日々の泡。

popholic diary

1999年10月上旬の話。

1999/10/1
セブンイレブンのコロッケパンと牛乳の朝食。で今日も仕事。5日目突入でさすがにきつい。今日もラジオとともに激走。しかし臨界事故怖いねぇ。東海村の辺りは何度か出張で行っている。その風景が思い出されるだけによりリアルな恐怖を感じる。ニュース速報が入る度にそのずさんな管理が明らかになっていく。どう責任とるんだよ。
でラーメンの昼食とりひたすら仕事。佐野のホテルにチェックインし駅前の中華屋で麻婆豆腐。今回の出張、食事の満足度はかなり低い。食事だけが楽しみなんだから、頼みますよ。夜、テレビで深夜番組をだらだら。ココリコと藤井隆の「フジリコ」。まぁこんなもんかな。所詮、深夜って感じだな。でも藤井隆のブレイクは喜ばしいことだ。
で「松本人志ビジュアラブ」。ビジュアルバムから数本のコントと談志師匠や三谷幸喜などによる作品評。もちろんビジュアルバムは3本とも発売と同時に買った。
出来ればテレビではやってほしくなかった。この作品はやはり7980円というお金を出してビデオを買って見るというのが正しい接し方だと思う。物を買うという行為はその作品なり作者に一票を投じるということなのだ。まぁともかく放映されたコントは「巨人殺人」「ミックス」「システムキッチン」「寿司」。ベストな選択でしょう。特に「巨人殺人」「ミックス」の2本は現時点での松本コントの最高峰。いや日本のコントの最高峰と言っていいだろう。談志師匠が「見事としか言いようがない。まさしくイリュージョン。松本がやっていることは正しい。本人は感覚的にわかってるんだろうが、理論的にも正しい。俺が説明してやってもいい」とまで言っていたのが印象的。
で結局寝たのは2時過ぎ。

1999/10/2
やっと最終日。ざくっと仕事してさっさと東京に向かう。新幹線の時間まで大丸に出来た三省堂書店覗く。なかなかの品揃え。新しい本屋ってそれだけで気持ちいい。で「ストレンジディズ」5号購入。何度も言いますが当HPはストレンジディズを応援してます。買って下さい。と渋谷陽一の新雑誌「SIGHT」購入。特集は「死と向き合う」。なんだかんだ言って渋谷陽一のこの感覚はまっとうだと思う。何にしろ僕らぐらいの年代向け雑誌ってろくなもんない。表層なぞっただけの広告だらけのビジネスマン向け総合誌なんてほんとくそみたいだもんなぁ。で一路、大津へ。帰って娘と久々対面。「アンパンマン、みたいよぉ」相変わらずの娘であった。

1999/10/3
今日は地域の運動会。あいにくの雨なので中止だと思って寝てたらマンションの委員の人から電話。強行するとのこと。出場を頼まれてたので小雨降る中しぶしぶ出かける。
会場の小学校まで着くと雨もほとんどあがっていた。で綱引きと玉入れにとりあえず出る。妻は大縄跳び、娘はかけっこに。後は地区のテントで弁当食って校庭の端っこで娘とひたすら遊ぶ。「よーいどん、しよう」という娘と走り回る。おいかけっこしたり鉄棒とかで遊ぶと娘はきゃっきゃっ言って大喜び。今日はゆっくり休んでたかったがこうして娘と過ごすのも悪くない。

1999/10/4
さて今日からまた出張である。5時起きで出かける。今日は妻があまりに気持ちよさそうに寝てたので自分で作ったおにぎり持参で新幹線に。東京駅で車借り栃木に向かう。
ビバリー~」のゲスト、浅草キッドビートきよしの本名「兼子二郎」は「じろう」ではなく「にろう」だったというどうでもいい話から本当と嘘が入り交じる爆笑話はさすがにおもろい。彼らがテレビをひっかきまわしてくれたらテレビもおもしろくなるだろうに。
で仕事こなし黒磯市のホテルへチェックイン。ラーメンの夕食とりおとなしく部屋で居作昌果「8時だヨ!全員集合伝説」読了。このプロデューサーにしてこの番組ありという感じ。反骨精神溢れすぎ。本質を全く見ていないPTAなどからのワースト番組という批判なんかこの人の前には屁みたいなもんだ。

1999/10/5
寒い。先週あれだけ暑かったのにね。黒磯から日光、鹿沼と激走、商談の繰り返し。おもしろくない日記が続きますがお許しを。しかし人生なんてのは基本的におもしろくないものなのだ。本屋でキーボードマガジンの細野さんのインタビューを立ち読み。ここんとこの細野さんの活発な活動は嬉しいばかり。細野さんの行動や言葉の一つ一つが大きな指針となる。で暇つぶしに清水ミチコ「顔マネ塾」購入し鹿沼のホテルにチェックイン。今日のホテルは温泉付きなので早速入る。久々の大きな風呂はやっぱり気持ちいい。

1999/10/6
スピード解散か。しかしまだ15、16才。休ませてやってもいいよな。だいたい世間の15、6才ぐらいなんてとりあえずマスターベーションって感じの年頃なんだから。女子は知らんが少なくとも男子はそうなのだ。で今日も相変わらずの激走、商談。オロナミンC飲みつつ働く。商談後、宇都宮のパルコにあるタワーレコード覗く。視聴機でクラムボンとか聴き鋭気を養う。欲しいCDがいろいろ出てるなぁ。帰ったらまとめ買いしよう。
でホテル横のラーメン屋でラーメンに餃子。宇都宮にきたら餃子食べとかないとね。今日のホテルも大浴場があるのでひとっぷろ浴びる。やることないので殺風景な部屋に戻る。ベッドの上でボーっと天井見てたら自分が空っぽになっていくのがわかって怖くなる。

1999/10/7
宇都宮~栃木と一日駆け回る。集中力もさすがに続かない。商談がだんだんおざなりになっていくのが自分でもわかる。で100円引きの吉野屋で牛鮭定食の昼食。夜はバーミヤンで鶏のピリ辛炒め。何食ったかぐらいしか日記に書くことないんだよね。
ホテルそばの本屋で本橋信宏「悪人志願」購入。村西とおる、江頭2:50、臓器密売の杉山治夫、元運び屋・池田草兵、AV男優・山本竜二などなど魅力的なアウトロー達へのインタビューとルポ。おもしろくないはずない。でホテルにチェックイン。ここも大浴場有り。早速入りに行くが熱い。48度の設定はちょっと熱すぎるでしょう。誰も居ない浴場で一人、ラッシャー板前のようなリアクションとってしまう。あまりの熱さに10秒つかってられなかった。で今日の部屋は和室。畳の部屋は和む。

1999/10/8
栃木市内うろうろ。客のとこ訪問するがすっぽかしが続いてスケジュールぼろぼろ。今日もまたラーメン。なんかはまってしまった。で埼玉の川口市に向かう。ホテルにチェックインし、前来た時に目をつけてた駅前の大型書店覗く。しかし俺ってつくづく本屋好きだなぁ。何買うってわけでもないが本屋は落ちつく。
で明日は最終日。最後の晩餐ということで寿司の夕食。回転寿司だけど結構おいしかった。回転寿司屋は結構あたりはずれあるが今日は当たり。でコンビニで「白いティラミスプリン」買って部屋に戻る。「白いティラミスプリン」めちゃくちゃうまい。口当たり最高。

1999/10/9
やっと最終日。川口で一件つぶしてそのまま高速に入り東京は稲城市へ。世間は3連休とかで大渋滞に捕まり実に3時間以上。途中、小便がしたくなり泣きそうになる。渋滞で車は動かんしどうしようかと思ったがなんとかなるもんだ。ガソリンスタンドでトイレにかけ込み放出したときのあの開放感、たまらないもんがある。で商談済まし東京駅に。何も食べてなかったのでとりあえず蕎麦を食べ、大丸の木村屋であんぱん買って新幹線に。いやー疲れた。
で大津に戻ると娘はいない。京都のばあさんに連れ去られたらしい。で妻とゆっくり夕飯食べてると娘がじいさん、ばあさんにつれられて帰ってきたが車中で寝てしまったらしいのでそのまま布団に運ぶ。娘と早くお話したいのだが。後はのんびりテレビ。ビデオで「いろもん」。いっこく堂の神業的腹話術はすごいなぁ。

1999/10/10
9時、娘とともに起床。「とうちゃんや」娘は俺の顔を見てにこーっと笑った。で市民病院に入院してる義母のとこに見舞いにいく。元気そうで良かった。でそのまま買い物して昼食はラーメン。今週はやたらラーメンづいてる。で昼から妻と娘は近所の友達と大津祭りに行くとのことなので一人、タワーレコードまで。待ちに待ったクラムボン「JP」、ヤン富田プロデュースのパードン木村「ローカルズ」、坂本美雨「DAWN PINK」、ムーンライダーズの「九月の海はクラゲの海」、ピチカートの「皆笑った」という僕の大好きな2曲がカバーされている吉野佐和子「I LOVE YOU」、Everything But The Girl「Temperamental」、そして細野さんと久保田麻琴のユニットHARRY&MAC「Road to Louisiana」をアナログで購入。CDは今月末に出るんだが待ってられなかった。久々に買ったなぁって感じ。秋口はリリースラッシュでこれでもだいぶ抑えてる。出張費精算したらもう一度、買い出しに来なきゃ。で帰ってCD置いて大津祭り見に行く。凄い人でさすがに妻達を発見することは出来なかった。で鉾から「ちまき」が投げられるのだが毎年なかなか取れない。しかし今日はあっさり二つも取れた。なんか気分いい。で一人家戻るとすぐに妻達も帰ってきた。娘は綿菓子にりんご飴、ベビーカステラ抱えてる。「おまつりいってきたの」とベビーカステラ頬張りながらご満悦の娘であった。

1999/10/11
振替休日。朝、久々に娘と散歩。県庁の辺りで追いかけっこしたりして遊ぶ。昼からはみんなで自転車に乗って湖岸を走る。いい季節になってきた。公園で1時間ばかり遊び家に。だいぶ遊んだので娘も今日は昼寝するかなと思ったが寝たのは妻だった。しばらく娘と遊んでたが気がついたら俺も寝ていた。結局、両親が疲れて昼寝してる中、娘はひとり遊び続けていた。なんというタフさ。
で夜、インターネットで漫才コンビ・どんきほーての解散を知る。なぜ?このままいけば確実に上方漫才大賞は取れるであろう安定したコンビ。その安定感が解散の原因なのかなぁなどと寝つくまで考えてしまう。

1999/10/12
久々に会社に出る。なんというか窒息しそうな雰囲気の会議をはさみ、多忙を極める。
結局、仕事終了9時過ぎ。帰りの音楽、クラムボン「JP」。期待のフルアルバム。彼らの音楽はここ数年感じることのなかった「新鮮さ」を感じさせてくれた。ジャズの身軽さ、奔放さを身につけたポップミュージック。なるほど「JP」というタイトルに納得。で帰り着くと11時。妻も娘も寝てる。一人夕飯を温め直し胃袋に流し込む。風呂入って寝るだけで終わり。

1999/10/13
今日も多忙を極め、会社出たの9時半。地下鉄に乗っていろいろ考え事してたら乗り過ごしてしまった。東梅田で降りなきゃいけないのに地下鉄は都島まで来ていた。3つも駅、過ぎてる。昨日は昨日で弁当箱持って帰るの忘れるしどうかしてる。で帰り着いたら11時回ってる。で早く寝りゃいいものを録画してあった「明石家マンション物語」妻とチェック。ここ数年のさんま師匠の集大成のような番組。さんま-大岩(作家)-三宅(演出)ラインの集大成というべきかな。バックトゥひょうきん族というか、たけしがリタイヤした後の末期ひょうきんで、さんまがやろうとして成し得なかった「世界」が10年の歳月を経て今ここに全貌を明らかにしようとしているという感じだ。初回ということもあり盛りだくさんの内容。あまりに盛りだくさんでこれが毎週ペースでやっていけるのか逆に心配してしまう。しかし、やはりさんま師匠にはずれなし。どんなシュチエーションになろうがさんま師匠が喋りだしたらもう確実に笑いとっていくからなぁ。村上ショージが放った一言も笑った。ラサール、関根というさんまが最も信頼を置く二人はじめ、今田、東野、ココリコなどを脇に配し、メイン共演者に松原智恵子を持ってくるという選択眼の良さ。あれ、この人選の感じ、さんま=欽ちゃん説を裏付けちゃうなぁ。小堺、関根、山口良一など職人的な器用さを持つ芸人を脇に据え、笑いに対して手垢のついてない素人や俳優をボケに仕立て上げ、突っ込みまくる欽ちゃんの姿にさんま師匠がだぶって見える。でほんとに早く寝りゃいいものを妻と「さすがにおもしろいなぁ」なんて感想言い合いつつ、「松本の新番組はどうなるのかねぇ」なんて話してやっと寝る。

1999/10/14
今日も多忙を極める。やっぱり会社出たの9時過ぎ。帰りの音楽、パードン木村「ローカルズ」。ヤン富田のツナミ・サウンズ・プレゼンツ。ヤン富田氏絡みの音楽は決してわかりやすいものではないけどなぜか非常に爽快感がある。何なんだろうこの感じは。難解なんだが聴き終わった後、目の前がぱーっと拡がったような感覚になるんだなぁ。全く、不思議だ。
で帰り着くとやはり11時。娘は当然ながら寝ている。もう三日も娘とお話してない。寂しい。ナイトインナイト・ナンバ一番館「どんきほーて解散特番」録画して寝る。

1999/10/15
今日も多忙を極める。今日は妻が寝坊して弁当なしなので昼、会社近くに出来たパン屋に行く。僕は初めてのパン屋ではまずクリームパンを買うことにしてる。これでそのパン屋の判断をするわけだ。クリームがなめらかすぎるのはダメ。人工的な味しかしないクリームなんかもってのほか。適度にほろほろって感じなのがいい。そんなわけでまずまずのパン屋さんでした。でもほんとパン屋ってハッピーな空間だな。で9時退社。電池が切れて帰りの音楽はなし。電車に乗ってなんとなくいろんなこと考える。自分のこと。自分は何というか「楽しむ」ということに素直じゃないなぁと思う。そこんとこが今ちょっと自分のテーマなのだ。で帰ると娘が起きていたので嬉しくなってまとわりつく。そんな俺に「はやく、きがえてきなさい」だって。