしっかり口にラーメンを咥えてたのは基本通りとは言え、偉いと感心。

休日。朝早く起きて弁当作り。もはや料理が趣味というぐらい休日は台所に立ってるなぁ。確かに料理は嫌いじゃないんだけど。で日野にある「ブレーメの丘」へ家族で。入場料こそ高くはないが、入ってからやたら金取られるのには参った。ワンちゃんふれあい広場で300円、ハムスターと遊ぼうつっては300円、巨大迷路で300円だとたまらんなぁ・・。

キリンジ「スウィートソウルep」がいい。相変わらずうまいなぁと唸る。シティポップなんて言葉は最近聞かないが、これがまさにこれ。都市生活者のひねくれとユーモア、そして知性。「ブラインドタッチの織姫」なんてタイトルだけでこのロマンティックなユーモリストのことを支持するね。

戦争。について考える。戦争反対!と言うのもなんか違和感ある。戦争に感じることって賛成か反対かというもんじゃない。あるのは嫌悪感。生きる上で自分が大切に考えてることがあって、それは「想像力」と「感受性」なんだけど、戦争はその二つの大きな欠如だと思う。例えば生まれた家や街が燃え尽くされたらどんな気がする?例えば愛する家族や恋人が傷つき悲しんだらどんな気がする?僕にはそれでも戦争するんだという結論が導き出される感覚がわからない。正義だかなんだか知らないが、戦争は殺し合いだ。正義の名のもとに右足が吹き飛ばされたらどうする?恋人や子供の頭がぶち抜かれたらどうする?それでも戦争という結論をだせるのか。僕は殺すのも殺されるのもごめんだ。アカデミー賞、戦争中なので自粛気味だなんて馬鹿げてる。アカデミー賞の最中に殺し合いしてる奴のほうがよっぽど不謹慎だと思う。そっちが自粛しろよ。

会社帰りに今日もタワー。パール兄弟10年ぶりの新作「宇宙旅行」、視聴機で気になったロビンズ「Robins」購入。本屋で手塚治虫特集の「SIGHT」誌、「en-taxi」誌購入。

パール兄弟宇宙旅行」が素晴らしい。パール兄弟10年ぶり、サエキけんぞう窪田晴男コンビとしては実に13年ぶり。一曲目から窪田晴男丸出しのギターカッティングに胸躍る。これ、これだよパール兄弟は!窪田のギターとサエキの言葉の相性はバッチリで13年ぶりのパール兄弟の音楽を堪能する。官能的だけど清清しい「水」、テープ早回しヴォーカルが心地いい「マイクロホリディ」なんかが特にお気に入り。

土曜日の休日は娘とデート。朝から山科のプールでたっぷり2時間。マクドナルドで鼻デカ犬のぬいぐるみがついたハッピーセット買って昼食。家で絵描いたりして遊んでそれから自転車でぶらぶら。ロイヤルホストでパフェを二人して食べてバイトの妻を迎えに行って一日が終わる。穏やかな休日。