日々の泡。

popholic diary

2021年2月21日~26日の話

日曜。妻と観劇。MONO公演「アユタヤ」。舞台は17世紀前半のシャムロ(タイ)、アユタヤにあったという日本人町で繰り広げられる物語。無自覚の差別心やちょっとした悪意が生むデマやきな臭い陰謀論。史劇でありながらそこで描かれるのは今僕らが暮らす現在の問題。まるでTwitterのタイムラインのような風景。ただそれを大上段に構えるのではなく、MONOらしい半径数メートルの、隣人たちの物語として描く。そうすることで未来に希望を託す。世界はひどく殺伐としている。でもこの大きな世界は顔が見える僕と君の連なりなはず。「隣人の親切」が世界にまで広がれば…。その甘すぎる理想が今はとても大切だと思う。なんというかMONOの芝居は信用できる。

百貨店で買い物して帰ろうなどと言っていたが、人の多さに恐れをなしまっすぐ帰宅して、駅前のスーパーで割引の寿司を購入して夕食。そんなもんだ。

月曜。昨日に増して暖かな一日。明日祝日で休みなのでどこか気が楽。夜、斉藤由貴のセルフカバーアルバム「水響曲」を聴く。1986~87年、斉藤由貴に熱烈に恋していた。きっちり2年間。1988年には全く関心なくなっていたのが自分でもよくわからない。でも1986~87年はもう斉藤由貴の熱狂の中にいた。朝ドラ「はね駒」を毎朝録画し、彼女のグラビアが掲載された雑誌(たしかMOMOKOだ)を大事に引き出しに隠していた。自意識過剰な思春期だったからファンだということを家族にばれないようにしてたなー。「ホットカルピス」のCMに悶絶してたよ。

アルバム聴いてたらすっかり気持ちが86~87年に。当時ファンだったがアルバムまでは買ってなかったのでspotifyでアルバム一枚ずつ聴きながら寝る。

火曜。祝日。「おちゃやん」起床。ウインナーとキャベツを炒めてホットドック風トーストの朝食。で朝から映画。歩いて大津アレックスシネマまで。

まずはキム・ヨンフン監督「藁にもすがる獣たち」。ロッカーに置き忘れられた大金が入ったバッグを巡る欲望渦巻くサスペンス。「金」が原因で追い詰められる男たち、女たち…並行して描かれるそれぞれの物語がやがて一本の線で結ばれる。曽根圭介による小説を原作に、韓国お馴染みの名優たちが10億ウォンを目指し死闘を繰り広げるバトルロワイヤル。いやー劇的に面白かった!バラバラだった時系列やそれぞれの関係性が中盤になってカチッとはまったかと思うと、そこからの怒涛の展開!欲望を前にトチ狂っていく人々の群れ。凶暴すぎるチョン・ドヨンが最高!キュートで色っぽくて極悪。最近はわりと暗い役が多かったので痛快なチョン・ドヨンが楽しい。笑った時にきゅっと鼻の上に皺がいくのが凄く魅力的でかわいいんだよね。いつになく間抜けなチョン・ウソン、いつになくいかついチョン・マンシク、そしていつものペ・ソンウ!やりすぎ極悪描写も含め、面白かったなー。

続いては今泉力哉監督「あの頃。」。原作は劔樹人による自伝的コミックエッセイ。ハロプロに魅せられた仲間たちとの「あの頃。」。究極の片想いにして、純度100%の「好き」を共有しあう仲間たちとの日々。ずっと「好き」を描いてきた今泉監督の「好き」な人々への敬意。愛すべき「あの頃。」の物語だ。「好き」という気持ちが全てで「好き」が生活に明かりを灯す。傍から見たらバカみたいだとしても「好き」を持つ人は美しい。仲間たちとの馬鹿で間抜けな最高で最低な日々。「今が一番楽しい」はかけがえのない「あの頃。」にリボンをかけるような言葉であり想いだと感じた。主演は松坂桃李。ちょっと頼りないけど穏やかで優しい人柄が滲み出ていてさすが信頼と実績の松坂桃李!そして本年の映画MVPほぼ確定の仲野太賀がこれまた素晴らしい。さらに今を時めく若葉竜也など役者陣もみな良かった。

ということで本日の2本立て、どちらも大満足。顔馴染みのアレックスシネマ支配人さんと立ち話。どっちも最高に面白いんだけど、客入りが…とのこと。確かに祝日だというのに「藁にもすがる獣たち」に至っては客2人だけだったもんな。滋賀県人は映画嫌いか?文化不毛地帯感が悔しい。

水曜。朝から病院へ。人間ドックで引っかかっていた肺の影は、CTスキャンの結果全く異状なし。だったけど別の部分に気になるとこありとのことで呼吸器科科 から内分泌科 へ。問診の末、また来週採血へ。ま、50にもなればいろんなとこにガタがくる。病院から戻ってすぐに会社へ。なんだか疲れた1日。

木曜。営業で近江八幡へ行ったので昼は「初雪食堂」へ。名物のメンチカツが食べたかったのだが、メニューに無い!聞いたらメンチカツはやめましただって。なんでだよー。でアジフライ定食。ま、これはこれで美味しいのだけど。

金曜。朝から雨。今日は久々に大阪営業。人身事故で電車激遅れ。2時間ほどかけて大阪まで。車中ではラジオクラウドで町山さんの「たまむすび/アメリカ流れ者」。映画「ミナリ」観たい!お気に入りの女優さんハン・イェリも出てるし。それから「TOKYO SPEAKEASY」水道橋博士さんと劔樹人さんの回。絶賛炎上中ということもありジェンダー話から映画「あの頃。」話。ジェンダー話では杉作J太郎さんの名前も。杉作さんの女性に対する言動については実は僕もお手本にしている。ジェンダーだとかポリコレだとか言ってしまうとちょっと堅くなっちゃうが、男とか女とか関係なく、ただ人として敬意を持って接する。それが根底にあれば女性蔑視なんてありえないのだ。杉作さんは年齢や性別などに惑わされない、人に対する敬意があるんだよね。

radikoで「伊集院光とラジオと」の斉藤由貴さんゲスト回。銀色夏生作の「AXIA」はホント凄い曲だね。斉藤由貴しかあそこまで歌えないと思う。なんというかデビュー時からどこか「底知れない」感じがあって、絶対掴まえられないような魅力がある。だからこそ86~87年にあれだけ熱狂したんだな。

営業仕事こなして、「松のや」で遅めの昼食にかつ丼。たまにかつ丼、無性に食べたくなる。

で帰りの車内ではひたすら杉作さんの「ドッキリないと5」。2時間半、オンエア曲「シクラメンのかおり」だけ。オリジナルからカバーとひたすら「シクラメンのかおり」ってクレイジーだな。でもこれがちゃんと聴けるし、面白い。これこそが「選曲」だよ。レコード会社のおススメ商品並べて、選曲だなんてほうがホントはどうかしてんだよな。なにがナウヒッツだよ。サンプル盤しか聴いてない奴が選曲なんて出来るわけねーんだから。とついつい熱く思っちゃう。

 

 

2021年2月14日~20日の話

夜の地震速報。Twitterには遊び半分でまき散らされる差別デマTweet。どこまで醜く酷くなれるんだ。暗澹たる思い。

日曜。朝から卵サンドを。沸騰したお湯に卵を入れて8分。ちょっと黄身が半熟気味のゆで卵を作る。マヨネーズとからし、コショウを若干多めに入れて卵を粗めに潰しながら和えたのを、バターを塗った食パンにハムを一枚のせ、その上にたっぷりと。で食パンを重ねて出来上がり。完全にものにした感あり。

午前中はいつものごとく妻と買い物。昼からはアマプラで映画を一本。チョ・ギュジャン監督「目撃者」を観る。主演は今ノリにノッいるイ・ソンミン。殺人事件を目撃してしまった男。家族を守るため目撃したことを隠すが、やがて犯人、その犯人を追う刑事、三つ巴の追走劇が始まる。ってなテンコ盛りのスリラー。現代社会を隠喩しながらエンタメとしてここまでやるのか。面白かった。それにしてもイ・ソンミンのようなバイプレイヤーとして確かな実績を残すおっさん俳優がちゃんと主演映画を撮り評価されているのは韓国映画の豊かさを感じるな。

月曜。朝から雨。「雨の日と月曜日は」やっぱり憂鬱。いつもは徒歩通勤だけど、この雨の中25分歩くのはつらいのでバスで行こうとバス停へ。待てど暮らせどバスは来ない。時刻表見てみたら、ダイヤ改正で大幅に本数が減っていた。確かにいつも2、3人しか乗っていなかったからな。結局、どしゃ降りの雨の中を歩く。会社に着く頃にはズボンも靴もずぶ濡れ。

火曜。名古屋のバカなリコール騒動。次から次へと出てくるクソみたいな事実。ナチス崇拝のレイシスト医者に歴史修正主義のたわけた市長、登場人物たちのあまりに卑怯で恥知らずな振る舞い、言い草にあきれ果てる。心底、軽蔑する。

水曜。radikoで「爆笑問題の日曜サンデー」。田中さんの代役で伊集院さん。そしてゲストは関根勤さん。子供のころから関根さん大好き。カマキリ目当てで「カックラキン」毎週見てた。今なおチャイルディッシュで最高。太田&伊集院のW光も関根さんの前では毒気が抜けてただ楽しんでる。

 金曜。いつもは弁当持参なのだが、営業の都合もあって久々に外食。たまの外ランチなのでひたすら悩む。かつ丼は反対車線か、王将はこの前行ったし、ファミレスの気分じゃないな、ラーメンはちょっと濃いかな、うどんか?いや、うどんなぁ~などなど悩んでいるうちにすっかりランチ難民に。で結局、会社近くのココイチでカツカレー。久々に食べたけど、美味かった。何だこの話。

ドラマ「俺の家の話」。戸田恵梨香に悶絶しつつ、やはり主役・長瀬智也の素晴らしさよ。ど真ん中の座長ぶり。惚れ惚れするなー。

Twitterでの水道橋博士さんの炎上。確かにそのTweetを最初に読んだ時は、僕もあっと思った。もちろん、博士さんの今までの発言を知っていればその真意は容易に理解できるのだが、ここはTwitter。流れてくる多くの人の反応を読んでいると、なんだかなーという気分になる。このTweetに限らず、多くの人は目に入った文字だけに反応するんだな。いくつか前のTweetを辿るとかやっぱしないんだな。そんなとこだと言ってしまえばそうなんだけど…。

でも長く水道橋博士さんのファンである僕でさえ、あの表現に戸惑ったのは事実。炎上もまた容易に想像できてしまった。自戒も含めて何かを表現するにはもっと想像力を持たなければならない。

Twitterを始めた頃、水道橋博士さんが「口下手のアンプ」と言っていたがまさにそんな感覚があった。実際にTwitterを通じて言葉が響き通じる瞬間が何度もあった。でもいまでは時に流れてくるTLは地獄のようだ。差別にデマ、酷いヘイトの数々。気が滅入ってしまってだんだん口数が減ってしまった。ひたすらモヤモヤとしてしまう。

でなんとなく眠れないのでspotify寺尾紗穂さんの曲を。もう10年以上前になるのか、はじめて彼女の音楽に触れた時から寺尾紗穂さんは別格だった。ソングライターとしてシンガーとしてピアニストとして、もうずっと別格なのだ。音が、言葉が、まっすぐに心に響く。


寺尾紗穂 - 北へ向かう

 

で土曜。朝は昨日の残りのチキンカツをキャベツの千切りと一緒にトーストに挟んでチキンカツサンド。美味しい。

京都へ出て映画を一本。イ・チョルハ監督「ノンストップ」を観た。揚げパン屋を営むミヨンとパソコン修理工のソクファン夫婦。懸賞に当たりいざ憧れのハワイへ。しかし彼らが乗った飛行機がハイジャックされて…ってな爆笑アクションコメディ。主演は我らがオム・ジョンファ姉さん。韓国のマドンナと呼ばれた歌って踊れる元祖アイドルにして、シリアスからコメディまでこなす名女優。今作ではガッツリアクションにも挑戦。カラッと明るくキュートな演技で楽しく作品を引っ張る。嫌みな悪役で抜群の存在感を示すことが多かったパク・ソンウンがミヨンを愛する優しくてどこか抜けてるソクファンを大好演!ただただ楽しいだけのエンタメに徹した王道ベタコメディ。好きだなー。

で三条の映画館から京都駅まで、「蛤御門のヘン」(巨人師匠ゲスト回。さんま・紳助との思い出話など楽しい)、「ドッキリないと5」など聴きながらたっぷりオジ散歩。

 

2021年2月7日~13日の話

びわ湖ホールにて二兎社「ザ・空気 ver.3」を妻と観賞。びわ湖ホールは歩いていける御近所のホールで普段はオペラやクラシックの公演が多い場所だが、二兎社は毎年ここで公演している。そこのことは知っていたんだけどなかなかタイミングが合わず今回が初観賞。
報道番組「報道9」に出演する為TV局にやってきた政権の御用評論家・横松。政権批判の姿勢によって今夜の放送を最後に更迭されるチーフプロデューサー星野。ユーモアを交えながらそこにある「空気」を描き、核心を突く。単純な保守VSリベラルという構図ではなく、権力とメディアをとりまく厚く重い「空気」はどこから来たのかを両面から問いかける。ドタバタ劇の面白さから一転、最後にその問いは観ているものにも突きつけられる。政治評論家・横松を演じるのは佐藤B作。反骨のジャーナリストから右寄りの御用評論家に変節した人物を時に憎らしく、時に憎めない変幻自在な演技で魅せる。舞台人の凄みを観た。対する神野三鈴がまた凄い!横松を軽やかに追い詰めていきながら、その刃がいつの間にか自分にも向いていることに気づく。ラストの彼女の演技に息が詰まった。あと昔から好きな女優、韓英恵さんが出演してたのも嬉しかった。それにしても歩いていける近くのホールで観劇なんてとてもぜいたくな気分になったな。
今週は祝日があったのでちょっと楽。最近は週5日の労働にやたら疲れてしまう。以前の働き方に比べたら最近は残業も少ないし楽になっているはずなんだけど、精神が肉体を追い詰めていくような感覚がある。
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通勤の通り道、夏に閉店した地元唯一の百貨店「西武百貨店」の解体が進んでいる。普段の買い物に使うことは少なかったけど、ちょっとした手土産を買ったり、お祝い事にはケーキを買ったり、催場でやる北海道市やら美味いもの市やら覗いたりと、時々寄るとなんとなく豊かな気持ちになる場所だった。崩されていく姿を眺めるとちょっと寂しい気分になるな。
で11日祝日。楽しみにしていた西川美和監督の新作「すばらしき世界」。初日に劇場へ。人生の大半を刑務所で過ごしてきた男・三上。出所し、今度こそはと堅気として生きる決意をするがその行く先々には様々な障壁がある。「社会」と折り合いをつけると言うことは様々な悪意や許し難い卑怯な振る舞い、心が踏みにじられるような事を飲み込むことなのか。
「すばらしき世界」。映画を観終わりこのタイトルが文字通りに響くと同時にきつすぎる皮肉にも感じる。今僕たちが生きるこの世界は「すばらしき世界」なのか。主人公・三上がこの世界に観たのは希望か絶望か。とてつもなく優しく、ひどく残酷なゆらゆらと揺れる「すばらしき世界」。
主人公はもちろんこれを取り巻く人々もまた単純ではない。善と悪が内在する人間の複雑さ、そのどちらにも簡単に傾いてしまう危うさ。それは人間そのものであり、社会そのもの。当たり前だけどこの世界を「すばらしき世界」にするもしないも人間なんだな。
それにしても役所広司がとにかく素晴らしい。三上という男が歩んできた人生の過酷さ、それをどう生き抜いてきたかがしっかりと伝わる。変わりたいと願いながら、もがく姿の生々しさ、人間臭さ。演技とすら思えない、演じてると感じさせないぐらいに、その人生を生きてきた一人の人間として観えた。
映画館を出て空を見上げながら街を歩き、この「世界」について考える。「すばらしき世界」をこの現実の世界への皮肉にしてしまわないようにできるのか。
家に帰ってオリンピック絡みのニュース速報。謝罪する意味すらわかっていない老人のとてつもなく薄く軽々しい反省。無自覚であることの罪深さ。「すばらしき世界」からまた一歩遠ざかるような「世界」がそこにはあった。
有効期限がもうすぐ切れる貰いもののビジネスホテル宿泊券を消化すべく、金曜の夜から意味無く長浜一人旅。高速を使わない杉作J太郎イズムで2時間ほどの夜のドライブ。radikoで杉作さんの「ドッキリないと5」聴きながら。ビジネスホテルで牛丼弁当というストロングスタイルの夕飯を決め、「俺の家の話」(ますます面白い!)観て、後は寝るだけ。サラリーマンになりたての頃、月の半分は出張していた。ビジネスホテルに泊まるとその頃のことを思い出す。もう20年以上前か。僕は一人暮らしの経験がないからたまにこうして一人で過ごす夜があるとそれだけでちょっとリフレッシュできる。
で今日は朝から長浜観光。会社も絡んでいる商店街でのマルシェに顔を出し、あとはぶらぶらと街を探索。家族へのお土産を少し買って帰宅。
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帰りもまた下道で2時間かけて。車中ではラジオクラウドで「アフター6ジャンクション」をまとめ聴き。ムービーウォrッチメン「新感染半島」「花束みたいな恋をした」「KCIA南山の部長たち」に「無頼」井筒和幸監督インタビュー、「すばらしき世界」西川美和監督インタビューを。

2021年1月31日~2月6日の話

日曜日。休みが不規則な娘は仕事。娘を送り出しゆっくり新聞を読みながら、昨日買っておいた「塩あんパン」の朝食。午前中はいつものごとく妻と買い物。後はひたすらHDに溜まった録画番組を消化。「町山智浩アメリカを知るTV」から「相席食堂」「やすとものいたって真剣です。」などなど数週分を。でもうこれで夕方になっちゃう。

平日は仕事で手いっぱいになっちゃうから、土日にインプットの総てを持ってくると結局追いつかなくなる。

水曜日。人間ドックの結果がなかなかに悪かったので、再健診。予約もして朝8時から受け付けも済ませたのに2時間待ってレントゲンとって、さらに1時間待ってやっと病室。3時間以上かかってお医者さんと話すのはわずか5分程度。結局よくわからないってんでまた予約取ってCTスキャンを明日、その結果は2週間後ってもう…。大きな病院なのでしかたないが、まぁ疲れた。でもこんなにみんな病院に行ってるんだなぁ。もうなんちゅーか、ほんど(の人が)ビョーキ。

病院での待ち時間には鈴木慶一特集の「ミュージック・マガジン」誌を。15歳のころから「鈴木慶一になりたいボーイ」だった。慶一さんの偉大な足跡は今もなお続く。

YouTube水道橋博士さんと角田陽一郎さんの対談を。元TBSのプロデューサーである角田さんは同い年の50歳。彼もまた「鈴木慶一になりたいボーイ」だ。とても刺激的だし、素直に凄いと思う。でも「5億稼いだんですよ。でも11億使っちゃった」なんて話は5万、10万を稼ぐためにあくせく働くローカルメディアの営業マンである僕からしたら、ちょっともう想像つかないし、なんともいえない痛みも感じる。こうも差がつくもんかねと。でも、自分は自分なりに愚直にできることをやるしかない。出来ることがあるはずと信じて。


【角田陽一郎】×【水道橋博士】ZOOM対談 2021.1.26 アーカイブ

夜はカーネーションのトリオツアー@渋谷クアトロを配信で。ギター、ベース、ドラムのネイキッドなカーネーションカーネーションの音楽は自分の人生とあまりに密着しているから、何を聴いても何かを思い出す。冒頭の2曲。「やるせなく果てしなく」「OOH!BABY」は自分にとって忘れがたき2曲だ。「OOH!BABY」を毎日毎日聞いて、僕は転職を決意した。そして今の会社に入って「やるせなく果てしなく」とともに新しい一歩を踏み出した。あれから17年。いいこともいっぱいあったし、悪いこともあった。今もまだいいことと悪いことを行ったり来たりしながら踏ん張っている。50歳になった今、この2曲が流れてきた。それこそが自分にとってはメッセージだ。きっと新たなフェーズに入っていくのだろう。

「50歳を過ぎた時、人生の前半は全てフリであり伏線であることに気が付く。人生の後半は偶然の一致としか思えないオチが必然であり、伏線回収が続くのだから。」(水道橋博士

とか何とか言いながらぼんやりと日々は過ぎていく。

で土曜日。朝はハムレタストースト。細長く切ったハムを、マヨネーズ、わさび、少しの豆乳に気持ち多めのブラックペッパーといっしょに混ぜ合わせる。バターを塗ったトーストにそれを敷き詰めレタスを重ねて完成。平日の朝はトーストにジャム塗る程度なんだけど、土日ぐらいはちょっと工夫して美味しく食べたい。ということで金曜の夜はどう食べようかで頭がいっぱいなのだ。

午前中は「ナイツのちゃきちゃき大放送」を頭1時間聴いて、「角田龍平の蛤御門のヘン」をタイムフリーで聴く。これもここ最近の定番。

午後は近所の映画館へ。土井裕泰監督「花束みたいな恋をした」を観た。脚本は坂元裕二。若い男女の出会いと別れ。まるでもう一人の自分と出会ったように恋に落ちて、やがて生活といううすのろに押しつぶされていく二人。嫌な言い方をすれば特別な存在になれなかった凡庸な二人のありふれた恋愛話。でもそれはほとんどの人がそうだから、やっぱりどこか思い当たるとこがあって、心の端っこをチクリと刺す。サブカル野郎の心をくすぐる固有名詞をちりばめながら、Awesome City Clubに乗せて歌う恋愛あるある。早く言いたい~結局別れがち。趣味が合ったで盛り上がり、過ぎゆく時間の中ですれ違い離れていく。その凡庸さも愛おしく、まさに花束みたいな恋の話。なんてまぁそもそも恋愛については門外漢だし、もはや遥か昔のこと過ぎるけど、別れも含めていやはや美しく、眩しいね。

前半の有村架純ちゃんの可愛さは悶絶もの。しかし後半に進むにつれその可愛さがどんどん遠くに離れていくような切なさを生み、別の意味で悶絶してしまう。管田将暉もまた然り。二人とも素晴らしかった。

2021年1月24~30日の話

今週も更新。

だいたい日曜日の午前中は妻と一緒に買い物。もうこの習慣も10年以上か。たわいのない話をしながら近くのスーパーまで出向いて食材やら日用品を。二人揃って貧乏性だから割引品ばかりが籠の中に。でもまぁ何を高いと思って何を安いと思うのか、経済的な価値観が違う相手とは生活大変だろうな。

昼はトマト缶が半分残っていたのでミートソースのパスタを。ミンチをフライパンでちょっと焼き目つくぐらい焼いておいて、たまねぎと人参のみじん切りと合わせほぐしながら炒める。トマト缶と砂糖を投入し、かつケチャップも適当に入れ、これまたテキトーに塩・コショウやらバターを投入してしばし煮詰める。で茹であがったパスタと和えて出来上がり。

日曜の午後はアマプラで映画を一本。イ・チャンヒ監督「死体が消えた夜」を観る。完全犯罪を実行した大学教授のチナン。だが死んだはずの妻の死体が消えた。事件を追う刑事チュンシクはチナンを追い詰めるが死体の行方は…ってなミステリー。スペイン映画のリメイクだそうだが、独特の湿っぽさとノワール感。最後に一気にあらゆる謎をまくりあげる展開はザ・韓国映画って感じで面白かった。刑事を演じるのは「殺人の追憶」のキム・サンギョン。酒好きのダメ刑事に見せかけて、実は切れ者といういかにもキム・サンギョンが演じそうな刑事だけあってぴったりはまっている。

平日はなかなか書くことがない。仕事の話はあまり書きづらいのだが、一つだけ。

関わっている番組の立ち会い。ゲストは第24回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した滋賀県在住の小説家、茜灯里さん。この人がめっぽう面白かった。

東京大学理学部地球惑星物理学科、同農学部獣医学専攻卒業。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)、獣医師。

 ってこの経歴だけでもどうなってんの?って話なんだけど、掘り下げて話聞いてみるとさらにさらにとんでもなくって…詳しくはエフエム滋賀2/5(金)夜8時からの「Friday Relaxing Space“Go!Go!”」をお聴き下さい。

通勤中にタイムフリーで「電撃!杉作J太郎のドッキリないと5」を追いかける。「今夜決定!」の町編、寄り道、脱線の連続で一向に決まらないのが最高に可笑しい。

その他今週聴いたのはTOKYO FM山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」NegiccoのKaedeさんゲスト回。Kaedeさんはもう4年ほど前になるが自分がプロデューサーとして作っていた深夜番組でNegicco特集をした時、わざわざradikoで聴いてリアルタイムでTweetしてくれたことがあってそれ以来もうすっかりファン。それにソロ作も見事に素晴らしく日本の女性ヴォーカリストでは一番好きかも。ラジオを愛する二人の会話、仲介役がジェーン・スーさんってのもいいね。そして山崎さん、ちゃんと「ラジオで」会話を成立させられるのは素晴らしい。ラジオでちゃんと話ができる人を探すって、特に地方だと本当に難しい。それなりの教育を受けて「喋れる」人はいる。でもアナウンスの能力とラジオパーソナリティの能力は必ずしも一致しない。「喋れる」と「話せる」はまた違うのだ。自分も以前はラジオ制作していたが、結局「人」なんだなーと感じている。特に日常に根ざした長尺の生ワイド番組は小手先の技術ではどうにもならないから。人として「話」が出来ることが大切。

坂本美雨のディアフレンズ」鈴木慶一さんゲスト回。矢野顕子の娘さんと慶一さんの会話ってそれだけでちょっと感動するな。ムーンライダーズ復活話も嬉しい。坂本美雨さんも素晴らしいラジオの喋り手。とにかく声の調子が良くて聴きやすいし、人に対してフラットで真っ当に会話をしてる感じに嫌みがない。

で慶一さんを特集した「ミュージックマガジン」。歩いていける近所のそこそこ大きな本屋には置いてない。しょうがないので車で3軒回ったがどこにも売ってない。我が町は県庁所在地でありながらもはやCDショップは無く、本屋も紀伊国屋が数年前に撤退し、なんというか雰囲気本屋あるいは本屋付きカフェになってから品揃えがとにかく…。ネトウヨ本を無自覚に積み上げてるのも辛い。

結局、慶一さんの新作アルバムと共にネット発注。明日届く予定。

野暮用があって半日休暇。役所に行ったついでに近くの人気とんかつ店で昼食。ラストオーダー直前の2時前だったので空いていて良かった。たまには贅沢ということで「ヒレカツ定食」を。ご飯・味噌汁おかわり自由で茶碗蒸しまでついてて1000円って十分リーズナブルだけど、普段営業回りなんかの時は500円、がんばって700円でランチ食ってるからね。サラリーマンは辛いぜ。しかし、ヒレカツ美味かったなー。

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そんなこんなでやっと週末。布団の中で元PSY・SのボーカルCHAKAさんのYouTubeを。一人語りでPSY・S話をしていて、貴重な話の数々にすっかり目が冴えた。そのままたまらずPSY・Sの1stAL「Different View」を。1985年5月リリース。当時リアルタイムで聴いて、本当に感激した。懐かしく新しく、とにかくこんなに好きだと思える音楽があるんだと恋するように聴いたよ。PSY・Sのこの1stと2nd「PIC・NIC」は人生で最も聴いたアルバムの1、2かもしれない。「PIC・NIC」なんて当時文字通りカセットテープが伸びるまで聴いた。今も年に何回かは絶対聴いている現役で大好きなアルバム。

土曜。朝食は卵トースト。昔大津駅前のスーパーにあったパン屋で売っていた卵トーストが大好きだった。厚手に切った食パンにハムを一枚と茹で卵とマヨネーズを和えたのをたっぷり乗せて焼き上げたパン。もう10年近く前にそのパン屋は閉店したのだけど、今でも時折モーレツに食べたくなる。で作ろうと思うんだけどいかんせん茹で卵を作るとこからだと時間がかかるのでついつい億劫に。ということで今日は半熟気味に作ったスクランブルエッグを食パンにハムを一枚敷いた上に乗せ、マヨネーズとコショウをたっぷりかけてトースト。簡易版卵トーストということで。

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午前中は「ナイツのちゃきちゃき大放送」やタイムフリーで「角田龍平の蛤御門のヘン」を聴きながらのんびり。

午後から我慢しきれず映画を観に京都へ。ウ・ミノ監督「KCIA 南山の部長たち」を。1979年、大統領直属の諜報機関、中央情報部(KCIA)のキム・ギュヒョン部長がパク・チョンヒ大統領を射殺した。歴史の点と点を大胆なフィクションという線で結ぶ実話ベースの物語。絶対的な権力を握り独裁的に国民を抑えつける大統領に、かっては志を同じくし共にクーデターによって政権を奪ったキム部長は何を思い、凶行に及んだのか。権力争いの果てか、それとも…。実に見応えのある政治ドラマ。同い年の大スター、イ・ビョンホンが苦悩する中央情報部長を激シブに演じ切り、イ・ソンミン、クァク・ドウォンなどお馴染みの名優陣ががっちり脇を固める。林の中を追われるクァク・ドウォン、ヘリコプターを見送るしかないイ・ビョンホンなどの一連のショットなど、まるで楷書で描いたように秩序があり美しいカメラワークも素晴らしい。

夕飯は手羽元と大根の煮物。酒とみりん、醤油に砂糖で煮りゃなんでも美味しくなるんだよ。

2021年1月23日の話

どこまで続くかわからないが、週に一度はブログ更新を。

では今週のまとめ日記。朝8時スタートになった2010年の「ゲゲゲの女房」から朝ドラを観て出勤するという生活スタイル。いい作品、ダメな作品あるが、主演女優がいかに魅力的かも大きな要素で、その意味では杉咲花ちゃん主演の「おちょやん」は最高。でも今週はとにかく若葉竜也週であった。今泉力哉監督の「愛がなんだ」などいまや日本映画界では売れっ子俳優だけど、ここで一気にお茶の間人気爆発だろうな。穏やかな雰囲気を持ちつつ、ちょっと憂いがあって一本筋の通ったしなやかな強さを感じる。その上、色気があるしね。高橋一生田中圭中村倫也といった流れに続く注目の俳優、2021年の顔になるだろう。

仕事はまぁなかなか世知辛い。コロナ禍における営業仕事の困難さが身に沁みる…。ま、いい話もあれば悪い話もある。

でそんな疲れた気分を吹っ飛ばしてくれるのが、南海放送杉作J太郎のドッキリないと5」。何せ週5日の放送なのでタイムフリーで聴いてもなかなか追いつかないが、時間があったら聴いている。まさに唯一無二の「今夜決定!シリーズ」が面白い。今夜決定!悪役編で山田吾一が出てくるなんて最高。「今、世界中で山田吾一の話をしてるのはこの番組だけですよぉ」って山田吾一だけじゃなく毎日、全編、世界中でこの番組だけのトーク。オープニング曲が大泉滉「UFO音頭」って、独特にもほどがあるなー。ちなみにこの日記を書いてる今、リアルタイムで聴いているが「今夜決定!民芸品」ってどんなテーマや。だるまについて語っちゃってるよ。やはりラジオは面白い人の面白い話が最強!

それにしても毎日聞くべきものが多くて大変。今週他に聴いてたのは、真冬のサイキックミーティングとして北野誠竹内義和ゲストの「角田龍平 蛤御門のヘン」。「アフター6ジャンクション」西寺郷太ゲストによる船山基紀特集、髙木完「TOKYO M.A.A.D SPIN」小西康陽野宮真貴ゲスト回、「たまむすび」町山さんの「アメリカ流れ者」(「KCIA 南山の部長たち」紹介)、「ビバリー昼ズ」のオープニングトークポッドキャストで。

聴きたい音楽やラジオ、読みたい本・文章が多すぎて時間が足りない。仕事してる場合かっ!とすら思う。

で今週観始めたドラマは岡田惠和脚本、高畑充希主演「にじいろカルテ」。高畑充希ちゃんはとても好きな女優さんなんだけど、どうも(僕と)作品との相性が悪くなかなか見続けられていたドラマがない。今作はどうかな。岡田惠和さんの前シーズン作「姉ちゃんの恋人」が良かったのでちょっと期待。

昨日から始まったのは宮藤官九郎脚本、長瀬智也主演「俺の家の話」。うわーもういきなり面白いな。長瀬智也のレスラーっぷりにいきなり掴まれる。そして物語は父と息子、そして介護問題に。ここ数年、世界の映画やドラマを観ているとシスターフッドと呼ばれる女性たちの共闘の物語、女性の生き辛さを指摘しそこからの脱却をテーマにした作品が多かったが、それと合わせ鏡のように男性達が陥る「男性」性の問題、強すぎる父に縛られ、その呪縛から逃れられない男性達を描くものも多かったように思う。「WAVES」なんてそのまんまだし、「ハニーボーイ」「フランクおじさん」なんかもそうだった。だいたいトランプなんて人はまさにそうで、強すぎる父の下で育ち、負けを認めることすらできなくなってしまった男だ。これからクドカンが父と息子の物語をどう描いていくのかもうめちゃくちゃ興味深いし楽しみ!

あと西田敏行演じる父の“怪しい”後妻の名前が「さくら」って!「後妻のさくら」と言えば関西人ならピンとくるぜ。そこまでやって委員会!?

後妻に限らず、年配の有名人にくっついてる若い秘書とか大概怪しいよねぇなんて。完全に頭に浮かんでるんだけど書くのは自粛…。

で今日、土曜日。朝ご飯は8枚切りの食パンをトーストして、マヨネーズとマスタードを塗ってスクランブルエッグとハムを挟んだ休日の定番食。

しかし土曜日の関西の番組は最悪だ。陰謀論にはまる芸人が訳知り顔で吠え、維新がらみのプロパガンダが激しい朝のニュース系番組はもはや見る気も起きない。今田耕司の下世話でわちゃわちゃしたお昼の番組は好きだったが、某辛坊が出るようになって観られなくなった。

ということで録画していた昨晩の「町山智浩アメリカの今を知るテレビ」を。この視点が少しでも関西のテレビに有れば、状況はかなり変わるだろうに。

今日は雨だし、京都・大阪への映画遠征は自粛中なので家でゆっくり。娘は仕事、妻は実家の手伝いでいないので、きつねうどんの昼食をとりつつTVにYouTube流してダラダラと。韓国のMBCが上げているKARAのデビューから解散までのステージをまとめた動画を見直す。2010年~2012年頃の輝き方が凄い。そしてもうこの5人が揃うことは決してないと思うとマジで泣けてくる。輝きが眩しい程、その影は黒くなる。なんてセンチメンタルな気分に。


KARA Special ★Since 'Break it' to 'CUPID'★ (1h 42m Stage Compilation)

アマゾンプライムで映画を一本。イ・ソックン監督「君の結婚式」を観る。高校三年の夏に出会ったスンヒとウヨン。10年に渡るすれ違いのラブストーリー。主演はお気に入りの女優パク・ボヨン。お互い惹かれながらちょっとしたタイミングですれ違い続ける二人。ほろ苦くも爽やかさが残る作品。

それから昨晩、TwitterのTLで流れてて気になった韓国映画を特集した「新・日本男児と中居」をTVerで。韓国映画にはまると語りたくなるんだよね。僕も韓国映画観始めて凡そ20年。ものすごくわかるなー。ナカデミー男優賞、ファン・ジョンミンには納得。うーん韓国映画の話はいずれまたたっぷり書こう。とにかく今もって見続けているし、好きすぎる。

夕食にスパイスカレーを作る。初挑戦。様々なレシピを調べて、まずは基本のチキンカレーを。みじん切りにしたタマネギを飴色になるまでじっくり弱火で炒めて、すりおろしのしょうがとにんにくを加えさらに炒め、クミン、コリアンダーターメリックにチリパウダーを投入。じっくり混ぜ合わせたところにトマト缶。水分を飛ばしたところであらかじめヨーグルトとガラムマサラに漬けていた鶏肉を加え炒める。ある程度炒まったところに牛乳とお湯を加えて、塩と醤油でなんとなく味を整えつつ煮込む。で出来あがったところで妻と娘、帰宅。皆で食べてみる。

なんとか形になったが味はまァそこそこ。トマト缶を入れてからの水分飛ばしがちょっと弱かったか、鶏肉は別に焼きを入れといた方が良かったか、塩加減であれで良かったかなど反省しつつ。

でも娘からは「美味しかった」と一言。また作ろう。

 

2021年1月16日の話

週末ぐらいは日記も。

土曜日。7時半起床。ご飯と炒り卵の朝食。フライパンにサラダ油を多めに熱して、溶いた卵をざっと入れる。油を含んで卵がぶわっと膨らんだところで、少し混ぜて半熟のまま皿に移す。醤油を数滴たらし出来あがり。これを白ご飯と一緒に食べると実に美味しい。

食べながら朝ドラ「おちょやん」を。土曜は一週間のまとめなので別に観る必要もないのだが、もう習慣になっている。杉咲花ちゃんのぱぁっと輝く笑顔を観ていると元気になるな。鼻が丸くてかわいい。最近気づいたんだが、好きなタイプは「鼻が丸い」だ。しかしレッドウォリアーズのシャケの娘が朝ドラ主演とは。俺も歳をとったもんだ。でおちょやんの厳しい師匠役で若村麻由美さん。彼女のデビューも朝ドラで、僕が高校生の頃。「はっさい先生」好きだったなー。今も変わらず本当にお美しい。

朝から映画。しばしは京都、大阪への映画遠征は自粛。ただありがたいことに徒歩圏内に2館映画館がある。ということでブラブラ歩いて大津アレックスシネマへ。ドキュメンタリー映画「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」を。スタンドウーマンたちが文字通り「ガラスの天井」を突き破っていく物語。元々女性たちが中心となって切り開いていった「映画」という文化。その「映画」が儲かるということがわかり男たちが奪い取っていったという歴史を知る。

映画を観終わり商店街でコロッケを買って帰り、コロッケサンドの昼食。8枚切りの食パンを2枚トーストしてバターとマスタードを。千切りのキャベツにマヨネーズ、買ってきたコロッケを2個並べてとんかつソースを少々。トーストで挟んで半分に切って出来あがり。牛乳と一緒に食べる。美味しい。

YouTubeにUPされた水道橋博士さんと町山智浩さんの対談を一気観。高校生の頃、愛読していた「宝島」。その中で三留まゆみさんなんかが書いてた映画紹介のページが好きだった。鈴木慶一さんや戸川純さんなどが映画を紹介する「このビデオを見ろ」もよく覚えている。そんなページを作っていたのが町山さん。そう思えば10代の頃から町山さんの影響を受けていたんだな。

そんな町山さんと昨日のブログでも書いたように多大なる影響を受けている博士さんの対談。自己愛、自我が強い者に自己愛が弱く自我を持たない者が依存していく。自己実現のために政治をする者。権力者の太鼓持ちと化した編集者や自分の力に酔いプロパガンダに勤しむテレビマン…二人が何に怒り、何を許せないと思っているのか。深く深く共感する。

アマプラで公開時見損ねていた沖田修一監督「モリがいる場所」を。自宅の庭をじっと観察して過ごす老画家の1日。唐突なドリフ演出など柔らかなユーモアが楽しい。

晩ご飯はカキフライ。カキを片栗粉と塩水で洗って水気をきり、お酒を少々ふりかけ数分。再度水気を切り、卵と小麦粉、水を混ぜたバッター液にくぐらせ、パン粉をふんわりと纏わせる。10分ほど寝かしてなじませたところで、170度の油に投入。1~2分たったら裏返して、あとは様子を見ながらいい感じにきつね色になったところで引き揚げる。上手くできた。が貝類が苦手な娘は手をつけることも無く…、まったく。