日々の泡。

popholic diary

2022年6月25日~7月1日の話。

2022/6/25

7時起床。朝ドラ観終わりすぐ家を出てTジョイ京都まで。朝一の回で𠮷田恵輔監督「神は見返りを求める」を観る。底辺YouTuberゆりちゃんと出会った田母神は彼女の動画制作を手伝うことに。まるで神のように見返りを求めることなく献身的に支える田母神。限りなくダサくてイタい二人だが、だからこそ生み出される連帯感と多幸感。しかしゆりちゃんが人気YouTuberと知り合い一気に人気者になったことから話は一転。二人の関係はこじれにこじれ…という面白怖い大傑作!ゆりちゃんと田母神、前半のほっこり楽しいシーンから一気に豹変。一触即発のヒリヒリ感とイヤな方、イヤな方へ向かっていく地獄展開。もうやめてと言いたくなるような凄まじさ。妬み嫉みが煮詰まり爆発、そして行きついた先に訪れる一瞬の光からの…。しかし𠮷田監督、なんちゅー話を考えつくんだ。ポップ×毒気で現代社会があぶりだされていた。まるでジョーカーのようなムロツヨシ、天使と悪魔が共存する岸井ゆきの、主演二人が素晴らしい。表の顔と裏の顔、芸のある二人だからこそここまで出来たという感じ。あと一番のクソ野郎を軽ーく演じた若葉竜也も巧い。いやこれめちゃくちゃ面白いんだけど、上映ひっそりしすぎ。多くの人に観てもらいたいなー

でそのまま歩いて四条烏丸まで。いつものごとく「なか卯」で親子丼と冷やしはいからうどんのセット。違うメニューを頼もうと思いつつ、気づけば毎回同じメニューのボタンを押している。思想はリベラル、食は保守。

で2本目。京都シネマで「三姉妹」観るか、アップリンクホン・サンス観るか、悩んだ末今日はMOVIX京都で早川千絵監督「PLAN75」を観ることに。75歳から生死の選択権を与える制度「プラン75」が施行された世界の物語。78歳のミチはホテルの清掃員をしながら一人慎ましく暮らしている。しかし高齢であるという理由で突然の解雇。長年住んだアパートも取り壊しのため出ていかざる得ない。生死を選択というが、その実ほぼ選択権はない。身寄りもなくお金もなければ死ぬしかないのだ。プラン75を担当する役所の職員ヒロム。丁寧な仕事ぶりだが、長く疎遠だった叔父がプラン75を申し込んだことを知り複雑な心境に。老人と一括りされているが、そこにいるのは一人ひとりの人間だ。それぞれに人生があり事情がある。公園で孤独と貧困を抱えた人々に炊き出しを行う行政。しかしそこではプラン75のチラシが配られ申し込みが受け付けられている。優しく近づき死を宣告するのだ。超高齢化社会の中、誰もが「プラン75」を素晴らしい制度だと受け入れている。数年後、自分が死を選ばざるを得なくなった時、初めて気が付く。真面目に人生を生き、ただ静かに暮らすことさえも社会は許さない。生産性の低いお前は切り捨てられる存在なのだと優しい顔で冷たく突き放す。映画はもちろんフィクションだけど、今ここにあるリアルと地続きだ。映画ではプラン75に申し込んだ人には10万円の給付金が与えられる。そうこれはフィクションだ。もし現実にこの制度が施行されたなら、申し込んだ人に与えられるのはせいぜい1万円分のポイントだろう。

そこからさらに三条まで歩く。四条通りも河原町通も随分変わった。昔はよく買い出しに本屋やレコード屋を回ったもんだが、そのほとんどの店はなくなった。

大津に戻って商店街で散髪。いつも同じように頼むのだが、切る人の解釈で微妙に違ってくるのが悩ましい。なんかちょっと違うなーと思いつつ。

夜は久々にスパイスカレー作り。いつもはトマト缶だが、今日は生のトマトで作ってみる。だいぶ小慣れてきたが、いつもながら何かが足りない。パンチが軽い感じ。難しーなー。

2022/6/26

8時起床。近くの寿司屋で妻と娘と娘の彼氏といっしょに食事。ま、なんというかそういう年頃になったのか。でそのまま皆で京都の実家まで。7月から実家を出て一人暮らしする娘の彼氏。我が家から目と鼻の先のアパートに越してくる。ちょうど兄夫婦が東京から戻ってきてもろもろ電気製品やら家具がダブっているので譲り受ける。彼女の両親からお祖母ちゃんに叔父夫婦もいるとこに連れてこられた彼氏も大変だ。礼儀正しく人当たりも良いのでこっちは一安心だった。テレビやテーブル、カーテンやら諸々ありがたく譲り受ける。

2022/6/27

「アンタウォッチマン」で爆笑問題。光代社長も含めて、いいチームだなと思う。天才・太田に対して天然の狂人・田中という組み合わせはやはり絶妙。ダウンタウンもそうだけど、根本的に馬の合う友達が出発点でその関係性がふと顔を見せるとこがチャーミングなんだろうな。

2022/6/28

東野さんが「ホンモノラジオ」で面白かったと話していた特番「不夜城はなぜ回る」を観る。もともと趣味で夜、街を歩いて灯りがついているとこに訪問し何をしているのかを聞いていたというディレクターが、その趣味を番組化。夜中まで灯りがともるお寺にはベトナム人僧侶。ベトナム人留学生たちの駆け込み寺として多くの人々を受け入れ支援している。海辺の小屋には天然塩を作っている職人。自分の知らない世界を覗くことで、多様な世界を知る。どちらも深く、めっぽう面白かった。

2022/6/29

有休。ということでアップリンク京都まで映画を見に行く。映画前にマクドでサクッと昼食。俺だってビッグマックぐらいペロリだよ。しかし50になった今でもたまにマクドナルド食べたくなる。子供の頃、ハンバーガーやポテト、マックシェイクはほんとごちそうだった。たまに買ってもらえるとなると大喜びしたもんだ。その頃の感覚がまだ舌に残ってんだな。

ホン・サンス監督「イントロダクション」「あなたの顔の前に」の2本を。「イントロダクション」は一人の青年が主人公。父、母、恋人、そして友達とのちょっとした瞬間を切り取る。そのわずかな時間の中で、ほろ苦い人生の序章が描かれる。

「あなたの顔の前に」は、長いアメリカ暮らしから韓国に帰国した元・女優の1日が描かれる。長く離れていた妹と過ごす時間、過去を辿りながら街を歩き、出演オファーを申し出る映画監督と会って話をする。会話の中で、彼女がなぜ帰国したのかが明かされる。そして観客は彼女が過ごした一日の意味を知る。

いつも同じようで見事に進化しているホン・サンス作品。物語はシンプルにそぎ落とされながら、深く余韻が残る。理解とも共感とも違う不思議な感覚に陥る。映画の登場人物の人生が、自分の上を通り過ぎていくような。

2022/6/30

暑い。営業車で外回り。エアコンを入れてても暑いな。遅めの昼食は一度行こうと思っていた餃子の満州園でチャーハンのセット。スープに餃子、から揚げまでついて1000円いかない値段。思っていた1.5倍ぐらいの量のチャーハン。チャーハン単品で十分だったなー。美味くて大満足。しかしお腹一杯過ぎて午後からは使い物にならなかった。いい年した大人とは思えん。

2022/7/1

7月。2022年も後半戦に。というか早いよ時が過ぎるのが。気が付いたら夕方。空っぽな金曜日だなー。