日々の泡。

popholic diary

朝日のあたる道

そんな訳でひっそり更新。今日はザクザクザクッと書けてなかったことを書いてっちゃおう。
まず映画。平野勝之監督「監督失格」観る。2005年に急逝した女優・林由美香。彼女の元恋人であり、彼女の死の「第一発見者」である平野監督による壮絶なるドキュメンタリー。二人の間に流れていた甘美な時間や埋められない溝をカメラは写しとっていく。やがて訪れるその瞬間、映画館も緊張に包まれる。そして辿りついたラストに同じ男として涙線決壊。矢野顕子書き下ろしのエンディングテーマ「しあわせなバカタレ」が全てを言い表してる。林由美香は同い年の1970年生まれ。もちろん男子としてはデビュー時からその名前は知ってたし、エロよりむしろサブカル界隈で語られることも多い人だったから、どこか気になる人だった。09年の「あんにょん由美香」もそうだったけど、死してなお人を惹きつけてしまうものがあるのだな。実際この作品でも、主演女優・林由美香は完全に僕らの心を奪っていく。
で次、舞台。もう2カ月前の話になっちゃったけどシティボーイズ「動かない蟻」観る。今回から作・演出に漫画家の天久聖一が参加。昨年までの細川徹演出はポップなナンセンスだったが、今回は大人の大人による大人げない笑いが炸裂。より深く、重いとこを笑いで切りつける。311以降を本気で笑い飛ばすには。その覚悟すら感じた。傑作。
あと意外なとこで松任谷由美のコンサートをひょんなことから観る。同時代に生きてる者としてユーミンは確かに一回観ておきたかった。で、やっぱりエンタティメントとして完璧に出来てるんだよな、これが。聴かせる、魅せるその気概。上の世代のミュージシャンでしっかり残ってる人ってのは、もちろん作品の強さもあるんだけど、サービス精神がやっぱ凄いんだよね。これは予算がどうとかそういう問題じゃなく、観に来ている人を絶対に楽しませるんだという気概だと思う。
でその他なにがあったっけ。そうだ毎朝観てる朝ドラ。「おひさま」終わって「カーネーション」始まったねぇ。「おひさま」はとてもいい作品で、毎朝井上真央ちゃんの笑顔に救われるような気分だった。マイコ、満島ひかり高良健吾などなど若い俳優さんたちもみんな良かったし、端役に至るまでNHKの絶妙なキャスティングセンスには毎回感激だった。で「カーネーション」。これはもうね、脚本・渡辺あや。おぉついに朝ドラまで進出か。「ジョゼと虎と魚たち」以降、彼女の作品のファンなので、もうこれは安心でしょ。実際、抜群の滑り出し。また小林薫の安定感が凄いんだ。また半年楽しませてもらおう。