日々の泡。

popholic diary

1998年4月の話。

1998/4/1~4
4月1日。新年度。俺には関係なし。課に新しい女の子が入ってきたが俺の仕事は変わりなし。このままいつまで続くやら。昼休み久々にライダーズのホームページを覗いたらリニューアルされてた。やっと更新された慶一氏のインタビューなど読み、OFF!の構想をねる。(しかしこればっかで全然進んでないじゃないか)帰りに本屋でみうらじゅん氏の新刊「カスハガの世界」を発見し早速購入。大爆笑巨編なり。帰りの音楽は筒美京平。やはり「くれないホテル」が最高。
2日、何もない一日。帰りの音楽は野田幹子「蒼空の一滴」ライダーズ全員参加の作品。かしぶちアレンジの「揺れる」と博文作の「コットンフィールド」が特にいい。寝る前、妻と「カスハガの世界」を見て笑い転げる。久々に腹筋切れそうな思い。テレビで「さんま・たけしの有名人が集まる店」を見る。さんまとたけしの絡みはまだまだ十分おもしろい。笑いの底力が違うと痛感する。
3日、やっと金曜。しかしただ仕事。帰りの音楽山下達郎「アルチザン」。良くできてる。当たり前だけど。帰ってまた「カスハガの世界」発想の飛躍を漫画で表すという新境地。
4日、土曜なのに仕事。仕事後、後輩達と大阪城公園まで花見。・・集団の中にいると孤独を感じる。あまりに元気な後輩達やその子達と完全に話が合ってる同期を見てるとなんだか「俺は一体なぜここに・・」って気分になるがたまにはこういうこともしなきゃなんないのかなぁ。いい先輩風の自分に少々嫌悪感すら憶える。楽しくなかったわけでもないが俺には向いてない。ちょっとブルーひきずりつつ大津への長い帰路がまた辛い。音楽はヤングラスカルズ「グルーヴィン」。こういう音楽の話なんて一体だれと出来るんだ。12時前に家につくと誰もいない。石山にお泊まりすると妻からFAXがはいってた。そして一人日記をつける。真夜中午前3時。

1998/4/5~9
電話のベルで起こされる。出てみると母からだった。孫の守がしたいんで邪魔していいかとのこと。寝起きの声で昼からならと答える。そのまま起き出し適当な食事を済ませるとまた電話。次は父からで用事が出来たのでまたにするとのこと。明らかに気を遣ってるのがわかったのでいいから来いと言うがはっきりしない返事。しかたないのでそのまま石山まで妻子を迎えに行く。石山でヤキソバUFO(シーフード)と久々に手作りサンドウィッチを食べる。食後東レの公園まで娘、妻、義母と花見へ。娘の目にはサクラの花はどう映っただろう。でそのまま大津へ。妻と娘とのんびりしているとチャイムが鳴る。父、母だった。結局孫の顔が見たくてやって来たとのこと。しばらく談笑して父母は娘を連れて散歩に。その間に昨日取ってた「めちゃイケ」のスペシャルを見る。さんま師匠御恐るべし。今冷静にテレビを見てみると一番おもしろいのはさんま師匠であることは明らかだ。それにしてビッグ3はしぶとい。で娘が帰ってきたのでひとしきり遊んで、夕食。
仕事。帰りの音楽はライダーズの「AOR」。ライダーズのアルバムの中ではわかりやすくて逆に異色作であるが名曲多し。まるで一本のロードムービーを見ているかの様な深みがある「ダイナマイトとクールガイ」は特に強力。ハーモニカを吹いてた男は一体どこに消えたのか。渋すぎ。
出張。福岡巡業。ハードデイ。行きの飛行機でとりあえず文春を読む。福岡に着いてからは昼も食わず本屋に行くこともなくまじめに過ごす。夜、久留米に入って駅前でとんかつ。最近とんかつにも感動がなくなった。魚が食べたいと思うが出張先ではなかなか食べられない。夜はだらだらテレビを垂れ流し暇をもてあます。翌日は一日久留米の町をさまよう。雨は降ってくるし汗だくにはなるし最悪。昼の天ざるもまずい。夕食も疲れ果てて結局カレー。家に電話し、娘の声を聞く。ベッドで小林信彦の「パパは神様じゃない」を再度読み直す。「親とは片手に<破滅への恐怖>片手に赤ん坊をぶらさげてバランスをとっているヤジロベエみたいなもの」というのに深く肯く。それにしても20年前に書かれた本が今よりリアルに感じる。世界は確実に悪くなってる。その恐怖に目を向けつつ赤ん坊をあやす男は確かに滑稽だなぁ。
でまた翌日。久留米。雨はさらにひどくなっておりやる気完全に失せる。朝からテレビでは郷ひろみ離婚のニュース。浮気して愛想つかされただけじゃねーか。でも郷ひろみやりまくりなんだろうなぁ。いいじゃねーか、何でも持ってんだから。幸せな家庭ぐらいつぶしたって。俺なんか幸せな家庭はあるけどその他は何もないよ。ほとんど童貞だし。で昼はロイホでハンバーグ。雨はじゃじゃぶりに。雨の中を車でさまよいそのまま長崎へ。諫早のホテルに入り、夕食を食う為町を徘徊。テレビ朝日に「諫早湾について」インタビューされてしまうが「こっちの人間じゃないんで・・」と逃げる。中古盤屋をみつけたので入るがめぼしいものはなくフリーペーパー「ジャングルライフ」だけもらって帰る。向かいに古本屋があったのでとりあえずチェック。岡田徹松浦雅也によるユニットAMORの作った漫画「ぴーひゃら一家」のイメージアルバムを400円で購入。マニアックになってきたなぁ俺も。でうなぎの夕食。うまし。ホテルに帰って「D-1グランプリ」水野晴郎ガッツ石松のツーショットは反則だろう。

1998/4/10~12
諌早を一日さまよう。一件目から冷たいあしらいを受け、やる気なし。その上やたら暑くて疲れは頂点に。前回訪問時いったそばや「戸隠」に再度行く。今回は磯おろしそば。美味なり。あとは適当に仕事を済ませ空港へ。時間が少し余ったので本屋で立ち読み。本橋信宏氏の「アダルトビデオ」を読む。村西とおるの全盛時から衰退に至る過程をそばで見てきた筆者がエロ業界に生きる人間達を描いたノンフィクションで暑苦しいまでの「生」と「性」にただ圧倒される。こういう濃い生き方を見てるとつくづく自分は「頭でっかちの軟弱野郎」でしかないと思いブルーになる。帰りの飛行機の中でひどく落ち込む。俺はちゃんと「生き」ているんだろうか?俺は一体何を恐れているのか?考えれば考えるほど深みにはまっていく。京都から大津までの満員電車で落ち込みはピークを迎えた。しかし家には妻と娘が待っている。結局家路を急ぐしかない。娘の笑顔を見るとあの落ち込みがすーっとひくから不思議だ。久々に娘と対面だが明日は早いのでさっさと就寝。
で11日。義兄の結婚披露パーティーの為名古屋へ。相手さんが浜松の人なので間の名古屋でという訳。朝8時出発し、石山で義父を乗せ、そのまま名古屋まで。眠たくてしょうがなくかなりつらいものがあったがなんとかたどり着いた。で向こうさんの家族と写真撮影の後会食。しかし全く居場所のない私はつくづく俺って社交性がないなぁと痛感。娘は大変いい子にしており愛想もよく皆の評価も高い。俺とは大違い。まぁなんとか乗り切る。妻は引き続き大学時代の友人の二次会に参加なので名古屋に居残り。俺は娘と義母、義父を乗せ大津に。車が走り出したとたん3人とも熟睡状態に。・・いいんだけどね。で石山に帰り着いたのが7時。娘を風呂に入れて貰い皆でレストランで食事。娘と二人で大津に着いたのは11時前だった。こうして娘と二人になるのは初めてだ。ぐずる娘を腕の中で寝かしつける。その寝顔のあまりの美しさにちょっと涙が出た。娘は天使かもしれない。なんとかがんばってる僕に神様がくれた贈り物だ。そんなことを思うと胸が熱くなった。
でしばらくすると妻が帰ってきた。彼女も僕の心を癒してくれる。二人でういろうをつまみながらこの「家族」を俺は愛していると実感する。で風呂入って速攻で寝る。
12日。8時過ぎに娘に起こされる。もうちょっと寝てたかったが仕方ない。朝飯を食ってマックスバリューに買い物。いつもの日曜パターン。昼に寿司食って娘と妻と湖岸をお散歩。娘は愛想よく「おぅっ」と誰かれとなく声をかけている。公園の中のどの子よりうちの子かわいいなぁと一人ほくそ笑む。2時間ばかり散歩して家に。帰ってきてビデオで「爆笑大問題」と「大爆笑問題」をチェック。もうちょと様子を見る必要あり。コントはわかるんだけどもっと笑いたい。彼らならもっとはじけられるはずだ。で夕食の後、娘を風呂にいれる。湯船でペットボトルを浮かせ遊ぶ。娘はきゃっきゃと大喜び。幸せを感じる。で風呂からあがると長崎のM端君から電話。M松が遊びに来ているとのこと。M松は会社をやめ一人旅だそうだ。うらやましいとは思うまい。彼の英断に拍手を。俺はまだここにいる。複雑な心境になる。なんとなくUに電話するも海外に行ってるとのこと。それぞれの人生。何も言うな。でKに電話。4ヶ月ぶりに友の声を聴く。最近思ってることなどひとしきり話し、結局なんだか愚痴っぽくなり悪かったと反省。俺はもう少し一人でいなきゃいけない。次の地平に向かうためにもなんとかここは耐えなければ。

1998/4/13
朝から絶不調。雨でやたら湿気っぽく、花粉症で目がやたら痒い。夜中何度も目をさましたので眠いことこのうえない。通勤電車は茨城まで座れず、倒れそうになる。でそんなまま会社にたどり着き仕事をしてると課長から部長のところに行くよう言われ行ってみると、移動の内示。5月から首都圏担当にとのこと。突然でびっくりするが所詮サラリーマン。言われりゃどこでも行きますよ。なんとなく重いものを胸にかかえて一日すごす。まぁそういう時期かもしれない。今年は来るべき大変革の為の準備期だ。その変革がなんなのか、俺にはわからないがきっと報われるさと自分に言い聞かせる。帰りの音楽は先週買った「ぴーひょろ一家」結局寝てしまう。

1998/4/14
今日も雨。体がやけにだるい。4月は人がやたら多くて電車もひどく込んでいる。当分京都から座ることはできないだろう。課長も先輩も出張で忙しいことこの上なく、その上新人の子にやたら質問されいらいらしてしまう。ストレスが溜まっていくのがはっきりわかる。7時過ぎまで残業して家に帰るコール。娘の声が聞こえる。はやく娘にあいたいと思う。で帰りの音楽は「ミオフー」久々に聴いたがいい。湾岸サウンドの原点、クールな叙情と素朴な前衛。高校生の時テープレコーダーと格闘してたことを思い出す。で雨の中、家に帰ると娘は寝ていた。ちょっとさびしい。夕食は鰻丼。なぜか鰻といっしょにタマネギがはいっている。・・・妻の一工夫が裏目に出たようだ。食後、カレーヨーグルトなるものを食べるが一口でギブアップ。食後お口直しに食うものじゃないな。あとをひくまずさ。ちらっと「人気者でいこう」を見る。浜田雅功をメインにしたお遊び番組。・・ダウンタウンはどこへいくのか。「ごっつ」終了の痛手はまだまだ続きそうだ。

1998/4/15
夢をみた。僕は自転車に乗ってて初恋の女の子の家の前を通りすぎようとしている。彼女の姿が見えやしないかと窓を見上げるとそこには彼女が。目があって彼女が降りてくる。ひどくどきどきしながら話かけるが彼女は何の感慨もないようにやけにあっさりしてて、一人なんとなく切なさを抱えてまた自転車を漕ぎ出すという夢。なぜか彼女の顔は妻の顔だった。よくわからないが彼女は今なにをしてるやら。そんな気持ちで目覚める。まだ雨が少し残ってる。それにしても長い。電車も相変わらず混んでて今日はついに大阪まで座ることができなかった。会社に着くと女の子から「眠そうですね」といきなり言われる。ここんとこずーっと眠い。満足に寝たという感覚が全然ない。これは豊かなんてものとはほど遠い状態だな。でただ忙しく仕事をこなし、結局7時過ぎまで残業。帰りの音楽はサニーディサービス「愛と笑いの夜」一回聴いたときにあまり良く感じなかったので全然聴いてなかったんだが、悪くはない。彼の才能には嫉妬を感じる。同じ世代で同じ様な音楽を聴いてきた彼の眩しいばかりの才能の前で僕なんかなんにもない。まぁそれなりの努力もしてないんだから当然なんだが。家につくと今日は娘がおきていた。夕食を食べながら「はばたけペンギン」なる新番組をチェック。のっけから爆笑問題が調子よく飛ばしていた。やっぱり太田氏は言葉の人だ。ゲストは志村けん。最近よく出てるなぁ。喜ばしいことだけど。ちらっとジャリズムが出ていた。メインに近い形で出てるココリコよりはるかにキャリアも才能もあるのにこの扱いとはあまりに可哀想。大阪出身の芸人の辛さがにじみ出ていた。がんばれジャリズム。ロンブーよりもココリコよりも千原兄弟よりも君らは間違いなくおもしろい。で娘とおいかけっこをして遊ぶ。声をだして笑う娘のなんとかわいいことか。でさんざん暴れた後大泣きしてやっと眠った。赤ちゃんの心の中を覗いてみたい。

1998/4/16
ひさびさに気持ちいい目覚め。娘は一晩の間に布団から布団に動き回っている。いつものように会社に出かける。仕事もいつも通り。昼休みにネットサーフィン。シショーネンで検索したら予想外に出てきた。テクノのマニアックなページがありそれを覗くだけで1時間すぐにたった。膨大な情報量。これを一人で作り上げてる奴がいるとは凄い。見習わなくては。で今日も7時過ぎまで残業。一週間長い。あと2日もつのか・・。帰りの音楽は鈴木博文「からす」。ボーカルのかわき具合がなんともかっこいい。いつかこんな音楽をつくれたら。夢のまた夢である。家に帰り着くと妻と娘は風呂にはいっていた。娘はずーと声を出している。一体何が言いたいんだろう。はやくお話したいよ。

1998/4/17
いつものように仕事。今日は会議。「営業は腕力だ。押しの強さが必要」なんて言われても・・。押しの弱さが俺の特徴なんだから。すっかりブルーになる。サラリーマンなんてやってらんねーや。ほんとのところ。で仕事後、新入社員歓迎会。中華屋で鍋。会話の糸口つかめずテーブルはどんよりした雰囲気に。いたたまれなくなって大盛り上がりの隣のテーブルに逃げるがついていけず顔は笑いながらも気持ちはぽつんと一人きり。飲み会なんてやってらんねーや。二次会はカラオケ。つまんない歌の数々にすっかり冷め切ってしまう。とりあえず「さらば恋人」を熱唱するも若い女の子達が盛り上がる訳もなく、課長のみ「おっ、マチャアキ、いいねぇ」と一言。筒美京平作曲の名曲だなんてこと誰もわかってやしない。帰りの電車を気にしたふりをして途中で抜け出す。また帰りの音楽が悪かった。鈴木博文「処方箋」。梅田の地下街は11時過ぎだというのにサラリーマンでごった返している。昔、自分がもっとも嫌っていた人種にいつのまにか俺もすっかり紛れ込んでる。アンモニアとアルコールの匂いが充満した駅の公衆便所で小便をしてると悲しくなった。「サラリーマンにはなりたくない」なんて思いはポケットの中でコンビニのレシートといっしょにしわくちゃになっている。鈴木博文の歌声が俺を責める。「一体、お前は何やってんだ?」わかってるけど・・。大津に着いたのはもう12時を回っている。妻と娘は石山にお泊まりのはずだったが妻は家で寝ていた。娘は向日町につれていかれたらしい。風呂にはいって新聞を読むともう1時。明日は仕事だけどなんだか寝つかれず。胸に何かが突き刺さっている。

1998/4/18
眠い目をこすり会社へ。土曜なのでさすがに電話は少ない。一週間でやり残した仕事を一つずつ片づけて来週の出張の準備。最後の九州出張。不思議な気がする。で昼休みは毎度のネットサーフィン。ノンスタンダードレーベルのページに書き込み初体験。世界中に点在する同じ趣味の人がネット上で繋がるってのはやっぱり興奮する。この中にもしかしたらこれから先の世界を生き抜く可能性があるのかもしれない。で3時過ぎに仕事を終え大津に。阪神百貨店で妻からのリクエストであるおはぎを買う。昨日妻の誕生日だったのだが何もしてやれなかったのでせめてこれぐらいはしとかないと。で帰りの音楽「The SUZUKI」。前日からの疲れで電車では爆睡。大津に5時過ぎ帰り着く。妻と6時にパルコで待ち合わせ。ひさびさのデート。いそいで着替えてパルコへ。すこし早く着いたのでレコード屋を軽く覗いて待ち合わせ場所へ。で軽くそばの夕食を食って、インターネット体験コーナーで時間つぶし。昼の書き込みがちゃんと出来てた。画面に自分の名前が現れるのはちょっと感動。で映画「ビーン」を見に行く。初めて大津7シネマへいったが思ったより大きくて驚いた。もっと込んでるかと思ったががらがら状態であった。映画のほうはあまり期待せずにみたのだが十分OKでしょう。笑いもあったし。確かにテレビにくらべて毒気は薄らいでるがアメリカ映画らしいハートウォーミングな感じで家族で安心して見れるあがり。妻は映画以上に映画前のCMの松村とのりぴーの絡みに爆笑していた。帰っておはぎを食べ、「大爆笑問題」の2回目をビデオで。だいぶ調子でてきた感じ。あと2,3回できっともっとよくなるはず。期待してるぞ。

1998/4/19
朝から映画を見に行くウッディアレン監督「世界中がアイラブユー」。文句なしの大傑作。オープニング、エドワートノートンが恋の喜びを歌い出す。ニューヨークの街を歌い歩けばショーウインドウのマネキンが合わせて踊りだす。その瞬間、あまりにうれしくなってなんだか涙が出た。春夏秋冬、美しいニューヨークの街と歌とダンス。それはもう素晴らしい世界。決して歌がうまいわけではない俳優達が歌いだし、踊り出す時、この世界に生きていて良かったと感じた。宝石店で歌い出すエドワートノートンのなんともキュートなことか。このシーンの素晴らしさといったらない。病院でのユーモラスな歌とダンス。棺桶から起き出して踊り出す幽霊たち。アレンとゴールディーホーンの最高にロマンチックなダンスシーン。どれもこれも素晴らしい。あぁウッディあんたは偉い。いかにもな凶悪犯を実に巧みにユーモラスに演じて見せたティムロスもセクシーな夢みる乙女のドリューバリモアもみんな最高。映画館を出ると素晴らしい天気で、前の通りで踊りだしたくなった。これぞ映画。で昼飯を食べ、向日町に娘を迎えに行く。早く娘にこの映画をみせてやりたい。君の住む世界はこんなにも美しくて素晴らしいんだよ。僕達はもっと世界を愛せるはずだ。恋と音楽があればどこだっていつだって生きていける。この喜びを君に伝えたい。君や僕がこうしてこの星に生きているという喜びを。

1998/4/20
朝から最悪のコンディション。健康診断があるので朝飯抜き。なんだか目眩がする。でそんな中健康診断スタート。2年連続肝臓がひっかかっており今年もさらなる悪化が予想される・・。体重は昨年より3キロ増。もう戻れない・・。でバリウムをのんで胃のレントゲン。パンツとTシャツでごろごろころがされての撮影はかなり屈辱的。で心電図など一通り済ませ、最後の問診。医者がかつらだった。それにしてもあからさまなづらぶりで笑いを堪えるのに必死。昼休みにはすでにみんなの話題になっていた。で一日なんとなくだるくてなんとか7時過ぎに仕事から解放。帰りの音楽はピチカートファイヴ「ピチカートマニア」これぞ俺にとってのテクノ。YMOなんて知らない。で帰って娘と遊ぶ。音楽がかかると指揮者みたいに手をふるのがかわいい。掴まり立ちさせるとおしりを突き出してリズムをとる。将来は音楽家だな。

1998/4/21~24
5時半起きで出張。最後の九州巡業。久々に空港バスで伊丹空港へ。9時発のJAS機で長崎へ。機内で文春を読むいつものパターン。で1件目からすかされ幸先悪いスタート。昼はCoCo一番屋でカレー。健康を考え野菜カレーに。で適当に仕事をこなし途中商店街の古本屋に立ち寄る。小林信彦「小説世界のロビンソン」購入。長崎市内に入り2件こなし中古盤屋をちょっと覗く。でも何も買わず。そんな訳でこれで長崎も最後。結局一度も観光出来なかった。でそのまま佐世保へ。フォルクスで和風ハンバーグを食べホテルへ。何があるでもなくだらだらテレビ見て就寝。翌日朝から大雨。その上一件目の客最悪でフィールソーバッド。昼はモスでナンカレードッグとチキンバーガー。うまい。で大瀬戸町に入る。なぜか「海を見ながら商談を」ということになり海辺のベンチで商談。でまた2時間かけて松浦市に入る。6時に最後の商談を終わらせ福岡を目指す。3時間近くかかり福岡へ。夕食は前回見つけた「すし大臣」。焼きあなごで締める。最後の福岡の夜は常宿一楽で。大浴場で疲れを癒し、おとなしく就寝。あぁもう一回福岡の中古盤屋巡りしたかったなぁ。で翌日も少し雨が残ってる。市内を少しまわり甘木の法務局へ謄本を取りに行く。昼はエブリワンの手作りパン。でその後穂波町を経て飯塚泊まり。最後の九州。最後のディナーはもちろん「とんかつの浜勝」。オーダーはジャンボロースかつ定食。ご飯は麦入り、キャベツは千切り。これでお別れ。別れが辛くなるので味噌汁のおかわりはしなかった。全てを平らげ最後にお茶を一口。「ありがとう、そしてさよなら。鹿児島産SP豚肉」払いを済ませ店を出るときちょっと涙が出た。で最後にふさわしくないきたないホテルで一夜を過ごす。翌日は8時出発で宗像へ。で昼はマクドナルドでベーコンレタスバーガーのバリューセット。そのまま門司へ。客のおばはんにつかまり3時間もくだらない話に付き合わされる。げっそりとして店を出てやっと最後の一件。無難に済ませ出張終わり。小倉駅で車を返し、新幹線で京都まで。時間がなく明太子を買いそびれる。新幹線は新型ののぞみ。京都まで2時間ちょっと。早すぎる。車中で幕の内弁当の夕食。体は疲れきってる。で大津に帰り着き久々に娘と対面。あいかわらずかわいい。顔を見るとすっかり疲れがふきとんだ。娘と遊びつつ「フォレストガンプ」を見るが途中からだったので話わからず。でビーンことローワンアトキンソンのちょっとしたドキュメンタリーを見る。ビデオとっときゃ良かった。で寝る。

1998/4/25
妻は今日も実家の手伝い。娘ともども送っていきしばし自由時間。まずは瀬田のピットまで。信藤三雄制作のビデオ「代官山物語」をサントラ付きのスペシャルパッケージで購入。あとピチカート参加のブラジルもののコンピ盤も購入。帰ってカレーうどん食いつつ早速ビデオ見る。・・思った通りの出来。まぁ所詮お遊びですな。パッケージデザインに内容が負けている。少なくとも「笑い」は素人が簡単に手をだすもんじゃない。相当のセンスと演技力が必要とされるから。でパルコへ。タワーでアントニオカルロスジョビンのトリビュートアルバム、ピチカートのリミックスアルバム、爆笑問題の「ハッピータイム歳時記」、「世界中がアイラブユー」のサントラ、原田知世のシングル「恋をしよう」を購入。紀伊国屋みうらじゅん「いやげ物」と「ごっつええ感じ大図鑑」を購入。疲れてしまってそのまま家に帰る。途中のパン屋でおやつにクリームパンとマヨネーズパンを買う。完全に趣味で始めたような小さな店であったが手作りパンはおいしかった。で妻子を迎えに石山に。いなりずしを貰ったのでそのまま夕食。あとはテレビみつつ娘と遊んで過ごす。ビデオで「関根勤の映画魂」見る。独自の発想と言語感覚が最高。そのまま寝る。

1998/4/26
朝6時起きでゴルフの練習へ。大津ロングゴルフ初めていったが朝7時前だというのに満員。たまたま場所をゆずってくれた人がいたから良かったもののみんなゴルフ好きなんだなぁ。で義兄が来てくれたので色々コーチしてもらう。しかし理屈はわかるんだけど体がついていかん。結局2時間打ちっ放しで手の皮はむけるは腕の筋肉は痛いはで疲れ切る。しかしゴルフ奧が深い。まだまだ全くだめ。少なくとも当たり前に球がとばなきゃね。で帰って妻と娘と買い物。むちゃくちゃ眠い。カレーの昼食をすませ「爆笑大問題」「大爆笑問題」ビデオで。「爆笑大問題」では太田氏下ネタをがんがん飛ばす。ビートたけし氏を彷彿とさせるものあり。「大爆笑」も軌道に乗りつつある。コントは出演者皆の演技がうまいので安心してみれる。ただもっと瞬発力のある笑いが欲しいのも確か。でそのまま昼寝。で妻子と浜大津アーカスまでお散歩。やっとTUTAYAが出来た。とりあえず「つぶやきシロー」と「一人ごっつ」のビデオを借りる。まぁ今度一人でゆっくり物色しなければ。で帰って早速つぶやきシローのライブビデオ。ネタのセンスはやはりいい。願わくはもう少し長い大ネタが欲しい。

1998/4/27~29
仕事。眠いただそれだけ。出張の後始末して昼は会議。眠りを堪えるのに必死。結局またしても7時過ぎまで残業。疲れた身体をひきずって帰る。電車では座れず、消耗しきってしまう。帰りは爆笑問題の「ハッピータイム歳時記」予想以上に良くできている。演技力のある彼らには案外CDというメディアはあってるんじゃないか。それとタイタンのメンバー坂田雅信氏の活躍が目立つ。「大爆笑問題」でも抜群の演技力を見せる氏は爆笑問題一派の最右翼。注目。で帰って娘と遊ぶ。

28日。仕事。適当に済ます。夜、組合の新入社員歓迎会。まずいドイツ料理屋。ビンゴ大会の司会を先輩とする。しかし前に出まくる先輩ののりと全くかみあわず最悪の状態。マイクがないこともあってひとり盛り上げる先輩をよそに俺はビンゴの番号を読み上げるのみ。大阪のりとははっきりあわないことを自覚。俺の笑いはやっぱりマニアックなのか。なんだか辛くなって一次会でさっさと帰る。妻と娘は石山にお泊まり。一人深夜番組をみつつ眠る。

29日。朝一旦7時半に起きるが新聞だけ読んで2度寝する。目覚めたら10時半。ビデオで「爆笑大問題」「松本人志一人ごっつ」を見る。しかしお笑い番組ばっか見てる。なんなんだ、俺は。でラーメンの昼食の後、自転車で浜大津オーパまで。中古盤屋でずっと探してた小西康陽参加の岩本千春「かがみ」を見つける。500円也。あと渡辺麻里奈「ムードムーニッシュ」をジャケ買い。サイズ「ディファレントヴュー」ライダーズ参加のクリスマスアルバム、ポールマッカートニー「ラム」計5枚買う。それでも4千円弱なんだから安いもんだ。でついでにヴィレッジヴァンガードなる不思議な本屋を覗く。サブカル魂に満ちた本屋。おもしろいっちゃあおもしろいがどっか違和感を感じない訳でもない。まぁ近くにこういう店があるのはなにかと便利だけど。

1998/4/30
4月最後。仕事。九州地区最後というわけで適当にやっつける。で業務終了とともにフロアの大幅なレイアウト変更のため力仕事。結局9時過ぎまで働く。疲れ切る。帰りの音楽は「LOUNGE A PALOZA」なるコンピ盤。結構楽しめた。で帰り着いたのはすでに11時。飯食って風呂入って寝る。それだけ。