日々の泡。

popholic diary

クレゾールの魔法

で昨日のあがた森魚@梅田レインドッグスの話。雨の中、なんとか開演ギリギリに辿り着き、モスコミュール飲みながら、あがたさんの登場を待つ。レインドッグスは初めてだったが、天井が高い、いい感じの小屋。全員座れるぐらいのちょうどいい集客。であがたさん登場。今回はラリーパパの水田十夢(ベース)、太田ピカリ(ドラム)、佐藤ふくみ(ヴァイオリン)、五十川清(パーカッションetc)というバンドスタイル。これがかっこよかった!水田十夢氏のグルーヴィーなベースがバンドを転がしていく、美人ドラマー・太田ピカリ嬢の音は初めて聴いたが、タイトなドラミングはバッチリ僕好み。キュートなコーラスも最高で、心奪われた。この若きリズム隊が今回のポイント。でももちろん、あがたさんだ。彼の音楽を聴いてると、時間とか時代とか、場所とか空間の境界線が全部なくなっていくようだ。全てを越えてしまう。例えば彼が55年を歌ったり、76年を歌うとき、それはノスタルジーではないし、過ぎ去った時間ではない。そこに隣り合ってる。小樽も東京もドミニカも、そこに在る。どんなものも彼の音楽を縛り付けることはできない。自由に自在に飛び越えていく。そこにどうしようもなく惹かれてしまう。そうそう、アンコールで高浪敬太郎作曲「空飛ぶ理科教室」を聴けたのが、嬉しかった。ピチカートの91年作「レディメイドピチカートファイヴ」に高浪ヴォーカルヴァージョンが収録されてて、それがずっと大好きだったから。本家・あがたヴァージョン痺れたなぁ。
で今日。午後、会議で京都まで。駅までの道すがら、桜の花の隙間から覗く曇り空。どこか晴れきらない気持ちみたい。ボケーっと歩いてるとなぜか頭の中で「バイバイしないで〜」という森三中・黒沢嬢の歌声が回る。なんだそれ。別に好きでもないのに、なぜか耳について離れない歌ってのがあるね。例えば、80年代後半「ミュージックトマトジャパン」で嫌がらせか!っちゅーぐらい流れてたアンジーの「天井裏から愛をこめて」とかね。20年近く経ってるのに、まだ頭の中で「天井〜裏から愛をこめて〜う〜ら〜」ってフレーズが流れることがある。「バイバイしないで〜」ってなんだこの歌。ところで森三中はポスト・シティボーイズ狙えると思う。いい作家をつけて、ライブ展開していけばおもしろいと思うんだけどな。三人のバランス感がなんか良いんだよね。大島を突っ込みにしてナンセンスなコントを力入れすぎずにやってけばいい。シティボーイズライブの数々のフライヤーを思い出して、そこの三人の姿を森三中に置き換えると上手くはまるんだよね。ダチョウ倶楽部でもネプチューンでもインスタントジョンソンでもましてや安田大サーカスでもなくて、森三中なら不思議とはまるんだ。あと意外にレッツゴー三匹もはまる。
で3時間近い会議を終え、疲れたのでちょっと京都駅で寄り道。近鉄の大型書店へ。大津では紀伊国屋でも所詮絶対量が少ないから、出会えない本があるんだよね。イロイロ物色して吉田豪「セメント!スーパースター列伝」購入。地下の食品売り場に「ロンドン焼き」を売ってて懐かしくて買っちゃう。子供の頃、新京極通りのロンドン焼き屋で、ロンドン焼き製造機がコトコト動いてロンドン焼きをドンドン作っていくのを見てるのが好きだった。理路整然と動く機械を見るのって、麻薬的な気持ちよさがあるよね。