日々の泡。

popholic diary

2024年5月18日~24日の話。

2024/5/18

8時起床。「旅サラダ」をおかずに朝食。昨夜作っておいたゆで卵でサンドイッチ。マヨネーズたっぷりで美味しい。朝日新聞のお悩み相談コーナー。回答者は野沢直子でその内容があまにりもあまりでモヤモヤ。ちょっと悲しくなるぐらいに酷い回答だと感じる。

少し日記を書いて、散歩がてらユナイテッドシネマ大津まで。歩いて行ける映画館、以前は3館あったが今はユナイテッドシネマだけになった。7スクリーンあるので十分と言えば十分なのだが、いかんせん自分の趣味と時間が合わないのが残念。

で今日は𠮷田恵輔監督、待望の新作「ミッシング」を観る。ある町で起きた幼女失踪事件。手を尽くすも手掛かりはつかめないまま3か月が過ぎていた。地元テレビ局の記者・砂田は娘を探す夫婦の今を取材するのだが…。愛する子供がある日突然姿を消す。もしこれが自分の身に起こったらと考えると、これ以上ない地獄である。そんな極限状態に置かれた父と母の「それでも続いていく日常」を映画は映し出す。自分の弟に娘を預け、推しのライブに出かけていた母・沙織里。その後ろめたさが子を失った悲しみに拍車をかけ、自分を責め続けることになってしまう。そんな妻を支え、気を遣う夫・豊だが、彼には後ろめたさがない。そこで生じる温度差、どこかで夫も自分のことを責めているんじゃないかとより追い込まれていく沙織里。失踪した娘と最後にあっていた沙織里の弟・圭吾は「失踪のキーマン」と疑いをかけられながらも、後ろめたさを抱え自分を責めている。そして記者・砂田も沙織里たちに寄り添おうという気持ちとは裏腹に、テレビ局が求めるわかりやすさに飲み込まれ、後ろめたさを抱え込んでいく。罪と罰を背負いながら「それでも続いていく日常」。地獄に落ちてもなお生活は続き、地獄を生き続けなければならないという終わらない地獄。さらにSNSを手にした人々は無責任な悪意をのべつ幕なしに放り投げてくる。だがそんな「それでも続いていく日常」の中にふと光が差し込む。たとえそこが地獄であったとしても、そこには日常があり、生活があり、人は人と触れ、時に光が差し込む。𠮷田監督、ここまで攻め込んでいくのか。監督の過去作を思い起こしてみれば、常に「絶望の果て、そしてその先にも続いていく人生」が描かれていたように思う。今作はその究極である。しかし𠮷田監督、虎舞竜のくだりとか気まずいユーモアをぶっこんできたりと悲劇に溺れない姿勢が信頼できる。

主演の石原さとみは国民的人気俳優であることがむしろハンデになるような役を自身の経験や技術をぶち破る熱演。砂田を演じる中村倫也は熱を押し殺し繊細な演技を見せる。そして出色は圭吾役の森優作。寸分の狂いもない名演。素晴らしかった。

フードコートでルーロー飯の昼食。続いてもう一本。ウェス・ボール監督「猿の惑星キングダム」を観る。前作で一旦完結した「シーザー編」から300年後の世界。知能と言語を持った類人猿たちが支配し、人間たちは野生化している。プロキシマス・シーザーを名乗る独裁者に自分たちの村を破壊され家族を奪われたノアが立ち上がり真の英雄になっていくストーリー。わかりやすい物語が縦軸にあり、そこに人間たちと類人猿との新たな物語が絡んできて、次回作へってな感じ。しかしもはやこれどんな撮影してんの。エイプたちは表情や動きでしっかり演技。パフォーマンスキャプチャという手法なのだそうだが、演技と猿技の完璧さに舌を巻く。エイプスにボノボにオランウータン、個性豊かな猿たちの人間ドラマならぬ類人猿ドラマが繰り広げられるエンタメアクション。見応えあり。

夜は「THE SECOND」。「M-1」みたいな悲壮感がなく楽しく観られる。審査結果もストレスなく納得。観客の集合知による審査というところが良い。M-1を潰すのがTHE SECONDだったりして。

2024/5/19

ちょっと寝坊。9時起床。朝食はだし巻きのホットサンド。妻と買い物。いつものコース。昼はうどん。

午後の映画はアマプラでジョン・ベルーシのドキュメント映画「BELUSHI ベルーシ」を観る。太く短く生きた破滅型芸人の典型というイメージを持っていたが、その一面もあれど妻に送り続けた手紙の中にいるのは人一倍繊細で人生に苦悩する男。野心が強く才能も相まって富と名声を手に入れるも、常に付きまとう喉の渇き。高まっていく人気と裏腹にドラッグに溺れ自制はどんどん効かなくなる。「ドーランの 下に涙の ジョン・ベルーシ」。ドラッグ、あかん!

昨日の野沢直子のお悩み相談は案の定というかなんというかSNSで大炎上していた。だが炎上の先にあるのは分断だけというもどかしさがある。野沢さんにはご近所さんである町山さんと対談して欲しい。

2024/5/20

NHK+でドラマ「パーセント」2話目。同じくNHKのドラマ「燕は戻ってこない」でも好演する伊藤万理華。ドラマを作るドラマというメタフィクショナルな構造で「障害を持つ俳優」を演じるという難しさを、見事にクリアしている和合由依。障害のあるなしに関わらず良き俳優陣が2人の脇を固める。フレッシュで魅力ある面白いドラマになっている。

2024/5/21

随分日が長くなった。最近は残業もあまりせずに退社するので外はまだ明るい。藤井隆プロデュースの後藤輝基の新作「ホイップ」聴きながら歩く。いいアルバムだなー。

2024/5/22

今日は少し遠回りして湖岸を歩いて帰宅。夕方の湖岸は心地よい。あまりに身近なので忘れがちだが、水辺の暮らしは良いよ。

2024/5/23

仕事で少し遅めの帰宅。思えば昔は10時、11時当たり前、日付変わって帰宅も珍しくはなかったが、もう心も体もそういう働き方はできなくなったし、したくない。帰宅し、ご飯食べて、風呂入ったらもう寝る時間だ。

2024/5/24

昼休みの読書、樋口毅宏民宿雪国」読了。遅すぎるよって感じだが、面白過ぎた。だが昼休みに読むと昼からの仕事に支障が出るな。嫌なことがあると頭の中であんなことやこんなことを…。

仕事後、草津まで皆で出て新人の歓迎会。気楽に楽しく飲み会で久々にアルコールを摂取。基本的に飲めないし飲まないしなのだが、たまには。ビール一杯とサワー3杯で限界。気持ちよく酔えたらいいんだけど、しんどさが勝っちゃうから損な体質だ。ま、ほどよく、楽しく、帰宅。風呂入って日記書く余裕もなく寝ちゃう。

今週の日記はえらく薄いなー。来週からはもう少し真面目に書こう