日々の泡。

popholic diary

私の家

そんな訳でどこから書こうか。まずは土曜の深夜。NHK原田知世の特番。穏やかな美しさを湛えた大人の女性。俗な自分とは住む世界が違う。それゆえ永遠の憧れなのだ。
で日曜。朝から娘はそろばん塾の検定試験だとかで出かけて行った。その間に妻と買い物に行ってのんびり過ごす。庭先では猫たちが日向ぼっこ。それから大阪へ。タワーに寄って曽我部恵一バンド「キラキラ」、columbia*readymadeの「うたとギター。ピアノ。ことば。」購入。讃岐うどんの店でぶっかけ&いなり寿司喰っていざ。今日は直枝政広「宇宙の柳ゼミ」@ワイルドバンチだ。
名著「宇宙の柳、たましいの下着」をテキストに直枝さんによる音楽講義。会場のワイルドバンチはいい感じの古書店。ちょっと見渡しただけでもサブカル濃度の高い本がズラリ。こういう店やりたいなぁ。なんて。
そして開演。まずは弾き語り。「A Dream Goes On Forever」から。うわっ、これ今日聴きたくて出かける直前にi-podに入れてきたとこなんだ。そして「ジョンとメリー」(!)。この曲聴くと僕も17歳の頃に引き戻されちゃう。この頭2曲で、今日は直枝さんの歩んできた音楽体験を追体験する貴重な旅になるのだなぁと実感。
そして「宇宙の柳ゼミ」スタート。まずは序文から…ということで島倉千代子「愛のさざなみ」ライブ盤。そういえばサラリーマンになりたての頃、得意先さんにカラオケスナックに連れていかれてこの曲歌ったっけ。年配のママに「若いのに珍しい曲歌うのねぇ」なんて言われたものだ。そんな話はさておき、次々とレコードをかけながら直枝さんのルーツミュージックが語られる。音楽の原点、魂の拠り所。加橋かつみ水谷良重からニール・ヤング、にボブ・ディランエリオット・スミスからフィッシュ行ってのスティービー・ワンダー。とまさにそれは直枝さんの音楽の原材料ともよぶべき音楽たち。それから思わずメモったのはキース・ウエスト、バカラックヴァン・ダイク・パークスサイケデリックの章。ヴァン・ダイク・パークス「JUMP」は「宇宙の柳〜」読んですぐ買いに行ったレコード。なんせこれを音楽的に翻訳してみせたShi-Shonenから僕のpopholic人生は始ってるのだから。そしてさらにトッド・ラングレンフランク・ザッパと続く。直枝政広&love experienceによるザッパのカバー音源が実に素晴らしい!いつか(正式に)発表するという言葉を信じて待ちましょう。川島雄三監督「とんかつ一代」から森繁が歌うオープニング&エンディング曲。これはチケット申し込み時にリクエストしてたので嬉しい。「とんかつの脂がにじむ接吻をしようよ」は名フレーズなり。そしてゼミのラストを飾るは、五木ひろし「ラスベガス・オン・ステージ」。アルバムジャケットにはド派手な衣装に身を包んだ五木ひろし。音もまたド派手。いやー約2時間のゼミ、ほんとにあっと言う間だった。これまだ一限目でしょ。2回目、3回目に期待したいもんだ。
五木ひろしエリオット・スミスが並列になるような音楽の聴き方。そうなんだ、僕が音楽を聴き始めた頃、こういう聴き方を直枝さんや小西(康陽)さんは教えてくれたんだ。ジョアン・ジルベルトを聴いた次の日に堺正章を聴いて、ジェームステイラーを聴いた後に電気グルーヴ聴いたりもできる。音楽ってやっぱり楽しいな。