日々の泡。

popholic diary

2025年1月4日~10日の話。

2025/1/4

三が日も終わって正月休みも残すところ2日。普通の土曜日だと思って過ごそう。朝のうちに少し日記を書いて京都まで。三条のなか卯でまずは親子丼初め。店内は外国人と高齢者ばかり。一人侘しくうどんをすする老人を見ると何となく切なくなるなぁ。という俺もクーポン使って400円の親子丼を一人食べてる初老の男。日本が貧しい国になったのを実感する。

でMOVIX京都で堤幸彦監督「私にふさわしいホテル」を観る。大御所作家・東十条に作品を酷評されたことから、不遇な状況にある新人作家・加代子。しがらみだらけの文学界を舞台に加代子の下剋上が始まる!ってな痛快コメディ。堤監督作品はイマイチ相性悪いので避けているのだが、今回はのん主演ということで。映画はまさにのん劇場。くるくる変わる表情とファッション、演技をする演技という二重構造の要素もありのんのコメディ演技が炸裂。対する東十条を演じるのは滝藤賢一。重厚さはないが、そこは芸達者なカメレオン俳優。二人のやり取りが楽しく映画を引っ張っていく。べたつかずカラッとスカッとした悪童コメディ。スクリーンで暴れるのんは一見の価値あり。

今日は映画1本に留めて賑やかな京都を少し歩き京阪電車に乗って帰宅。

2025/1/5

日曜。ゆっくり過ごした正月休みも最終日。目覚めた瞬間ちょっと憂鬱。小学生の頃からかれこれ40年以上、月曜日が辛い。いつになったら月曜を好きになれるのだろうか。

妻と買い物。野菜も果物も高くて手が出ない。買い物かごには割引品ばかりだ。あと何年生きるかわからないが、この先さらに厳しくなるのだろう。真面目に働き、税金も納めてきたのにこの仕打ち。

蕎麦の昼食。テレビ見ながらウトウト。NETFLIXで「イカゲーム2」を2話観る。感想はまだわかんないね。

BSで大河「べらぼう」観る。脚本は「大奥」の森下佳子なので期待値も高い。1話からなかなかにハードな展開。さてどうなっていくのか。楽しみ。

夜はアマプラで映画を一本。前田弘二監督「まともじゃないのは君も一緒」。清原果耶ブームということで。ちょっとズレてる塾講師の大野と女子高生の香住。普通がわからない大野に恋愛指南する香住だが…。というオフビートなラブコメ。清原果耶力を発揮しながらいつもよりちょっとはみ出した清原果耶であった。それもまた良し。

2025/1/6

仕事始め。挨拶回りなど諸々であっという間に一日が終わる。

正月休みに読み終わった本を書きそびれていた。ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読了。小説、エッセイ、詩…が混ざり合った散文詩であり「文学」としか言いようのない作品。2時間しか生きなかった姉。様々な「白いもの」を通じて生と死を巡る「私」。地に足がついていて、生活にしっかり根を張った言葉が静かに気高く丁寧に綴られている。筋道のある物語でもないのだが、読んでいるとその世界にポンと放り込まれたような感覚に陥る。これぞ詩の力なのだなと思う。難解な言葉や高尚な思想ではなく、生活の中で生まれ、心の中で育まれたシンプルな言葉が並び、行間を持った時にもう一つの世界が拡がっていく。そしてその世界に芽生えた感情や感覚が琴線に触れる。韓国の映画やドラマを観ていると「詩」が良く出てくる。詩、詩人という存在が根付いていて、人々を癒し、救っている。本作を読んで「詩」の持つ力や意味がやっと感覚としてつかめたような気がした。

2025/1/7

本日も一日外回り。昼は後輩とラーメン。塩とんこつ。美味いが重い。

2025/1/8

今日も忙しく一日が過ぎていく。遅いランチをサイゼリヤで。パッとサイゼリヤとはよく言ったものでコスパ最高。違うか。

2025/1/9

めちゃくちゃ寒いな。大阪で一仕事。本日の遅めのランチは上海焼きそば。

radiko岡村詩野さんの番組「IMAGINARY LINE」小西康陽さんゲスト回を聴く。小西さんのライブを落語や講談のような演芸に近いという見立ては確かにと思う。歌と喋りがシームレスにつながりその「人」が出る。

NHK+でドラマ「東京サラダボウル」観る。外国人居住者の言葉に耳を傾けるドラマ。緑色の髪をした奈緒とクールな松田龍平がバディを組む。この国には酷い外国人差別がある。優しく親切な日本人。日本は凄い!と自画自賛しながらなぜか白人に共感し、同じアジアの人々は下に見る。差別主義者がもてはやされ、差別を止めろというと逆差別だと喚き散らす。SNSでは真偽不明の情報が溢れ、歪んだ正義感でコーティングされた差別心が暴走する。でお前はどっちの日本人なんだ?とピンクのサングラスをかけた男が俺に銃を向ける。

クローズアップ現代 アマゾンで10年ぶり出現未知の人々“イゾラド”」観る。以前に観たイゾラドを追ったドキュメンタリーは興味深い内容でインパクトが大きかった。あれから10年。イゾラドたちが再び現れたという。それも100人を超える集団でひどく攻撃的になって。いったい彼らに何があったのか?違法な森林伐採。資本主義が彼らを追い込み対立を生んだことがわかる。

2025/1/10

今日はことさらに寒い。朝から吹雪いている。営業回り、挨拶回り、今日も大阪へ。雪で電車も遅れ気味。商談終え、遅いランチは天丼。650円。価格からして当然だがエビもイカも野菜も随分ちっちゃくなっちゃった。逆マギー慎司。真面目に働き寄り道もせずまっすぐ帰宅。

YouTubeで話題の配信、現役の弁護士であり芸人のこたけ正義感の漫談ライブ「弁論」を観る。弁護士あるあるなどで観客を笑わせ、あたため後半20分で「袴田事件」に繋がり一気に畳み込んでいく。笑ってしまうほどに杜撰な証拠や判断で「捏造」された冤罪事件、一人の人間の人生を壊した笑えない現実。壁一枚で地獄の裁判を弁護士と芸人の視点でツッコみ、最後にまたズドンとぶっこんでくる。配信は15日まで。一見の価値あり。


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