2017年6月のTweet - 日々の泡。

2017/6/4

2週間ぶりの休日。やっと映画館に行ける。でバリー・ジェンキンス監督「ムーンライト」観てきた。少年期、青年期、そして大人になった現在。3つのパートで主人公シャロンの姿を描く。柔らかな月の光に浮かび上がるのは主人公の心の内。これは「心」の映画だ。寡黙だけど雄弁に「心」を描いている。3人の俳優が一人の人間を演じる。見た目はまるで似て無いけれど、まぎれもなく一人の人間に見える。一つの心を演じているからだろう。無口な主人公は決して自分語りをしないが、揺れる月明かりに照らされるちょっとした表情、身体の動きから主人公の痛みや孤独が伝わってくる。主人公の置かれた境遇は誰しもが体験するものではないが、それでも主人公の心に自分の心が重なる瞬間がある。まるで違う境遇にあっても、このマイノリティの一人の青年に共感できる。人種や性別、立場や肩書を超えて、誰でもない自分自身に立ち返った時、その心が共鳴する。どんな権力も、どんな暴力も脅かすことができない心の内。今の世界はまるでそれぞれが個別に持つ「心」を捨てろと言わんばかりの力が溢れている。心という言葉さえも心を捨てさせる為に利用されているように感じる。自分の心を見つめ、守る小さな光。「ムーンライト」このタイトルの意味を感じる。

2017/6/5

ウワノソラ・桶田知道氏のソロ作「丁酉目録」が素晴らしい！80年代テクノ歌謡というかYENレーベル感というかとにかく最高。YMOには遅すぎてフリッパーズには早過ぎた、80年代中期“テクノ・ポップ”が青春のサウンドである自分にとってあまりにもどストライクな音で驚いた。いや、ほんと最高。ナイアガラサウンドを軽やかに再現してみせた角谷氏の「ウワノソラ'67」にも驚いたが、桶田氏があの頃の細野サウンドを再現して見せるとは！いやーこれには参った。このポップな中にもちょっと濡れた感じ。素晴らしい。っつーか大好きな音。

2017/6/11

久々の土曜休み。大阪まで出て観劇とライブのハシゴ。まずは大学時代からの友人が音楽で参加している劇団・超人予備校の公演「木の葉オン・ザ・ヘッド」。皮肉を込めながらも人に対するどこか優しい眼差しを感じられる物語。愚かさ込みで肯定するような。久々の観劇だったがやはり生の舞台はいいね。

そして次はライブ。福岡史朗+松平賢一+大久保由希＠音凪。7月リリースの福岡さん新作を中心に、松平さん、大久保さんのソロも。相変わらず最高にロックでロールでグルーヴィー。とてもシンプルな編成、音、でも一瞬にしてグルーヴが立ち上がる。リズムの良さ、このトリオはそこがとにかくド級なのだ。

で昨晩観た映画はマイク・ミルズ監督「20センチュリー・ウーマン」。まずは最初にこれだけは言っておきたい。エル・ファニング、最高っ！舞台は1979年。母と息子の物語。人は皆、自分の人生においては主役である。そして誰かの人生の脇役でもある。優しく愛おしい人間交差点。そんな映画だった。15歳のボクと母との関係。人生が交差する2人の女性。人生に悩みは尽きないが、頭と心を使って精一杯考え、思い、生きることはやはり悪くないと思う。そう思わせてくれる。小さな映画だけど、大切に感じられる映画。しみじみと良かった。

2017/6/17

エドワード・ヤン監督「牯嶺街少年殺人事件」観た。25年ぶりに4Kリマスター、3時間56分版で蘇る。ということでちょっと構えて観たんだが、始まってしまうとすぐにその世界に引き込まれた。60年代の台湾を舞台に、光と闇の狭間で焦燥に駆られる若き魂を描く。バカさと若さが空回りする青春。いつしか出口を見失い引き返せない場所まで辿りついてしまう。あくまで淡々と奇をてらわずにじっくりと世界を描きながらもベストショットの連打でラストになだれ込む。名作には名作と言われる訳がある。

2017/6/18

ジェームズ・マンゴールド監督「LOGAN」観た。治癒能力を失いつつありもはや不死身ではなくなったウルヴァリン。すっかり年老いたプロフェッサーXの介護をしながらひっそりと暮らす彼の元に一人のミュータント少女が。そして三人の旅が始まる。ってな激シブロードムービー。老眼鏡をかけるLOGAN…いや、冗談ではなくホントにかけてる。爪はひっかかるし、傷は全然治らない。プロフェッサーXはしょっちゅう発作起こすしで、すっかり疲れ切ったLOGANが切ない。そして自らの終わりに向けて最後の戦いに挑むLOGANが泣ける。しかしLOGANの疲れ具合、痛々しくも妙に共感してしまう。きっとLOGANも尿の切れが悪くなっていることだろう。

河瀬直美監督「光」観た。視力を失いつつあるカメラマン・中森と映画の音声ガイドを担当する・美佐子のラブストーリー。河瀬監督作品はなんとなく食わず嫌いなとこあったんだけど、物語の強度が凄かった。有無を言わせず物語と向き合わせる映画の胆力があって、ぐっと引き込まれた。

2017/6/18

久々のYOZOH嬢。CM用の曲みたいだけど最高！

[MV] YOZOH(요조) _ Let it shine(반짝이게 해) (Laneige BB Cushion Song(라네즈 비비쿠션 CF 삽입곡)) - YouTube

2017/6/23

最近はこればっかり聴いてる。企画ものながら、凄くいいなー

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