日々の泡。

popholic diary

2022年6月11日~17日の話。

2022/6/11

なんか夜中に何度も目が覚めて何となくすっきりしない朝。8時起床。スクランブルエッグとトースト、ヨーグルトの朝食。

朝から映画館へ。久しぶりにTジョイ京都へ。ヨナス・ポヘール・ラスムセン監督「FLEE フリー」を観る。アフガニスタンで生まれ育ったアミン。内戦の果て故郷から命懸けでロシアに。そこでもまた逃げ隠れながら生き延び、家族と別れデンマークへ亡命。そんな彼の壮絶な人生を彼や周辺の人たちの安全を守るためにアニメーションで描く異例のドキュメンタリー。ゲイである自身のセクシャリティもあり、幼いころから自分を隠し息をひそめて暮らしてきたアミン。権力の暴走と横暴で国は混乱し、祖国から脱出せざるを得ない人々。行く先々で彼らは難民と呼ばれ、様々な暴力や危険にさらされる。研究者として成功し、今は恋人とともに暮らすアミン。それでも彼の気持ちはすっきりと晴れることはない。故郷を奪われるということは、自分自身のルーツ、根っこを奪われるということなのだ。

でそこから歩いて京都シネマまで移動。途中、サイゼリアカルボナーラの昼食。やっぱりボロネーゼにしたら良かったかな?とか頼んでから悩みだす。

ヤン・ヨンヒ監督「スープとイデオロギー」を観る。自身のオモニ(母親)を被写体に彼女に人生を娘である監督が知っていく。帰国事業で息子を北朝鮮に帰したオモニ。借金してまで北朝鮮に暮らす息子たちに仕送りし、自身も何度も北朝鮮に足を運んできた。娘である監督は、なぜオモニがそこまで北に肩入れするのかわからない。相容れないイデオロギーがそこにはある。だがある日オモニは自身が体験した「済州4.3事件」についてぽつりぽつりと話し出す。韓国軍によるアカ狩り、一般人を巻き込んだ大虐殺事件。オモニが目にした壮絶かつ凄惨な事件現場。監督はオモニ、夫とともに済州島に向かう。そこには数えきれないほどの事件の犠牲者たちのお墓が立ち並ぶ。映画を見ている僕までも息をのんだ。決して韓国軍を許すことなく北に肩入れしていったオモニの「訳」がそこにはあったのだ。イデオロギーの分断が、罪のない人々、個人個人の人生を踏みにじり、歪めていく。オモニは最晩年までその体験を胸の奥に隠し懸命に生きてきたのだ。監督の夫であるライターの荒井カオル氏がオモニのところに挨拶にやってきた際に振舞われるのは大量のニンニクを詰めた鶏をじっくり煮込んだスープ。イデオロギーの違いはあれど、人と人は温かで美味しいスープの前で繋がりあえる。その絶品のスープに彼女の人生が、彼女の願いが浮かび上がるようだ。

映画を見終えてしばし椅子から立ち上がれなかった。素晴らしい作品だった。

「FLEE フリー」「スープとイデオロギー」どちらも国の分断が個人の人生をいかに深く傷つけるかを痛感させられる作品だった。「戦争」の下には無数の人々の人生がある。その一つ一つの人生を想えば、簡単に戦争ができる国になどと言えるはずがない。

2022/6/12

NETFLIXでマイケル・リアンダ、ジェフ・ロウ監督「ミッチェル家とマシンの反乱」を見る。ミッチェル一家はちょっと変わり者のファミリー。映画学校に合格が決まった娘ケイティを大学まで送り届けるべく、家族そろってのドライブ旅行へ。しかしその道中ロボットの反乱に巻き込まれ…ってなアニメーション作品。いや、これが素晴らしかった。ポップでキッチュでほろりと泣ける。お互いを思いつつも、うまくいかない父と娘。ドタバタでめちゃくちゃなロボットとの攻防の中、人類を救おうと立ち上がり、壊れかけた父娘の絆を取り戻す。くーっ、娘を持つ父としてはもう涙腺が崩壊。よき映画だった!

2022/6/13

猫のロチが手術。腫瘍ができておなかの横に大きな傷ができたままでここんとこ食欲もなく心配してたが、手術を終え復活。帰ったとたんバクバク食べだし一安心。

新しいPCを購入。メインで使っていたデスクトップはVistaでもはや役に立たず、妻のために以前買ったノートPCでしのいでたんだがあまりの動きの遅さに辟易。スペースや予算の問題もありいろいろ探してたんだけど、ちょうど狙ってたコミック本ほどの大きさのミニPCがタイムセールで2万円ほどになったので即購入。いやー快適。実際、ブログ書いたりネット見たり程度しか使わないのでこれで十分。ストレスが軽減されたなー。

2022/6/14

しかし「ちむどんどん」。なかなかちむがどんどんしてくれない。主演の黒島結菜の「アキサミヨー」ってのがかわいくて好きなのだが、ドラマとしては停滞。前作「カムカムエブリバディ」が良すぎたってのもあるんだけど。でも高島政伸はやっぱりおもしろいなー。いつか中井貴一高嶋政伸のドタバタコメディが見てみたい。三谷幸喜の傑作「バッド・ニュース☆グッド・タイミング」なんか二人でやったら面白いんじゃないか。

2022/6/15

テレワーク日。テレワーク飯はインスタントのカレーうどん。豚肉とネギを一緒に煮込んで。だんだん作るのがめんどくさくなってきた。

2022/6/16

急なアポが入り午後から大阪へ。移動の電車のお供はradiko。角田龍平さんの「蛤御門のヘン」は花房観音さんゲスト回。救急車で運ばれ入院されていた花房さん。心配したが舌鋒鋭く見事に復活。良かった。中川家の「ザ・ラジオ・ショー」ゲストはオダウエダ。清掃のバイト先に入ってきたのがリットン藤原さんという先週のゲスト、リットン調査団に話がつながっていったのに笑った。放送作家高須光聖さんの「空想メディア」、ゲストは明石家さんま研究家、我らがエムカクさん!かって高須さんがやっていた深夜放送をすべて録音しチェックしていたというエムカクさん、恐るべし。

2022/6/17

蒸し暑い一日。そろそろ梅雨か。金曜日だというのに特に何もない。っつーか基本何もない毎日を過ごしている。当たり前か。とりあえず死ぬまでは生きようと思っているが、確実に死に近づいてるなーと感じる今日この頃。

 

今週聴いてた音楽は