日々の泡。

popholic diary

子供の情景

まぁもちろん金曜の夜はK-POP祭りですよ。もうホントにしつこい。あー俺が今、中学生だったらと夢想する。いろんなメンドクセーこと抜きで、全力でSNSDやKARAを追いかけられるのにっ!とかなんとか。日本の中学生が作った愛情あふれるKARAのマッシュアップ動画観ながらアホなことを思う。
で3時過ぎまでそんなことしつつも、朝は目覚ましかけて8時起床。「ゲゲゲの女房」毎週土曜分いつも見忘れるので、今日こそは見るぞと言うことで。月〜金に起こった問題も、全て今日で解決。良かった良かった。って完全にNHKの思うつぼではないか。
それからHDDチェック。「情熱大陸爆笑問題・田中編。全く情熱感無し。まさに普通。まさに平熱。伊集院光氏の「何でも切っちゃう刀を入れる鞘って凄いよね」という田中評に納得。
で朝から映画一本。高田文夫先生も絶賛していた小林政広監督「春との旅」、初日初回上映観に行く。
ニシン漁を引退した足の不自由な老人・忠男(仲代達也)。幼いころに両親は離婚、母は5年前に自殺。それ以来忠男と二人で暮らす孫の春(徳永えり)。春は勤めていた学校が廃校になり、失職。都会に出て働くにも足の不自由な忠男を置いていくわけにもいかない。忠男は今後の身の置き場を求めるべく、疎遠だった兄弟たちを訪ねる旅に春と一緒に出るのだが…。てな話。頑固で偏屈、わがまま放題に生きてきた忠男の申し出に対する兄弟たちの反応。そこにある身内故の愛憎入り混じった絆。それぞれの人生、その終着点近くでの様々な事情。思えば、自分も多くの人に不義理をしてきたと考えつつ、グッときたね。なんともいえない涙が流れた。やるせなく果てしなく、人生は厳しく、人の絆は脆い。しかしそれはまた全く逆でもある。ちょっと前までは思いもしなかったが、最近は目を凝らせば先の方にある“老い”が見える。いい映画でした。でこの映画、キャストが半端なく素晴らしい。忠男と兄弟たち。まさに仲代達也3本勝負が凄い。第一戦、VS大滝秀治。秀治演ずる、そりの合わない兄との緊迫のやりとり。威厳の奥に悲しみを滲ませる秀治、グッジョブ。で第二戦はVS淡島千景。しっかり者の姉とダメな弟。淡島千景の厳しさの中に深い愛を秘めた、その凛とした姿。これが本当に素晴らしい。これには参ったね。仲代-淡島の名人戦。もうこのシーンだけでも入場料1500円安いと思った。さらに続くVS柄本明。兄への怒りを爆発させる弟、殴り合う兄弟。それは兄弟だからこその絆かもしれぬ。このシーンもいいんだよ。そして最終戦徳永えりVS香川照之ということになるのだが、これもねぇ、ハンカチ手放せなかったなぁ。「フラガール」では健気な少女、「アキレスと亀」では芸術家の父に振り回される不良娘、そして「ノーボーイズ、ノークライ」ではやさぐれた主人公の妹(これは絶品)とそれぞれで地味ながらもいい仕事をしてきた徳永えりさん。この作品で、しっかりと評価されるだろう。

で午後はまたまたHDDで各お笑い番組をチェックしたり、PCでチマチマ趣味の音楽。
夕方、ちょい仕事絡みのおつきあいでとある人気若手バンドのコンサートに。まず自分では行かないだろうアーティストだが、満員の女子中高生たちがキャッキャと飛び跳ねる姿に凄まじい生命力を感じる。最近の音楽は、どーだとかなんだとかイロイロ言いがちで、実際僕もつい言っちゃうんだけど、こういう姿見てたら、何も変わってないやと思う。俺が高校生の頃、コンサートってやっぱりそうそう行けるものじゃなかったし、その一日をどれだけワクワクと楽しみにしてたか、そして楽しんだか。今、この音楽を心待ちにし、楽しんでる子供たちがこれだけいる。ここにいる子供たちとあの頃の俺とどこが違う。音楽に罪はないぜ。なんて思ったり。ここ数日、TL上に流れているラジオ番組「Dig」を巡る小林信彦問題をふと思う。僕は中学時代から小林さんの愛読者で、今も100冊近い著作が本棚に並んでいる。ゆえに複雑でもあるのだが、この件に関しては大根仁さんや水道橋博士さんへの共感が高い。なんつーかな。わからないものはわからないでいいし、そこに合わせる必要もないが、あくまで刀は下に向けるもんじゃない、上に向けるもんなのだ。かって子供だった大人はそうあるべきだと思う。