日々の泡。

popholic diary

pizzicato five「the great pizzicato five picnic 1999」の話。

そんな訳で行って来ました、ピチカートファイヴ20世紀最後のライブに。「Catwalkツアー」以来だから実に4年ぶりのピチライブ体験。会場は大阪は厚生年金会館大ホール。開場時間から少し遅れて到着。と、もの凄い人。会場前の公園を突き抜けるほどの長蛇の列。で会場にやっと入るがこれまたものすごい人の数でグッズすら見れない。それでも来年発売される「ピチカートファイヴ・アナログボックス」は迷うことなく予約する。で席は端のほうではあるが前から6列目だからまぁ十分でしょう。

そして開演時間。まずライブの始まりを告げるのは中村正による軽妙なナレーション。ステージ上の巨大スクリーンにお馴染みグルービジョンズによる映像が映し出され一気にライブスタート。舞台上に金髪かつらのお姉ちゃん達、くまの着ぐるみ、小西、野宮人形、マッシュルームカットに眼鏡、あごひげのちび小西、なぜか電動三輪車に乗った小西などが、次から次に舞台を走り抜ける。ライブというかバラエティショーの始まりだ。で1曲目は「大都会交響楽」ちょっとシースルーな感じの衣装の野宮真貴はほれぼれするようなかっこよさ。でライブはスクリーンに怒涛のごとく映し出される映像ともども凄いスピードで展開していく。野宮の隣りで踊るは「2代目・小西康陽」を名乗るマッシュルームカットに眼鏡、あごひげの小男。野宮真貴も1、2曲ごとの衣装替えで全くあきさせない。チアガール達と「イッツ・ア・ビューティフル・デイ」、スクリーン上の加藤ひさし(コレクターズ)とのデュエットで「眺めのいい部屋」などニューアルバムからの曲とお馴染みのピチカートクラシックスでがんがん進む。スクリーン上も映画の断片が凄いスピードで映し出されたかと思うと信藤三雄が「戦争反対」のメッセージを告げたりと様々な映像が飛び交う。中盤スチュワーデススタイルで唄う「ノンストップトゥトーキョー」でやっと本物の小西登場。もちろん機長スタイル。2代目・小西とともに舞台上を走り回り客を煽る。野宮衣装替えの間は小西、2代目小西のゆるーいトークに「イエーイ」合戦とかなりばかばかしくも楽しい。後半もちょっとサイケな感じの「ダーリン・オブ・ディスコティック」とか小西がチアガールに扮しての「20th century girl」などなどユーモアとおしゃれと音楽の楽しさに満ち満ちた、まさにマジックな時間が過ぎる。でほんとにあっと言う間にラストナンバー「グッバイ・ベイビイ&エイメン」。スクリーンに映されるのは「フレッドアステア」の華麗なダンスシーン。まさに夢のようなバラエティショーは1時間ちょっとでひとまず終わりを告げる。

とアンコールの隙を与えず、スクリーンに小西、野宮が映し出され、シティボーイズの斎木しげる氏とともにグッズ販売のお知らせ。テレビショッピングさながら3人がTシャツやバックなどグッズ紹介。何とも言えん間の悪さに苦笑しつつも会場は一気にリラックスムードに。グッズ紹介のビデオ終わると同時に、グッズを山ほど抱え、「買いすぎちゃったなぁ~」とわざとらしく舞台上に登場したのは斎木しげる(!)。もちろん客席からはやんやの拍手。「せっかくだから唄っちゃおうかなぁ~」と野宮とともに「新しい歌」を熱唱。完璧に唄いこなしてたのには驚いた。で続いてこのライブで唯一、小西がベースを弾く「万事快調」。会場中をトリップさせるような「マジックカーペットライド」で第2部終了。「あぁ、これでこの夢のような時間も終わっちゃうのか」と思ってると舞台上に一台のピアノ。そこに正装で現れたのがなんと、ふかわりょう。「二人の準備ができるまで私のピアノでお楽しみ下さい」とピアノ弾き語りで「ダメージを与える一言」なるネタ。ますますバラエティショーの様相を呈してきてる。自分の本の宣伝や、客から突っ込まれたりしつつ十分笑いとって、ふかわ退場。代わって小西・野宮登場。クラブ仕様の第一部とはうって代わって小西のピアノと野宮の歌だけのジャジィな第3部が始まる。クリスマス近くという訳で粋なアレンジの「サンタが街にやってきた」。「ちょっと懐かしい曲を」と「スーパースター」。CDではラウドなエレキギターが印象的なこの曲がしっとりとしたピアノアレンジで蘇る。最新アルバムから「また恋におちてしまった」。そしてこのライブの一曲目でもあった「大都会交響楽」でしめる。なんとも中身の濃い、充実のライブ。素晴らしいエンターティメントであった。こんなに楽しい時間を過ごしたの久しぶり。「また、来たい」素直にそう思わせる夢のようなショー。音楽のマジック。これがまさにそれ。