日々の泡。

popholic diary

空洞です

仕事さっと片付けて、午後代休をとる。昨日休日出勤してまで午後休をとったのは、ほかでもない、どうしても観たかった映画の為。去年見損ねていた、園子温監督「愛のむきだし」アンコール上映にかけつける。この4時間に及ぶ大作はやはりDVDで済ますわけにはいかない。京都でのアンコール上映を知り、この日の為に仕事調整したのだ。
で観た。パンチラと宗教を突き刺す、まさに「むきだし」の愛の物語。昼に食った天一のこってりラーメン以上に濃厚な4時間が、またたく間に過ぎる。エロもグロもバイオレンスも、その狂おしいぐらいにむきだされた「愛」に飲みこまれる。そしてたどり着いた先にある光。味わったことのない映画体験をした。4時間もありながら、まだこの世界に居たいと思ったもんな。噂に違わず、ズドンと胸を撃ち抜く傑作。また映画を好きになる、そんな一本。
世界一かっこよく盗撮を決める主演の西島隆弘は映画の中でグングン成長していくのがわかった。そして満島ひかり!まさにThis Year's girl。この作品以降、主演映画が続々決まっているのは当然。マリア様のようなほほ笑み、天使のようなキュートさを見せたかと思えば、パンチラ上等で暴れまくるバイオレンスな表情を見せ、泣き、叫び、剥きだしの感情を表現する。その振り幅の広さには驚いたし、観てる者の感情を鷲掴みにする映画女優としての求心力が凄い。今年は満島ひかりの時代になる。でもう一人、とんでもない逸材がいる。安藤サクラだ。カルト教団を率いる謎の女。画面に登場しただけで怪しい雰囲気が漂い、心底怖ぇのだ。映画をかっさらっていく怪演。間違いなく天才の領域。そしてなんつーか、そのブスエロ具合(めちゃめちゃ褒め言葉です。この場合)がスゲー。とにかくその抗しがたい魅力いや魔力に思わず唾をのんだ。